JPH0123116Y2 - - Google Patents

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JPH0123116Y2
JPH0123116Y2 JP12998381U JP12998381U JPH0123116Y2 JP H0123116 Y2 JPH0123116 Y2 JP H0123116Y2 JP 12998381 U JP12998381 U JP 12998381U JP 12998381 U JP12998381 U JP 12998381U JP H0123116 Y2 JPH0123116 Y2 JP H0123116Y2
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alumina powder
layer
saggers
sagger
firing
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、タイルその他の陶磁器類製品を焼成
する場合に、それら陶磁器類を収納するのに用い
られる匣鉢の改良に関する。
タイル等の陶磁器類製品を焼成する場合には、
第1図に示す如く、陶磁器類1を匣鉢2の中に収
納し、該匣鉢2を台車3上に数段に積み重ねて窯
4の中に装入し、図示しない炉扉を閉鎖して高温
下で焼成される。この場合、陶磁器類1は往々に
して匣鉢2の内面に熔着して製品価値を害し、と
きには不良品として廃棄しなければならないこと
さえ生じ得る。また、匣鉢2においても、積み重
ね相互間の接触面で熔着状態が生じ、収納された
陶磁器類1を取り出すのに匣鉢2を破壊しなけれ
ばならないことさえ生じることがある。このよう
な不具合事が生ずるのを防止するために従来から
なされてきた措置としては、匣鉢2が収納された
陶磁器類1と接触する部分あるいは接触するおそ
れのある部分や、匣鉢2相互が接触する部分に、
高融点のアルミナ粉末を、予め塗布しておくこと
が行なわれていた。そのアルミナ粉末の塗布方法
としては、アルミナ粉末を水あるいは澱粉等の接
着剤を混入した水に分散させてコロイド状にし、
これを上述の接触部及び接触するおそれのある部
分に、スプレーや刷毛を用いて塗布し、乾燥させ
ていた。匣鉢2のうちアルミナを塗布する部分
は、第2図に示すように内底面5、四周内側面
6、四周上面7及び外底面の外底縁部8である。
外底縁部8には、一つの匣鉢2を他の匣鉢2′の
上に積み重ねた場合に、該他の匣鉢2′の上面
7′の幅よりもやや広幅に塗布するものとする。
前記の如くアルミナ粉末が塗布された匣鉢2,
2′は、その粉末が離脱しやすいことから、次に
列挙するような欠点を伴つていた。
イ 台車3への積卸し作業その他で匣鉢2,2′
を扱う場合に、手や衣服などにアルミナ粉末が
付着して身辺を著しく汚していた。
ロ 匣鉢2,2′から離脱したアルミナ粉末は周
囲に飛散して職場環境を汚していた。
ハ 匣鉢2,2′はコンベア等を利用して搬送さ
れることが多いが、アルミナ粉末はコンベアの
振動によつても容易に離脱し、附属設備の機能
障害を引きおこす原因になつていた。
ニ 台車3上などの積み重ね状態の乱れを修正す
る場合などは、特にアルミナ粉末の離脱がひど
く、ときには再塗布を行なわねばならないこと
もあつた。
ホ 前記(ニ)の場合に離脱したアルミナ粉末は、匣
鉢2,2′内に収納した陶磁器類1の表面に付
着して、製品としての品質を低下せしめてい
た。
ヘ アルミナ粉末の塗布は、匣鉢2,2′を陶磁
器類1の焼成に再使用するたび毎に塗りかえを
行なわねばならなかつた。
ト 匣鉢2,2′の内面に塗布されたアルミナ粉
末は、焼成後陶磁器類1を取り出すときなど
は、特によく離脱した。
本考案は上記従来の欠点に鑑み、これを解決す
る目的をもつて創案されたもので、その要旨とす
るところは、匣鉢の内面及び焼成中他の器物と触
れることが予想される外面部分に、無機質接着剤
を介して、アルミナ粉末層で表面を閉ざす如く被
覆せしめて熔着防止措置を施した匣鉢を提供する
ものである。
以下に、本考案を、その実施例を示す図面に基
いて説明する。
第2図は従来の熔着防止措置を講じた匣鉢2
を、その一部を切断分離して示した斜視図であ
り、特に熔着防止措置を施した部分を示すもので
あるが、本考案の場合も、その熔着防止措置を施
す部分については、従来のものと変るところはな
い。第3図は、匣鉢2を台車3などに積み重ねる
ような場合に、相互に接し合う部分のみを切断し
て示した図であり、その上部に位置する匣鉢2の
熔着防止被覆層9が施された外底縁部8の幅は、
下部に位置する匣鉢2′の上面7′の幅よりも1.2
乃至1.5倍程広くしておくのがよい。これは、下
部に位置する匣鉢2′の上面7′の幅が必ずしも正
確に一定な値を持つている訳ではなく、また上部
に位置する匣鉢2の形状寸法も正確を期すことは
困難であり、かつまた積み重ね作業において多少
のずれが生ずるのを回避し得ないであろうことを
前提としたもので、そのような場合においても匣
鉢2,2′の非被覆面が接触するのを避けるため
である。第4図は熔着防止被覆層9を施した匣鉢
2の一部を拡大して示した断面図である。匣鉢2
の表面には、内層をなすガラス層10と外層をな
すアルミナ層11とよりなる熔着防止被覆層9が
形成される。ガラス層10とアルミナ層11との
間は明確な境界はなく、互に入り組み、ガラス層
10がアルミナ粉末12の粒子間に浸透し、よつ
てアルミナ粉末12が容易に離脱することなく表
面を完全に閉ざした状態になつている。
ガラス層10は、アルミナ粉末12を匣鉢2に
結合する媒体として用いる接着剤であり、それに
は無機質のものが用いられる。この接着剤として
用いられる具体的な物質の例を挙げると、水ガラ
スにセメント、石灰、または磁器粉末を混合した
物、石灰と亜鉛粉末とを水ガラスによつて混練し
た物、水ガラス、焼マグネシア、酸化亜鉛各1部
を混合した物、石灰と酸化亜鉛の混合物をニスで
練つてペーストとした物、磁器釉30部、本焼セル
ベン50部、石灰5部を混合した物なども用い得る
が、最も入手しやすくかつ扱いやすい物は、ガラ
ス粉末、通常の釉薬、陶磁器用原料土で、焼成す
れば固着するもの、及びこれらの混合物であり、
本実施例では、これら最も入手しやすい物を用い
た。
アルミナ粉末12は、ガラス層10との接着強
度を確保する点及び匣鉢2表面へ被覆形成するた
めの焼成時に、その流動を防止する点から、その
粒度が重要な意味を持つている。粒度は細かいも
の程、粒子1個あたりの表面面積比が高くなり、
これに伴つて接着強度も向上するが、反面粒度の
細いものは被覆形成のための焼成時に、ガラス層
10表面を流動しやすくなり、均一なアルミナ層
11を得るのが困難となる。このようにアルミナ
粉末12の粒子は、接着強度を得ることと均一な
層厚を得ることとの両面を勘案して選択されなけ
ればならない。本実施例はこのような観点から、
粒度は1個の粉末の直径が0.1〜10μのものを用
い、その粒度分布は、使用量中6μ以下のものが
70%程度、3μ以下のものが50%程度、2μ以下の
ものが40%程度、1μ以下のものが25%程度を占
めるものが最も良好な結果を得た。
次に熔着防止被覆層9を形成せしめる方法につ
いて説明する。この実施例ではガラス層10の形
成用接着剤として通常の釉薬を用いた。まずこの
釉薬をスプレーにより、匣鉢2の被覆を施す面に
0.1mmの厚さに塗布して乾燥させた。この場合の
塗布厚さは、アルミナ粉末12の粒度の細いもの
を用いるときには薄く、粗いものを用いるときに
は厚くするのが好ましい。ガラス層10が厚きに
過ぎるときは、陶磁器類1を収納した匣鉢2を積
み重ねて焼成する場合に、上部に積み上げた匣鉢
2の重みのために、釉薬接着剤がアルミナ層11
の外表面に滲み出て、折角形成した熔着防止被覆
層9の効果を無に帰せしめてしまうこととなる。
このようなことを起させないための、ガラス層1
0を形成する釉薬の塗布厚さの上限は0.5mm程度
である。次に、澱粉をつなぎ剤として混入した水
とアルミナ粉末12を混ぜたものを、スプレーに
より塗布釉薬のうえに重ねて塗布し乾燥させた。
このように接着剤の塗布厚さと、アルミナ粉12
の塗布厚さは、ほぼ同じ厚さとするのが普通であ
る。そして、アルミナ粉末12は下層には比較的
大きい粒度のもの、上層には比較的細粒度のもの
となるように数回塗布して所定の厚さを得るよう
にするのが望ましい。このようにすれば、接着強
度も強く、かつ被覆焼成時のアルミナ粉末12の
流動をも防ぐ効果がある。このように、釉薬接着
剤とアルミナ粉末12を層状に塗布した匣鉢2
を、その非塗布面を支承するようにして窯4に装
入して焼成被覆した。焼成温度は接着剤たる釉薬
の軟化温度以上30〜100℃の範囲とする。これが
高温に過ぎると、塗布したアルミナ粉末12を流
失するおそれがあり、温度が低いと焼成に長時間
を要する。焼成に必要な時間は、塗布した釉薬接
着剤全部が軟化し、アルミナ粉末12の粒子間に
充分に浸透し終るまでに必要な時間である。この
ように焼成温度と焼成時間は、接着剤の材質やそ
の塗布厚さ、及びアルミナ粉末12の粒度との関
係などの諸条件によつて一律なものではなく、そ
れぞれの条件を勘案して具体的に決定する必要が
ある。
以上の如くにして、本考案に係る匣鉢は、陶磁
器類製品を収納して焼成処理する場合に、被焼成
物や焼成に使用される他の器物と触れることが予
想される面に熔着防止被覆層が離脱不可能に形成
され、該熔着防止被覆層はガラス質の無機接着剤
よりなる内層とアルミナ粉末によつて表面が閉ざ
された外層とからなり、しかも内層と外層との境
界部は無機接着剤とアルミナ粉末とが互に入り組
む如く結合されているから、外層表面のアルミナ
粉末は容易に離脱することはなく、かつ反復焼成
に供しても熔着防止機能は容易に減耗されないた
め、前記のイ)乃至ト)に列挙した従来の欠点を
一挙に解消し、陶磁器類の生産能率、製品品質及
び歩留りの向上に寄与し、併せて作業性及び作業
環境を改善し、更には匣鉢自体の耐用期間を飛躍
的に延長せしめることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は陶磁器類を収納した匣鉢を台車上に積
み重ねて窯の中に装入する状態を示す斜視図、第
2図は熔着防止措置を施す部分を示した一部切断
した匣鉢の斜視図、第3図は匣鉢を積み重ねる場
合に上下の匣鉢が接触する部分の一部切断断面
図、第4図は匣鉢に施した熔着防止被覆層の一部
断面拡大図である。 1……陶磁器類、2,2′……匣鉢、3……台
車、4……窯、5……内底面、6……内側面、7
……上面、8……外底縁部、9……熔着防止被覆
層、10……ガラス層、11……アルミナ層、1
2……アルミナ粉末。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. タイルその他の陶磁器製品を焼成する場合に用
    いられる匣鉢において、焼成中に焼成物や焼成に
    使用される他の器物と触れることが予想される面
    に熔着防止被覆層が離脱不可能に形成され、該熔
    着防止被覆層はガラス質の無機接着剤よりなる内
    層とアルミナ粉末によつて表面が閉ざされた外層
    とからなり、前記内層と外層との境界部は無機接
    着剤とアルミナ粉末とが互に入り組んでいること
    を特徴とする熔着防止措置が施された匣鉢。
JP12998381U 1981-08-31 1981-08-31 「鎔」着防止措置が施された匣鉢 Granted JPS5835798U (ja)

Priority Applications (1)

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JP12998381U JPS5835798U (ja) 1981-08-31 1981-08-31 「鎔」着防止措置が施された匣鉢

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JPS5835798U JPS5835798U (ja) 1983-03-08
JPH0123116Y2 true JPH0123116Y2 (ja) 1989-07-14

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