JPH01252791A - 電気化学槽 - Google Patents

電気化学槽

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JPH01252791A
JPH01252791A JP1041991A JP4199189A JPH01252791A JP H01252791 A JPH01252791 A JP H01252791A JP 1041991 A JP1041991 A JP 1041991A JP 4199189 A JP4199189 A JP 4199189A JP H01252791 A JPH01252791 A JP H01252791A
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トーマス・チヤールズ・ビソツト
Walter G Grot
ウオルター・グスタフ・グロツト
Paul R Resnick
ポール・ラフアエル・レズニツク
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EI Du Pont de Nemours and Co
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、低電圧及び高電流密度で作動し、従って電力
消費量が少なく且つ良好な引裂抵抗性を有するイオン交
換膜及びその使用に関する。
カルボン酸及び/又はスルホン酸官能基或いはその塩を
含む弗素化されたイオン交換重合体は当該分野で公知で
ある。そのような重合体の1つの主要な用途は、クロル
アルカリ電解槽の陽極及び陰極室を隔離するために使用
される膜成分としてである。そのような膜は強化された
又は強化されてないフィルム或いは積層構造の形であり
うる。
クロルアルカリ槽での使用に関しては、膜が低電圧及び
高電流密度で、従って低電力消費量で作動し、今日の漸
増するエネルギー費の観点から低価格で高品質の生成物
を与えることが望ましい。
更に膜が強靭であり、その製造中及びそのような槽での
使用中における損傷に対して耐えることも望ましい。現
存する最良のイオン交換重合体のフィルムは低引裂強度
を有するので、膜を強化材、例えば強化繊維と共に製造
することによってそれを強化することが必要であること
が判明している。
しかしながら膜の中に強化材を使用することは全体とし
て有益なことでない。1つの欠点は、繊維布のような強
化材の使用のために膜が厚くなり、この結果厚さが厚く
なれば電気抵抗が増大するという理由から高電圧でしか
使用できない膜となるということである。強化膜を製造
する際により薄いフィルムを用いることによって抵抗を
低下させる努力は、膜の製造中に繊維布のウィンドウ(
Window)のいくつかで膜が破れ、その結果漏れの
ある膜が生成するという理由でしばしば不成功に終って
いる。(ここに「ウィンドウ」とは、繊維布の隣接する
糸間の開口域を意味する)。漏れのある膜は、陽極液及
び陰極液を反対の電解槽室中へ流入せしめ、電流効率を
低下させそして製造される生成物を不純にするという点
で望ましくない。
更に、強化用m雑布の糸の交点では重合体の層が厚くな
り、高抵抗域を形成するこ、ととなる。(ここに「交点
」とは横糸と縦糸が重なり合った点を意味する)。
第2の欠点は、これも高電圧での使用に通ずることであ
るが、強化膜の「シャドウ(shadow)J作用によ
って誘起される。膜を通過するイオンの最短経路は、一
方の表面から他の表面に至る垂直な直線経路である。強
化膜はイオン透過性でない物質から均一に作られている
。イオンが膜中を垂直に且つ直線的に通過しえない膜の
部分、及びイオンが強化部材の回りを遠回りする経路を
取らなければならないような膜の部分は、「シャドウ域
」と呼ばれる。強化材の使用によって「シャドウ域」が
膜中に導入されると、膜のその部分での、有効なイオン
移送能が減少し、従って膜の運転電圧が上昇することと
なる。強化膜の下流側に隣接する、即ち陽イオン流が膜
を通過する方向に関して「下流」側に隣接する膜のシャ
ドウ域の部分は「ブラインド域(blind域)」と言
われる。
本発明の主な目的は、低電圧及び高電流効率で、従って
低電力消費量で作動し、しかも良好な耐引裂性を有する
イオン交換膜を提供することである。
もう一つの目的は薄くて強靭なイオン交換膜を提供する
ことである。その他の目的は以下の記述から明らかにな
るであろう。
要するに、本発明によれば、後に定義する如き高い縦横
比(aspect ratio)を有する強化膜、強化
膜の下流側にカルボン酸官能基を有する重合体層、及び
ブラインド域に通じる膜内の管路(channels)
を有するイオン交換膜が提供される。
更に詳細には、−COOM及び/又は−303M官能基
[ここで3MはHXNa SK又はNH4である1を有
する隣接する層が互いに接着接触している弗素化重合体
の少くとも2層、及びそれに埋め込まれた支持体材料の
ウェッブから成る液体の水圧流(hydraulic 
flow)に対して不透過性であるイオン交換膜であっ
て、−000M官能基を有する第一の核層及び−3o、
+4官能基を有する第二の該糸が少くとも存在し、弗素
化重合体の該層くとも2つの層の全厚が、線膜の製造に
使用される一GOOR及び/又は−SO2W官能基[こ
こで、Rは低級アルキルであり、そしてWがF又はCl
である]を有する前駆重合体の層で測定したとき、50
〜250ミクロンの範囲内にあり、支持体材料の該ウェ
ッブが約25〜125ミクロンの厚さ及び少くとも50
%の開口率(openness)を有し且つ強化部材(
reinforcing members)からなり、
該強化部材がその間のウィンドウ域を区画し、そして該
膜内の管路(channel)が該ウィンドウ域からブ
ラインド域まで延び、そこで該強化部材が該第一の層の
近くに位置することを特徴とするイオン交換膜が提供さ
れる。
更に本発明によれば、イオン交換膜を作るための前駆体
膜、該イオン交換膜を構成分として含む電気化学槽、及
び該イオン交換膜を用いる電解方法が提供される。
本発明の膜は、典型的には、−COOR及び/又は−S
O2W官能基[ここで、Rは低級アルキルであり、そし
てWはF又はClである]を有する弗素化重合体の2つ
又はそれ以上の層及び支持体材料のウェッブから製造さ
れる。
本発明が関係する重合体の第一の層は、典型的には、官
能基又は官能基を含むペンダント側鎖が結合している弗
素化炭化水素鎖を有するカルボン酸重合体である。この
ペンダント側鎖は、例えば[式中、ZはF又はCFlで
あり、tは1〜12であり、そしてvは−GOOR又は
−〇Nであり、ここでRは低級アルキルである]を含有
することができる。通常、重合体の側鎖における官能基
は、末端の 基に存在するであろう。この種の弗素化重合体の例は、
英国特許筒1,145,445号、米国特許第4.11
6.888号及び米国特許第3.506゜635号に開
示されている。更に具体的には、該重合体は弗素化され
た又は弗素で置換されたビニル化合物である単量体から
製造される。該重合体は普通少くとも2種の単量体から
製造される。少くとも1種の単量体は弗素化ビニル化合
物、例えば弗素化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、
弗化ヒニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテ
ル)、テトラフルオロエチレン及ヒこれらの混合物であ
る。塩水の電気分解に使用される共重合体の場合、前駆
ビニル単量体は望ましくは水素を含まないであろう。更
に少くとも1種の単量体はカルボン酸基に加水分解しう
る基、例えばカルボアルコキシ又はニトリル基を上述の
如き側鎖中に含有する弗素化単量体である。
ここで「弗素化重合体」とは、加水分解によりR基を失
なってイオン交換型になり、F原子の数がF原子及びH
[子の数の少くともSO%である重合体を意味する。
単量体は、特に重合体を塩水の電気分解に使用する場合
、好ましくは−GOORのR基以外に水素を含まず、ま
た厳しい環境で最大の安定性を得るためには、最も好ま
しくは水素及び塩素の両方を含まない、即ちパーフルオ
ル化されているであろう;R基は官能基がイオン交換基
に転化される加水分解中に失なわれるから弗素化されて
いる必要はない。
1つの適当な種類のカルボキシル含有単量体は、例示す
ると式 %式% [式中、Rは低級アルキルであり、 YはF又はCF、であり、そして Sは0、l又は2である] によって表わされる。Sが1であるこれらの単量体は、
その良好な収率での製造及び分離がSが0又は2のとき
よりも容易に達成されるから好適である。化合物 CF2− CFOCF 、CFOCF 2 C00CH
CF。
は特に有用な単量体である。そのような単量体は、例え
ば式 %式% [式中、S及びYは上記と同義である]を有する化合物
から、(1)末端ビニル基を塩素で飽和して、CFIC
ffi−CF(4−基に転化することにより、それを続
く段階で保護し;(2)二酸化窒素で酸化して〜0CF
2CF、SO,F基を一〇〇F、COF基に転化し;(
3)アルコール例えばメタノールでエステル化して一0
CF 2 C00CHs基を生成させ、そして(4)亜
鉛末で脱塩素化して末端CF、−CF−基を再生する、
ことによって製造できる。しかしこの連続工程(2)及
び(3)の代りに、(a ) −0Ch−CFzSO2
F基の、亜硫酸塩又はヒドラジンでの処理によるスルフ
ィン酸、−0CF、CF、So!H,又はそのアルカリ
金属もしくはアルカリ土類金属塩への還元1(b)スル
フィン酸又はその塩を酸素又はクロム酸で酸化すること
による一〇CF、C0OH基又はその金属塩の生成;及
び(c)既知の方法による一〇CF、C00CR。
へのエステル化、を用いることもできる。この順序は、
そのような単量体の共重合体の製造と関連して米国特許
第4.267.364号に更に詳細に記載されている。
他の適当な種類のカルボキシ含有単量体は式%式% [式中、■は−COOR又は−CNであり、Rは低級ア
ルキルであり、 YはF又はCF、であり、 ZはF又はCF、であり、そして Sは0、■又は2である] によって表わされる。最も好適な単量体は、重合及びイ
オン形への転化が容易なことから、■が−COORであ
り、ここでRは低級、一般にCI−C。
アルキルであるものである。Sが1である単量体も、そ
の良好な収率での製造及び分離がSがO又は2のときよ
りも容易に達成できるから好適である。■が−COOR
であり、ここでRが低級アルキルであるこれらの単量体
及びその共重合体の製造は、米国特許第4,131.7
40号に記載されている。それに製造方法が示されてい
る化合物、CFz −CFOCFzCFOCFzCFz
COOCHs、及びCF。
CFz −CFO(CFzCFO)tcFzcFicO
OcHx■ CF3 は特に有用な単量体である。■が−CNである単量体の
製造方法は米国特許第3,852,326号に記載され
ている。
更に他の適当な種類のカルボキシル含有単量体は一〇(
CFりVCOOCH3[ここでVは2〜20である1の
末端基、例えば CFz = CFO(CFり3COOCH3及びCF 
2− CFOCF ! CF (CF s )O(CF
 ! ) 1cOOcHsを有するものである。そのよ
うな単量体及びその共重合体の製造方法は特公昭52−
38486号公報及び特公昭52−28586号公報に
、及び英国特許第1.145.445号に記載されてい
る。
他の種類のカルボキシル含有重合体は、反復単位 [式中、qは3〜15であり、 rは1−10であり、 Sは0,1又は2であり、 tは1−12であり、 Xは一緒になって4個の弗素又は3個の弗素と1個の塩
素であり、 YはF又はCF、であり、 ZはF又はCF、であり、そして Rは低級アルキルである] を有する重合体によって表わされる。
好適な群の共重合体はテトラフルオルエチレン及び式 %式% [式中、nは0% l又は2であり、 mは1,2.3又は4であり、 YはF又はCF、であり、そして RはCH,、C2H,又はC,H7である]を有する化
合物からなるものである。
本発明が関係するそのような共重合体は、既知の技術、
例えば米国特許第3.528,954号、米国特許第4
,131.740号及び南アフリカ国特許第78/22
25号によって製造できる。
本発明が関係するスルホニル重合体は、典型的には官能
基又は官能基を有するペンダント側鎖がさらに結合した
弗素炭化水素鎖を有する重合体である。ペンダント側鎖
は、例えば −CFよ−CF−So□W Rf F式中、RfはF、(l又はCI−CIGパーフルオル
アルキル基であり、そしてWはF又はCa、好ましくは
Fである] を含有することができる。通常重合体の側鎖における官
能基は、末端基−0−CF 2−CF−So 、F中に
存在Rf するであろう。この種の弗素化重合体の例は、米国特許
第3,282,875号、第3.560.568号及び
第3,718,627号に開示されている。
更に具体的には、該重合体は弗素化された単量体又は弗
素置換されたビニル化合物から製造することができる。
重合体は少くとも2種の単量体から、下記の2つの群の
各々に由来する単量体の少くとも1つを用いて製造され
る。
少くとも1つの単量体は、弗素化ビニル化合物例えば弗
化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、弗化ヒニリデン
、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン
、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、テトラフ
ルオロエチレン及びこれらの混合物である。塩水の電気
分解で使用する共重合体の場合、前駆ビニル単量体は望
ましくは水素を含有しない。
第2の群は前駆体基−CFz−CF−SOJを含有する
Rf スルホニル含有単量体である。更なる例は、一般式 %式% [式中、Tは炭素原子数1〜8個の2官能性の弗素化基
であり、そしてkは0又はlである1 で表わすことができる。Tにおける置換原子団は弗素、
塩素又は水素を含むが、一般に共重合体をクロルアルカ
リ槽のイオン交換に使用する場合には水素は除外される
。最も好適な重合体は水素及び塩素が炭素に結合してい
ない、即ちそれらは厳しい環境における最大の安定性の
ためにバーフルオル化されている。上記式のT基は分岐
していても分岐していなくても、即ち直鎖状でもよく、
1つ又はそれ以上のエーテル結合を有していてもよい。
スルホニルフルオリドを含む共重合体の群におけるビニ
ル基は、エーテル結合を通してT基に結合する、即ち共
重合体が式CF、 −CF−0−T−CF2  So□
Fのものであることが好適である。そのようなスルホニ
ルフルオリドを含有する共単量体の例は CFz −CFOCF*CF*SOJ。
CFz ”” CFOCF2CFOCF、CF、SO,
F。
暮 CF3 CF * = CFOCF t CFOCF 1cFO
cF x CF x So 2 F1CF、  CF。
CFz −CFCFzCFzSOJl及びCF!−CF
OCFICFOCF、CF、So、FCF。
■ CF。
である。
最も好適なスルホニルフルオリドを含有する共単量体は
、パーフルオロ(3,6−シオキサー4−メチル−7−
オクテンスルホニルフルオリド)、CF、 = CFO
CF、CFOCF2CF2SO1F■ CF。
である。
スルホニル含有単量体は、米国特許第3,282.87
5号、第3,041,317号、第3,718.627
号及び第3,560.568号の如き文献に開示されて
いる。
好適な種類のそのような重合体は、反復単位[式中、h
は3〜15であり、 jは1−10であり、 pは0、l又は2であり、 Xは一緒になって4個の弗素又は3個の弗素と1個の塩
素であり、 YはF又はCF、であり、そして RfはF、Cl又はC1〜C1゜パーフルオルアルキル
基である] を有する重合体によって表わされる。
最も好適な共重合体は、テトラフルオロエチレン及ヒバ
−フルオロ(3,6−シオキサー4−メチル−7−オク
テンスルホニルフルオリド)の、後者を20〜65重量
%、好ましくは25〜50重量%含有する共重合体であ
る。
本発明で使用されるそのような共重合体は、弗素化エチ
レンの単独重合及び共重合に対して開発された一般的な
重合法、特に文献に記載されているテトラフルオロエチ
レンに対して用いられる方法によって製造することがで
きる。共重合体を製造するための非水性法は、米国特許
第3.041゜317号の方法、即ち主単量体の混合物
、例えばテトラフルオロエチレン及びスルホニルフルオ
リド基を含有する弗素化エチレンを、ラジカル開始剤、
好ましくはパーフルオロカーボンパーオキサイド又はア
ゾ化合物の存在下に、温度0〜2000C及び圧力10
’〜2XIO’パスカル(1〜200気圧)又はそれ以
上において重合させる方法を含む。非水性重合反応は、
所望により弗素化溶媒の存在下に行なうことができる。
適当な弗素化溶媒は、不活性な液体のパーフルオロ化炭
化水素、例えばパーフルオロメチルシクロヘキサン、パ
ーフルオロジメチルシクロブタン、パーフルオロオクタ
ン、パーフルオロベンゼンなど、及び不活性な液体のク
ロロフルオロカーボン、例えば1,1゜2− トIJ 
クロロ−1,2,27トリフルオロエタンなどである。
共重合体を製造するための水性法は、単量体を、ラジカ
ル開始剤を含有する水性媒体と接触させ、米国特許第2
,393,967号に開示されているように非水性の湿
った又は粒状の重合体粒子のスラリーを得ること、或い
は単量体を、ラジカル開始剤及びテローゲン的に不活性
な分散剤の双方を含む水性媒体と接触させ、例えば米国
特許第2゜559.752号及び第2.593.583
号に開示されているように重合体粒子の水性コロイド分
散液を得そして分散液を凝固させることを含む。
異なる種類の官能基を含有する共重合体す、本発明の膜
を製造する際に成分フィルムの1つとして使用すること
もできる。例えば上記の非官能性単量体の群から選択さ
れる単量体、上記のカルボン酸単量体の群からの単量体
及び更に上記のスルホニル単量体の群からの単量体から
製造される三元重合体(terpolymer)は、膜
を製造する際のフィルム成分の1つとして準備され且つ
使用できる。
更に2種又はそれ以上の重合体の混合物であるフィルム
を、膜の成分フィルムの1つとして用いることが可能で
ある。例えば、スルホニル基を有する溶融加工できる形
の重合体と、カルボキシル基を有する溶融加工できる形
の重合体との混合物は、本発明の膜の成分フィルムの1
つとして準備され且つ使用することができる。
更に積層フィルムを、膜を製造する際の成分フィルムの
1つとして用いることも可能である。例えば、スルホニ
ル基を有する溶融加工しうる共重合体層及びカルボキシ
ル基を有する溶融加工しうる共重合体層を有するフィル
ムは、本発明の膜の製造において、成分フィルムの1つ
として用いることができる。
電気分解槽、例えばクロルアルカリ槽の陽極室と陰極室
を隔離するだめのフィルム又は膜に用いる場合、本発明
歯で取り扱うスルホネート重合体は、イオン化しうる形
に転化された後、0.5〜2ミリ当量/g、好ましくは
少くとも0.6ミリ当量/gそして更に好ましくは0.
8〜1.4ミリ当量/gの全イオン交換容量を有すべき
である。
0.5ミリ当量/g未満のイオン交換容量の場合には電
気抵抗が高くなりすぎ、2ミリ当量/gを越えると重合
体が過度に膨潤するので機械的性質が貧弱となる。重合
体を構成する成分の相対量は、電気分解槽におけるイオ
ン交換障壁として用いる場合、重合体が約2000より
大きくない当量重量を有するように調節又は選択される
べきである。
フィルム又は膜の抵抗が電気分解槽に実際に用いるのに
高すぎる当量重量は、フィルム又は膜の厚さと共にいく
らか変化する。薄いフィルム及び膜に対しては、約20
00までの当量重量を許容することができる。通常、当
量重量は少くとも600、好ましくは少くともSO0で
あるべきである。
スルホニル基をイオン交換形で有する重合体のフィルム
は、好ましくはSO0〜1500の範囲内の当量重量を
有するであろう。しかしながら、多くの目的に対し、及
び通常の厚さのフィルムに対し、約1400より大きく
ない値が好適である。
本明細書で取り扱われるカルボキシレート重合体におい
て、クロルアルカリ槽の室を隔離するt;めに使用する
場合、イオン交換能力に関する必要条件はスルホネート
重合体のそれと異なる。カルボキシレート重合体は、許
容しうる低抵抗を有するように、少くとも0.6ミリ当
量1gs好ましくは少くとも0.7ミリ当量/g、最も
好ましくは少くとも0.8ミリ当量/gのイオン交換容
量を有さねばならない。そのような値は厚さの範囲が1
0〜100ミクロンのうち薄い方の厚さを有するフィル
ムの場合に特に許容でき、この範囲の中位及び上限のフ
ィルムの場合には、イオン交換容量が少くとも0.7ミ
リ当量/ g %好ましくは0.8ミリ当量/gである
べきである。イオン交換容量は、2ミリ容量/g以下、
好ましくは1゜5ミリ当量/g以下、そして更に好まし
くは1゜3ミリ当量/g以下であるべきである。当量重
量に関して言えば、カルボキシレート重合体は最も好ま
しくは770〜1250の範囲内の当量重量を有する。
本発明の膜は、約13ミクロン(0,5ミル)の薄さか
ら約150ミクロン(6ミル)までの厚さを有する成分
重合体フィルムから製造される。
膜は一般に2つ又は3つのそのような重合体フィルムか
ら製造されるので、膜を製造する際に使用される重合体
フィルムの全厚は一般に約50〜250ミクロン(2〜
10ミル)、好ましくは75〜200ミクロン(3〜8
ミル)、最も好ましくは約75〜150ミクロン(3〜
6ミル)になるであろう。
この技術分野において膜の構造的組成を規定する通常の
方法は、溶融加工しうる形の重合体フィルムの重合体組
成、当量重量及び厚さ、及び膜を作るときの強化用繊維
布の種類を規定することである。これは、積層法の中間
生成物膜及びそれから作られる加水分解されたイオン交
換膜の両方の場合に行なわれる。その理由は、(1)強
化された膜の厚さが均一でなく、即ち強化用繊維布の交
点で厚く及びそれ以外で薄く、且つカリバー又はマイク
ロメーターで行なわれる測定値が最高の厚さだけを示す
からであり、そして(2)断面の、顕微鏡写真及び写真
による測定が厄介で時間を要するからである。更に、加
水分解されたイオン交換膜の場合、測定された厚さは、
膜が乾いているか或いは水又は電解液で膨潤しているか
どうか、或いは更にたとえ重合体の量が一定でも電解液
のイオン種及びイオン強度に依存して変化する。膜の機
能は一部重合体の量の関数であるから、構造的組成を規
定する最も簡便な方法は、すぐ上に記述したとおりのも
のである。
支持体材料のウェッブは適当には織布又は不織紙である
。いずれの場合も、ウェッブは強化部材及び−時的補強
部材(sacrificial members)の両
方からなる。
織布の場合、通常のバスケット織り及びレノ(1eno
)織りのような織り方が適当である。強化用糸及び−時
的補強糸はいずれも単フィラメントであってもまたマル
チストランドであってもよい。
強化部材はバーハロカーボン重合体の糸である。
ここで使用する「バーハロカーボン重合体」なる語は、
エーテル酸素結合を含有してもまたはしていなくてもよ
い炭素鎖を有し且つ全体が弗素又は弗素及び塩素原子で
置換された重合体を表わすために使用される。好適なバ
ーハロカーボン重合体は、化学的不活性さが大きいため
パーフルオルカーボン重合体である。典型的には、その
ような重合体には、テトラフルオロエチレンから作られ
る単独重合体及びテトラフルオロエチレンとヘキサフル
オロプロピレン及び/又はアルキル基の炭素原子数が1
−10個のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、
例えばパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)との共
重合体が包含される。最も好適な強化用材料の例はポリ
テトラフルオロエチレンである。クロロトリフルオロエ
チレン重合体から作られる強化用糸も有用である。
積層に先立って繊維布に及び積層後に膜に適当な強度を
もたせるためには、強化用糸は50〜600デニル、好
ましくは200〜400デニルのものであるべきである
(デニルは糸SO00m当りのg数である)。しかしな
がら、典型的な丸い断面を有するそのようなデニルの糸
は、特に糸の重なりが強化物を糸の厚さの2倍まで厚く
し、この結果リークのないようにするのに十分な厚さの
弗素化重合体のフィルム層を用いることが必要となり、
その結果高電圧での運転を余儀なくする厚さとなるから
、不満足な膜しか与えない。本発明によれば、強化部材
が特定のデニルを有するが、非円形である、即ち2〜2
0、好ましくは5〜10の縦横比を有する断面形状をも
つ繊維布が使用される。ここに縦横比とは、強化部材の
巾対その厚さの比を意味する。典型的な適する断面形状
は、長方形、卵形及びだ円形を含む。長方形の部材は、
フィルムからスリットした薄くて狭いリボンの形であっ
てよく、或いはそのように押出成形することもでき、こ
の場合には角を丸くすることができる。卵形、だ円形及
び他の形状は押出成形してもよく或いは繊維又はヤーン
をカレンダリングすることにより作ってもよい。織布を
カレンダーがけして必要な縦横比を得ることも可能であ
る。上述の如き長方形の断面が好適である。支持体材料
のウェッブは25〜125ミクロン(1〜5ミル)、好
ましくは50〜75ミクロン(2〜3ミル)の範囲内の
厚さを有するから、強化部材は12〜63ミクロン(0
,5〜2.5ミル)、好ましくは25〜38ミクロン(
1〜1.5ミル)の厚さを有すべきである。
繊維布は、縦糸及び横糸のそれぞれにおいて、強化用糸
1.6〜16本/cm(4〜40糸/インチ)の範囲内
の糸カウントを有すべきである。強化用糸6〜8本/c
aIの範囲内の糸カウントが好適である。
繊維布の一時的補強部材は、天然又は合成の多くの適当
な物質のいずれかの糸である。適当な物質には、木綿、
リンネル、綱、レーヨン、6−6ナイロン、ポリエチレ
ンテレフタレート、及びポリアクリロニトリルが包含さ
れる。セルロース性物質が好適である。−時的補強繊維
の主な必要条件は、重合体マトリックスに悪影響を及ぼ
さずに除去できることである。この条件下においては、
−時的補強繊維の化学的性状(chemical ma
keup)は厳密でない。同様に、−時的補強繊維の除
去の方法は、その除去がカチオン透過性のセパレーター
における最終重合体のイオン交換容量を妨害しない限り
において厳密でない。例示すると、セルロース物質例え
ばレーヨンの一時的補強繊維の除去は次亜塩素酸ナトリ
ウムを用いて行なうことができる。−時的補強繊維は、
イオン交換部位を有する重合体の前駆体である中間重合
体或いはイオン交換部を有する重合体のいずれにも悪影
響を及ぼさずに除去できる繊維である。−時的補強繊維
は、最終重合体のイオン交換能を妨害しないで、空隙を
残したままで重合体から除去される。−時的補強繊維の
除去の方法は、セパレーターを強化するために使用され
る支持繊維に影響を及ぼしてはならない。
一時的補強部材、例えばレーヨン糸又は再生セルロース
フィルムから切りとった細いリボンは適当には約40〜
100デニルのものである。それらは、1〜20の範囲
内の縦横比を有することができ、即ち長方形、卵形又は
だ円形の断面を有することができ、或いは十分に低デニ
ルならば1の縦横比、即ち断面が円形のものであること
ができる。強化用糸の場合のように、−時的補強糸は1
2〜63ミクロン、好ましくは25〜38ミクロンの厚
さを有すべきである。
縦糸及び横糸の各々において、繊維布巾の一時的補強糸
対強化用糸の比はto:1〜1:1の範囲内にあるべき
である。−時的補強繊維対強化用繊維の好適な比は2:
l〜6:lであり、最も好適には2:l〜4:lである
更に各強化用繊維に対して、偶数の一時的補強繊維が存
在することが好適である。各強化用繊維に対して奇数の
一時的補強繊維を有する繊維布も使用できるが、それら
は好適な種類でない。この好適であるという理由は、各
強化用繊維に対して1本の一時的補強繊維を有する通常
の織り方の繊維布の場合に起こることを観察することに
よって知ることができる:繊維布の一時的補強繊維を除
去した時、残る強化用繊維は繊維布の形態にな−い;1
組の繊維は他の組の繊維上にとどまるだけであり、そし
てそのようなものは本発明において許容しうるが、それ
は好適でない。勿論、そのような場合において、−時的
補強繊維を除去した後に織られた状態で残こる特別な織
りを用いることも可能である。そのような特別な織りを
作る必要性を避けるために、各強化用繊維に対して偶数
の一時的補強繊維を有する繊維布が好適である。
強化用繊維布は、存在す乙高い縦横比の糸を撚るか又は
撚らずに作ることができる。撚る場合、撚り数は少なく
し高い縦横比を維持する。
強化用繊維布は、−時的補強糸を後で除去した後、繊維
布が少くとも50%、好ましくは少くとも65%の開口
率を有するようなものであるべきである。ここに「開口
率」とは、繊維布の全面積に対するウィンドウの合計面
積を百分率で表示したものである。
不織紙の場合、適当な成分繊維の薄い開いたシートが使
用できる。
強化部材はバーハロカーボン重合体繊維である。
不織紙に関して本明細書で用いる「繊維」なる語はフィ
ラメントからカットされたチョツプドファイバー(ch
opped fibers)のみならずフイブリド及び
フィブリルも包含する。パーハロカーボンは、パーハロ
カーボン重合体糸に関して上述したものと同義であり、
この場合にも好ましくはパーフルオロカーボンである。
これらの繊維は5〜10デニルを有し、3〜20mm、
好ましくは5〜10mmの長さを有する。
一時的補強部材は、−時的補強糸に関して上述したセル
ロース性又は他の材料の繊維である。紙繊維の特徴はバ
ルブの「自由度(freeness) Jを規定する標
準試験、例えばTAPPI標準T227m−58に定義
されている「カナダ標準規格自由度」によって定義でき
る。紙の一時的補強部材に対して適当な自由度値は30
0〜750mj2カナダ標準の範囲内にある。好適な具
体例はクラフト繊維である。
紙はバーハロカーボン繊維10〜SO重量%及び−時的
補強繊維SO〜IO重量%からなり、好ましくはパーハ
ロカーボン繊維25〜75重量%及び−時的補強繊維7
5〜25重量%からなる。
紙は25〜125 g/m”、好ましくは50g/ m
 2以下の坪量を有すべきである。織布の場合における
ように、紙の厚さは25〜125ミクロン(1〜5ミル
)、好ましくは50〜75ミクロン(2〜3ミル)の範
囲内にあり、−時的補強繊維の除去後に少くとも50%
、好ましくは少くとも65%の開口率を有すべきである
膜はフィルムの成分層及び支持体材料のウェッブから熱
及び圧力の助けを借りて作ることができる。用いる重合
体フィルムを互いに溶融接着して支持体材料と共に単一
の膜構造体を形成させるためには、そして2つより多い
フィルムを使用する場合には隣接するフィルムシートを
一緒に融着さセるためには、通常約200〜300°C
の温度が必要である。しかしながら必要とされる温度は
この範囲以上又は以下であってもよく、用いる重合体に
依存する。その場合の適当な温度の選択は、温度が低く
すぎると、フィルムの強化部材への及び相互の適度な接
着に失敗し及び/又は強化部材に隣接するフィルム間に
大きい空隙が形成されるが故に、そして温度が高すぎる
と、過剰に重合体が流動化し、リークと不均一な重合体
の厚さに帰着するが故に、明白となるであろう。圧力は
約2×IO4パスカル程度の低い圧力から10’パスカ
ルを越える圧力まで使用できる。バッチ操作に適当な種
類の装置は、通常2X 10’〜107パスカルの範囲
内の圧力を使用する水圧式プレスである。
膜の連続式製造に適当であり且つ断らない限り実施例で
使用する装置は、内部加熱器及び内部真空源を有する中
空ロールから成るものである。中空ロールはその表面上
に一連の円周スロットを含み、内部真空源が成分材料を
中空ロールの方向へ吸引する。輻射加熱器を有する湾曲
した静止板は、中空ロールの上表面と、約6mm(3A
インチ)の間隔で面している。
積層操作中、多孔質剥離紙が支持体材料とじて中空ロー
ルと接して使用され、成分材料のロール表面への接着を
防ぎ、真空源が成分材料を中空ロールの方向へ吸引する
。成分材料及び生成物に対して供給及び取り出し手段を
設ける。供給手段では、中空ロールよりも直径の小さい
アントラ−・ロールを剥離紙及び成分材料に対して設置
する。
供給及び取り出し手段は、成分材料が中空ロールの周囲
を、その円周の約5への長さに亘って通過するように位
置する。更なるアントラ−・ロールを剥離紙に対して設
置し、それを他の材料から分離させる。取り出し手段を
剥離紙及び生成物膜に対して設ける。
イオン交換の目的及び電解槽、例えば塩水の電気分解の
ためのクロルアルカリ槽に使用する場合には、膜はすべ
ての官能基がイオン化しうる官能基に転化されているべ
きである。通常及び好ましくは、これらはスルホン酸及
びカルボン酸基、又はそのアルカリ金属塩である。かか
る転化は、通常及び便宜的には、溶融加工しうる重合体
に関して上述した種々の官能基がそれぞれ、遊離酸又は
そのアルカリ金属塩に転化されるように、酸又は塩基で
の加水分解によって達成される。そのような加水分解は
鉱酸又はアルカリ金属水酸化物の水溶液を用いて行なう
ことができる。塩基での加水分解は、速く且つ完全に進
行するから好適である。
熱溶液、例えば沸点付近の溶液の使用は、速い加水分解
に対して好適である。加水分解に必要な時間は、構造物
の厚さと共に増大する。水と混和する有機化合物例えば
ジメチルスルホキシドを加水分解塔に含有させることも
有利である。
−時的補強繊維の膜からの除去は、溶融加工しうる形態
にある元の膜をイオン交換膜へ転化する前、中又は後の
任意の段階で行なうことができる。
それは、−時的補強部材が該転化に用いる加水分解塔に
よって破壊される部材である場合には、該転化中に行な
うことができる。この例はナイロン重合体の苛性による
加水分解である。また例えばレーヨンの一時的補強部材
の場合には、該転化前に水性次亜塩素酸ナトリウムで処
理することによって該転化前に除去を行なうことかでさ
る。この時には一時的補強繊維が除去され且つ重合体層
の官能基が−COOR及び−SO2W形のままである膜
が製造される。最初に加水分解を行なってもよく、この
場合には、官能基は−COOH及び−5o、H又はその
塩に転化され、依然として一時的補強繊維を含んでいる
イオン交換形の膜が製造される;−時的補強繊維は後で
除去されるが、これはレーヨン又は他のセルロース性部
材或いはポリエステル部材の場合、クロルアルカリ槽で
使用する膜ならば、電気分解中に槽で生成する次亜塩素
酸の作用によって行なうことができる。
一時的補強部材を膜から除去すると、膜中の元々−時的
補強部材が占有していた場所に管路が残る。これらの管
路は一般にウィンドウ領域からシャドウ(shadow
ed) 、即ちブラインド領域まで延び、一方強化部材
はカルボキシル官能基を有する官能性重合体の近くに位
置する。
管路は1〜50ミクロンの公称直径を有する。
この公称直径は一時的補強繊維のそれと同一であり、そ
の除去の結果管路が生成する。管路の実際の直径は、膜
を脱水したときの収縮又は崩壊、及び膜自体が膨潤した
ときの膨潤によって変化すると思われる。通常、繊維布
の一時的補強糸の除去後に残る管路は直径が10〜50
ミクロンの範囲内にあり、そして紙からの一時的補強部
材の除去では直径が1〜20ミクロンの範囲内にある。
本発明の膜は、支持体材料がカルボキシル官能基を有す
る弗素化重合体の第一の層に浸透していないが、少くと
も主にカルボキシ及び/又はスルホニル官能基を有する
弗素化重合体の他の暦に、及び好ましくはスルホニル官
能基を有する弗素化重合体の、通常は膜の表面層である
第二の層中に存在するように製造される。結果として管
路はまた少くとも主に、重合体の第一の層以外の層中に
、そして好ましくはスルホニル官能基ををする重合体の
第二の層中に存在する。−時的補強部材の除去によって
生成するイオン交換膜の管路は1つの表面から反対側の
表面に膜を突き抜けておらず、従って膜はクロルアルキ
ル槽で生ずる典型的な低圧における液体の水圧流に対し
て不透過である。
(多孔性であるダイヤフラムは、それを通過する液体の
水圧流の組成に変化を起こさせないが、−方でイオン交
換膜は膜を透過する物質が組成において膜と接触する液
体のそれと異なるように、イオンによる選択的な透過及
び拡散による液体の透過を可能にする。)気体又は液体
を用いるリーク試験によって膜を透過する管路が存在す
るかしないかを決定するのは容易なことである。しかし
ながら、管路は開口していても閉塞されていてもよく、
即ち弗素化重合体の該第二の層を通って膜の表面まで透
過していてもいなくてもよい。いずれの場合にも、管路
は膜のウィンドウ領域からブラインド領域へ延びている
。該第二の層中の管路は膜の表面まで開口していること
が好適である。その理由は、そのような膜が閉塞された
管路を有する膜よりも低電圧で働くからである。イオン
交換膜を食塩水の電気分解に使用するとき、カルボキシ
ル官能基を有する層を陰極液に及び好ましくはスルホン
酸官能基を有する第二の層を陽極液(塩水)に向けて膜
を配置する場合、管路は開口しているならば強化部材が
カルボキシル官能基を有する層の近くにある膜内のブラ
インド領域まで塩水を運搬するのに役立ち、或いは閉塞
しているならば同様にして該第二の層の表面部分中へブ
ラインド領域まで侵入する液体を運搬するのに役立つ。
繊維布の一時的補強糸対強化用糸の比が1:1である場
合、−時的補強糸の除去後の管路は糸セグメントの半分
に隣接してウィンド領域からブラインド領域まで延びる
。ここに「糸セグメント」とは、1つの糸の交点から隣
りの糸の交点まで延びる強化用糸の長さを意味する。−
時的補強糸対強化用糸の比が2:lである場合、−時的
補強糸の除去後の管路は、すべての糸セグメントに隣接
してウィンドウ領域からブラインド領域まで延びる。−
時的補強糸対強化用糸の比が更に増大するにつれて、続
いて生成せしめられるブラインド領域への管路の数が更
に増大する。従って、−時的補強糸対強化用糸の比が少
くとも2:lの繊維布が好適である。
紙の支持体材料では、−時的補強繊維の除去後に膜に残
こる紙部分は2.5−112.5 g/m”、好ましく
は45g/m”以下の坪量を有する。紙の支持体材料の
一時的補強繊維を除去したときに形成される管路は相互
に連結していると思われる。
本発明の好適な膜は、1つの表面層として−COOR官
能基のみを有する弗素化重合体の第一の層、他の表面層
として一3o、F官能基のみを有する弗素化重合体の第
二の層、及び第二の層中に埋め込まれた支持体材料のウ
ェッブからなるものである。該第一の層は約25〜75
ミクロンの範囲内の厚さを有し、該第二の層は約75〜
150ミクロンの範囲内の厚さを有する。イオン交換形
への加水分解及び支持体材料の一時的補強部材の除去後
、得られるイオン交換膜は、クロルアルカリ槽に対する
好適な膜である。この後者の膜の管路は上述の如く開口
している管路であることが更に好適である。そのような
膜は弗素化重合体の2つの層を有しているけれども、そ
れらは3層又はそれ以上の層の重合体、例えば−GOO
Rを有する重合体層、−8O□Wを有する重合体層、支
持体材料のウェッブ及び−SO□W基を有する重合体の
もう1つの層から、支持体材料のウェッブが後記実施例
のいくつかに見られるように、完全に又は少くとも殆ん
ど完全に−SO2W基を有するマトリックスに埋め込ま
れるように上述の順序で加工される。
特許請求の範囲において、成分層の厚さは公称の厚さ、
即ち膜を作るために併せる前に用いる層の厚さであり、
一方膜の全厚は膜の製造後のその厚さに関する。
本発明のイオン交換膜の主な用途は電気化学槽(ele
ctrochemical cell)である。そのよ
うな槽は、陽極、陽極室、陰極、陰極室及び2つの核層
を分離するために位置する膜から放る。1つの例はクロ
ルアルカリ槽である。この場合、膜は塩形の官能基を有
すべきである;そのような槽において、カルボキシル官
能基を有する膜の層は、陰極室に向けて配置されるであ
ろう。
電気化学槽、特にクロルアルカリ槽は、通常、陽極及び
陰極間の空隔又は間隔を狭く、即ち約3mmよりも広く
ないように作られるであろう。また膜を陽極又は陰極の
いずれかと接触させて槽を運転し及び電気分解プロセス
を実施することはしばしば有利であるが、これは一方の
電解槽室の適当な水圧ヘッドにより、或いは膜及び選ば
れた電極を接触させるオープン・メツシュ又はグリッド
・セパレーターを用いることにより達成できる。更に、
ゼロ−ギャップ配置(zero−gap config
uration)として言及される配置においては、膜
を陽極及び陰極の両方と接触させることがしばしば有利
である。そのような配置は、陽極液及び陰極液によって
もたらされる抵抗を最小にし、従って低電圧での運転を
可能にするという利点を与える。そのような配置をとっ
てもとらなくても、いずれか一方又は両方の電極は、電
極における過電圧を低下させるだめの技術的に既知の種
類の適当な触媒活性表面層を有することができる。
本明細書に記述する膜は、電気触媒組成物(elect
rocatalyst composition)をい
ずれか−方の表面に又は両方の表面を担持せしめるため
の基材として使用することができ、それによって複合膜
/電極とすることができる。
かかる電気触媒は当該分野で既知のタイプのもの、例え
ば米国特許筒4.224,125号及び同第3.134
.697号並びに公開英国特許出願GB2.OO9,7
88Aに記載のものであることができる。好適な陰極電
気触媒には白金黒、ラネーニッケル及びルテニウムブラ
ックが包含される。
好適な陽極電気触媒には白金黒並びにルテニウム及びイ
リジウム混合酸化物が包含される。
本明細書に記載する膜はまた、ガス放出特性を高めるよ
うに、例えば最適の表面粗面性又は平滑性を与えること
により、或いは好ましくはその上にガス−及び液体−透
過性で多孔性の非電極層を設けることによって、いずれ
か一方の表面又は両表面を変性することができる。かか
る非電極層は薄い親水性コーティング又はスペーサの形
状であることができ、そして通常不活性で電気的に不活
性な又は非電気触媒性物質からなる。そのような非電極
層は10〜99%、好ましくは30〜70%の多孔度、
及び0.01〜2000ミクロン、好ましくは0.1〜
1000ミクロンの平均孔径、及び一般の0.1〜50
0ミクロン、好ましくは1〜300ミクロンの範囲内の
厚さを有すべきである。非電極層は通常無機成分とバイ
ンダーから成る;該無機成分は公開英国特許出願GB2
,064.586Aに記載されている如きタイプのもの
、好ましくは酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム
、又はFe2O,もしくはFe10.のような酸化鉄で
あることができる。イオン交換膜上の非電極層に関する
他の情報は公開ヨーロッパ特許出願第0.031.66
0号並びに特開昭56−1゜8888号公報及び特開昭
56−112487号公報に記載されている。
非電極層中及び電気触媒組成物中のバインダー成分は、
例えば、ポリテトラフルオロエチレン、少なくとも表面
が空気中でのイオン化放射処理又は変性剤によって−C
OOH又は−5o3Hの如き官能基を導入すること(例
えば公開英国特許出願CB2.060,703Aに記載
されている)或いは液体アンモニア中のナトリウムのよ
うな試薬での処理により親水性にされているフルオロカ
ーボン重合体、カルボキシレート又はスルホネート官能
基を有する官能基置換されたフルオロカーボン重合体又
は共重合体、或いは表面が酸型の官能基を有する弗素化
共重合体で変性されたポリテトラフルオロエチレン粒子
であることができる(GB2゜064.586A)かか
るバインダーは非電極層又は電気触媒組成物層の10〜
50重量%の量で用いるのが適当である。
非電極層及び/又は電気触媒組成物層をその上に有する
複合構造物は当該分野で既知の種々の方法によってつく
ることができ、例えば、膜表面上に次いでプレスされる
デカル(decal)の調製、バインダーの液体組成物
中のスラリー(例えば分散液)の適用、しかる後の乾燥
、ペースト状の組成物のスクリーン又はグラビア印刷、
膜表面に分布した粉末のホット・プレス、及びGB2,
064.586 Aに記載されている如き他の方法が包
含される。かかる構造物は上記の層を溶融加工可能な形
態で膜上に適用することにより、及びある種の方法によ
りイオン交換型で膜上に適用することによりつくること
ができる:得られる構造物の重合体成分は溶融加工可能
な形態である場合には、既知の方法で加水分解してイオ
ン交換型にすることができる。
非電極層及び電気触媒組成物層は種々の方法の組合わせ
で膜上において用いることができる。例えば、膜の表面
は非電極層で変性することができ、後者の上に電気触媒
組成物層を配置することができる。膜の上には電気触媒
及び導電性非電極材料、例えば該電気触媒より高い過電
圧を有する金属粉末の両方を含む層を、バインダーで単
一の層に組合わせて設けることも可能である。好適なタ
イプの膜はその一方の表面に陰極電気触媒組成物を有し
且つその反対側の裏面に非電極層を有するものである。
1つもしくはそれ以上の電気触媒層、又は1つもしくは
それ以上の非電極層、或いはそれらの組合わせを表面に
有する膜は、前述しI;如き狭いギャップ又はゼロ−ギ
ャップ配置の電気化学槽に使用することができる。
本明細書に記載する層において使用される共重合体は、
溶融加工しうる前駆体形及び加水分解されたイオン交換
形の両方において、少くとも適度に強いフィルムを製造
するのに十分高い分子量を有すべきである。
本発明の革新的な面を更に例示するために、以下に実施
例を示す。
実施例中の各略号は次のとおりである。
PTFEはポリテトラフルオロエチレンを意味し: TFE/EVEはテトラフルオロエチレン及びメチルパ
ーフルオロ(4,7−シオキサー5−メチル−8−ノネ
ノエート)の共重合体を意味し; TFE/PSEPVEはテトラフルオロエチレン及びパ
ーフルオロ(3,6−シオキサー4−メチル−7−オク
タンスルホニルフルオリド)の共重合体を意味し; EWは当量重量を意味する。
実施例 実施例1 次の層を熱及び圧力下に熱的に一緒に接合することによ
り、強化されたカチオン交換膜を製造しlこ : A、1080の当量重量(EW)を有するTFE/EV
Eの25ミクロン(1ミル)フィルムからなる陰極表面
層。
B、1lOOの当量重量を有するTFE/PS E P
 V Eの76ミクロン(3ミル)層。
C0強化用糸及び−時的補強糸の両方を含有する支持体
繊維布。強化用糸は、厚さ19ミクロン(0,75ミル
)及び巾508ミクロン(20ミル)の引き裂いたPT
FEフィルムからなる200デニルのモノフィラメント
であり、1インチ当り3.5回の撚りをかけ且つ平らに
して、厚さ38ミクロン(1,5ミル)及び巾254ミ
クロン(10ミル)の断面を有する糸としたもので、7
.87本/cm(20本/インチ)の縦糸及び横糸カウ
ントをもつものであった。この糸は6.7の縦横比を有
した。−時的補強糸は15.75本/cm(40本/イ
ンチ)の縦糸及び横糸カウントを有する50デニルのレ
ーヨン糸であった。布の全厚は76ミクロン(3ミル)
であった。
D、1100の当量重量を有するTFE/PSEPVE
共重合体の25ミクロン(lミル)のフィルムからなる
陽極表面層。
最初に、層の間に捕捉される空気を排除するように注意
しながら、熱をかけずにA及びB層を圧着させた。次い
で、D層が多孔性剥離紙のウェッブ上に支持されるよう
にして4つの層をサーマル・ラミネーターの中に通した
。加熱域では、多孔性剥離紙の下側から真空を適用し、
TFE/PSEPVEの2層間に捕捉された空気を、薄
い溶融した下部層(D層)から吸引し、これによって強
化用繊維布を完全に包囲した。加熱域を出る重合体の温
度が赤外線測定装置によって測定して230〜235°
Cであるように、加熱域の温度を調節しIこ 。
積層後、複合膜を、30%ジメチルスルホキシド及び1
1%KOHを含有する水性浴中においてSO°Cで20
分間加水分解した。次いでフィルムをゆすぎ、湿った状
態で、寸法的に安定な陽極及び軟鉄を延伸した金属陰極
間に45cm2の活性域を有する小さいクロルアルカリ
槽にとりつけた。
槽を3.lKA/m”の電流でSO°C下に運転した。
陽極液の出口の塩含量を200g/j!に維持した。
陽極液に水を添加して、製造される苛性の濃度を32層
1%に保った。
8日後、槽は3.55ボルト及び電流効率97%で稼動
していた。この能力は運転36日後も変化しなかった。
実施例2 「A3層が1080の当量重量を有するTFE/EVE
の50ミクロン(2ミル)の層からなる以外、実施例1
を繰返した。
小さいクロルアルカリ槽での試験8日後、膜は3.65
ボルト及び電流効率97%で稼動していた。この性能は
運転37日後も変化しないままであった。
実施例3 r13J層が1100の当量重量を有するTFE/PS
EPVEの101ミクロン(4ミル)の層からなる以外
、実施例1を繰返した。
小さいクロルアルカリ槽での試験8日後、膜は3.65
ボルト及び電流効率97%で稼動していた。この性能は
運転37日後も変化しないままであった。
実施例4 「A3層が1080の当量重量を有するTFE/EVE
の50ミクロン(2ミル)の層からなり、そして「81
層が1100の当量重量を有するTFE/PSEPVE
の101ミクロン(4ミル)の層からなる以外、実施例
1を繰返した。
この膜を、槽の温度を80℃とする以外、実施例1と同
一の条件下に小さいクロルアルカリ槽で試験した。運転
6日後、膜は3.70ボルト及び電流効率95.2%で
稼動していた。
比較例A 本比較例は、低縦横比を有するモノフィラメントを含み
且つ一時的補強糸を含まない強化用繊維布を用いたとき
の、電解槽の電位に及ぼす影響を示す。
膜は次の層を熱的に接合することにより製造しIこ 。
A、1080の当量重量(EW)を有するTFE、/E
VEの25ミクロン(lミル)の層からなる陰極表面層
B、1lOOの当量重量を有するTFE/PSEPVE
(7)to 1ミクロン(4ミル)の層。
C0−時的補強糸を含まない強化用糸だけを有する布。
強化用糸は、テトラフルオロエチレン9611[fi%
及ヒバ−フルオロ(プロプルビニルエーテル)4重量%
の共重体(米国特許第4,029.868号、比較例C
参照)の、直径127ミクロン(5ミル)の円形断面を
有する200デニルで押出されたモノフィラメントから
なるものであった。これは縦横比lを有した。布は縦糸
カウント13.8本/cm(34本/インチ)及び横糸
カウント6.7本/cm(17本/インチ)のレノ織り
であった。この布を全体の厚さが239ミクロン(9,
4ミル)となるように熱カレンダーかけした。糸は交点
において僅かに平らになり、糸の縦横比が1から1.1
3まで増加した。
D、1lOOの当量重量を有するTFE/PSEPVE
共重合体の51ミクロン(2ミル)のフィルムからなる
陽極表面層。
上記構成成分を熱的に接合し、加水分解し、その性能を
実施例1における如く評価した。
小さいクロルアルカリ槽で9日後、膜は3.80ボルト
及び電流効率95.2%(3回の種試験の平均)で稼動
していた。
層A、B又はDのいずれかの25ミクロン(lミル)以
下を用いた同一の強化繊布によってより薄い膜を製造す
る試みは、(1)高加工温度での試みの場合、膜がリー
クする、或いは(2)低加工温度での試みの場合、布C
の糸に隣ってフィルムB及び0間に大きい空隙が形成さ
れるという理由から不成功であった。いずれの条件も、
膜を長期間に亘るクロルアルカリ槽での使用に対して不
適当ならしめた。
比較例B 本比較例は、高縦横比を有し且つ一時的補強糸を有さな
いモノフィラメントを含む強化用繊維布を用いたときの
、槽の電圧に対する影響を示す。
[Cが、300デニルのスリットしたPTF Eフィル
ムのモノフィラメントを厚さ50.4ミクロン(2ミル
)及び巾305ミクロン(12ミクロン)に撚だ糸から
なり、縦糸及び横糸カウントが15.75本/cm(4
0本/インチ)である強化用布である以外、構造は実施
例Bと同一であった。なお層Cの糸の縦横比は6八であ
り、−時的補強糸を含まなかった。
小さいクロルアルカリ槽において6日後、膜は4.0ボ
ルト及び電流効率94.5%で稼動していIこ 。
実  施  例  5 本実施例は、高縦横比を存するモノフィラメントと一時
的補強糸とからなる強化用繊維布を用いることによる本
発明の方法を例示する。膜の層は次のとおりであった: A、1050EWのTFE/EVEの51ミクロン(2
ミル)層。
B、l100EWのTFE/PSEPVEの101ミク
ロン(4ミル)層。
C8強化用及び−時的補強糸の両方を含有する布。強化
用糸は、繊維中305ミクロン(12ミル)及び厚さ5
6ミクロン(2,2ミル)となるようにカレンダーかけ
し又は平らにした200デニルのPTFEマルチフィラ
メントヤーンからなるものであった。この縦横比は5.
5であった。
縦糸及び横糸方向の両方での糸カウントは5.9本/c
m(15本/インチ)であった。−時的補強糸は縦糸及
び横糸カウントが23.6本/co+(60本/インチ
)の50デニルのレーヨン糸からなるものであった。布
の全厚は112ミクロン(4゜4ミル)であった。
D、1100の当量重量を有するTFE/PSEPVE
共重合体の25ミクロン(1ミル)からなる陽極表面層
この構造成分を熱的に接合し、加水分解し、槽温度を8
0°Cにする以外、実施例1における如くして小さいク
ロルアルカリ槽で評価した。運転9日後、電流効率は9
6.7%及び電位は3.68ボルトであった。53日後
、その値は95.5%及び3.62ボルトであった。
比較例C 本比較例は、高縦横比のマルチフィラメント糸を有する
が、−時的補強繊維を織り込んでない強化用繊維布を使
用したときの、摺電圧に及ぼす影響を示す。
積層物の組成は、強化用繊維布が次のとおりであるとい
う以外、実施例5と同一であった二層Cは一時的補強糸
を有さない強化用糸だけを含有する布であった。これは
、200デニルのPTFEマルチフィラメント樅糸20
本/cm(51本/インチ)及び400デニルの横糸1
0.2本/al11(26本/インチ)からなるレノ織
りであった。糸の巾が508ミクロン(20ミル)であ
り且つ厚さが糸の交点において63.5ミクロン(2,
5ミル)となるように繊維布をカレンダーがけした。こ
れは縦横比が8.0であった。布の全厚は127ミクロ
ン(5,0ミル)であつI;。
この構造成分を熱的に接合し、加水分解した。
凡そ半分の領域がリークした。このことは重合体層の厚
さが限界であることを示した。槽の温度を80°Cにす
る以外、実施例1におけるように、小さいクロルアルカ
リ槽中でリークのない領域を評価した。槽で7日後に、
膜は電流効率96.5%及び3.99ボルトで稼動した
。これは−時的補強糸を有する実施例5よりも310ミ
リボルト高かった。
実施例6 本実施例は、フルオロカーボン重合体繊維及び−時的補
強繊維の混合物を含有する不織強化用材料を用いる本発
明の方法を例示するものである。
A、1080の当量重量(EW)を有するTFE/EV
E共重合体の51ミクロン(2ミル)の層からなる陰極
表面層。
B、1lOOの当量重量を有するTFE/P5EPVE
の152ミクロン(6ミル)の層。
C9強化用材料は、6mm長及び6.7デニルのPTF
Eフィラメント及び630−カナダ標準規格の自由度を
有する漂白したクラフトバルブの50150重量%混合
物から作った多孔性の紙であった。その厚さは119ミ
クロン(4,7ミル)であり、重さは33.8g/m’
(1オンス/平方ヤード)であった。
積層物を実施例1における如く製造した。加熱域におい
て、多孔性剥離紙の下側から真空を適用し、溶融したT
FE/PSEPVEを多孔性強化用紙を通して吸引下降
させ、これによって強化用繊維布を完全に包囲した。積
層物は加水分解後もリークがなかった。
この膜を、槽の温度を80℃にする以外、実施例1と同
様に、小さいクロルアルカリ槽で評価した。運転7日後
、電流効率は96%であり且つ電圧は3.68ボルトで
ある。
実施例7 1980年2月14日に出願された米国特許出願第12
1,461号に記載のラミネーターを用いる以外、前記
実施例と同一の強化用材料を用いて積層物を製造した。
層は次のとおりであった:A、1080EW(7)TF
E/EVEの51ミクロン(2ミル)の層。
B、l100EWのTFE/PSEPVE(7)51ミ
クロン(2ミル)の層。
C1実施例6における如き50150 PTFE/クラ
フト。
D、1lOOEWのTFE/PSEPVEの51ミクロ
ン(2ミル)の層。
積層物を加水分解し、小さいクロルアルカリ槽中におい
て、80°Cの温度下に評価した。他の条件は実施例1
と同一であった。運転13EI後、電流効率は96.5
%及び電圧は3.62ボルトであつtこ。
比較例り 本比較例は、−時的補強繊維を含まないTFEフィラメ
ントだけからの不織強化用材料を用いた時の、槽の電圧
に及ぼす影響を示す。
構造成分は、PTFE紙が一時的補強繊維を含まない以
外、実施例6と同様であった。紙は110ミクロン(4
,3ミル)の厚さ及び110g/m”(3−26g/平
方ヤード)の坪量を有した。
加水分解後、これを小さいクロルアルカリ槽で評価した
。7日後、これは93.1%の電流効率及び4.16ボ
ルトの電位を示した。
産業上の利用可能性 本発明のイオン交換膜は、従来の膜よりも技術的に進歩
している。これは、クロルアルカリ槽における膜として
使用したとき、低電圧及び高電流効率、即ち低電力消費
量での運転を含めて改良された性能特性を示す。従って
、電力消費量の低下に伴なう運転費の実質的な節約がも
たらされる。
特許出願人 イー・アイ・デュポン・デ・ニモア外1名

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、陽極室、該陽極室内に位置する陽極、陰極室、該陰
    極室内に位置する陰極、及び該室間に位置するイオン交
    換膜から成り、該膜は−COOM及び/又は−SO_3
    M官能基[ここで、MはH、Na、K又はNH_4であ
    る]を有する弗素化重合体の隣接する層が互いに接着接
    触している少くとも2つの層及びそれに埋め込まれた支
    持体材料のウェッブから成り、−COOM官能基を有す
    る第一の該層及び−SO_3M官能基を有する第二の該
    層が少くとも存在し、弗素化重合体の該少くとも2つの
    層の全厚が、該膜の製造に使用される−COOR及び/
    又は−SO_2W官能基[ここで、Rは低級アルキルで
    あり、そしてWはF又はClである]を有する前駆重合
    体の層で測定したとき、50〜250ミクロンの範囲内
    にあり、支持体材料の該ウェッブが約25〜125ミク
    ロンの厚さ及び少くとも50%の開口率を有し且つ強化
    部材からなり、該強化部材はその間のウインドウ域を区
    画し、そして該膜内の管路が該ウインドウ域からブライ
    ンド域まで延び、そこで該強化部材が該第一の層の近く
    に位置する液体の水圧流に対して不透過性であるイオン
    交換膜であることを特徴とする電気化学槽。 2、該支持体材料のウェッブが織布であり、その強化部
    材が50〜600デニルであり且つ2〜20の範囲内の
    縦横比を有するパーハロカーボン重合体糸であり、該織
    布が縦糸及び横糸の各々においてパーハロカーボン重合
    体糸1.6〜16本/cmの範囲内の糸カウントを有し
    、縦糸中の該糸が横糸中の該糸と交点で交叉し、隣接す
    る交点対の各々が糸セグメントを区画し、ウインドウ域
    から該ブラインド域へ延びる少くとも1つの管路が該糸
    セグメントの少くとも半分に隣接して存在する特許請求
    の範囲第1項記載の電気化学槽。3、該糸セグメントの
    すべてに隣接してウインドウ域から該ブラインド域まで
    延びる少くとも1つの管路が存在する特許請求の範囲第
    2項記載の電気化学槽。 4、該パーフルオルカーボン重合体糸が実質的に長方形
    の断面、6〜8の範囲内の縦横比、及び約35〜40ミ
    クロンの厚さを有する特許請求の範囲第2又は3項記載
    の電気化学槽。 5、−O−(CF_2)_m−COOM及び/又は−C
    F_2−CF_2−SO_3Mを有する弗素化重合体の
    2つの層が存在し、該第一の層が13〜75ミクロンの
    範囲内の厚さを有し、該第二の層が50〜125ミクロ
    ンの範囲内の厚さを有し、そして弗素化重合体の該層の
    全厚が75〜150ミクロンの範囲内にある特許請求の
    範囲第1〜4項のいずれかに記載の電気化学槽。 6、該管路が10〜50ミクロンの公称の直径を有する
    特許請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載の電気化学
    槽。 7、支持体材料の該ウェッブが不織紙であり、その強化
    部材がパーハロカーボン重合体繊維であり且つ2.5〜
    112.5g/m^2の坪量を有する特許請求の範囲第
    1〜6項のいずれかに記載の電気化学槽。 8、−O−(CF_2)_m−COOM及び/又は−C
    F_2−CF_2−SO_3Mを有する弗素化重合体の
    2つの層が存在し、該第一の層が13〜75ミクロンの
    範囲内の厚さを有し、該第二の層が50〜125ミクロ
    ンの範囲内の厚さを有し、そして弗素化重合体の該層の
    全厚が75〜150ミクロンの範囲内にある特許請求の
    範囲第1〜7項のいずれかに記載の電気化学槽。 9、該管路が1〜20ミクロンの公称の直径を有する特
    許請求の範囲第1〜8項のいずれかに記載の電気化学槽
    。 10、該膜がさらにその少なくとも一方の表面に電気触
    媒組成物のガス−及び液体−透過性で多孔性の層を含ん
    でなる特許請求の範囲第1項記載の電気化学槽。 11、該膜がさらにその少なくとも一方の表面にガス−
    及び液体−透過性で多孔性の非電極層を含んでなる特許
    請求の範囲第1項記載の電気化学槽。 12、該陽極及び該陰極間の間隔が約3mmより大きく
    ない特許請求の範囲第1項記載の電気化学槽。 13、該膜を該陽極及び該陰極の少くとも1つと接触さ
    せる特許請求の範囲第12項記載の電気化学槽。 14、該膜を該陽極及び該陰極の双方と接触させる特許
    請求の範囲第13項記載の電気化学槽。 15、陽極、陽極室、陰極、陰極室、及び該室を分離す
    る弗素含有カチオン交換膜からなるクロルアルカリ槽に
    おいて塩水を電気分解して苛性及び塩素を製造する方法
    において、該膜として、−COOM及び/又は−SO_
    3M官能基[ここで、MはH、Na、K又はNH_4で
    ある]を有する弗素化重合体の隣接する層が互いに接着
    接触している少くとも2つの層及びそれに埋め込まれた
    支持体材料のウェッブから成る液体の水圧流に対して不
    透過性であるイオン交換膜であつて、−COOM官能基
    を有する第一の該層及び−SO_3M官能基を有する第
    二の該層が少くとも存在し、弗素化重合体の該少くとも
    2つの層の全厚が、該膜の製造に使用される−COOR
    及び/又は−SO_2W官能基[ここで、Rは低級アル
    キルであり、そしてWはF又はClである]を有する前
    駆重合体の層で測定したとき、50〜250ミクロンの
    範囲内にあり、支持体材料の該ウェッブが約25〜12
    5ミクロンの厚さ及び少くとも50%の開口率を有し且
    つ強化部材からなり、該強化部材はその間のウインドウ
    域を区画し、そして該膜内の管路が該ウインドウ域から
    ブラインド域まで延び、そこで該強化部材が該第一の層
    の近くに位置することを特徴とするイオン交換膜を用い
    ることを特徴とする電気分解方法。 16、該支持体材料のウェッブが織布であり、その強化
    部材が50〜600デニルであり且つ2〜20の範囲内
    の縦横比を有するパーハロカーボン重合体糸であり、該
    織布が縦糸及び横糸の各々においてパーハロカーボン重
    合体糸1.6〜16本/cmの範囲内の糸カウントを有
    し、縦糸中の該糸が横糸中の該糸と交点で交叉し、隣接
    する交点対の各々が糸セグメントを区画し、ウインドウ
    域から該ブラインド域へ延びる少くとも1つの管路が該
    糸セグメントの少くとも半分に隣接して存在する特許請
    求の範囲第15項記載の方法。 17、該糸セグメントのすべてに隣接してウインドウ域
    から該ブラインド域まで延びる少くとも1つの該管路が
    存在する特許請求の範囲第16項記載の方法。 18、該パーフルオルカーボン重合体糸が実質的に長方
    形の断面、6〜8の範囲内の縦横比、及び約35〜40
    ミクロンの厚さを有する特許請求の範囲第15又は16
    項記載の方法。 19、−O−(CF_2)_m−COOM及び/又は−
    CF_2−CF_2−SO_3Mを有する弗素化重合体
    の2つの層が存在し、該第一の層が13〜75ミクロン
    の範囲内の厚さを有し、該第二の層が50〜125ミク
    ロンの範囲内の厚さを有し、そして弗素化重合体の該層
    の全厚が75〜150ミクロンの範囲内にある特許請求
    の範囲第15〜18項のいずれかに記載の方法。 20、該管路が10〜50ミクロンの公称の直径を有す
    る特許請求の範囲第15〜19項のいずれかに記載の方
    法。 21、支持体材料の該ウェッブが不織紙であり、その強
    化部材がパーハロカーボン重合体繊維であり且つ2.5
    〜112.5g/m^2の坪量を有する特許請求の範囲
    第15〜20項のいずれかに記載の方法。 22、−O−(CF_2)_m−COOM及び/又は−
    CF_2−CF_2−SO_3Mを有する弗素化重合体
    の2つの層が存在し、該第一の層が13〜75ミクロン
    の範囲内の厚さを有し、該第二の層が50〜125ミク
    ロンの範囲内の厚さを有し、そして弗素化重合体の該層
    の全厚が75〜150ミクロンの範囲内にある特許請求
    の範囲第15〜21項のいずれかに記載の方法。 23、該管路が1〜20ミクロンの公称の直径を有する
    特許請求の範囲第15〜22項のいずれかに記載の方法
    。 24、該膜がさらにその少なくとも一方の表面に電気触
    媒組成物のガス−及び液体−透過性で多孔性の層を含ん
    でなる特許請求の範囲第15項記載の電気化学槽。 25、該膜がさらにその少なくとも一方の表面にガス−
    及び液体−透過性で多孔性の非電極層を含んでなる特許
    請求の範囲第15項記載の方法。 26、該陽極及び該陰極間の間隔が約3mmより大きく
    ない特許請求の範囲第15項記載の方法。 27、該膜を該陽極及び該陰極の少くとも1つと接触さ
    せる特許請求の範囲第26項記載の方法。 28、該膜を該陽極及び該陰極の双方と接触させる特許
    請求の範囲第27項記載の方法。
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