JPH01244205A - 変圧貫流ボイラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、変圧貫流ボイラに係り、特に汽水分離器ドレ
ンタンクに備えられるレベル急低下防止回路に関する。

〔従来の技術〕

定圧貫流ボイラでは、起動時バーナを順次点火操作して
も、ボイラ火炉が全圧（超臨界圧ボイラでは、ボイラ圧
力が約２５０　Ｋｇ／　ｃｔＡ・ｇ）に保持されており
、しかも火炉流体温度が臨界温度以下に保持されている
ため、ボイラ火炉流体の膨出現象はみられない。これに
対し、変圧貫流ボイラでは、ボイラ起動初期のボイラ圧
力が５〜８０Ｋｇ／ｃ＋Ｌｇと低く、しかもボイラ火炉
流体温度が飽和温度に近くなっているため、このような
状態でボイラ点火して燃料量を増加すると、ボイラ火炉
流体の膨出現象が発生する。特に、ボイラ給水流量が少
ないときや、バーナ点火本数が少なくバーナ１本当りの
熱負荷が大きいとき、この膨出現象が顕著になる。

ボイラ火炉流体の膨出現象が起ると、ボイラ循環ポンプ
（以下、ＢＣＰと略称する。）を有する起動循環系統に
おいては、汽水分離器ドレンタンクレベルが急変し、ド
レンタンクレベル異常像によりＢＣＰがトリップして、
ボイラ起動が不可となる。

従来、汽水分離器ドレンタンクレベルの制御系としては
、第４図に示すように、ドレンタンク内の流体レベルを
検出するドレンタンクレベル発信器１と、ドレンタンク
内の圧力を検出するドレンタンク圧力発信器２と、前記
ドレンタンクレベル発信器１からの信号を前記ドレンタ
ンク圧力発信器２からの信号にて補正する演算器３とを
備え、この演算器３によって求められたレベルに応じて
速度剤？ＩＩＩ器４および自動−手動切替器５を介して
レベル調節弁６を調節するようにしたものが知られてい
る。

速度制御器４の出力は、通常のレベル制御範囲では１０
０％／分の追従速度とし、レベルが異常上昇したときは
異常上昇後のレベル急低下を緩和させるために、５〜１
０％／分の追従速度設定に二周節されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

前記した従来の制御系は、車に汽水分離器ドレンタンク
内のレベルおよび圧力を検出し、圧力補正されたドレン
タンクレベル発信器１の出力に基づいてレベル調節弁６
の開度を制御するようになっているので、膨出現象時の
急激なドレンタンクレベル変動に追従することができな
い。

すなわち、第５図に示すように、ドレンタンクレベルが
異常上昇しレベルｘ２以上の状態が経過するとレベルと
降下し始めるが、従来の制御系では、ドレンタンクレベ
ルがレベルｘ２まで降下した段階で初めてレベル調節弁
６の開度調節が可能になる。然るに、この図から明らか
なように、レベル調節弁６の動作時間に対してレベル降
下が急速であるために、どうしてもレベル急低下を生じ
、ＢＣＰＩ−リップを避けることができない。

なお、ドレンタンクレベルの急低下を防止する手段とし
て、ボイラ起動時に燃料量を徐々に増加させてレベル低
下の発生度合を低くする方法が考えられるが、起動時間
が長くなる、あるいはボイラの運転条件によってレベル
上昇割合が異ってしまうという欠点があり、実用的でな
い。

本発明の目的は、前記した従来技術が有している技術的
課題を解決し、汽水分離器ドレンタンクレベルの急低下
に起因する起動不可を生ずることのない変圧貫流ボイラ
装置を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、前記の目的を達成するため、ドレンタンクレ
ベル発信器とこのドレンタンクレベル発信器からの出力
信号を圧力補正する演算器との間に、ドレンタンクレベ
ルの低下を予測してレベル調節弁を先行制御する汽水分
離器ドレンタンクのレベル急低下防止回路を設けたこと
を特徴とするものである。

〔作用〕

ドレンタンクレベルが上限以上になっているとき、レベ
ル調節弁は全開動作となっている。ドレンタンクレベル
が上限以上にある状態でレベル降下があると、レベル急
低下防止回路はそれを検知し、ドレンタンクレベルが上
限以上に降下する以前に、その信号によってレベル調節
弁を先行的に閉動作させる。よって、ドレンタンクレベ
ルの急低下を防止することができ、ボイラの起動が確保
される。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図ないし第３図に基づい
て説明する。第１図は本発明に係る汽水分離器ドレンタ
ンクレベルの制御系を示すブロック図であり、第２図は
第１図の制御系によって制御されるドレンタンクレベル
とレベル調節弁の弁開度との関係を示すグラフであり、
第３図は変圧貫流ボイラの起動系統図である。

変圧貫流ボイラの起動系は、第３図に示すように、給水
ポンプ１１と、高圧給水加熱器１２と、ボイラ給水流量
計１３と、ボイラ１４と、汽水分離器１５と、汽水分離
器ドレンタンク１６と、ＢＣＰ（ボイラ循環ポンプ）１
７と、ボイラ循環流量調節弁１８と、汽水分離器ドレン
タンクレベル調節弁６と、過熱器１９と、タービン２０
と、復水器２１とから主に構成されている。

また、汽水分離器ドレンタンクレベルの制御系は、第１
図に示すように、ドレンタンクレベル発信器ｌと、ドレ
ンタンク圧力発信器２と、演算器３と、前記ドレンタン
クレベル発信器１および演算器３の間に介設されたレベ
ル急低下防止回路３１と、速度制御器４と、自動−手動
切替器５と、汽水分離器ドレンタンクレベル調節弁６と
から構成されている。この図から明らかなように、本発
明に係る汽水分離器ドレンタンクレベルの制御系は、第
４図に示した従来の制御系のドレンタンクレベル発信器
１と演算器３との間に、レベル急低下防止回路３１を介
設して成る。レベル急低下防止回路３１を除く他の部材
は従来例と同じであり、これらについては説明を省略す
る。

レベル急低下防止回路３１は、ドレンタンクレベル発信
器１の出力信号を微分する微分演算器３２と、微分演算
器３２の出力信号よりドレンタンク１６のレベル降下を
検出する信号検出器３３と、ドレンタンク１６のレベル
の上限を設定するレベル設定器３４と、前記信号検出器
３３の出力信号およびレベル設定器３４の出力信号を適
宜切り替える信号切替器３５と、この信号切替器３５の
出力信号を前記ドレンタンクレベル発信器１の出力信号
に加算する加算器３６とから成る。

次に、前記のように構成された変圧貫流ボイラの起動系
、およびそれに備えられたドレンタンクレベル制御系の
動作について説明する。

まず、ボイラ１４に所定量の水を給水し、バーナに点火
する。ボイラ１４に給水される水は、給水ポンプ１１、
高圧給水加熱器１２、ボイラ給水流量計１３を通ってボ
イラ１４に給水される水と、ドレンタンク１６からＢＣ
Ｐ１７、ボイラ循環流量調節弁１８、ボイラ給水流量計
１３を通ってボイラ１４に給水される水との合計流量で
あり、循環運転中、その給水流量に、ボイラ設計上の最
低給水流量以下にならないように調節される。

変圧貫流ボイラは、前記したようにボイラ起動初期のボ
イラ圧力が低く、しかもボイラ火炉流体温度が飽和温度
に近くなっているため、ボイラ点人後燃料量を増加する
に伴ってボイラ火炉流体の膨出現象が発生する。このた
め、汽水分離器ドレンタンク１６のレベルが、第２図に
示すように、上限ｘ２を超え、これに伴ってレベル調節
弁６の弁開度が１００％になる。

ボイラ火炉流体の膨出現象に起因するドレンタンク１６
のレベル上昇は、３〜５分間′Ｉａ、続し、その後急速
にレベル低下する。

゛　前記実施例の変圧貫流ボイラは、汽水分離器ドレン
タンクレベルの制御系に、ドレンタンクレベルの低下を
予測してレベル調節弁６を先行制御する微分演算器３２
を有するドレンタンクレベルを急低下防止回路３１を備
えたので、第２図に示すように、ドレンタンクレベルが
上限ｘ２以下に低下する以前にレベル低下を予測してレ
ベル調節弁６の弁開度を調節することができる。よって
、ドレンタンクレベルの急低下が防止され、ＢＣＰ　）
リップが防止されるので、ボイラの起動を確保すること
ができる。なお、レベル設定器３４からの先行信号は、
ドレンタンクレベルがＸｔ以上の場合に作用するインタ
ーロックとなっている。

かようにしてボイラが起動され、循環運転が開始したの
ちは、ボイラ１４にて発生した蒸気を、汽水分離器１５
、過熱器１９を介してタービン２０に導びくことによっ
て、仕事をとり出すことができる。

タービン２０から出た蒸気は復水器２１にて水にもどさ
れ、再度レベル調節弁６、ＢＣＰ１７、ボイラ循環流量
調節弁１８、ボイラ給水流量計１３を経てボイラ１４に
給水される。

なお、前記実施例においては、ドレンタンクレベル急低
下防止回路３１を微分演算器３２と、信号検出器３３と
、レベル設定器３４と、信号切替器３５と、加算器３６
とから構成した場合について説明したが、本発明の要旨
がこれに限定されるものではなく、ドレンタンクレベル
の低下を予測し、ドレンタンクレベルが上限以下に低下
する以前にレベル調節弁を先行制御可能な全ての回路を
適用することができる。

また、前記実施例においては、ドレンタンク急低下防止
回路をボイラ点火初期の火炉流体の膨出現象が発生する
範囲内で働かせるようにした場合について説明したが、
ボイラ運転中随時働かせるようにすることも勿論可能で
ある。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によると、ボイラ火炉流体
の膨出現象に起因して汽水分離器ドレンタンクのレベル
が上昇したとき、ドレンタンクの低下を予測してレベル
調節弁を先行制御するようにしたので、ドレンタンクレ
ベルが急低下することがない。よって、ＢＣＰ　）リッ
プを未然に防止することができ、変圧貫流ボイラの起動
を確保することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る汽水分離器ドレンタンクレベルの
制御系を示すブロック図、第２図は第１図の制御系の効
果を示すグラフ、第３図は変圧■流ボイラの起動系を示
す流体回路図、第４図は従来知られている汽水分離器ド
レンタンクレベルの制御系を示すブロック図、第５図は
第４図の制御系の効果を示すグラフである。 １・・・・・・・・・ドレンタンクレベル発（Ｓ　器、
２・・・・・・・・・ドレンタンク圧力発信器、３・・
・・・・・・・演算器、４・・・・・・・・・速度制御
器、５・・・・・・・・・自動−手動切替器、６・・・
・・・・・・レベルＢ’Ａ　節介、７・・・・・・・・
・ドレンタンクレベル急低下防止回路。 第　２　図 第３図 ×

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ドレンタンクレベル発信器と、ドレンタンク圧力
   発信器と、前記ドレンタンクレベル発信器からの信号を
   前記ドレンタンク圧力発信器からの信号にて補正する演
   算器とを備え、この演算器の出力信号に応じてレベル調
   節弁の弁開度を調節し、汽水分離器ドレンタンクのレベ
   ルを調節する変圧貫流ボイラにおいて、前記ドレンタン
   クレベル発信器と前記演算器との間に、ドレンタンクレ
   ベルの低下を予測して、前記レベル調節弁を先行制御す
   る汽水分離器ドレンタンクのレベル急低下防止回路を設
   けたことを特徴とする変圧貫流ボイラ。
2. （２）請求項１記載のものにおいて、前記レベル急低下
   防止回路が、前記ドレンタンクレベル発信器の信号から
   レベル降下を検出する微分演算器および信号検出器と、
   ドレンタンクレベルの上限値を設定するレベル設定器と
   、これら信号検出器およびレベル設定器からの信号を選
   択的に前記ドレンタンクレベル発信器からの信号に加算
   する加算器とから構成されていることを特徴とする変圧
   貫流ボイラ。
3. （３）請求項１記載のものにおいて、前記レベル調節弁
   の予測先行制御を、ボイラ点火初期の火炉流体の膨出現
   象が発生する範囲で行うようにしたことを特徴とする変
   圧貫流ボイラ。