JPH01235621A - 射出成形機の射出・保圧駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野〕 この発明は、電動式射出成形機の射出・保圧駆動装置に
関するものである。

〔従来技術］ 射出成形は、第３図に示すように、ホッパ３内の固体樹
脂Ｐをスクリュー２の回転により供給筒１の先端に送り
つつ内部発熱と外部加熱によって溶融する溶融工程、ス
クリュー２を速度制御して溶融樹脂Ｐ′を金型内に射出
する射出工程、スクリュー２の位置はそのままで樹脂の
圧力だけを制御する保圧工程などから構成されている。

そして、前述のような射出・保圧工程の駆動装置として
、最近、正確な位置決め・速度制御が行える、装置を小
型化できるなどの理由から、油圧式に代えて電動モータ
を使用することが行われている。

第３図は電動モータ４を用いた射出成形機の例であり、
スクリュー２に直線運動変換機構５゜動力伝達機構６を
介して同モータ４を接続している。変換機構５は、ホー
ルねじ５Ａ、ボールねしナツト５Ｂ、稼動ブロック５Ｃ
からなり、電動モータ４の発生するトルクをブーツ−６
Ａ。

６Ｂ、タイミングベルト６Ｃを介して変換機構５により
直線、運動に変換し、スクリュー２を進退させている。

なお、スクリューの回転機構は説明を簡単にするため省
略している。

このような構成において、電動モータ４にタコメータジ
ェネレータ等の速度検出器７を取付け、スクリュー２と
可動ブロック５Ｃの間にロードセル等の力検出器８を設
け、射出時には、速度検出器７の速度検出値をフィード
バック信号とし、射出速度を数回切換えるフィードバッ
ク速度制御（第４図参照）を行い、続く保圧時には、力
検出器８の樹脂圧力をフィードバック信号とし、樹脂圧
力を一定に保つフィードバック力制御（第５図参照）を
行っている。

〔この発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、このような従来の駆動機構の場合、次の
ような問題点がある。

（１）　機構的なループゲインが大きく、力制御時に制
御が困難となる。力制御時には、第５図に示すように、
保圧の設定値とフィードバック値が異なる時、その偏差
信号によってモータが回転し、設定値に一致させようと
修正動作が行われるが、従来の機構では、駆動部の剛性
が高いため、系のループゲインが大きくなり、モータの
微小回転で圧力が大きく変化するため、力制ｆｌｌｌが
困難となる。

（ｉｉ　）　　速度制御（射出）から力制御（保圧）へ
の移行時に圧力サージが発生する。射出から保圧への切
換え時に、モータの慣性が大きく、回転エネルギーを瞬
時に吸収できいため、樹脂が圧縮され、圧力サージが発
生する。

この発明は、このような問題点を解消すべくなされたも
ので、その目的は、比較的簡単な構成により、保圧時の
力制御を容易に行えるとともにサージ圧力を減少させる
ことができ、樹脂圧力を安定に保つことのできる射出成
形機の射出・保圧駆動装置を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明においては、射出時と保圧時とで駆動系の剛性を
切換え、射出時には、負荷の樹脂圧力によらず速度が常
に設定値に一致するように剛性を高くし、保圧時には、
力制御を容易にするために、駆動系の剛性を低くするよ
うにする。

したがって、本発明の駆動装置は、第１図に示すように
、電動モータ４と直線運動変換機構５との間に、遊星減
速機９等の公転式減速機を介在させ、内歯歯車９０等の
固定側支持歯車をスプリング１１等により弾性支持する
とともに、電磁ブレーキ１０等の固定装置を固定側支持
歯車に近接して設けて構成される。

また、第２図に示すように、固定側支持歯車に、この回
転変位を検出し得る回転変位検出器１２を取付ける。

〔作　用］ 射出時には、固定装置を作動させて固定側支持歯車を固
定させ、駆動系の剛性を高める。従来と同様の速度制御
性能が得られる。

保圧時には、固定装置を解除して固定側支持歯車を弾性
支持し、駆動系の剛性を低くする。

モータの微小回転で圧力が大きく変化しないため、力制
御が容易となる。また、速度制御から力制御の切換え時
に、モータの回転力が吸収され、サージ圧力が減少する
。

また、回転変位検出器を固定側支持歯車に設ければ、ノ
イズに弱いロードセルに代えて、樹脂圧を検出できる。

〔実　施　例〕

以下、この発明を図示する一実施例に基づいて説明する
。

第１図、第２図に示すように、電動モータ４と直線運動
変換機構５との間に、遊星減速機９と電磁ブレーキＩＯ
を設ける。遊星減速機９は、電動モータ４の出力軸４Ａ
に接続される太陽歯車９Ａと、自転しつつ公転する遊星
歯車９Ｂと、固定側支持歯車としての内歯歯車９Ｃと、
遊星歯車９Ｂが取付られ、ホールねじ５Ａに接続される
出力軸９Ｄからなり、内歯歯車９Ｃを複数のスプリング
１１により固定点に接続し、回転可能に弾性支持する。

電磁ブレーキ１０は、リング状として内歯歯車９Ｃの側
方に配置し、本体１０Ａを固定し、スプリング１０Ｃに
より付勢された可動板（シュー）１０Ｂを、ブレーキ用
電源のＯＮ・ＯＦＦにより内歯歯車９Ｃに着脱させる。

したがって、電源叶Ｆで励磁か解除されると、可動板１
０Ｂが内歯歯車９Ｃに密着して電磁ブレーキ１０と内歯
歯車９Ｃが一体化し、内歯歯車９Ｃが剛に固定される。

電源ＯＮにより可動板１０Ｂが吸引されて、内歯歯車９
Ｃから離れ、内歯歯車９Ｃはスプリング１１により保持
される。

なお、この電る■ブレーキ１０は電ａＯＮによりシュー
が内歯歯車９Ｃに密着するものでもよいし、電磁フラン
チなど、内歯歯車９Ｃを固定したり、解放できるもので
あればよい。

また、遊星減速機９は、通常の用い方と同じであり、太
陽歯車９Ａの回転により、遊星歯車９Ｂが自転しつつ公
転し、この公転運動を出力軸９Ｄに取り出し、大きく減
速された回転トルクをボールねじ５Ａに伝えるものであ
る。なお、これに限らず、ハーモニックドライブ減速機
。

サイクロ減速機等の公転式減速機でもよく、固定側支持
歯車ををするものであればよい。

さらに、スプリング１１に限らず、その他の弾性部材で
もよい。

以上のような構成において、電源をＯＦＦするとブレー
キが解除される場合（第１図と逆）について説明する。

射出時には、電源をＯＦＦ　して電磁ブレーキ１０を作
動させ、内歯歯車９Ｃと電磁ブレヘキ１０を一体化させ
、内歯歯車９Ｃを固定する。

こうすることによりモータから見た剛性が高くなり、従
来と同様、負荷の樹脂圧力によらず速度が設定値に常に
一致し、良い速度制御性能が得られる。

保圧時には、電源を０１で電磁ブレーキ１゜を解除し、
内歯歯車９Ｇをスプリング１１により弾性支持する。こ
れによりモータから見た剛性が低くなり、モ〜りの微小
回転で圧力が大きく変化しないため、力制御が容易とな
る。

また、速度側？ｆｆｎから力制御の切換時には、剛性が
低いため、モータの回転力が吸収され、サージ圧力を残
少させることができる。また、ブレ＝−キ動作のタイミ
ングとして、第６図に示すように、圧力があるスレショ
ールレヘルを超えた時に切換える、いわゆるＶ−Ｐ切換
時に電源をＯＮシても良いが、スクリュー２の位置また
は射出開始からの時間を測定し、Ｖ−Ｐ切換直前に電源
をＯＮすることも可能である。このようにｖ−Ｐ９１１
喚前にブレーキを解除して剛性を落とすことにより、■
−Ｐ切換時のサージ圧力を小さくすることができる。モ
ータの回転エネルギーは、樹脂のみでなく、スプリング
１１にも吸収されることになる。

なお、第２図に示すように、内歯歯車９Ｃにパルスジェ
ネレータ等の回転変位検出器１２を取付け、内歯歯車９
Ｃの回転変位を検出し、樹脂圧力を測定するようにして
もよい。現在、力検出器にロードセルが用いられている
が、これは非常にノイズに弱い欠点があるが、前述のよ
うにパルスジェネレータ等を力検出器として利用すれば
、前述の欠点を解消できる。

〔発明の効果〕

前述のとおり、本発明の射出・保圧駆動装置は、電動モ
ータに、弾性支持された固定側支持歯車を有する公転式
減速機および電磁ブレーキ等の固定装置を設け、射出時
には剛性を高くし、保圧時には剛性を低くするようにし
たため、次のような効果を奏する。

（ｉ）　　射出時には、従来と同様に剛性が高く、負荷
の樹脂圧力によらず速度が設定値に常に一致し、良い速
度制御性能が得られる。

（ｉｉ　）　　保圧時には、剛性が低く、モータの微小
回転で圧力が大きく変化しないため、力制御が容易とな
る。

（ｉｉｉ　）　　射出から保圧への切換時には、モータ
の回転エネルギーを吸収でき、サージ圧力を減少させる
ことができる。

（１■）　　固定側支持歯車に回転変位検出器を設けれ
ば、ロードセル等に代えて、回転変位により樹脂圧力を
測定できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、本発明の駆動装置を示す縦断面図、
横断面図、第３図は従来の電動式射出成形機を示す概略
図、第４図、第５図は射出時、保圧時のフィードバック
制御を示すブロック図、第６図は樹脂圧変化を示すグラ
フである。 ■・・供給筒、２・・スクリュー・３・・ホッパ、４・
・電動モータ、５・・変換機構、５Ａ・・ボールねじ、
５Ｂ・・ボールねじナツト、５Ｃ・・可動ブロック、６
・・動力伝達機構、６Ａ、６Ｂ・・プーリー、６Ｃ・・
タイミングヘルド、７・・速度検出器、８・・力検出器
、９・・遊星減速機、９Ａ・・太陽歯車、９Ｂ・・遊星
歯車、９Ｃ・・内歯歯車、９Ｄ・・出力軸、ｌＯ・・電
磁ブレーキ、ＩＯＡ・・本体、１０Ｂ・・可動板、１０
Ｃ・・スプリング、１１・・スプリング、１２・・回転
変位検出器。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）電動モータの出力を直線連動変換機構を介して射
   出成形機のスクリューに伝達し、前記電動モータを制御
   して射出と保圧を行う射出成形機において、 電動モータと直線運動変換機構との間に、 固定側支持歯車を有する公転式減速機を介在させ、前記
   固定側支持歯車を弾性支持するとともに、この固定側支
   持歯車に着脱して固定側支持歯車を固定あるいは解放し
   得る固定装置を設けたことを特徴とする射出成形機の射
   出・保圧駆動装置。
2. （２）固定側支持歯車に、この回転変位を検出し得る回
   転変位検出器を取付けたことを特徴とする請求項（１）
   記載の射出成形機の射出・保圧駆動装置。