JPH01284316A - セラミックフイルターの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はセラミックフィルターの両端部及び両端部の濾
過層側に、セラミックス粒子からなる濾過膜を形成した
耐熱性、耐薬品性が良好で、かつ濾過面積を１ｏｏｘａ
過に使用することができる多孔質筒状複層構造のセラミ
ックフィルターの製造方法に関するものである。

［従来の技術］ 従来、酵母などを使用して日本酒、ビール、醤油などを
製造する醗酵工業分野においては、醗酵生成液中に存在
する酵母などを分離して製品とするためのフィルターと
して、また、半導体製造に使用されるガス中のダスト除
去に用いられるフィルターとして有機質系フィルターが
使用されてきた。

しかし、このような有機質系フィルターは、フィルター
としての性能では種々の点において優れているが、その
材質からくる耐熱性、耐薬品性、耐久性の点においては
未だ十分であるとはいえず、その使用範囲に制限を受け
ている。したがって、これらの点を考慮してこのような
有機質系フィルターよりセラミックス製のフィルターに
代（）シたいという要望が強く出されていた。

しかしながら、セラミックフィルターは、一般に、セラ
ミックの粗粒子から形成される筒状の多孔質支持体層に
セラミックス微粒子から形成されるｌｌ！過層を積層し
て長尺の筒状積層物を成形した後、焼成して、ダイヤモ
ンドカッターなどで所定の長さにカッティングすること
によって筒状のセラミックフィルターに製造されていた
。

このように製造されたセラミックフィルターは、前記カ
ッティングの際フィルター層が薄いため、その両端部の
フィルター層に欠は部分が生じたり、クラックが生じた
りしている。

そのため、使用の際、このセラミックフィルターの両端
部を、トップカバー及びチューブプレートによって挟み
、更に両プレートをタイロフトボルト及びナツトにより
締付けて挟着しても、前記フィルター層の欠は部分やク
ラック部分より酵母やダストがリークしてしまって、フ
ィルターとしての機能を果たすことができないといった
問題点があった。

そこで、これらの問題点を解決するための手段として特
開昭６２−１３２５１８号公報には、セラミックフィル
ターの端部に、シリコン樹脂を含浸させてシールしたり
、釉薬を塗った後に焼成してシールしたり、ドーナツ形
のステンレス板やアルミナ板をエポキシ系接着材により
接着してシールしたセラミックフィルターが提案されて
いる。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、このようなシール材を接着したセラミッ
クフィルターは、セラミックフィルターの超過層の一部
をシール材によってシールしてしまうために、その部分
は濾過層としては使用できず、したがって、筒状セラミ
ックフィルターの長さが長い場合には影響が少ないが、
筒状セラミックフィルターの長さが短い場合には筒状セ
ラミックフィルターの濾過効率が悪化するので実用性に
問題があった。また、耐熱性、耐薬品性の低いものでシ
ールしていたために耐熱性、耐薬品性の面でも問題があ
った。

［課題を解決するための手段〕 本発明は上記課題を解決するもので、筒状の多孔質支持
体層にセラミックス粒子からなる濾過層を積層した筒状
積層物を焼成した後、カッティングすることによって筒
状のセラミックフィルターを製造する方法において、前
記カッティング後の筒状セラミックフィルターの両端部
断面並びに断面に接する濾過層部に、前記濾過層に用い
たのと同じ粒径のセラミックス粒子あるいはそれより細
かい粒径のセラミックス粒子のスラリー液を付着させて
再焼成し、筒状セラミックフィルターの両端部及び両端
部の濾過層側に濾過膜を形成せしめることを特徴とする
セラミックフィルターの製造方法である。

［発明の詳細な説明］ Ｌ良ｉ叉■准」 本発明のセラミックフィルターの製造方法において用い
られる筒状の多孔質支持体層の製作には、Ａｌ１０１　
、　５ｉ０２　、　Ｚｒ０２　、　Ｔｉ０２　、　Ｓｉ
ｃ、Ｓｉ３　Ｎ　４　、３ＡＩ　２０１ｅ２Ｓｉ０２　
、サイアロンなどのセラミックスが粉末が用いられ、そ
の粉末の平均粒径はおおよそ５〜２０μ層程度である。

痣」Ｌ層 本発明のセラミックフィルターの製造方法において用い
られる濾過層の製作には、前記多孔質支持体層の製作に
用いられるのと同じセラミックス粉末が用いられるが、
その粉末の平均粒径はおおよそ０．５〜３．０　ｇｍ程
度である。

なお、多孔質支持体層と濾過層は同一のセラミックスを
用いて製作するのが望ましい。

１１１ｊ これら多孔質支持体層及び濾過層が積層した筒状積層物
は、例えば、鋳型を用いた鋳込み法によって得られた成
形体を焼成することによって得られる。

カー千　ング 焼成された筒状積層物は、使用する用途によって所定の
長さにダイヤモンドカッターなどにてカッティングされ
る。

Ａ１ カッティング後の筒状積層物の両端部断面並びに断面に
接する濾過層部に、濾過層に用いたのと同じ粒径のセラ
ミック粒子あるいはそれより細かい粒径のセラミックス
粒子のスラリー液を付着させて、カッティングの際に発
生した濾過層の欠けやクラックを補い、濾過膜を形成す
る。

濾過膜に用いられるセラミックス粒子としては前記濾過
層の形成に用いられるのと同じセラミック粒子が挙げら
れ、それらの一種又は二種以上を混合した混合物が用い
られるが１次の再焼成において、既に形成されている濾
過層の溶融が生じたり、あるいは焼結が進み過ぎて収縮
し、亀裂が生じてリークの原因となるので、この濾過膜
に用いられるセラミックス粒子としては、その焼結温度
が少なくとも前記濾過層のセラミックス粒子の焼成温度
以下であることが好ましく、α−ＡＩ２０　。

の場合、これらの中でも１５５０℃以下、特に１３００
〜１３５０℃であることが好ましい。

そしてこのようなセラミックス粒子を水や有機溶媒など
の液体中に３０〜７０重量２、好ましくは３５〜４５重
量２程度分散させたスラリー液とした後。

該スラリー液を筒状積層物のカッティング端部全体及び
端面より　１〜５■程度の範囲の濾過層の表面上に、デ
ィッピング、スプレー、刷毛塗り、鏝塗りなどの方法に
よって塗布することによってセラミックス粒子を付着さ
せて、筒状積層物の両端部及び両端部の濾過層側に濾過
膜を形成せしめる。

Ｌｌ成 このように濾過膜を形成した筒状積層物は、更に一般に
１２５０〜１５５０℃、例えば濾過膜用セラミックス粒
子としてα−ＡＩ２０　、を用いる場合には、好ましく
は１３００〜１３５０℃にて、　１〜３時間程度、加熱
炉内にて再焼成するが、この時採用する再焼成温度は濾
過膜を構成するセラミックス粒子の焼結が進み過ぎて溶
融、亀裂を生じない温度であることが重要である。この
ような焼成によって端部に濾過膜が形成された筒状のセ
ラミックフィルターが製造される。

セラミ・クツ　ルター このようにして形成されたセラミックフィルターはその
端部が平滑で、カッティングの際に生じた濾過層の欠は
部分やクラックが発生した部分に、濾過層に用いたセラ
ミックス粒子の粒径以下の大きさの粒径を有するセラミ
ックス粒子の濾過膜が形成されているので、該セラミッ
クフィルターの両端部をトップカバー及びチューブプレ
ートにより挟んで１両プレートをタイロッドボルト及び
ナツトによって締付けて挟着した際に、酵母やダストが
濾過層の欠は部分よりリークすることが無く、しかも、
補修した欠は部分やクラックの部分にも濾過層に用いた
セラミックス粒子と同じ大きさ以下のセラミックス粒子
が濾過膜として形成されているので、フィルターとして
の機能を十分に果たすことができる。

また、その材質がセラミックスであることから、耐熱性
、耐薬品性、耐久性の点においても問題が無く、優れた
性能を有するフィルターが得られる。

［実施例］ 以下、本発明のセラミックフィルターの製造方法を実施
例によって具体的に説明する。

実施例１ 外径５５ｍｍ、高さ５０ｃｍの円柱の中央に直径が２３
層■の孔のある石膏型を用意し、これらを４５℃で３日
間乾燥した。

次いで、鎖孔に離型剤を塗った後、　１〜２μｍの孔径
を有するセラミックフィルターパイプを製造する目的で
濾過層用と支持体層用のスラリーを鋳込んだ。

濾過層用として平均粒径１ｇｍのα−Ａ１□０Ｎ１００
重量部に対して水６０重量部を混合して３Ｎ塩酸でｐＨ
３に調製しながら１０日間混合した。

支持体層用として平均粒径２０ＩＬ＋１のα−ＡＩ２０
１１００重量部に対し水５５重量部を混合して３Ｎ塩酸
でｐＨ３に調製しながらｌＯ日間混合した。

前記の離型剤の塗布された石膏型の孔の底をゴム栓で塞
ぎ、上記の支持体層用のスラリーを鋳込んだ、２０分間
静置した後、石膏型に付着しなかったスラリーを孔底か
ら排出した。石膏型を約３分間放置後再び孔の底をゴム
栓で塞ぎ、濾過層用スラリーを鋳込んだ、その後１分間
静置し、石膏型に付着しなかったスラリーを排出した。

鋳込成型の終了した石膏型はそのまま約３０分間静置し
た後、４５℃で７２時間乾燥した。乾燥により成形体と
石膏型内面との間に隙間ができ成形体は石膏型から容易
に脱型することができた。

成形体は１５００℃で２時間焼成した。

このようにして得られたセラミックフィルターバイブ１
を回転式ダイヤモンドカッターによって長さ４０ｍｍに
切断して、第３図に示すような、支持体層３の肉厚が２
ｍｍ　、濾過層２の肉厚が８ｃ鉢層の外径が２２ｍｍ、
内径が１８ｍｍ、高さ４ｈｍの二層構造の円筒状セラミ
ックフィルター１を得た。

一方、平均粒径０．６ル謬のα−Ａ１２０　、　、シリ
カゾル（Ｓｉ０２３０重量＄）及び水をＳｉ０２　／α
−Ａ１□Ｏ、／Ｈ２０＝　１００／ＥＩＯ／７５．２　
　（重量比）で混合し、その後３Ｎ塩酸でｐＨ３に調整
しながらｌＯ日間混合して調製した濾過膜形成用スラリ
ーを、カッティング後の二層構造の円筒状セラミックフ
ィルター１の両端部１ａ、１ｂに筆で塗布して付着させ
、第１図及び第２図に示すような、両端部１ａ、ｌｂの
濾過層２側ＩＣに２０〜３０ｕ、ｍの厚さで濾過膜４を
形成させた円筒状セラミックフィルター１を得た。

このようにして得られた濾過膜４を形成した円筒状セラ
ミックフィルター１は、その表面に形成された濾過膜４
を焼成するために、更に室温で２４時間乾燥した後、１
３５０℃で２時間焼成した。

得られたセラミックフィルター１の両端部ｌａ、ｌｂを
トップカバー５及びチューブプレート６により挟んで、
両プレート５．６をタイロッドポルト７及びナツト８に
よって締付けて挟着したフィルターをビール醸造におけ
る。ビールと酵母との分離に使用した結果、酵母を十分
に分離することができ、フィルターとして、十分に使用
することができた。

その結果を表−１に示す。

比較例１〜２ 実施例１で用いた濾過膜に代えて、釉薬又はシリコン樹
脂をシール材として用いたフィルターを、実施例１と同
様にビール醸造における、ビールと酵母との分離に使用
した。

その結果を表−１に示す。

表　　−１ ０：酵母の漏れあり。

×：酵母の漏れなし。

［発明の効果］ 本発明のセラミックフィルターの製造方法により製造さ
れたセラミックフィルターは、その端部が平滑で、カッ
ティングの際に生じた濾過層の欠は部分やクラックが発
生した部分に、濾過層に用いたセラミックス粒子の粒径
以下の大きさの粒径を有するセラミックス粒子の濾過膜
が付着しているので、酵母やダストが濾過層の欠は部分
よりリークしなく、しかも、これらの部分もフィルター
としての機能を失われていないために十分にその機能を
十分に果たすことができるものである。

さらに、本発明の方法により得られるフィルターは材質
が全てセラミックス製なので、耐熱性、耐薬品性も良好
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明により製造されたセラミ−２クフイルタ
ーの装着された状態を示す断面図ある。 第２図は本発明のセラミックフィルターに形成された濾
過膜を示す部分拡大断面図であり、第３図は濾過膜を形
成する前のセラミックフィルターの断面図である。 １：セラミックフィルター ２：濾過層　　　　　　３：支持体層 ｌａ、ｌｂ：端部 １ｃ：端部の濾過層側　４：濾過膜 ５：　トップカバー　　　６＝チューブプレート７：タ
イロットポルト　８：ナット 第１図 ／ａ 第６図 第２図 コ　　　　　　　　　　　／ ″　　／ｂ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）筒状の多孔質支持体層にセラミックス粒子からな
   る濾過層を積層した筒状積層物を焼成した後、カッティ
   ングすることによって筒状のセラミックフィルターを製
   造する方法において、前記カッティング後の筒状セラミ
   ックフィルターの両端部断面並びに断面に接する濾過層
   部に、前記濾過層に用いたのと同じ粒径のセラミックス
   粒子あるいはそれより細かい粒径のセラミックス粒子の
   スラリー液を付着させて再焼成し、筒状セラミックフィ
   ルターの両端部及び両端部の濾過層側に濾過膜を形成せ
   しめることを特徴とするセラミックフィルターの製造方
   法。