JPH01230738A - アルミニウム合金系複合材料の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金系複合材料の製造方法

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JPH01230738A
JPH01230738A JP5587288A JP5587288A JPH01230738A JP H01230738 A JPH01230738 A JP H01230738A JP 5587288 A JP5587288 A JP 5587288A JP 5587288 A JP5587288 A JP 5587288A JP H01230738 A JPH01230738 A JP H01230738A
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    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2201/00Metals
    • F05C2201/02Light metals
    • F05C2201/021Aluminium

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複合材料に係り、更に詳細にはアルミニウム
合金をマトリックスとし短繊維、ウィスカ若しくは粒子
を強化材とするアルミニウム合金系複合材料に係る。
従来の技術 アルミニウム合金の軽量であることのメリットを活かし
つつその耐摩耗性を向上させる目的で、アルミニウム合
金を各種の繊維や粒子の如き強化材にて複合強化するこ
とが従来より鋭意研究されている。例えば特開昭58−
9386号、同57−70734号、同59−2183
41号、同61−132260号の各公報には、(1)
セラミック繊維にて複合強化されたアルミニウム合金、
(2)セラミックウィスカにて複合強化されたアルミニ
ウム合金、(3)三次元網状構造のニッケルにて複合強
化されたアルミニウム合金、(4)鋳鉄繊維にて複合強
化されたアルミニウム合金が記載されている。
発明が解決しようとする課題 かかる複合材料はアルミニウム合金単独の場合よりも耐
摩耗性に優れているが、特に上述の(1)及び(2)の
複合材料に於ては、複合材料自体の耐摩耗性は極めて優
れているが、強化材が硬質のセラミックよりなる強化材
であるため、複合材料と摩擦摺動する相手材の摩耗量が
増大するという問題があり、(3)及び(4)の複合材
料に於ては、強化材の硬さが低いため相手材に対する攻
撃性は低いが、複合材料自体の耐摩耗性が十分ではない
という問題がある。従ってこれら従来のアルミニウム合
金系複合材料によっては、複合材料自身の耐摩耗性を向
上させることと相手材の摩耗量を低減することとを両立
させることが困難である。
また上述の如き従来のアルミニウム合金系複合材料の適
用について種々の実験的研究を行ったところ、例えば内
燃機関のピストンの如く、かかる複合材料がアルミニウ
ム合金としては極めて高温の200℃以上の環境に於て
使用される摺動部材に適用されると、マトリックスのア
ルミニウム合金が摺動相手材に移着することに起因する
急激な摩耗、即ち凝着摩耗が生じ易いことが解った。ま
たこの凝着摩耗は通常の状態に於ては強化材によりマト
リックスが摺動相手材に直接接触することが回避される
のに対し、アルミニウム合金が高温に加熱されると軟化
し、これにより複合材料の表面の強化材がマトリックス
によって適正に保持されなくなり、軟化したアルミニウ
ム合金が直接摺動相手材と接触することにより生ずるも
のであることが解った。
かかる凝着摩耗の発生を回避するための手段として、複
合材料の耐熱性を向上させることが考えられ、複合材料
の耐熱性を向上させる手段として、繊維や粒子等の強化
材の量を増大させることが従来より一般に行われている
。しかしこの点についても種々の実験的研究を行った結
果、強化材の量を増大させると相手材の摩耗量が増大し
易く、また強化材の量を増大させても複合材料の表面に
マトリックスのみの部分が残存するため、凝着摩耗の発
生を完全に回避することはできないことが解った。
本願発明者等は、従来のアルミニウム合金系複合材料に
於ける上述の如き問題に鑑み、種々の実験的研究を行っ
た結果、マトリックスとしてのアルミニウム合金中にA
Iと特定の金属元素との金属間化合物が微細に分散され
、該金属間化合物の体積率が所定の値に設定されたアル
ミニウム合金系複合材料によれば、相手材の摩耗量を増
大させることなく複合材料の耐凝着性を大幅に改善し得
ることを見出した。
即ち従来のアルミニウム合金系複合材料の研究開発に於
ては、マトリックスは強化材間の応力伝達を担う担体と
いう考え方が支配的であり、マトリックスは比較的高い
靭性を有していなければならないものと考えられてきた
。従ってマトリックスを脆化させる原因となる金属間化
合物の析出を極力抑制する努力が払われてきた。しかし
種々の実験的研究の結果、200℃以上の高温に於ける
アルミニウム合金系複合材料の耐凝着性を向上させるた
めには、従来より脆化の原因と考えられていた金属間化
合物をマトリックス中に析出させることが極で有効であ
り、金属間化合物の種類、量、形成形態等を適宜に設定
することにより、耐摩耗性及び高温度に於ける耐凝着性
に優れ、しかも相手材の摩耗量を増大させることのない
複合材料が得られることが解った。
尚前述の特開昭59−218341号公報や特開昭61
−132260号公報に記載されている如く、アルミニ
ウム合金のマトリックス中に金属間化合物が形成された
複合材料は既に知られている。しかしこれらの複合材料
に於ては、金属間化合物が形成された部位は網状構造体
の周囲の部分及び鋳鉄繊維の周囲の部分であり、網状構
造体のセル部(網状構造体の空隙部)や鋳鉄繊維の間の
マトリックスの部分ではないため、網状構造体のセル部
や鋳鉄繊維の間のマトリックスに耐熱性の低いアルミニ
ウム合金のみの部分が存在し、従って金属間化合物が形
成されない複合材料に比して耐摩耗性を向上させること
はできても200℃以上の高温度に於ける凝着の発生を
回避することはできない。
本発明は、本願発明者等が行った実験的研究の結果得ら
れた知見に基き、耐摩耗性及び高温度に於ける耐凝着性
に優れ、相手材の摩耗量を増大させることがなく、しか
も従来の複合材料と同等又はそれ以上の強度を有するア
ルミニウム合金系複合材料を提供することを目的として
いる。
課題を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、アルミニウム合金
をマトリックスとし短繊維、ウィスカ若しくは粒子を強
化材とするアルミニウム合金系複合材料にして、前記マ
トリックス中にAIとFe、Nj s Cos Cr、
Cu%Mn、Mo、V、W。
Ta5Nb、TI SZrよりなる群より選択された少
なくとも一種の金属元素との金属間化合物が微細に分散
されており、前記マトリックス中の前記金属間化合物の
体積率は5〜70−%であるアルミニウム合金系複合材
料によって達成される。
発明の作用及び効果 本発明によれば、マトリックスとしてのアルミニウム合
金中にAIと他の所定の金属元素との金属間化合物が微
細に分散されており、金属間化合物によって強化材の間
のマトリックスが強化、即ち地固めされ、これにより高
温度に於ても強化材が所定の状態に保持され、マトリッ
クスが相手材に直接接触することが回避されるので、従
来の複合材料に比して耐摩耗性及び高温度に於ける耐凝
着性を向上させることができ、また強化材の体積率が増
大されるわけではないので、相手材の摩耗量の増大を回
避することができる。また金属間化合物自身は硬くて脆
い物質であるが、マトリックス中の金属間化合物の体積
率が5〜70%に設定され、また金属間化合物はマトリ
ックス中に微細に分散されているので、金属間化合物を
含まない従来の複合材料と同等又はそれ以上の強度を確
保することができる。
本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、強化
材の体積率が低過ぎる場合には複合材料の耐摩耗性や耐
凝着性を十分に向上させることができず、逆に強化材の
体積率が高過ぎる場合には相手材の摩耗量が増大する。
従って本発明の一つの詳細な特徴によれば、強化材の体
積率は3〜30%に設定される。
また本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
マトリックス中の金属間化合物の体積率は5〜70%で
あってよいが、高温度に於ける耐凝着性を更に一層向上
させるためにはマトリックス中の金属間化合物の体積率
は10〜40%程度であることが好ましい。従って本発
明の他の一つの詳細な特徴によれば、マトリックス中の
金属間化合物の体積率は10〜40%に設定される。
また本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
金属間化合物はできるだけ均一に分散されていることが
好ましく、金属間化合物間の最短距離の平均値は100
μm以下、特に50μm以下であることが好ましく、ま
たマトリックスの脆化を回避するためには金属間化合物
間の最短距離の平均値は3μm以上、特に5μm以上で
あることが好ましい。従って本発明の更に他の一つの詳
細な特徴によれば、金属間化合物間の最短距離の平均値
は3〜100μm1特に5〜50μmに設定される。
また本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
金属間化合物はAlと上述の金属元素の何れかとの金属
間化合物であればよいが、特に金属間化合物のビッカー
ス硬さが300以上であることが好ましく、また強化材
の硬さよりも低いことが好ましい。従って本発明の更に
池の一つの詳細な特徴によれば、金属間化合物のビッカ
ース硬さは300以上であり、強化材の硬さよりも低い
値に設定される。
また本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
特に金属間化合物が短繊維またはウィスカである場合に
於て複合材料の耐摩耗性を更に一層向上させるためには
、複合材料中の金属間化合物の体積率は3〜80%であ
ることが好ましい。
従って本発明の更に他の一つの詳細な特徴によれば、複
合材料中の金属間化合物の体積率は3〜80%に設定さ
れる。
また本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
金属間化合物が粒状である場合にはその最大粒径が50
μm以下、特に30μm以下であることが好ましく、金
属間化合物が針状である場合にはその最大長さが100
μm以下、特に50μm以下であることが好ましい。
更に、本発明の複合材料に於ける強化材は従来より複合
材料の製造に使用されている任意の材質のものであって
よいが、耐摩耗性向上効果や高温安定性等に優れている
点からセラミックよりなっていることが好ましい。
尚、本明細書に於て、「マトリックス中の金属間化合物
の体積率」とは複合材料のうち強化材以外の部分を10
0とみた場合の金属間化合物の体積百分率を意味し、「
複合材料中の金属間化合物の体積率」とは複合材料全体
を100とみた場合の金属間化合物の体積百分率を意味
する。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
実施例1 下記の表1に示されている如く、平均繊維長3mm、平
均繊維径2mmのアルミナ短繊維(95%Al2O3,
5%5i02、IC1社製「サフィル」)を体積率で1
0%含み、平均粒径5μのNl粉末(純度99%)を体
積率でそれぞれ0%、1%、2%、596.7%、10
%、15%、18%含む8種類の多孔質の成形体を吸引
成形法により形成した。この場合各成形体は直径100
mm、高さ20IIlluの円柱状をなし、繊維及び粉
末は実質的に互いに均一に混合された状態にあった。
次いで各成形体を窒素ガス中にて500℃に予熱し、し
かる後第1図に示されている如く、各成形体10を高圧
鋳造装置12の鋳型14のモールドキャビティ16の底
部に圧入により固定し、モールドキャビティ内に800
℃のアルミニウム合金(JIS規格ACIA、4.5%
Cu、19’6S11残部実質的にAI)の溶湯18を
注湯し、該溶湯をプランジャ20により1000kg/
c−の圧力に加圧し、その加圧状態を溶湯が完全に凝固
するまで保持した。
次いでかくして形成された鋳物より元の成形体に対応す
る部分に形成された複合材料No、1〜8を切出し、各
複合材料の断面の組織を顕微鏡にて観察したところ、N
1粉末を含む成形体を用いて形成された複合材料No、
2〜8に於てはそのマトリックス中にAl−N1金属間
化合物が微細に分散されていることが認められた。この
金属間化合物はX線回折試験によればNI Al 3又
はNiAl3及びN12 AI 3であり、画像解析に
よれば金属間化合物の量は元の成形体中に含まれるNi
粉末の量が増大するに連れて増大していることが認めら
れた。下記の表1は複合材料No、1〜8に於て形成さ
れた金属間化合物の種類及びその体積率を示している。
また第2図及び第3図はそれぞれ複合材料No、4の断
面の金属組織を100倍及び400倍にて示す顕微鏡写
真であり、第2図及び第3図に於てそれぞれ白色の部分
及び灰色の部分がNI Al 3の部分であり、黒色の
部分がアルミナ短繊維の部分である。
また各複合材料に対し熱処理TIを施し、各複合材料よ
り直径90+nm、厚さ10mmの円板形の凝着試験片
、平行部の長さ及び直径がそれぞれ14mmである引張
り試験片、16X6X10mm寸法を有する摩耗試験片
を形成した。次いでこれらの試験片について250℃に
て凝着試験及び引張り試験を行い、また常温にて摩耗試
験を行った。
尚凝着試験はステンレス鋼(JIS規格5US440A
 (18%Cr、0.5%M o s O、7%C1残
部Fe)よりなる外径82mm、内径76+ni、高さ
2IのC形の相手材を各凝着試験片に対し250℃に於
て10Hz、5+nmのストロークにて30分間10 
kgf’ / cm2の圧力にて繰返し押圧し、試験終
了後に各試験片に発生した凝着部の面積を画像解析によ
り測定し、試験片と相手材との接触頭載に生じた凝着発
生部の面積(mm2)を求めることにより行われた。
また引張り試験は250℃にて通常の引張り試験を行い
、試験片が耐えた最大荷重、即ち引張り荷重を平行部の
元の断面積にて除算して引張り強さを求めることにより
行われた。
更に摩耗試験は相手材である外径35fflffi、内
径301mm、幅10IIffiの浸炭焼入れされた軸
受鋼(表面硬さHv720)製の円筒試験片の外周面に
各摩耗試験片を接触させ、それらの試験片の接触部に常
温(20℃)の潤滑面(SAE  l0W−30)を供
給しつつ、接触面圧60 kg/ nn+2、滑り速度
0. 3m /seeにて円筒試験片を1時間回転させ
ることにより行われた。
これらの試験の結果をそれぞれ第4図乃至第6図に示す
。尚第6図に於て、上半分は摩耗試験片の摩耗量(摩耗
痕深さμm)を表わしており、下半分は相手材である円
筒試験片の摩耗】(摩耗量ffi mg)を表わしてい
る(後述の第13図、第21図〜第23図、第25図に
於ても同じ)。
第4図より、マトリックス中の金属間化合物の体積率が
5%以上、特に10%以上の場合に凝性発生面積が著し
く減少することが解る。また第5図より、マトリックス
中の金属間化合物の体積率が5〜70%の場合に、特に
10〜40%程度の場合に複合材料の引張り強さが比較
的高い値になることが解る。更に第6図より、マトリッ
クス中の金属間化合物の体積率が5〜70%、特に10
〜55%程度の場合に複合材料及び相手材の摩耗量が小
さい値になることが解る。従ってこれらの試験の結果よ
り、耐凝着性、強度、耐摩耗性に優れた複合材料を得る
ためにはマトリックス中の金属間化合物の体積率は5〜
70%、特に10〜40%であることが好ましいことが
解る。
実施例2 下記の表2に示されている如く、成形体中に含まれるN
1粉末の体積率を0%及び3%に設定し、成形体中に充
填される合金として展伸用アルミニウム合金(JIS規
格7075.5.5%Zn。
2.5%Mg、1.5%Cu、残部Al)、鋳物用アル
ミニウム合金(JIS規格AC8,1226S1.1%
Cu、1%Mg、1%Ni ) 、ダイカスト用アルミ
ニウム合金(JIS規格ADCIO18%S1,3%C
u、残部AI)を使用し、これらの合金の溶湯の温度を
それぞれ800°C1740℃、720℃に設定した点
を除き実施例1の場合と同一の要領及び条件にて複合材
料No、9〜14を製造した。尚複合材料No、9につ
いては熱処理T7ではなく、熱処理T6が施された。
次いでかくして製造された各複合材料について実施例1
の場合と同一の要領にてマトリックス中に含まれる金属
間化合物の種類及びその量を7Il!J定した。その結
果表2に示されている如く、Nj粉末が使用されずに製
造された複合材料No、9〜11のマトリックス中には
金属間化合物は存在しておらず、N1粉末を3%使用し
て製造された複合材料No、12〜14のマトリックス
中にはNlAl3が体積率で約18%微細に分散された
状態にて存在していた。
また上述の如く製造された各複合材料について、実施例
1の場合と同一の要領及び条件にて250℃に於ける凝
着試験及び引張り試験を行った。これらの試験の結果を
それぞれ第7図及び第8図に示す。
第7図より、マトリックス金属がJIS規格ACIA以
外のアルミニウム合金である場合にも、マトリックス中
に金属間化合物が微細に分散された複合材料の耐凝着性
は、マトリックス中に金属間化合物を含まない従来の複
合材料よりも遥かに優れていることが解る。また第8図
より、マトリックス中に金属間化合物が微細に分散され
た複合材料の引張り強さは、マトリックス中に金属間化
合物を含まない従来の複合材料と同等又はそれ以上の強
度を有することが解る。
またこれらの試験の結果より、マトリックスはAlを主
成分とする合金であればよく、例えばJIs規格201
5.3003.4043.5052等の展伸用アルミニ
ウム合金、JIS規格AC2B、AC4C,AC7A等
の鋳物用アルミニウム合金合金、JIS規格ADCI、
ADC3、ADC7等のダイカスト用アルミニウム合金
である場合にも同様の結果が得られるものと推411j
される。
実施例3 下記の表3に示されている如く、アルミナ短繊維の代わ
りに平均繊維長3+vm、平均繊維径3μmのアルミナ
−シリカ短繊維(55%AI 203.45%5iO2
)、繊維長10〜200μa+、繊維径0.05〜1μ
lの炭化ケイ素ウィスカ(98%β−8iC)、平均粒
径1μlの窒化ケイ素粒子(99%α−S13 N4 
)をそれぞれ体積率で10%、15%、30%含み、N
1粉末を0%、5%含む6種類の成形体を形成し、マト
リックスの合金としてアルミニウム合金(JIS規格5
056.5%Mg、0.4%Fe、0.3%SL。
0 、 19o Cu s残部A゛()を使用し、溶湯
の温度を800℃に設定した点を除き、実施例1の場合
と同一の要領及び条件にて複合材料No、15〜20を
製造した。尚各複合材料に施された熱処理は熱処理T7
ではなく、各複合材料を400℃に3時間加熱した後炉
冷する熱処理であった。
次いでかくして製造された各複合材料について実施例1
の場合と同一の要領にてマトリックス中に含まれる金属
間化合物の種類及びその量を測定した。その結果表3に
示されている如く、N1粉末が使用されずに製造された
複合材料No、15〜17のマトリックス中には金属間
化合物は存在しておらず、Ni粉末を5%使用して製造
された複合材料No、18〜20のマトリックス中には
NiAl3が体積率で約30%微細に分散された状態に
て存在していた。
また上述の如く製造された各複合材料について、実施例
1の場合と同一の要領及び条件にて250°Cに於ける
凝着試験及び引張り試験を行った。これらの試験の結果
をそれぞれ第9図及び第10図に示す。
第9図より、強化材がアルミナ短繊維以外の場合にも、
マトリックス中に金属間化合物が微細に分散された複合
材料の耐凝着性は、マトリックス中に金属間化合物を含
まない従来の複合材料よりも遥かに優れていることが解
る。また第10図より、マトリックス中に金属間化合物
が微細に分散された複合材料の引張り強さは、マトリッ
クス中に金属間化合物を含まない従来の複合材料と同等
又はそれ以上の強度を有することが解る。
またこれらの試験の結果より、強化材は繊維及び粒子の
何れであってもよいことが解る。またこれらの試験の結
果より、強化材は高温度に於ても安定で耐摩耗性に優れ
ている限り任意の繊維、ウィスカ、粒子であってよく、
例えばガラス繊維、アルミナ長繊維、炭化ケイ素長繊維
、Sl −Ti−C長繊維等を短繊維に切断した所謂チ
ョツプド繊維や、窒化ケイ素ウィスカ、アルミナウィス
カ、チタン酸カリウムウィスカの如きウィスカやアルミ
ナ粒子、ジルコニア粒子、炭化ケイ素粒子、炭化タング
ステン粒子、窒化ボロン粒子の如き粒子であってもよい
ものと推n1される。
実施例4 下記の表4に示されている如く、アルミナ短繊維の代わ
りに繊維長50〜300μm1繊維径0゜1〜0.5μ
mの窒化ケイ素ウィスカ(97%α−3j3N4)を体
積率で10%含み、またN1粉末の代わりに平均粒径5
μlのFe粉末(純度99%)、平均粒径5μlのCo
粉末(純度99%)、平均粒径10μmのMn粉末(純
度98%)、平均粒径8μlのTI粉末(純度99%)
をそれぞれ体積率で5%、3%、3%、7%含む4種類
の成形体を形成し、また体積率10%の窒化ケイ素ウィ
スカのみよりなる成形体を形成し、合金の溶湯として湯
温760℃のアルミニウム合金(JIS規格AC5A、
4%Cu、1.5%Mg、2%N1、残部AI)を使用
した点を除き、実施例1の場合と同一の要領及び条件に
てマトリックス中に微細に分散された金属間化合物を含
む複合材料No、22〜25及び金属化合物を含まない
複合材料No、21を製造した。
次いでかくして製造された各複合材料について実施例1
の場合と同一の要領にてマトリックス中に含まれる金属
間化合物の種類及びその量を測定した。その結果表4に
示されている如く、複合材料No、21のマトリックス
中には金属間化合物は存在しておらず、複合材料No、
22〜25のマトリックス中にはそれぞれFe Al 
3 、、CO2Al9、MnAIa、TlAl3がそれ
ぞれ約30%微細に分散された状態にて存在していた。
また上述の如く製造された各複合材料について、実施例
1の場合と同一の要領及び条件にて250℃に於ける凝
着試験及び引張り試験を行い、また常温に於ける摩耗試
験を行った。これらの試験の結果をそれぞれ第11図乃
至第13図に示す。
第11図及び第13図より、金属間化合物がFeAl3
等である場合にも、マトリックス中に金属間化合物が微
細に分散された複合材料の耐凝着性及び摩擦摩耗特性は
、マトリックス中に金属間化合物を含まない従来の複合
材料よりも遥かに優れていることが解る。また第12図
より、マトリックス中に金属間化合物が微細に分散され
た調合材料の引張り強さは、マトリックス中に金属間化
合物を含まない従来の複合材料と同等又はそれ以上の強
度を有することが解る。
また下記の表8に示されている如く、金属間化合物を形
成するための材料としてCr粉末、M。
粉末、■粉末、W粉末、Ta粉末、Nb粉末、Z「粉末
、Cu粉末を使用し、これによりマトリックス中に体積
率約30%の金属間化合物が微細に分散された調合材料
を製造し、それらの複合飼料について実施例1の場合と
同一の要領及び条件にて250℃に於ける凝着試験を行
ったところ、表8に示されている如く、金属間化合物が
Cr AtI等である場合にも従来の調合材料に比して
優れた耐凝着性か得られることが認められた。
これらの試験の結果より、マトリックス中に形成される
べき金属間化合物は、上述の如き高融点金属元素とAl
との金属間化合物又はそれらの組合せであればよいこと
が解る。これらの金属開化合物は何れも250℃に於け
るビッカース硬さが200を越えており、非請に耐熱性
に優れたものである。
実施例5 下記の表5に示されている如く、アルミナ短繊維の代わ
りに体積率30%のAI 203粒子(99%α−AI
 203 、平均粒径1μm)を含み、Ni粉末の代わ
りにそれぞれ体積率3%のFe −Mn合金粉末(50
%Fe、50%Mn、平均粒径10μff1)、体積率
1.6%のNj−Fe合金粉末(50%Nl、50%F
e、平均粒径10μ+1)、体積率7.8%のN1−C
u合金粉末(50%Nl、50%Cu、平均粒径10.
czm)、体積率9.3%のCu−Zn粉末(70%C
u、30%Zn、平均粒径10μ11)を含む成形体を
形成し、また体積率30%Al2O3粒子のみよりなる
成形体を形成し、合金の溶湯として湯温720℃のアル
ミニウム合金(JIS規r6ADC7,5%Sl、残部
実質的にAI)を使用した点を除き、実施例1の場合と
同一の要領及び条件にてマトリックス中に微細に分散さ
れた金属間化合物を含む複合材料No、27〜30及び
金属間化合物を含まない複合材料No、26を製造した
次いでかくして製造された各複合材料について実施例1
の場合と同一の要領にてマトリックス中に含まれる金属
間化合物の種類及びその量を測定した。その結果表5に
示されている如く、合金粉末が使用されずに製造された
複合材料No、26のマトリックス中には金属間化合物
は存在しておらず、合金粉末を3%使用して製造された
複合材料No、27〜30のマトリックス中にはそれぞ
れ対応する金属間化合物が体積率で約30%前後微細に
分散された状態にて存在していた。
また上述の如く製造された各複合材料について、実施例
1の場合と同一の要領及び条件にて250℃に於ける凝
着試験及び引張り試験を行った。これらの試験の結果を
それぞれ第14図及び第15図に示す。
第14図より、金属間化合物を形成させるための金属が
合金であり、従って金属間化合物が複合的な金属間化合
物である場合にも、マトリックス中に金属間化合物が微
細に分散された複合材料の耐凝着性は、マトリックス中
に金属間化合物を含まない従来の複合材料よりも遥かに
優れていることが解る。また第15図より、マトリック
ス中に複合的な金属間化合物が微細に分散された複合材
料の引張り強さも、マトリックス中に金属間化合物を含
まない従来の複合材料と同等又はそれ以上の強度を有す
ることが解る。
またこれらの試験の結果より、複合材料のマトリックス
中に分散される金属間化合物は、N1、F e SCo
 −、M n ST l −、Cr 、M o 、V 
、 W 。
Ta SN b s T i % Z r 、B e 
SCuの如き高融点金属の2種類の元素とAlとの複合
的な金属間化合物であってもよいことが解る。
実施例6 下記の表6に示されている如く、アルミナ短繊維の代り
に体積率5%のガラス繊維(25%Al2O3,10%
Mg O,残部実質的に5i02、平均繊維径10μm
、平均繊維長5 mm)を含み、Ni粉末の代りにそれ
ぞれ平均粒径が200μm、150μm 、100μm
 、90μm 、60μm 。
30μms 5μlの体積率5%のFe粉末(純度99
%)を含む成形体及び体積率5%のガラス繊維のみより
なる成形体を形成し、合金の溶出として湯温740°C
のアルミニウム合金(JIS規格AC4C,7%St、
0.3%Mg、残部実質的にAI)の溶湯を使用した点
を除き、実施例1の場合と同一の要領及び条件にてマト
リックス中に微細に分散された金属間化合物を含む複合
材料NO632〜38及び金属間化合物を含まない複合
材料No、31を製造した。
次いでかくして製造された各複合材料について実施例1
の場合と同一の要領にてマトリックス中に含まれる金属
間化合物の種類、その量、及び大きさを測定した。その
結果表6に示されている如く、Fe粉末が使用されずに
製造された複合材料No、31のマトリックス中には金
属間化合物は存在しておらず、平均粒径30μm以下の
Fe粉末を使用して製造された複合材料No、37及び
38のマトリックス中にはFe Al 3が微細に分散
された状態にて存在しており、平均粒径60μm以上の
Fe粉末を使用して製造された複合材料No。
32〜36のマトリックス中にはFe Al 3が微細
に分散されていたが、その中心部には純Feが残存して
いることが認められた。そこてかかる純Feが残存する
複合材料については、それらを500℃に50時間保持
する熱処理を施し、これ−により残存するFBを完全に
FeAl3に変換させた。尚複合材料No、32〜38
のマトリックス中に存在するFeAl3体積率は約28
26であり、それぞれの平均直径は250μm、200
μm1130μm 、120μm 、80μm 、40
um 。
7μmであった。
また上述の如く製造された各複合材料にχ=t L、熱
処理T7を施し、実施例1の場合と同一の要領及び条件
にて250℃に於ける凝着試験を行った。
これらの凝着試験の結果を第16図に示す。
第16図より、金属間化合物間の最短距離の平均値が小
さいほど複合材料の耐凝着性が向上し、特に金属間化合
物間の最短距離の平均値が100μm以下の場合に、特
に80μm以下の場合に、更には50μm以下の場合に
凝着発生面損が大幅に低減されることが解る。
また凝着試験後に各試験片の凝着状況を詳細に調査した
ところ、凝着は金属間化合物周辺のAl部分に於て発生
し、これが試験片の当り面全面に拡がっていくことが認
められた。また形成された金属間化合物の体積率が同一
であっても、その分散状態にむらがある程凝着が発生し
易いことが認められた。
第17図及び第18図はそれぞれ金属間化合物Fe A
t 3の平均直径が250 μm 、 40 utaで
あり金属間化合物間の最短距離の平均値がそれぞれ15
0μm、25μmである複合材料No、32及びNo、
36の断面の組織を示す模式図である。
尚これらの図に於て、22は金属間化合物FeAl3を
示しており、24はガラス繊維を示しており、26はマ
トリックスを示している。これらの図の比較より解る如
く、金属間化合物間の最短距離は金属間化合物の直径が
小さい程小さく、また金属間化合物の直径が小さい程組
織が均一になることが解る。 尚この実施例に於ては、
金属間化合物の体積率を一定にし、またその大きさ(即
ち金属間化合物間の距離)を一定とするために、Fe粉
末の平均粒径が比較的大きい場合については500℃に
50時間保持する熱処理を施すこことにより、純Feを
Fe Al 3に変換させたが、金属間化合物自身は一
種類である必要はない。例えば最外層の金属間化合物が
マトリックスよりも耐熱性の高い金属間化合物である限
り、マトリックス中に分散される金属間化合物は例えば
第19図に示されている如く何種類かの金属間化合物よ
りなる多層構造のものであってもよく、また第20図に
示されている如く、何種類かの金属化合物の層及び中心
の純金属よりなる多層構造のものであってもよい。実施
例7 繊維長10〜200μmS繊維径0.05〜1μm1硬
さHV3300の炭化ケイ素ウィスカ(98%β−3I
C)と平均粒径3μmのN1粉末(純度99%)とを体
積率で2:1の割合にて混合し、圧縮成形を行うことに
より、直径100ml111高さ20mmの円柱状をな
し、ホイスカ及びNl粉末の体積率がそれぞれ10%及
び5%であり、これらが実質的に均一に混合された成形
体を形成した。
次いでこの成形体を窒素ガス中にて300°Cに予熱し
、合金の溶湯として湯温760℃のアルミニウム合金(
JIS規格AC8A)の溶湯を使用した点を除き、実施
例1の場合と同一の要領及び条件にて複合材料No、4
0を製造し、またN1粉末が含まれていない成形体を使
用して同様に複合飼料No、39を製造した。
また表7に示されている如く、Ni粉末の代りに平均粒
径20μmのM g粉末、平均粒径10μmのCu粉末
、平均粒径5μmCr粉末、平均粒径3μmFe粉末、
平均粒径10μmTl粉末を使用することにより、同様
の要領及び条件にて複合材料No、41〜45を製造し
た。
次いでかくして製造された各複合材料について実施例1
の場合と同一の要領にてマトリックス中に含まれる金属
間化合物の種類、その量及び硬さをaPI定した。その
結果表7に示されている如く、複合材料No、39のマ
トリックス中には金属間化合物は存在しておらず、複合
材料No、40〜45のマトリックス中にはそれぞれA
l3N1(及び極く少量のAl3Nj2、AI N1)
、Mg2Al3 、Cu Al 2 、Cr Al 7
 、Fe Al 3 、TiAl3(それぞれの硬さH
v950.190.330.370.550.740)
がそれぞれ約30%(複合材料中の金属間化合物の体積
率)存在していた。
また上述の如く製造された各複合材料について実施例1
の場合と同一の要領及び条件にて常温に於ける摩耗試験
を行った。これらの摩耗試験の結果を第21図に示す。
尚第21図に於て、横軸は金属間化合物の硬さ(ビッカ
ース硬さ)を表わしている。
第21図より、金属間化合物の硬さが300以上の場合
に担手材の摩耗量が大幅に減少し、また複合材料自体の
耐摩耗性も金属間化合物の硬さが300未満の場合より
も向上することが解る。
またこの試験の結果より、マトリックス中に分散される
金属間化合物は複合材料の耐摩耗性及び相手材に対する
摩擦摩耗特性を向上させるためには、硬さHvが300
以上の金属間化合物、例えばN12Al3、FeAl6
、MnAl6、ZrAl 3 、Co 2 Al s 
、Mo At 3、(Cu Nl )2Al3、(Fe
 Sl )Al s、(Cu Fe Mn )AIB等
であることが好ましいものと考えられる。
実施例8 実施例7の複合材料40に於て、成形体中に含まれる繊
維として炭化ケイ素ウィスカの代りに表10に示されて
いる如き種々の繊維を使用した点を除き、複合材料40
の場合と同一の要領及び条件にて複合材料No、46〜
54を製造した。
また比較の目的で、N1粉末を含まない成形体が使用さ
れた点を除き複合材料No、46〜54と同一の要領及
び条件にて複合材料No、46’ 〜54′を製造した
次いでこれらの複合材料について実施例1の場合と同一
の要領及び条件にて常温に於ける摩耗試験を行った。こ
れらの摩耗試験の結果を第22図に示す。尚第22図に
於て、横軸は強化繊維のビッカース硬さHvを示してい
る。
第22図より、強化繊維の硬さに拘らず、複合材料自身
の摩耗量はマトリックス中に金属間化合物が微細に分散
されている場合の方が少ないことが解る。また強化繊維
が硬さHv500以上の如〈従来より金属材料の耐摩耗
性を向上させるために使用されているセラミック繊維で
ある場合には、マトリックス中に金属間化合物が微細に
分散された複合材料はマトリックス中に金属間化合物が
分散されていない複合材料に比して相手材に対する攻撃
性が大幅に小さく、強化繊維の硬さに拘らず相手材に対
する摩擦摩耗特性に優れていることが解る。
実施例9 成形体中に含まれるN1粉末の量を種々の値に設定して
10種類の成形体を形成し、それらの成形体を用いた点
を除き、実施例7の場合と同一の要領及び条件にて複合
材料No、55〜64を製造し、各複合材料について実
施例1の場合と同一の要領及び条件にて常温に於ける摩
耗試験を行った。
尚複合材料No、55〜64中の金属間化合物の体積率
はそれぞれ3%、5%、10%、2096.30%、4
0%、50%、60%、70%、80%であった。これ
らの摩耗試験の結果を複合材料No、39の摩耗試験の
結果と共に第23図に示す。
尚第23図に於て、横軸は複合材料中のAI −N1金
属間化合物の体積率を示している。
第23図より、複合材料中の金属間化合物の体積率が3
〜80%である場合には従来の複合材料(No、39)
よりも摩擦摩耗特性が向上し、特に複合材料中の金属間
化合物の体積率は10〜60%程度であることが好まし
いことが解る。
尚金属間化合物が実施例7に示されたビッカース硬さH
v300以上の種々の化合物である場合にも、第23図
に示された結果と同様の傾向を示す結果が得られた。
比較例 実施例1に於て使用されたアルミナ短繊維と同一のアル
ミナ短繊維を体積率で30%含みN1粉末を含まない成
形体、N1よりなる三次元網状構造体(空隙率90%、
セルサイズ0.3m+n)、実施例1に於て使用された
アルミナ短繊維と同一のアルミナ短繊維を体積率で10
%含み、Nl粉末の代りにNiO粉末(平均粒径2μm
、純度99%)を体積率で8%含む成形体を使用した点
を除き、実施例1の場合と同一の要領及び条件にてそれ
ぞれ複合材料A、B、Cを製造した。次いでかくして製
造された各複合材料について実施例1の場合と同一の要
領にてマトリックス中に含まれる金属間化合物の種類等
を判定した。その結果複合材料Aのマトリックス中には
金属間化合物は存在しておらず、複合材料Bに於ては網
状構造体の周囲の部分にのみAl5Ni(及び極く少量
のAI3 Nl 2 、AI Nl )が存在しており
、複合材料Cのマトリックス中にはAl3NN及びAI
 203が微細に分散された状態にて存在していた。こ
の場合複合材料Cの製造過程に於ては、NI Oがマト
リックス中のAlによって還元されることにより金属間
化合物AI 3 Ni及びAl2 o、を生成したもの
と推測される。複合材料Cのマトリックス中に含まれる
Al 3 Nl及びAI 203の体積率はマトリック
スに対し30%、7.4%であった。 また上述の如く
製造された各複合材料について実施例1の場合と同一の
要領及び条件にて250℃に於ける凝着試験及び常温に
於ける摩耗試験を行った。これらの試験の結果を複合材
料No、4の結果と共にそれぞれ第24図及び第25図
に示す。 第24図より本発明の複合材料No、4は複
合材料A及びBよりも遥かに耐凝着性に優れており、複
合材料Cと同等の耐凝着性を有していることが解る。ま
た第25図より、本発明の複合材料No、4は複合材料
Cよりも遥かに摩擦摩耗特性に優れており、また複合材
料A及びBよりも摩擦摩耗特性に優れていることが解る
以上に於ては本発明を種々の実施例について詳細に説明
したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
なく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であ
ることは当業者にとって明らかであろう。
; 、川 + r+ + r+ ++ = イロ       Cハ  0  −  C1α)  
寸; す七(’J (Y’l 、い。、ヵ くa ■1          mtvtrnrnm   箇
  ω表  8 金属間化合物 凝着発生 粉末 金属間化合物  体積率(%)  面積(%)C
r  CrAl730     22Mo  MoAl
3B MoAl3B 0  、   23V   VA
I 、1+V^I 6   30     23W  
 WAI 、2+WAI 530     25Ta 
 TaAl330     22Nb   NbAl3
30     20Z n  ZrAl5      
   、30     20Cu  CuAl230 
    24表  9 金属間化合物 凝着発生 金属間化合物   面積率(%〉  面積(%)NIA
I  +TiAl330     19PeAl3+N
lAl330    18CrAl7+Co2At93
0     2 ONi八lへPc八1へ +TlAl
3    3 0        18FeA l 3
+V^+1130     22TiA I s 十T
aA I 330     20CrAI7+NbAl
330    21TaAI3+NbAl330   
  19TaA I  + ZrA l 330   
 20PeAl  + TlAl5 + ZrAl33
0     21Co2At9+CuAl230   
 24
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による複合材料を製造するための高圧鋳
造工程を示す断面図、第2図及び第3図は金属間化合物
Ni Al 3が微細に分散された本発明の複合材料の
一つの具体例の断面の金属組織をそれぞれ100倍及び
400倍にて示す顕微鏡真、第4図乃至第6図はそれぞ
れ実施例1の各複合材料について行われた250℃に於
ける凝着試験、250℃に於ける引張り試験、常温に於
ける摩耗試験の結果を示すグラフ、第7図及び第8図は
それぞれ実施例2の複合材料について行われた250℃
に於ける凝着試験及び引張り試験の結果を示すグラフ、
第9図及び第10図はそれぞれ実施例3の複合材料につ
いて行われた250℃に於ける凝着試験及び引張り試験
の結果を示すグラフ、第11図乃至第13図はそれぞれ
実施例4の複合材料について行われた250℃に於ける
凝着試験、250℃に於ける引張り試験、常温に於ける
摩耗試験の結果を示すグラフ、第14図及び第15図は
実施例5の複合材料について行われた250℃に於ける
凝着試験及び引張り試験の結果を示すグラフ、第16図
は実施例6の複合材料について行われた250℃に於け
る凝着試験の結果を金属間化合物間の最短距離の平均値
を横軸にとって示すグラフ、第17図及び第18図はそ
れぞれ金属間化合物FeAl3の平均粒径が250μ、
40μであり、金属間化合物間の最短距離の平均値がそ
れぞれ150μm、25μmである複合材料の断面の組
織を示す模式図、第19図及び第20図はそれぞれ多層
構造の金属間化合物を示す射口、第21図は実施例7の
複合材料について行われた摩耗試験の結果を金属間化合
物の硬さを横軸にとって示すグラフ、第22図は実施例
8の複合材料について行われた摩耗試験の結果を強化繊
維の硬さを横軸にとって示すグラフ、第23図は実施例
9の複合材料について行われた摩耗試験の結果を複合材
料中のAl−N1金属間化合物の体積率を横軸にとって
示すグラフ、第24図及び第25図はそれぞれ比較例の
複合材料について行われた250℃に於ける凝着試験及
び常温に於ける摩耗試験の結果を本発明の複合材料の一
つの実施例の結果と共に示すグラフである。 10・・
・成形体、12・・・鋳造装置、14・・・鋳型、16
・・・モールドキャビティ、18・・・マトリックスの
溶湯、20・・・プランジャ、22・・・金属間化合物
FeAl3,24・・・ガラス繊維、26・・・マトリ
ックス 特 許 出 願 人  トヨタ自動車株式会社代   
  理     人   弁理士  明  石  昌 
 毅第1図 10・・成形体 12・・高圧鋳造装置 18・・アルミニウム合金の、容湯 第 2 区 第3図 (x400) 第6図 容 マトリックス中のNi−Al41=属間化合物の体積率
(%)複合材料No。 複合材料No。 複合材料No。 複合材料No。 複合材料No。 第13図 吟 複合材料No。 第17図 9を 第旧図 第19図 第20図 第21図 I穿 金属間化合物の硬さ(Hr) 第22図 繊維硬さ(Hv) 第23図 f穿

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  アルミニウム合金をマトリックスとし短繊維、ウイス
    カ若しくは粒子を強化材とするアルミニウム合金系複合
    材料にして、前記マトリックス中にAlとFe、Ni、
    Co、Cr、Cu、Mn、Mo、V、W、Ta、Nb、
    Ti、Zrよりなる群より選択された少なくとも一種の
    金属元素との金属間化合物が微細に分散されており、前
    記マトリックス中の前記金属間化合物の体積率は5〜7
    0%であるアルミニウム合金系複合材料。
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