JPH0123346Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、洗面ボウル・流し台等における排
水栓の取付け構造に関するものである。

従来、洗面ボウルにおいては、第１図に示すよ
うに排水口５１を塞ぐ排水栓５２にチエン５３が
繋止され、そのチエン５３の先端にリング５４が
取付けられ、給水栓本体５５の前壁５６の螺孔５
７へ螺入されたチエン繋止ピン５８のリング取付
け孔５９へ前記リング５４が挿通されるようにな
つている。

以上従来のものは、チエン繋止ピン５８を螺孔
５７へ螺入する構造であるため、チエン繋止ピン
５８を螺入固定した状態でリング取付け孔５９が
常に水平方向を向くとは限らない。リング取付け
孔５９が水平方向を向かず垂直方向を向くと、鎖
線で示すようにリング５４が垂直方向に配置され
洗面ボウルのデツキ面６０と干渉しあい取付け不
能となる。そのため、リング取付け孔５９が水平
方向を向くようにチエン繋止ピン５８のねじ込み
を緩め、その位置において接着剤で固定しなけれ
ばならなかつたので、チエン繋止ピン５８の取付
けの作業性が悪くなるとともに、接着剤使用によ
りコストの上昇を招き、しかも接着剤により固着
されるまで所定時間放置しなければならず生産性
が低くなる欠点があつた。

この考案の目的は、上記欠点を解決し、リング
取付け孔が水平方向等任意の方向へ向いた状態で
給水栓にチエン繋止ピンを取付けられるようにし
た排水栓取付け構造を提供することにある。

この考案の基本的な構成は、給水栓本体の外面
に有底のピン孔を設け、一端周面にリング取付孔
を有し、他端周面に外周方向へ突出した突出部を
有するチエン繋止ピンを形成し、そのリング取付
け孔を水平方向等任意の方向へ向けた状態でチエ
ン繋止ピンをピン孔へ圧入したものである。チエ
ン繋止ピンは圧入であるから、リング取付け孔を
任意の方向へ向けることができる。以下、この考
案の実施例を図面に基づいて説明する。

第２図及び第３図において、給水栓本体１の前
壁２には有底のピン孔３が穿設されており、この
ピン孔３へチエン繋止ピン４が圧入されている。
チエン繋止ピン４はピン孔３へ圧入される側の外
周に軸線方向に沿つた突出部５が所定長さ設けら
れ、その突出部５がピン孔３の内周面に食い込む
ことによりチエン繋止ピン４の回転と抜けが阻止
されている。チエン繋止ピン４の外端周面にはリ
ング取付け孔６が穿設され、そのリング取付け孔
６へ排水栓（図示略す）のリング７が挿通されて
いる。チエン繋止ピン４の圧入に際しては、その
リング取付け孔６に挿入される位置決めピンを有
する治具を使用することによりリング取付け孔６
を水平方向等任意の方向へ向けることができる。
尚、ピン孔４の位置は前壁２に限定されるもので
はない。

この考案は、上記の構成であるから以下の利点
を有する。

(1) リング取付け孔を水平方向等任意の方向へ向
けてチエン繋止ピンを給水栓本体に固定できる
から、リング取付け孔へ挿通されたリングと洗
面ボウル等のデツキ面とが干渉するおそれがな
く、チエン繋止ピン取付けの作業性が向上す
る。

(2) ピン孔は有底で密閉されているから、そのピ
ン孔を通して給水栓下側へ水が侵入しその水が
滴下して床を漏らすおそれがない。

(3) チエン繋止ピンをピン孔へ圧入するだけで取
付け可能であり、作業性が向上する。

(4) 接着剤が不要であり、接着剤固化の待ち時間
が省略され生産性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図はこの考案の
第一実施例の主要部断面図、第３図は第２図のＸ
−Ｘ線断面図である。 １……給水栓本体、２……前壁、３……ピン
孔、４……チエン繋止ピン、５……突出部、６…
…リング取付け孔、７……リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外面に有底のピン孔が設けられた給水栓本体
   と、一端周面にリング取付け孔を有し、かつ他端
   周面に外周方向へ突出した突出部を有するチエン
   繋止ピンとからなり、そのチエン繋止ピンは突出
   部を有する側の端部が前記ピン孔へ圧入されてな
   る洗面ボウルまたは流し台等における排水栓の取
   付け構造。