JPH0123808B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、マイクロコンピユータを利用して各
種のプロセス制御機能を内部計器又はシーケンス
制御機能としてソフトウエア的に実現した分散型
制御システムにおける内部計器又はシーケンス制
御機能の検査を効率的に実施するための方式に関
する。

〈従来技術〉 第５図乃至第７図により分散型制御システムの
概要を説明する。第５図は全体概念図で、１はオ
ペレータ２との情報交換を行う。マンマシンイン
ターフエイス機能を有するオペレーターズステー
シヨンで、CRT表示手段１０１、キーボード１
０２を具備する。３はプロセスとの情報交換を行
うフイールドコントロールステーシヨン、４はオ
ペレーターズステーシヨンとフイールドコントロ
ールステーシヨンとを結ぶ通信回線である。フイ
ールドコントロールステーシヨンは複数のフイー
ルドコントロールユニツト３０１，３０２…で構
成され、各ユニツトは３０１を代表として示せば
複数のカード３０１_a，３０１_b，…３０１_gより
なる。１つのフイールドコントロールユニツトは
１台のマイクロプロセツサで例えば８ループの制
御をサンプリング方式で制御する機能を有する。
入出力カード３０１_a〜３０１_fはプロセスよりの
信号の入力及びプロセスへの操作信号の発信を行
なう入出力機能を有し、カード３０１_gはユニツ
トに共通のカードで、制御演算や通信回線４との
インターフエイス機能を有する。

プロセスフイールドにおいて４は制御弁、５，
６はセンサ、７は接点入力、８はオンオフ開閉弁
である。９は手動操作／設定器インターフエイス
ネストで、カード３０１_a，３０１_bよりの操作出
力を制御弁４にインターフエイスすると共にマー
シヤリングボード１０を介して手動操作／設定器
１１の出力を受ける。１２はセンサ５，６よりの
測定出力を受けるシグナルコンデイシヨナ、１３
は接点入力を受ける汎用ターミナルボード、１４
はオンオフ開閉弁８に操作出力を供給するリレー
アウトプツトボード、１５はカード３０１_c〜３
０１_fと１２〜１４の各要素を中継するマーシヤ
リングボードである。

１個のフイールドコントロールユニツト例えば
３０１は、１個のマイクロプロセツサ手段により
複数ループ例えば８ループの制御を負担するた
め、ソフトウエア的機能で実現される種々の機能
の信号処理手段、いわゆる内部計器が標準化され
て準備されている。第６図はその概念図で、３０
１₁〜３０１_oのｎ個（例えば63個）の内部計器を
定義することができる。第７図は１つの内部計器
３０１₁に対するマンマシンインターフエイスの
概念図で、内部計器３０１₁はCRT画面１０１で
その入出力、設定値、警報設定値等がアナログ的
にもデイジタル的にも表示可能であり、かつキー
ボード１０２を介して設定値や制御パラメータの
変更が可能となつている。

内部計器の種類及びシーケンス制御機能は標準
化されており、指示ユニツト、デイジタル調節ユ
ニツト、手動操作ユニツト、演算ユニツト等のフ
イードバツク制御機能又はシーケンス制御用のデ
シジヨンテーブルがあり、夫々の機能がマイクロ
コンピユータによりソフトウエア的に実現され
る。第８図は代表的なデイジタル調節ユニツトの
機能ブロツク図であり、入力信号変換機能Ａ、補
正演算・積算機能Ｂ、警報機能Ｃ、指示・調節機
能Ｄ、出力信号処理機Ｅの各機能を有する。

以上にごとく、１個のフイールドコントロール
ユニツトは最大例えば63個の内部計器又は複数の
デシジヨンテーブルが定義され、このようなフイ
ードコントロールステーシヨンが複数個（例えば
18個）設けられたシステムでは、内部計器やデシ
ジヨンテーブルの数は極めて多数となり、更にこ
れらが１つ１つ仕様が異なるため、その機能検査
（プログラムのデバツグ）には多大の工数が必要
とされる。

内部計器又はシーケンス制御機能の機能検査の
従来方式を第９図を用いて説明する。

検査対象はフイールドコントロールユニツト３
０１における内部計器又はデシジヨンテーブル３
０１₁〜３０１_oであり、これらは夫々に定義され
た各種のフイードバツク制御機能、シーケンス制
御機能を有する。１６はアナログ信号入力カー
ド、１７はこのカードに接続される電圧・電流発
生器、１８はパルス信号入力カード、１９はパル
ス列発生器、２０は接点信号入力カード、２１は
このカードに接続される接点信号発生器、２２は
アナログ信号出力カード、２４はシヤント抵抗、
２５はシヤント抵抗の出圧降下を測定するデイジ
タル電圧計、２６は接点出力カード、２７は接点
出力で点灯するランプ手段である。

オペレーターズステーシヨンより通信回線４を
介して内部計器又はデシジヨンテーブルが呼出さ
れ、その種類と仕様に従つて入力カードに接続さ
れた信号源より検査用の模擬信号を供給し、処理
結果を出力カードを介して電圧計やランプでチエ
ツクする。

各ステーシヨン毎に上記の検査を実行するが、
検査ステーシヨン数が多い場合は、入出力カード
への検査用機器の接続がシヤント抵抗の接続、検
査終了後の取外し作業が極めて煩雑で多大の工数
を要する。更に現場への設置が終了した後の検査
の場合では、入出力カードへのプロセス側との接
続を一旦外した後に検査用の機能を接続し、検査
終了後元の接続に戻す作業が必要で、検査のため
の工数は更に大きくなる。

〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明の目的は、入出力カードへ検査用機器を
接続すすることなく、内部計器やシーケンス機能
の検査をオペレーターズステーシヨン側より可能
とする分散型制御装置における機能検査方式を提
供することにある。

〈問題点を解決するための手段〉 本発明方式の特徴は、マンマシンインターフエ
イス機能を有するオペレーターズステーシヨン
と、入出力手段を介してプロセスよりの測定信号
を入力して所定の信号処理を実行してプロセスに
対して操作信号を発信するソフトウエア機能で実
現される複数の内部計器又はシーケンス制御機能
を有するフイールドコントロールステーシヨン
と、上記オペレーターズステーシヨンと上記フイ
ールドコントロールステーシヨンとを結ぶ通信回
線とよりなる分散型制御システムにおいて、上記
入出力手段と上記内部計器又はシーケンス制御機
能との接続を切離してその入力と出力を上記通信
回線に直接接続すると共に、上記オペレーターズ
ステーシヨンより上記通信回線を介して上記各内
部計器又はシーケンス制御機能に対して模擬入力
信号を与え、この模擬入力信号に対する応答を上
記通信回線を介して上記オペレーターズステーシ
ヨンによりチエツクする方式にある。

〈作用〉 オペレーターズステーシヨンにおける操作で検
査モードとされると、フイールドコントロールユ
ニツトの入力と出力は入出力カードからの接続が
断たれて通信回線に直接接続される。この状態で
呼出された内部計器又はシーケンス制御機能に対
しオペレーターズステーシヨン側で発生させた模
擬入力をキーボードの操作で通信回線を介して与
え、その応答をオペレーターズステーシヨンの表
示手段（CRT又はキーボードの表示ランプ）で
チエツクする。

〈実施例〉 第１図は検査モードにおけるソフト機能で実現
される切換状態を示すブロツク図で、２８，２９
は切換手段で、フイールドコントロールユニツト
の入力及び出力を入力カード、出力カードへの接
続を切離し、通信回線４に直接接続する。E_iは通
信回線を介してオペレーターズステーシヨン１よ
りフイールドコントロールユニツトに与えられる
検査用の模擬入力信号、E₀はその応答信号で、
オペレーターズステーシヨン１側で表示され、正
常、異常のチエツクが行なわれる。

模擬信号E_iはアナログ入力信号の場合はスパン
に対するパーセント値の数値設定で、パルス信号
の場合はパルスレートの設定で、又接点信号の場
合は画面表示で割付けられるフアンクシヨンキー
の操作で発信される。又応答の表示はCRT画面
上に数値データで、又は接点出力の場合はCRT
画面上又は割付けられたフアンクシヨンキーに設
けられたランプ表示手段の点灯表示で行なわれ
る。

第２図は検査モード時のハードウエア構成の概
念図で、通信回線４を介してオペレーターズステ
ーシヨン１とフイールドコントロールステーシヨ
ン３が接続された状態を示す。

第３図は本発明の検査システムを実現するため
のソフトウエア機能構成を示すもので、検査シス
テムはプロセスと入出力カードの切離し機能及び
検査機器の代替機能の２機能よりなり、更に代替
機能は既存の検査機器の代替機能及び拡張機能よ
りなる。以下各機能につき説明する。

(1) プロセス入出力カード切離し機能 第１図において説明した機能であり、システム
が検査モードとなると、第４図のフローチヤート
に示すごとく、内部計器又はシーケンス制御機能
は入力カードからのデータの読込み及び出力カー
ドへのデータ出力がジヤンプされ、通信回線と直
接データ交信する。

(2) 既存の機器の代替機能 第１図において説明した機能であり、オペレー
ターズステーシヨンのCRT、キーボード、キー
ボードランプ手段を用いてフイールドコントロー
ルユニツトへの模擬入力信号の書込み、応答出力
の読出し表示を実行する。

(3) 拡張機能 オペレーターズステーシヨン内部に擬似プロセ
スモデルを用意し、フイールドコントロールユニ
ツトとの結合を行ないシミユレーシヨンの結果を
チエツクする機能、シーケンスの次ステツプへの
結合を行なう機能等、従来の外部接続機器による
検査では実施が因難か又は極めて煩雑となる検査
機能を実行することができる。

〈効果〉 以上説明したように、本発明方式によれば次の
ような効果が期待できる。

(1) 検査のための模擬信号を全てオペレーターズ
ステーシヨンのCRT、キーボードより通信回
線を介して与えられ、応答も表示されるので、
入出力モードに接続される電圧・電流発生器、
パルス列発生器、スイツチ、ランプ、デイジタ
ルボルトメータ、シヤント抵抗、線材等の外部
機器が一切不要となる。

(2) 検査前の段取り時間、検査時間が短縮され
る。

(3) 検査スペースが節約できる。

(4) 副次的効果として、信号発生器の誤差が要因
とならなくなるので、定量的検査精度が向上す
ること、又入出力カードを切離すために、ター
ゲツトマシン以外のマシンによりソフトウエア
機能をチエツクすることができる。

(5) 波及効果として、検査工程の見直しと改善を
図ることが可能となること、又検査場のレイア
ウトの見直しと改善を図ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明検査方式のソフトウエア的な構
成を示す概念図、第２図はハードウエア的な構成
を示す概念図、第３図は検査用ソフトウエアの構
成図、第４図は入出力カードの切離しに関する信
号の処理手順を示すフローチヤート、第５図は分
散型制御システムの構成図、第６図、第７図は内
部計器の概念図、第８図は内部計器の機能ブロツ
クの一例を示す構成図、第９図は従来の検査方式
における外部機器の接続を示す構成図である。 １……オペレーターズステーシヨン、３……フ
イールドコントロールステーシヨン、３０１……
フイールドコントロールユニツト、３０１₁〜３
０１_o……内部計器、４……通信回線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ マンマシンインターフエイス機能を有するオ
   ペレーターズステーシヨンと、入出力手段を介し
   てプロセスよりの測定信号を入力して所定の信号
   処理を実行してプロセスに対して操作信号を発信
   するソフトウエア機能で実現される複数の内部計
   器又はシーケンス制御機能を有するフイールドコ
   ントロールステーシヨンと、上記オペレーターズ
   ステーシヨンと上記フイールドコントロールステ
   ーシヨンとを結ぶ通信回線とよりなる分散型制御
   システムにおいて、上記入出力手段と上記内部計
   器又はシーケンス制御機能との接続を切離してそ
   の入力と出力を上記通信回線に直接接続すると共
   に、上記オペレーターズステーシヨンより上記通
   信回線を介して上記各内部計器又はシーケンス制
   御機能に対して模擬入力信号を与え、この模擬入
   力信号に対する応答を上記通信回線を介して上記
   オペレーターズステーシヨンによりチエツクする
   ことを特徴とする分散型制御システムの機能検査
   方式。