JPS63103033A - 摺動用部材 - Google Patents

摺動用部材

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JPS63103033A
JPS63103033A JP24679586A JP24679586A JPS63103033A JP S63103033 A JPS63103033 A JP S63103033A JP 24679586 A JP24679586 A JP 24679586A JP 24679586 A JP24679586 A JP 24679586A JP S63103033 A JPS63103033 A JP S63103033A
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JP
Japan
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solid lubricant
wear
composite material
particles
sliding
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Pending
Application number
JP24679586A
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English (en)
Inventor
Masahiro Kubo
雅洋 久保
Tadashi Donomoto
堂ノ本 忠
Atsuo Tanaka
淳夫 田中
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、互いに当接して相対的に摺動する二つの部材
よりなる摺動用部材に係り、更に詳細には一方の部材が
強化繊維と固体潤滑剤との混合物を強化材とする複合材
料にて構成され他方の部材が鋳鉄にて構成された二つの
部材よりなる摺動用部材に係る。
従来の技術 金属材料の比強度や耐摩耗性を向上させるべく強化繊維
や分散粒子の如き強化材にて複合強化された繊維強化金
属複合材料及び粒子分散金属複合材料に於ては、一般に
強化材が硬質であるため、強化材にて萬合強化されてい
ないマトリックス金属のみよりなる材料に比して、それ
に当接して相対的に摺動する相手材の摩耗量が大きくな
り易いという問題がある。
かかる問題を解消すべく、例えば特開昭53−1028
24号、同54−64263号、同58−93844号
1、同58−93845号、同58−93847号、同
58−113335号、同59−59855号、同59
−59856号の各公報に記載されている如く、複合材
料に自己潤滑性に優れた減摩物質を添加することが既に
知られている。かかる複合材料によれば、減摩物質を含
まない複合材料に比して摩擦摩耗特性、即ち自らの耐摩
耗性及び相手攻撃性の両方に優れた金属材料を得ること
ができる。
かかる複合材料の一つとして、本願発明者等は、本願出
願人と同一の出願人の出願にかかる特願昭61−334
26号に於て、モース硬度が6以上であり直径が30μ
I以下である短繊維、粒子、及びそれらの混合物よりな
る群より選択された体積率1〜40%の強化材と、モー
ス硬度が4.5以下であり直径が100μm以下である
短維維、粒子、及びそれらの混合物よりなる群より選択
された体積率3〜50%の固体潤滑剤とによりマトリッ
クス金属が複合化された金属基腹合材料を提案した。
発明が解決しようとする問題点 しかし、互いに当接して相対的に摺動する二つの摺動用
部材に於て、その一方の部材を上述の如き複合材料にて
構成した場合には、その他方の部材の材質によってはそ
の他方の部材の摩耗が著しく増大し、従ってそれらを互
いに当接して相対的に摺動する摺動用部材として使用す
ることはできない。
本願発明者等は、互いに当接して相対的に摺動する二つ
の部材よりなる摺動用部材であって、その一方の部材が
上述の如き複合材料にて構成され、その他方の部祠が鋳
鉄にて構成された摺動用部材に於て、それら両方の部材
の摩耗量を最小限に抑えるためには、それらの材質及び
性質の組合せとしては如何なるものが適切であるかにつ
いて種々の実験的研究を行なった結果、複合材料が成る
特定の特徴を角°するものでなければならないことを見
出した。
本発明は、本願発明者等が行なった上述の如き実験的研
究の結果得られた知見に基き、一方の部材が強化繊維と
固体潤滑剤との混合物を強化材としアルミニウム合金の
如き金属をマトリックスとする複合材料にて構成され、
その他方の部材が鋳鉄にて構成された互いに当接して相
対的に摺動する二つの部材よりなる摺動用部材であって
、それら両方の部材の互いに他に対する摺動面に於ける
耐摩耗性が改逓された摺動用部材を提供することを目的
としている。
問題点を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、互いに当接して相
対的に摺動する第一の部材と第二の部材とよりなる摺動
用部材にして、前記第一の部材の少なくとも前記第二の
部材に対する摺動面部はモース硬度が6以上であり直径
が20μm以下である体積率1〜40%の強化繊維と、
モース硬度が4.5以下であり直径が100μm以下で
ある短繊維、粒子、及びそれらの混合物よりなる群より
選択された体積率3〜50%の固体潤滑剤との混合物を
強化材とし、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、
鉛、スズ及びそれらの何れかを主成分とする合金よりな
る群より選択された金属をマトリックス金属とする複合
材料にて構成されており、前記第二の部材の少なくとも
前記第一の部材に対する摺動面部は鋳鉄にて構成されて
いることを特徴とする摺動用部材によって達成される。
発明の作用及び効果 本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、添加
される固体潤滑剤(減摩物質)の種類や泉等の如何によ
っては、複合材料の摩擦摩耗特性を十分向、1−させる
ことができないばかりか、却って複合材料の摩擦摩耗特
性や強度等が低下することがあることが判明した。即ち
固体潤滑剤の中には金属をマトリックスとする複合材料
に適したものと不適当なものとがあり、従って複合材料
に適した固体潤滑剤が選定されなければならず、また固
体潤滑剤の量等は上述の如き複合材料を製造する際に当
業者により随意に設定されてよい設計的事項に係るもの
ではなく、摩擦摩耗特性に優れた複合材料を得るために
は、固体潤滑剤及び強化繊維の硬度、大きさ、体積率が
それら相互の関連に於て最適に設定されなければならな
いことが判明した。
例えば上述の特開昭58−93844号、同58−93
845号、同58−93847号の各公報に於ては、固
体潤滑剤として黒鉛等の粒子や鉛、亜鉛、スズ等の粒子
が使用されてよいことが示されているが、黒鉛等の粒子
の場合にも、その直径が大きい場合は、複合材料自身が
脆くなり、摩耗粉が増大することに起因して複合材料及
び相手材の摩耗口が増大し、また複合材料の強度も低下
する。また鉛、亜鉛、スズ等の粒子の場合には、複合材
料製造時にこれらの粒子が溶融して複合材料中に偏析し
易く、そのため十分な潤滑効果が得られず、複合材料の
摩擦摩耗特性を十分に向上させることが困難であり、ま
た偏析に起因して複合材料の強度も低下し易い。更にか
かる問題は複合材料の製造に従来より一般に採用されて
いる溶融含浸法や焼結法に於て顕著であるため、これら
の固体潤滑剤を含む複合材料をこれらの方法にて良好に
製造することは困難である。
また」二連の特開昭53−103824号、1.’il
 54−64263号、同58−113335号、同5
9−59855号、同59−59856号の各公報に記
載された固体潤滑剤の如<、複合材料に適した固体潤滑
剤が使用される場合にも、固体潤滑剤の硬さが成る特定
の値以下の場合には複合材料自身の摩耗量が大きくなり
(固体潤滑剤を含まない場合よりも摩耗量が大きい)、
摩耗粉の発生に起因して相手材の摩耗量も大きくなる。
逆に強化材の硬さが成る特定の値以上の場合にも、その
直径が成る特定の値以上である場合には、複合材料の相
手攻撃性が大きく、摩耗粉の発生に起因して複合材料自
身の摩耗量も増大する。更に強化材の量が少なすぎる場
合には、固体潤滑剤の硬さが低いため、固体潤滑剤を含
まない通常の複合材料の場合よりも複′合材料の摩耗量
が大きくなる。逆に強化材の量が多すぎる場合には、固
体潤滑剤の量を多くしても複合材料の相手攻撃性は減小
しない。
更に固体潤滑剤の硬さが成る特定の値以上の場合には、
当然の如く複合材料の相手攻撃性が増大する。固体潤滑
剤の硬さが適正な値であってもその瓜が少なすぎる場合
には、複合材料の相手攻撃性を十分に低減することがで
きず、逆に固体潤滑剤が多すぎる場合には複合材料が脆
くなり、複合材料自身の摩耗量が増大し、摩耗粉の発生
に起因して相手材の摩耗量も増大する。
本発明によれば、第一の部材を構成する複合材料はその
強化繊維及び固体潤滑剤のモース硬度、直径、及び体積
率が相互の関連に於て上述の好適な範囲に設定されるの
で、後に詳細に説明する本願発明者等が行った実験的研
究の結果より明らかである如く、従来の複合材料に比し
て摩擦摩耗特性に優れており、また第二の部材は遊離黒
鉛を含み摺動特性に優れた鋳鉄にて構成される。従って
本発明によれば、互いに当接して相対的に摺動する二つ
の部材よりなる摺動用部材であって、それら両方の部材
の互いに他に対する摺動面が耐摩耗性に優れており、従
ってそれら両方の部材のそれぞれの摺動面に於ける摩耗
量を最小限に抑えることができ1.シかもその一方の部
材は比強度や剛性などにも優れている如き摺動用部材を
得ることができる。
本発明の他の一つの詳細な特徴によれば、固体潤滑剤は
酸化物、窒化物、及びそれらの混合物の何れかである。
本発明に於て好適な酸化物の固体潤滑剤としては、酸化
タングステン(WO3)、酸化亜鉛(Zn O) 、−
酸化鉛(Pb O) 、チタン酸1カリウム(K20・
6TI 02 )等があり、窒化物の固体潤滑剤として
は窒化ホウ素(BN)がある。
本発明の更に他の一つの詳細な特徴によれば、強化繊維
のモース硬度は7以上に設定され、固体潤滑剤のモース
硬度、直径、体積率はそれぞれ4以下、50μm以下、
5〜45%に設定される。
本発明の更に他の一つの詳細な特徴によれば、固体潤滑
剤のモース硬度及び体積率はそれぞれ3以下、10〜4
0%に設定される。
尚本発明の摺動用部材に於ける複合材料の強化繊維及び
固体潤滑剤の短繊維の繊維長は10μI〜5cm程度で
あることが好ましい。また本願発明者等が行った実験的
研究の結果によれば、強化繊維若しくは固体潤滑剤が短
繊維である場合に於て、それらが本発明の要件を満す場
合には、短繊維の配向に拘らず腹合材料及び相手材の摩
耗量を低減することができ、従って短繊維の配向は一方
向配向、二次元ランダム配向、三次元ランダム配向の何
れであってもよい。
また本明細書に於て、「結晶質アルミナーシリカ繊維」
はムライト結晶を含むアルミナ−シリカ繊維を意味し、
「粒子」はアスペクト比が3以下のものを意味し、本明
細書に於けるパーセントは体積率の場合を除き重量パー
セントである。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
実施例1 先ず強化繊維としてモース硬度が7である結晶質アルミ
ナ−シリカ繊維(48%Al2O3,52%S 102
 %ムライト結晶量30%、平均繊維径2.8μm、平
均繊維長3 mm)を用意し、また固体潤滑剤としてモ
ース硬度が2であるBN粒子(電気化学工業株式会社製
、平均粒径8μm)を用意した。次いで強化繊維とBN
粒子とを1:1の体積比にて混合し、該混合物をコロイ
ダルシリカ中にて撹拌した。次いでかくして得られた繊
維及び粒子が均一に分散されたコロイダルシリカに対し
圧縮成形を行うことにより、第1図に示されている如く
、強化繊維2a及びBN粒子2bが互いに均一に混合さ
れ80X80X20mmの寸法を有する成形体1を形成
した。
次いで成形体を500℃に予熱した後、第2図に示され
ている如く鋳型3のモールドキャビティ4内に配置し、
該モールドキャビティ内に720℃のアルミニウム合金
(JIS規格AC8A)の溶湯5を注湯し、該溶湯を鋳
型3に嵌合するプランジャ6により1200kg/av
”の圧力に加圧し、その加圧状態を溶湯が完全に凝固す
るまで保持した。かくして第3図に示されている如(外
径110 mm、高さ5011Ilの円柱状の凝固体7
を鋳造し、該凝固体に対し熱処理TIを施し、各凝固体
より実質的に三次元ランダムにて配向された体積率10
%の強化繊維及び体積率10%のBN粒子にて複合化さ
れたアルミニウム合金よりなる複合材料1′を切出し、
該複合材料より摩耗試験用のブロック試験片A1及びA
2を機械加工により作成した。
同様にBN粒子が使用されなかった点を除き上述のブロ
ック試験片AI及びA2と同一の要領及び条件にてブロ
ック試験片A3を作成し、また結晶質アルミナーシリカ
繊維がモース硬度8のアルミナ繊維(95%AI 20
3.5%5to2)平均繊維径3μm、平均繊維長3 
■)に置換えられた点を除き、上述のブロック試験片A
3と同一の要領及び条件にてブロック試験片A4を作成
した。
次いで各ブロック試験片を順次摩擦摩耗試験機にセット
し、相手部材である球状黒鉛鋳鉄(JIS規格FCD7
0、Hv−250)又は低合金片状黒鉛鋳鉄(JIS規
格FC20、Hv −200)製の円筒試験片の外周面
と接触させ、それらの試験片の接触部に常温(20℃)
の潤滑油(キャッスルモータオイル5W−30)を供給
しつつ、接触面圧20 kg/ mm:、滑り速度0.
 3ma+/ seeにて円筒試験片を1時間回転させ
る摩耗試験を行った。尚これらの摩耗試験に於けるブロ
ック試験片と円筒試験片との組合せは下記の表1に示さ
れた通りであった。
これらの摩耗試験の結果を第4図に示す。尚第4図(及
び後述の他の摩耗試験の結果を示す図)に於モ、上半分
はブロック試験片の摩耗量(摩耗痕深さμm)を表わし
ており、下半分は相手材である円筒試験片の摩耗量(摩
耗域Wig)を表わしている。
第4図より、相手材が球状黒鉛鋳鉄及び低合金片状黒鉛
鋳鉄の何れの場合にも、腹合材料の強化材が強化繊維と
固体潤滑剤との混合物である場合には、腹合材料及び相
手材両方の摩耗量が小さい値になることが解る。
実施例2 強化繊維として如何なる硬さのものが適しているかの検
討を行った。
まず下記の表2に示されている如く、脱粒処理された種
々のモース硬度の繊維81〜B6及びW03粒子を用意
した。次いで各繊維とW 03粒子とを1=1の体積比
にて混合し、それらの混合物を使用して実施例1の場合
と同一の要領及び条件にて強化繊維及びW 03粒子の
体積率が共に10%である複合材料を製造し、それらの
腹合材料よりブロック試験片81〜B5を作成し、それ
らのブロック試験片について実施例1の場合と同一の要
領及び条件にて球状黒鉛鋳鉄(JIS規格FCD70、
Hv−250)を相手材とする摩耗試験を行った。これ
らの摩耗試験の結果を第5図に示す。
第5図より、強化繊維のモース硬度が6以」二、好まし
くは7以上の場合に、複合材料及び相手材両方の摩耗量
が小さい値になることが解る。
実施例3 固・体用滑剤として如何なる硬さのものが適しているか
の検討を行った。
まず下記の表3に示されている如き固体潤滑剤01〜C
6及びアルミナ繊維を用意した。次いで各固体潤滑剤c
、−Caとアルミナ繊維とが1=1の体積比にて混合さ
れ、マトリックス金属がJI S規11SA CI A
ノア/l、 ミニr7ム合金(湯!KA 720℃)に
置換えられ、熱処理がT6に変更された点を除き、実施
例1の場合と同一の要領及び条件にて固体潤滑剤及びア
ルミナ繊維の体積率が共に15%である複合材料を製造
し、各1隻合材料よりブロック試験片01〜C5を作成
し、各ブロック試験片について実施例2の場合と同一の
要領及び条件にて摩耗試験を行った。これらの摩耗試験
の結果を第6図に示す。
第6図より、固体潤滑剤のモース硬度が4.5以下、好
ましくは4以下、更に好ましくは3以下である場合に複
合材料及び相手材の摩耗量が小さくなることが解る。
実施例4 固体潤滑剤として如何なる直径のものが適しているかの
検討を行った。
まず下記の表4に示されている如き固体潤滑剤り、−D
8及びアルミナ−シリカ繊維を用意した。
次いで固体潤滑剤とアルミナ−シリカ繊維とが4=3の
体積比にて混合され、マトリックス金属としてJIS規
格AC7Bのアルミニウム合金(湯温690℃)が使用
され、熱処理がT4に置換えられた点を除き、実施例1
の場合と同一の要領及び条件にて固体潤滑剤及びアルミ
ナ−シリカ繊維の体積率がそれぞれ20%、15%であ
る腹合材料を製造し、各腹合材料よりブロック試験片D
1〜D8を作成し、各ブロック試験片について実施例2
の場合と同一の要領及び条件にて摩耗試験を行った。こ
れらの摩耗試験の結果を第7図に示す。
第7図より、固体潤滑剤が粒子であるか繊維であるかを
問わず、固体潤滑剤の直径が100μm以下、好ましく
は50μm以下の場合に複合材料及び相手材の摩耗量が
小さくなることが解る。
実施例5 強化繊維の体積率が如何なる値が適切であるかの検討を
行った。
まず下記の表5に示された窒化ケイ素ホイスカ及びPb
O粒子を用意した。次いでこのホイスカとPbO粒子と
を種々の体積比にて混合し、かくして得られた混合物を
用いて実施例1の場合と同一の要領及び条件にてブロッ
ク試験片E1〜E9を作成した。また強化繊維及び固体
潤滑剤を含まないマトリックス金属のみよりなるブロッ
ク試験片E、を作成した。次いでこれらのブロック試験
片について実施例2の場合と同一の要領及び条件にて1
摩耗試験を行った。これらの摩耗試験の結果を第8図に
示す。
第8図より、強化繊維の体積率が1〜40%、特に3〜
35%、史には5〜35%程度である場合に複合材料及
び相手材の摩耗量が小さい値になることが解る。
実施例6 固体潤滑剤の体積率が如何なる値であることが適切であ
るかの検討を行った。
まず下記の表6に示されている如きBN粒子及びアルミ
ナ繊維を用意した。次いでこのBN粒子とアルミナ繊維
とを種々の体積比にて混合し、それらの混合物を用いて
実施例1の場合と同一の要領及び条件にてブロック試験
片F、−F9を作成した。また強化繊維のみにて複合化
されたマトリックス金属よりなるブロック試験片F、を
作成した。次いでこれらのブロック試験片について実施
例2の場合と同一の要領及び条件にて摩耗試験を行った
。これらの摩耗試験の結果を第9図に示す。
第9図より、固体潤滑剤の体積率が3〜50%、特に5
〜45%、更には10〜40%である場合に複合材料及
び相手材の摩耗量が小さい値になることが解る。
実施例7 マトリックス金属がマグネシウム合金、亜鉛合金、鉛合
金、スズ合金、銅合金である複合材料と鋳鉄との組合せ
について摩耗試験を行った。
まずマトリックス金属の溶湯の湯温及び加圧力がそれぞ
れ690℃、1000 kg/ cm:に設定された点
を除き、実施例1の場合と同一の要領及び条件にて体積
率25%のアルミナ繊維(表6)と、体積率25%のB
N粒子(表3のC2)とにより複合化されたマグネシウ
ム合金(JIS規格MDC1−A)よりなるブロック試
験片G1を作成した。
また湯温及び加圧力がそれぞれ500℃、1000 k
g/ cm’に設定された点を除き、実施例1の場合と
同一の要領及び条件にて体積率40%のアルミナ繊維(
表6)と、体積率20%のBN粒子(表3のC2)とに
より複合化された亜鉛合金(JIS規格ZDC1)より
なるブロック試験片H,を作成した。
また湯温及び加圧力がそれぞれ410℃、1000 k
g/ cm:に設定された点を除き、上述の実施例1の
場合と同一の要領及び条件にて体積率20%のアルミナ
−シリカ繊維(表2の83)と、体積率50%のWo3
粒子(表3のC3)とにより複合化された鉛合金(JI
S規格WJ8)よりなるブロック試験片11を作成した
また湯温及び加圧力がそれぞれ330℃、1000 k
g/ cm2に設定された点を除き、実施例1の場合と
同一の要領及び条件にて体積率5%のアルミナ−シリカ
繊維(表2の83)と、体積率5%のチタン酸カリウム
ホイスカ(表3のC4)とにより複合化されたスズ合金
(JIS規格WJ 2)とよりなるブロック試験片J+
を作成した。
更に炭化ケイ素ホイスカ(東海カーボン株式会社製、弔
均繊維径0.5μm1平均繊維長50μI、99%以」
二β−5ICS粒径150μl以」―の粒子QO,1w
t%以下)と、BN粒子(表3のC2)と、銅合金(C
u−10vL%Sn)粉末とを、炭化ケイ素ホイスカ及
びBN粒子の体積率がそれぞれ1%、3%となるよう秤
量して混合し、該混合物に少量のエタノールを添加して
スターラーにて約30分間混合した。かくして得られた
混合物を80℃にて5時間乾燥した後、金型内に所定量
の混合物を充填し、その混合物をパンチにて4000 
kg/ cm”の圧力にて圧縮することにより板状に成
形した。次いで分解アンモニアガス(露点−30℃)雰
囲気に設定されたバッチ型焼結炉にて板状体を770℃
にて30分間加熱することにより焼結し、焼結炉内の冷
却ゾーンにて徐冷することにより複合材料を製造し、該
複合材料よりブロック試験片に、を作成した。
また比較の目的で上述のブロック試験片G、〜に1の複
合材料のマトリックス金属のみよりなる材料よりそれぞ
れブロック試験片co−Koを作成した。
次いでこれらのブロック試験片について球状黒鉛鋳鉄製
の円筒試験片を相手部材とする摩耗試験を実ム例1の場
合と同一の要領及び条件にて行った。これらの摩耗試験
の結果をそれぞれ下記の表7に示す。同表7に於て、ブ
ロック試験片の摩耗量比率とはそれぞれ試験片co−に
、の摩耗量に対するブロック試験片61〜に1の摩耗r
:L(摩耗痕深さμm)の百分率を意味し、円筒試験片
の摩耗量の上段及び下段の数値はそれぞれブロック試験
片cl =KI及びGo−に、と摩擦された円筒試験片
の摩耗Q(摩耗域Q ig)である。
表7より、マトリックス金属がマグネシウム合金、亜鉛
合金、鉛合金、スズ合金、及び銅合金である場合にも、
強化繊維及び固体潤滑剤のモース硬度や体積率等が本発
明の範囲内にある場合には、マトリックス金属のみより
なる材料に比して相手材の摩耗量を実質的に増大させる
ことなく睨合材料の摩耗量を大幅に低減し得ることが解
る。
以」―に於ては本発明を本願発明者等が行った実験的研
究との関連に於て詳細に説明したが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて
他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明
らかであろう。
表  1
【図面の簡単な説明】
第1図は互いに均一に混合された強化繊維としての結晶
質アルミナ−シリカ繊維と固体潤滑剤としてのBN粒子
とよりなる成形体を示す斜視図、第2図は第1図に示さ
れた成形体を用いて行われる高圧鋳造による複合材料の
製造の鋳造工程を示す解図、第3図は第2図の高圧鋳造
により形成された凝固体を示す斜視図、第4図は種々の
複合材料について球状黒鉛鋳鉄及び低合金片状黒鉛鋳鉄
を相手材として行われた摩耗試験の結果を示すグラフ、
第5図は種々の強化繊維とWO3粒子とにより複合化さ
れたアルミニウム合金よりなる複合材料について球状黒
鉛鋳鉄を相手材として行われた摩耗試験の結果を示すグ
ラフ、第6図は種々の固体潤滑剤とアルミナ繊維とによ
り複合化されたアルミニウム合金よりなる照合材料につ
いて球状黒鉛鋳鉄を相手材として行われた摩耗試験の結
果を示すグラフ、第7図は種々の直径の固体潤滑剤とア
ルミナ−シリカ繊維とにより複合化されたアルミニウム
合金よりなる複合材料について球状黒鉛鋳鉄を相手材と
して行われた摩耗試験の結果を示すグラフ、第8図は種
々の体積率の窒化ケイ素ホイスカとPbO粒子とにより
複合化されたアルミニウム合金よりなる複合材料につい
て球状黒鉛鋳鉄を相手材として行われた摩耗試験の結果
を示すグラフ、第9図は種々の体積率のBN粒子とアル
ミナ繊維とにより複合化されたアルミニウム合金よりな
る複合材料について球状黒鉛鋳鉄を1口手材として行わ
れた摩耗試験の結果を示すグラフである。 1・・・成形体、1′・・・複合材料、2a・・・強化
繊維。 2b・・・BN粒子、3・・・鋳型、4・・・モールド
キャビティ、5・・・溶湯、6・・・プランジャ、7・
・・凝固住持 許 出 願 人  トヨタ自動車株式会
社代   理   人  弁理士  明石 昌毅第19
   第3図 第2図 第4図 第5図 第6図 第7図 第8図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)互いに当接して相対的に摺動する第一の部材と第
    二の部材とよりなる摺動用部材にして、前記第一の部材
    の少なくとも前記第二の部材に対する摺動面部はモース
    硬度が6以上であり直径が20μm以下である体積率1
    〜40%の強化繊維と、モース硬度が4.5以下であり
    直径が100μm以下である短繊維、粒子、及びそれら
    の混合物よりなる群より選択された体積率3〜50%の
    固体潤滑剤との混合物を強化材とし、アルミニウム、マ
    グネシウム、銅、亜鉛、鉛、スズ及びそれらの何れかを
    主成分とする合金よりなる群より選択された金属をマト
    リックス金属とする複合材料にて構成されており、前記
    第二の部材の少なくとも前記第一の部材に対する摺動面
    部は鋳鉄にて構成されていることを特徴とする摺動用部
    材。
  2. (2)特許請求の範囲第1項の摺動用部材に於て、前記
    固体潤滑剤は酸化物、窒化物、及びそれらの混合物の何
    れかであることを特徴とする摺動用部材。
  3. (3)特許請求の範囲第1項又は第2項の摺動用部材に
    於て、前記強化繊維のモース硬度は7以上であり、前記
    固体潤滑剤のモース硬度、直径、体積率はそれぞれ4以
    下、50μm以下、5〜45%であることを特徴とする
    摺動用部材。
  4. (4)特許請求の範囲第3項の摺動用部材に於て、前記
    固体潤滑剤のモース硬度及び体積率はそれぞれ3以下、
    10〜40%であることを特徴とする摺動用部材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7074513B2 (en) 2001-11-30 2006-07-11 Nissan Motor Co., Ltd. Unit cell for solid electrolyte type fuel cell and related manufacturing method

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