JPH01232529A

JPH01232529A - 磁気記録媒体

Info

Publication number: JPH01232529A
Application number: JP5888488A
Authority: JP
Inventors: Mikio Kishimoto; 幹雄岸本; Yoshinori Yamamoto; 山本　芳典
Original assignee: Hitachi Maxell Ltd
Current assignee: Maxell Ltd
Priority date: 1988-03-11
Filing date: 1988-03-11
Publication date: 1989-09-18

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは、磁性
粉末の分散性が良好で磁気特性に優れた磁気記録媒体に
関する。

〔従来の技術〕

磁気記録媒体は、通常、磁性粉末、結合剤成分、有機溶
剤およびその他の必要成分からなる磁性塗料をポリエス
テルフィルムなどの基体上に塗布、乾燥してつくられ、
磁気特性に優れたものが要求される。

そのため、使用される磁性粉末は分散性に優れ、磁気記
録媒体に優れた磁気特性を付与できるものであることが
望ましいが、磁性粉末の表面は通常親水性であるため、
そのままでは親油性の結合剤樹脂中に良好に分散するこ
とが難しい。

そこで、磁性粉末の分散性を良好にするため、分子の一
端に親水基、他端に親油基を有する脂肪酸などを分散剤
として磁性塗料中に混入させることが提案されている。

（特開昭５４−３３７０３号）（発明が解決しようとする課題〕ところが、これらの脂肪酸等の分散剤は、未だ磁性粉末
との結合力が弱くて結合剤樹脂とのなしみもそれほど良
好でなく、磁性粉末の結合剤樹脂中における分散性を未
だ充分に改善することができない。

（課題を解決するための手段〕この発明は、かかる現状から磁性粉末の結合剤樹脂中へ
の分散にさらに有効なものを見出すべく、親油基と親水
基をともに有する化合物群について種々検討を行った結
果、リナロール、ゲラニオ−ル、ネロール、オイゲノー
ルおよびこれらの誘導体が特に優れた分散能力を有する
ことがわかりなされたもので、リナロール、ゲラニオー
ル、ネロール、オイゲノールおよびこれらの誘導体を使
用することによって、磁性粉末の分散性を充分に改善し
、得られる磁気記録媒体の磁気特性を充分に向上させた
ものである。

かかるリナロール、ゲラニオール、ネロール、オイゲノ
ールおよびこれらの誘導体が、如何なる理由で優れた分
散能力を有するかについては、未だ明確には解明されて
いないが、その固有の化学構造につき考察すると、■分
子中に共役二重結合を有することにより、電子密度が分
子内で局在し、分極率が高まるために官能性が高められ
ること、■親水基である水酸基と親油基である炭化水素
基を併せもつため、磁性粉末との結合力が強化されると
ともに結合剤樹脂とのなじみが良好になること、■ＣＨ
，の分枝をもつため、磁性粉末同士の凝集を防止する効
果があることの３点が推定される。

この発明において使用されるリナロール、ゲラニオール
、ネロールおよびオイゲノールは、それぞれ化学式％式％］］で表される化合物で、分子量が比較的小さく、分子中に
共役二重結合を有し、さらに親水基である水酸基と親油
基である炭化水素基を併せもち、ＣＨ３゛の分枝を有す
る。しかして、これらはいずれも官能性が高く、分子中
に有する親水性の水酸基により表面が親水性の磁性粉末
と強固に結合し、また親油性の炭化水素基を有するため
、親油性の結合剤樹脂となじみやすく、さらにＣＨ３の
分枝によって、磁性粉末同士の凝集も防止される。従っ
て、これらのリナロール、ゲラニオール、ネロールおよ
びオイゲノールが磁性層中に含有されると、磁性粉末表
面に良好に被着して、磁性粉末の結合剤樹脂中における
分散性が充分に改善され、磁気特性が充分に向上される
。

また、この発明で使用されるこれらリナロール、ゲラニ
オール２、ネロールおよびオイゲノールの誘導体として
は、たとえば、酢酸ゲラニル、酢酸オイゲノール、酢酸
イソオイゲノール、酢酸リナリルなどの酢酸エステルや
、シトロネラール、テトラヒドロネラール、イソオイゲ
ノール、テトラヒドロリナロールなどが好適なものとし
て使用され、これらの誘導体も前記の化学式で表された
りナロール、ゲラニオール、ネロールおよびオイゲノー
ルと同様に、分子量が比較的小さく、分子中に共役二重
結合を有し、また、親水基である水酸基と親油基である
炭化水素基を併せもち、ＣＨ３の分枝を有する。従って
、これらの誘導体も磁性層中に含有されると、磁性粉末
表面に良好に被着して、結合剤樹脂となじみやすく、さ
らに磁性粉末同士の凝集も防止されて、磁性粉末の結合
剤樹脂中における分散性が充分に改善され、磁気特性が
充分に向上される。

このようなりナロール、ゲラニオール、ネロール、オイ
ゲノールおよびこれらの誘導体は、これらを磁性塗料調
製時に直接添加するか、またはこれらをアルコール、エ
ーテル等の適当な溶剤に溶解させ、この溶解によって得
られた溶液を磁性塗料の調製時に添加するか、あるいは
この溶液中に磁性粉末を浸漬して、予め磁性粉末の表面
処理を行い、この磁性粉末を使用して磁性塗料を調製し
、これを基体上に塗布、乾燥するなどの方法で磁性層中
に含有される。

このようにして磁性層中に含有されるリナロール、ゲラ
ニオール、ネロール、オイゲノールおよびこれらのＲＢ
　Ｒ体は、いずれか一種を単独で使用してもよいが二種
以上を併用してもよく、磁性層中での含存量は磁性粉末
に対して０．１〜１０重量％の範囲内にするのが好まし
い。また、これらは他の分散剤、たとえば、飽和脂肪酸
類、不飽和脂肪酸類、脂肪酸エステル類、リン酸エステ
ル類、レシチン、金属石鹸類、アルコール頚等と併用し
てもよい。なお、これらのリナロール、ゲラニオール、
ネロール、オイゲノールおよびこれらの誘導体は、独特
の匂いを発するが人体に全く無害であり、むしろ快適な
匂いである。

この発明に使用する磁性粉末としては、たとえば、７−
Ｆｅ、Ｏ，粉末、Ｆｅ５０＜粉末、γ−ＦｅｚＯ３粉末
とＦｅ３Ｏ４粉末の中間化合物粉末、Ｃｏ含有７−Ｆｅ
２Ｏ３粉末、Ｃｏ含有Ｆｅ３Ｏ４粉末、ＣｒＯ□粉末の
他、α−Ｆｅ粉末、Ｃｏ粉末、Ｆｅ−Ｎｉ粉末、ＦｅＸ
Ｎ粉末、Ｆｅ−Ｃｏ粉末、Ｂａ−フェライト粉末など従
来公知の各種磁性粉末が広く包含される。

また、結合剤樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、繊維素系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂
、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ
系樹脂、ポリエーテル系樹脂、イソシアネート化合物、
放射線硬化型樹脂など従来から汎用されている結合剤樹
脂がいずれも用いられる。

有機溶剤としては、シクロヘキサノン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、ベンゼン
、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ジ
メチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤など、
使用する結合剤樹脂を溶解するのに適した溶剤が、特に
制限されることなく単独または二種以上混合して使用さ
れる。

なお、磁性塗料中には通常使用されている各種添加剤、
たとえば、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤などを適宜に添
加使用してもよい。

また、この発明の磁気記録媒体は、磁気テープ、磁気デ
ィスク、磁気カード等、従来公知の各種の形状の磁気記
録媒体を包含する。

〔実施例〕

次に、この発明の実施例について説明する。

実施例ＩＣｏ含有ｒ　　ＦｅｚＯ１８００重量部ＶＡＧＨ（米国
Ｕ、Ｃ，Ｃ，社製、塩　１２０〃化ビニル−酢酸ビニル
−ビニルアルコール共重合体）ゲラニオール　　　　　　　　　　２０〃メチルイソブ
チルケトン　　　　４００〃トルエン　　　　　　　　
　　　４００〃この組成物をボールミル中で７２時間混
合分散したのち、タケランクＥ−５５１Ｔ　（武田薬　　６５重量部品工
業社製、ポリウレタン樹脂）コロネートしく日本ポリウレタ　　１５〃ン工業社製、
三官能性低分子量イソシアネート化合物）を添加し、さらに１時間混合分散して磁性塗料を調製し
た。この磁性塗料を厚さ１１μｍのポリエステルフィル
ム上に乾燥厚が約４μｍとなるように塗布、乾燥し、カ
レンダー処理を行ったのち、所定の巾に裁断して磁気テ
ープをつくった。

実施例２実施例１における磁性塗料の組成において、ゲラニオー
ルに代えてリナロールを１６重世部使用した以外は、実
施例１と同様にして磁気テープをつくった。

実施例３実施例１における磁性塗料の組成において、ゲラニオー
ルに代えて酢酸ゲラニルを同量使用した以外は、実施例
１と同様にして磁気テープをつくった。

比較例１実施例１における磁性塗料の組成において、ゲラニオー
ルを省いた以外は、実施例１と同様にして磁気テープを
つ（った。

比較例２実施例１における磁性塗料の組成において、ゲラニオー
ルに代えてラウリン酸を同量使用した以外は、実施例１
と同様にして磁気テープをつくった。

各実施例および比較例で得られた磁気テープについて、
保磁力、角型、残留磁束密度及び飽和磁束密度を測定し
た。

下記第１表はその結果である。

第１表〔発明の効果〕上記第１表から明らかなように、この発明で得られた磁
気テープ（実施例１ないし３）は従来の磁気テープ（比
較例１および２）に比べて、角型、残留磁束密度および
飽和磁束密度がいずれも高く、このことからこの発明に
よって得られる磁気記録媒体は、磁性粉末の分散性が良
好で、磁気特性が一段と向上されていることがわかる。

特許出願人　　日立マクセル株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

１、磁性粉末と、リナロール、ゲラニオール、ネロール
、オイゲノールおよびこれらの誘導体から選ばれる少な
くとも１種とが含まれてなる磁性層を有する磁気記録媒
体