JPH0124204Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、バツクホーの旋回台前端部構造に
関するものである。

従来、バツクホーのブームを支持する旋回台前
端部構造は、掘削反力たる引張り、圧縮、捩り等
各方向の外力を支承するため、構造が複雑となり
製作が困難であるという欠点があつた。

この考案では、旋回台の主体たる基板の外周縁
に補強帯体を配設し、特に応力が集中する旋回台
前端部には、同基板と平行な補強板を基板上方に
配設し、同補強板後部を斜後下方向に傾斜せしめ
て、同補強板後端縁を基板上面に固着せしめ、同
斜面部に穿設した前後方向のスリツトに縦補強板
を挿入し、同縦補強板を、補強板及び基板に固着
して箱型構造とすることにより、簡単で製作容易
な構造でありながら、高剛性のバツクホーの旋回
台前端部構造を提供せんとするものである。

この考案の実施例を図面にもとずいて詳細に説
明すれば、Ａはバツクホーを示しており、同バツ
クホーＡは、油圧駆動のクローラ式走行装置１−
１を装備した走行フレーム１中央部に立設した略
円筒形状の旋回基台２に、旋回台３下面に配設し
た摺動体４を介して、同旋回台３が左右旋回自在
に枢支連結されており、同旋回台３に配設された
油圧モーター５の旋回作動により、同旋回台３を
左右旋回せしめるように構成されており、同旋回
台３の左右側方及び後方には、構造材が延設され
て、機体フレーム６を形成し、同機体フレーム６
上面後部には原動機部７、同中央左側部には運転
部８、同中央右側部には油圧作動油タンク９が配
設されており、旋回台３前端のブラケツト１０に
は、ブーム支持体１１を介して、後方からブーム
１２、アーム１３、バケツト１４の順に上下回動
自在に枢支連設されており、それぞれに配設した
ブーム油圧シリンダ１２′、アーム油圧シリンダ
１３′及びバケツト油圧シリンダ１４′と、走行装
置１−１、油圧モーター５を原動機部７の油圧ポ
ンプにより駆動すべく構成している。

旋回台前端部３−１には、ブーム支持体１１を
介してブーム１２基端を支承すべきブラケツト１
０が形成されており、同ブラケツト１０は機体フ
レーム６前端縁から前方向に略三角形状に突出し
ており、同ブラケツト１０前端には、ブーム支持
体１１を左右回動自在に枢支すべく垂直軸受１５
が設けられており、同支持体１１と旋回台３側面
との間に介設した支持体回動用油圧シリンダ１６
の伸縮作動により、同支持体１１を左右回動せし
めるように構成されている。

ブラケツト１０前端の垂直軸受１５の上下両端
は、略三角形状の補強板１７及び、同旋回台３の
主体たる基板１８の前端１８−１に穿設した上下
垂直軸受支持孔１９，２０に挿入溶着されてお
り、補強板１７は、上垂直軸受支持孔１９後方で
斜後下方向に傾斜して傾斜部２１を形成し、同傾
斜部２１に穿設した長手方向を前後方向としたス
リツト２２には、縦補強板２３が挿入され、同縦
補強板上端縁２３−１は、補強板傾斜部２１に、
同下端縁２３−２は基板上面１８−２にそれぞれ
溶着されており、同補強板後端縁１７−１は基板
１８中途部上面に溶着されており、同基板１８は
水平後方向に延設され、同板後端縁１８−３は、
原動機部７前端の横フレーム２４前面に溶着され
ている。基板１８左側端縁１８−４は、同基板１
８前部から直後方向に延設され、同左側端縁１８
−４中途部から斜左後方向に屈曲して横フレーム
２４前面に達しており、基板１８右側端縁１８−
５は、下垂直軸受孔２０から斜右後方向に延設さ
れ、同右側端縁１８−５中途部から直後方向に屈
曲して横フレーム２４前面に達しており、同基板
１８を補強すべく、上下垂直軸受孔１９，２０か
ら左右側端縁１８−４，１８−５中途部にわたつ
ての基板１８及び補強板１７の外周縁には、同外
周縁に沿つて形成した補強帯体２５が溶着されて
おり、左右側端縁１８−４，１８−５中途部から
横フレーム２４前面にわたつて、外側方向に開い
た左右補強溝型材２６，２６′が、補強帯体２５
左右後端に連続して溶着されており、基板１８の
全外周を、補強帯体２５、左右補強溝型材２６，
２６′及び横フレーム２４で囲繞して旋回台３を
構成しており補強帯体２５右側後部自由端は、略
Ｕ字形状に屈曲して折返部２７が形成され、同折
返部２７に支持体回動用油圧シリンダ１６固定端
が枢支されており、同シリンダ１６作動端は、ブ
ーム支持体１１右側面に設けたロツド枢支部１１
−１に枢支連結している。

ブラケツト１０前端の垂直軸受１５には、垂直
枢軸２８が嵌入しており、同軸２８を介してブー
ム支持体１１が同軸２８を中心として左右回動自
在に枢支連結されており、同支持体１１の後面に
形成した略コ字形状の開口部１１−２により、同
ブラケツト１０上下端面を挟持状態としている。

この考案の実施例は上記のように構成されてお
り、バツクホーＡの掘削作業中、旋回台３には、
掘削力の反力がブーム支持体１１を介してブラケ
ツト１０に伝達されるので、旋回台３には、引張
り、圧縮、及び、捩りの各方向の外力が作用する
が、応力が集中するブラケツト１０は、基板１
８、補強板１７、補強帯体２５、特に、縦補強板
２３により箱型構造に構成されているので、剛性
が高く旋回台３前端部の変形、破損が防止されて
いる。

この考案によれば、旋回台の主体たる基板に平
行な補強板を同基板上方に配設し、同補強板後部
を傾斜せしめて同板後端縁を基板に固着し、補強
板傾斜部に設けたスリツトに縦補強板を挿入して
同板と、補強板及び基板とを固着し、基板及び補
強板の外周縁を補強帯体で囲繞することにより、
旋回台前端部を箱型構造に構成し、簡単で製作容
易な構造でありながら、掘削反力による変形のな
い高剛性の旋回台前端部を構成することができる
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の要旨になる旋回台前端部構
造を有するバツクホー全体側面図。第２図は、同
要部平面図。第３図は第２図−断面図。第４
図は、第２図−断面図。 Ａ：バツクホー、３：旋回台、６：機体フレー
ム、１７：補強板、１７−１：同後端縁、１８：
基板、２１：傾斜部、２２：スリツト、２３：縦
補強板、２５：補強帯体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 旋回台３前端部３−１を機体フレーム６前端縁
   から前方向に突出せしめ、同前端部３−１に、旋
   回台３の主体たる基板１８と平行な補強板１７
   を、同基板１８上方に配設し、同補強板１７後部
   を斜後下方向に傾斜２１せしめて同補強板後端縁
   １７−１を基板１８中途部上面に固着し、同傾斜
   部２１に穿設した長手方向を前後としたスリツト
   ２２に縦補強板２３を挿入して、同縦補強板２３
   を補強板１７及び基板１８に固着し、基板１８及
   び補強板１７の外周縁に補強帯体２５を囲繞固着
   せしめてなるバツクホーの旋回台前端部構造。