JPH01229803A - 絹繊維又はその織物の精練方法 - Google Patents

絹繊維又はその織物の精練方法

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JPH01229803A
JPH01229803A JP5015788A JP5015788A JPH01229803A JP H01229803 A JPH01229803 A JP H01229803A JP 5015788 A JP5015788 A JP 5015788A JP 5015788 A JP5015788 A JP 5015788A JP H01229803 A JPH01229803 A JP H01229803A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ、産業上の利用分野 本発明は絹繊維又はその織物の精練方法に関するもので
ある。
口、従来技術 従来、繭糸、生糸、合(撚)糸(以下、これらを絹繊維
と称する。)や、その生織物は、精練によってセリシン
を除かれ、しなやかな絹に加工される。第1図には、単
位としての繭糸フィラメントについてその長さ方向に直
交する断面を拡大して示したが、フィブロインからなる
硬タンパク質体の外側はセリシンからなる別のタンパク
質で被覆された構造になっており、このセリシンを選択
的に除去して絹本来の特性を発揮させんとする技術が精
練である。この際、セリシンはフィブロインに対して不
純物として取り扱われ、フィブロインに接して存在する
最内層セリシンを残すことが望ましいとされながらも、
この事に関しては現場での精練技術に委ねられてきた。
第2図は、第1図のAを全品種を異にする代表的な2品
種について拡大して示すものであるが、一般にフィラメ
ントには4種類のセリシンが層状に存在する。これらは
、外側からセリシン1、セリシン2、セリシン3、及び
セリシン4と呼び、セリシン1とセリシン2の間にセリ
シン1とセリシン2との混合層がある。精練によって完
全に除去しなければならないのは、セリシン1、及びセ
リシン1とセリシン2との混合層である。実際のセリシ
ンはフィブロイン表面に同じ厚さで存在しているのでは
なく、厚い部分と薄い部分では10倍も異なることが知
られている。従って、精練処理によってセリシン層の薄
い部分ではフィブロインが露出し、他方、セリシン層の
厚い部分では除くべきセリシンが残留することも当然で
あった。また、強い撚りが掛かった縮緬等の精練では絹
糸自身の形作る立体障害により、均一な精練は非常に困
難であった。不完全な精練の結果は黄褐変を早め、染色
むらを発生させる原因にもなったので、多くの工夫が試
みられてきたものの十分な効果を挙げるまでに至ってい
なかった。
さらに、最内層セリシンを残す事が望まれたのは、セリ
シン層が無くなることで精練処理剤である熱アルカリ浴
の影響をフィブロインが直接にうけることになり、フィ
ブロインの繊維構造中に著しく劣化した部分ができて、
強度、伸度が小さくなることは勿論、フィブロインが毛
羽だち、繊維に弾力が無くなるなど、見た目にも著しく
品位を落とすことになりがちであった。これは、マルセ
材が強いアルカリ性であり、精練浴液のpHは10.5
〜11.5であることが大きな原因となっている。即ち
、このようなpH1I域では、反応にあずかるアルカリ
イオンと、セリシンとの間の精練反応は一方的に進行す
る不可逆反応であり、セリシンはほぼ完全に除去される
反応系であったからである。この結果、精練工程では、
セリシンを除く事だけではなく、フィブロインを劣化さ
せる反応も同時に起こり、このために絹Gま摩擦に弱く
て洗濯ができないとする評価が絹の特性のように考えら
れてきた。
他方、さく蚕糸(タツサーシルク)と称される野蚕糸の
精練は、家蚕生糸の精練方法に準じて行われた。即ち、
マルセル石鹸を主剤とし、これに炭酸ナトリウム、けい
酸ナトリウムを加えてアルカリイオンを強化した90〜
120″Cの熱アルカリ水溶液が使われた。さく蚕生糸
は、家蚕生糸の精練に通常用いられているアルカリの強
さでは事実上精練が進行しないので、さらに強いアルカ
リ領域での熱水処理が行われたためフィブロインの劣化
が著しく、強度、弾性、伸び率、風合の点で問題が多か
った。
不完全な精練は、最終製品に黄褐変が早く現れるので、
セリシンを全部取り除くことで解決しようとしていた。
さく蚕生糸は家蚕と同様にセリシン層が多層構造であり
、黄褐変反応(メイラード反応によるもの)に関与して
いるセリシンは、生糸の最外層に位置する第−層及び第
二層からなるセリシンで、全セリシン層の約273を占
める。第二層のセリシンは、家蚕セリシンの混合層に相
当するセリシン層と考えられる。これらのセリシンは、
家蚕セリシンが酸性タンパク質であるのに反して、塩基
性タンパク質である。また、第三層のセリシンも少し中
性側にあるが、塩基性タンパク質であることが検討の結
果明らかになった。第−層のセリシンは、家蚕の精練に
準じた従来の端線条件で容易に除去できるが、第二層セ
リシンはこの条件(pH11付近)では抵抗が大きく、
実用上精練反応が進行しないので、従来ではさらにアル
カリ強度を強め、加水分解的な精練が行われた。従って
、この端線条件ではすべてのセリシンが取り除かれるこ
とになり、フィブロインに対しては激しい劣化作用を与
える端線条件であった。
ハ1発明の目的 本発明の目的は、特定の精練剤を用いて精練の程度を自
由に制御し、或いは所定の精練を制御性良く行い、これ
によって目的とする製品を再現性良く得ることのできる
方法を提供することにある。
二0発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明は、解離定数がほぼ6〜10の範囲内にあ
る多塩基酸(例えば二塩基酸又は三塩基酸、更には四塩
基酸)のアルカリ金属塩と、所定の酸とを含有するアル
カリ性緩衝液を精練の主要薬剤として使用し、前記アル
カリ金属塩と前記所定の酸との割合を制御することによ
って精練の程度を変化させる、絹繊維又はその織物の精
練方法に係るものである。
本発明に用いる上記精練剤は、精練の化学反応が従来法
のように不可逆的に進行するのではなく、第2図に示し
た如きセリシン2或いは必要によってはセリシン3の層
で選択的に化学平衡が起こり、そこで、精練反応が停止
する機能を有するものである。即ち、セリシン2、セリ
シン3、更にはセリシン4は、絹の用途に応じて適宜に
残存量を制御することができる。
一般に、化学反応の進行は、化学平衡が、どちらが安定
であるかによって右にも左にも進む。セリシンの熱アル
カリ水溶液による従来の精練反応の進行は、精練剤から
解離したアルカリイオンの反応によるセリシン分子自身
及びその配列構造の崩壊現象と見ることができる。従来
の精練剤は、精練薬剤の主剤が強いアルカリ性で、精練
反応の化学平衡が逆転することがなく、精練反応は不可
逆的に進行した。
これに対し、本発明に用いる精練剤では、解離9.2付
近にもっていて、はう酸のカリウム塩(四はう酸カリウ
ム)またはナトリウム塩(四はう酸ナトリウム)を主剤
として用いると共に、所定の酸を添加することにより適
当なpH碩域で(換言すれば精練の目的に応じた特定の
pHに緩衝性を持たせて)精練反応を行わせた場合、残
すべきセリシンとの間では化学平衡がおこり、精練反応
が進行しない。言い換えれば、選択的精練機能を備えた
精練剤とすることが可能である。
一例を挙げれば、四はう酸カリウム:はう酸の混合比が
10:3のアルカリ性緩衝液の場合は、セリシン1、及
びセリシン1とセリシン2との混合層に対しては精練反
応が進行するが、セリシン2、セリシン3及びセリシン
4に対しては化学平衡が起こり、精練反応は進行しない
。この結果、セリシン1及びセリシン1とセリシン2と
の混合層を精練除去し、セリシン2、セリシン3、セリ
シン4を残すことができる。四はう酸ナトリウムを使用
する場合は、はう酸ナトリウムとほう酸の混合比が10
 : 12で、同じ精練効果を得ることができる。
同様にして、四はう酸ナトリウム:はう酸の混合比が1
0:2の場合は、セリシン1がらセリシン2迄は精練反
応が進行するが、セリシン3及び4に対してはカリウム
塩の場合に見られるように化学平衡が起こり、精練反応
は進行しない。従ってこの場合は、セリシン2までのセ
リシン層を精練除去し、セリシン3、セリシン4を残し
た精練を行うことができる。
けい酸は、解離定数のひとつをp K9.7付近にもっ
ていて、はう酸と類似しており、はう酸と同様な精練剤
にすることができる。燐酸二ナトリウムもアルカリ原料
として本発明の精練に使用できる。
本発明に使用可能な精練剤をまとめると、以下のものを
例示できる。
精練剤1号: BK型 四はう酸カリウム1o:はう酸3(重量比:以
下、同様)の混合物 (0,1%水溶液のpH=9.2 ) BN型 四はう酸ナトリウム1o:はう酸12の混合物
(0,1%水を容液のpH=8.3 )KK型 けい酸
カリウム10:りんご酸2の混合物(0,1%水溶液の
pH=9.2 ) KN型 けい酸ナトリウム10:りんご酸4の混合物(
0,1%水溶液のpH=8.3 ) 精練剤2号: BK型 四はう酸カリウム10:はう酸1の混合物(0
,1%水溶液のpH=9.3 ) BN型 四はう酸ナトリウム10:はう酸2の混合物(
061%水溶液のpH=8.8 ) KN型 けい酸ナトリウム10;りんご酸2の混合物(
0,1%水溶液のpH=8.8) 精練剤1号を使った場合、セリシン2、セリシン3、セ
ンリン4が残留するので、腰の強い製品が得られる。ま
た、精練剤2号を使った場合、セリシン3、セリシン4
が残留することになり、やや柔軟な製品が得られる。
このような精練剤組成において、アルカリ金属塩を形成
する酸成分としてほう酸、けい酸以外の二塩基酸(例え
ば炭酸、亜硫酸、りんご酸)、三塩基酸(例えばアスパ
ラギン酸、クエン酸、リン酸)、四塩基酸(例えばエチ
レンジアミン四酢酸)等を使用することができる。また
、アルカリ金属はカリウム、ナトリウムの他、リチウム
等も使用できる。
また、このアルカリ金属塩と併用される所定の酸につい
ては、結晶状のものが配合しやすく、輸送に便利である
ために、はう酸、くえん酸、りんご酸等が好適であるが
、この他にも、酢酸、塩酸、燐酸など、水溶性の緩衝液
を形成する酸であればいかなる酸でも使用できる。
この配合において、上記のアルカリ金属塩と上記の所定
の酸との割合は、精練剤1号では重量比で10:(1〜
30)が望ましく、10:(3〜12)が更に望ましい
。これは種類によっても異なり、アルカリ金属塩がカリ
ウム塩の場合は上記割合は10: (2〜16)がよく
、10:(3〜10)が更によい。
ナトリウム塩の場合は10:(1〜30)がよく、10
: (4〜12)が更によい。また、精練剤2号では、
上記割合は10:(1〜15)が望ましく、10:(2
〜12)が更に望ましい。この場合、アルカリ金属塩が
カリウム塩であれば10: (1〜4)がよく、10:
(1〜2)が更によい。ナトリウム塩では10: (1
〜15)がよく、10:(2〜10)が更によい。
また、本発明に用いる上記多塩基酸の解離定数(p K
)はほぼ6〜10であることが上述の説明から必須不可
欠である。即ち、pKが6未満であると、精練反応自体
が生じなくなり、また10を超えるとアルカリ性が強す
ぎて精練の度合を制御することができな(なる。このp
Kは8.5〜9.8とするのがよい。また、これに対応
して、本発明に用いる上記アルカリ性緩衝液のpHはほ
ぼ/1′〜10にできるが、9.5〜8.0がよ<、9
.2〜8.3が更によい。
このアルカリ性緩衝液の精練浴中の濃度は0.5〜7%
(例えば水溶液)とするのがよいが、精練剤1号では0
.5〜5%、精練剤2号では1〜7%とするのがよい。
また、本発明は、既述したさく蚕生糸又はその織物の精
練に適した方法も提供するものである。
即ち、pu、3.!5〜5,5の酸性緩衝液を精練の主
剤として使用し、さく蚕生糸又は生さく蚕織物の精練を
行う、絹繊維又はその織物の精練方法である。
既述したように、さく全生糸のセリシン第二層の挙動が
pH10〜11では精練反応が進行しないが11112
以上では加水分解的に反応が進行し、全セリシンが速や
かに除去された。逆にpHを下げ、pH8〜9では穏や
かな精練反応が進行したが、選択的精練機能は見られな
かった。本発明者は、このセリシンが塩基性である点を
考慮して、酸性側のpH3,5〜5.5の間を検討した
ところ、精練反応が穏やかに進行し、その特定のpH領
域では選択的精練反応が起こることを見出した。この反
応条件を使うことで、黄褐変に関与するセリシンを見定
めこれを完全に除去すると同時に、セリシンの第三層を
含めてそれよりも中側にあるセリシン層を完全に残し、
フィブロインと共に利用できることが可能になったので
ある。
こうしたpH3,5〜5.5の精練剤を使用すること自
体、さく蚕糸についての従来の精練では考えられないこ
とであり、従来不可能とされていたさく蚕糸の選択的精
練反応をはしめて可能にした点で本発明は大きな福音を
もたらすものである。
本発明の上記精練主剤は酸性であることが特徴的である
が、重要なことはその範囲をpH3,5〜5.5と特定
範囲に選択していることである。即ち、pHが3.5未
満では酸性が強すぎ、また5、5を越えても、精練の制
jII性、選択性が悪くなってしまう。
このpHは更に4.0〜5.0とするのが望ましい。
こうした精練主剤の一例は次のものがある。
精練剤3号: TK型 くえん酸三ナトリウム10:りえん酸10の混
合物(0,1%水溶液のpH4,5)TL型 りんご酸
二ナトリウム10: りんご酸6の混合物(0,1%水
溶液のpH4,5)上記において、くえん酸三ナトリウ
ム10に対して(えん酸5〜15が望ましく、8〜12
が更に良い。
また、りんご酸二ナトリウム10に対してりんご酸4〜
12が望ましく、6〜10が更に良い。
この精練主剤を用いた精練の選択性は、およそpl!3
.5〜5.5の範囲にあるが、この領域で使用できる酸
性緩衝液を検討したところ、いかなる酸でも利用できる
。例えば、上記アルカリ金属塩を形成する酸としては、
燐酸、しゅう酸、酢酸、塩酸、蟻酸、硝酸、硫酸等も使
用可能ではあるが、精練装置の腐食等の点から、こはく
酸、りんご酸、くえん酸が望ましい。これに加えて、後
二者は、絹の劣化反応を触媒する有害な金属イオンとな
る鉄、i同、カルシウム、マグネシウムなどとキレート
を形成し、これらを取り除く作用も期待でき、有利な点
が多い。
ホ、実施例 次に、本発明を実施例によって更に詳細に説明する。
■ 生糸の −糾り− 浴比50倍の水に生糸重量の3%の精練剤1号のBK型
を加え、浴液(ρo=9.2 )の温度を100°Cに
した後、生糸を精練用の袋に入れて浸漬し、約2時間加
熱精練処理を続け、しかる後水洗、乾燥した。
m−12生a′  の  。
(1)予備精練工程 前工程で使用された油剤、色素、糊料などを除くために
予備精練処理を行った。即ち、−度精練に使われた浴液
(浴比40倍)に織物重量の5%のマルセル石鹸、0.
2%のハイドロ→ノ・ルファイト、0.02%のEDT
A4NAを加え、100 ’Cで30分処理、水洗した
(2)本精練工程 浴比40倍の水に織物重量の3%の精練剤1号のBK型
を加え、浴液(pH−9,2) 0)温度を100 ’
Cにした後、生織物を浸漬し、約3時間加熱精練処理を
続け、しかる後水洗、乾燥した。
実施■l」弐1麺勿片舅L (1)予備精練工程 前工程で使用された油剤、色素、糊料などを除くために
予備精練処理を行った。即ち、−度精練に使われた浴液
(浴比40倍)に織物重量の5%のマルセル石鹸、0.
2%のハイドロサルファイド、0.02%のEDTA4
NAを加え、高圧釜で、120″Cで30分処理、水洗
した。
(2)本精練工程 浴比40倍の水に織物重量の3%の精練剤1号のBK型
を加え(pH=9.2 ) 、高圧釜で、120°Cで
30分処理したのち水洗、乾燥した。
遍罰壓り二重 上記実施例1において精練剤1号に代えて精練剤2号B
K型を用い、同様にして精練を行った(実施例4)、同
様に、実施例2で精練剤2号BK型(実施例5)、実施
例3で精練剤2号BK型(実施例6)を夫々用いた。
以上の各側で得られた絹糸は、従来利用されなかったセ
リシン3.4が(更に場合によってセリシン2も)絹糸
として利用されるようになったことから、次のような特
徴を示すものであった。
1、(a)精練歩留りが3〜5%向上した。
(b)セリシン層によりフィブロインが保護されている
ため、精練処理によるフィブロインの劣化現象が起こら
ず、強度、伸度ともに約30%向上した。(第3図参照
)。
(C)同じ理由から、耐摩擦性も著しく向上し、摩擦に
弱い従来の絹の欠点を過去のものとした(第3図参照)
(d)セリシン3を残すことによって、異常細繊維(ラ
ウジネス)がこのセリシン層に埋め込まれるので、ラウ
ジネス(植物性の物を除く)の発生を完全に防止するこ
とができた。
(e)収縮率も小さく、耐摩擦性が著しく大きいので耐
洗濯性が向上した。
(f)セリシン層のフィルター性が機能して、従来法に
比較して、紫外線に対する耐黄褐変性に優れていた(第
3図参照)。
(glセリシンIを完全に取り除いているので、光の関
与しない保管中の黄褐変(メイラード反応)は起こらな
かった(セリシン1は多糖と結合したタンパク質であっ
てメイラード反応の原因物質である)。
2、風合が著しぐ向上し、張りのある製品となるため、
セリシン2.3.4を残した場合ドレーブ性が良好にな
り、洋装生地として最適の製品であった。
3、ハイブリッドシルク(他の繊維を混合した複合箱)
の精練を行う場合、従来法のように精練剤が強アルカリ
でないので、混合されたアセテート及び羊毛などの他の
繊維を劣化させなかった。
4、染色性は、非結晶性のセリシンで覆われているため
に従来法よりも良好であった。
以上の結果は、精練剤として他の精練剤1号又は2号で
も同様であった。
以上に示したように、本発明に基づいて得られた絹糸は
、これまで絹糸業界が抱えていた解決困難な技術的問題
点の大部分が解消できるだけではなく、新しく開発され
た絹の性能によって絹製品の利用範囲を広げ、需要の拡
大が期待できる。
7     、の さく全生糸重量に対して5%の精練剤3号のTK型精練
剤を30倍量の水に溶解しくpH4,5)、約90〜9
5°Cに加熱した精練浴にさく全生糸を加えて2.5〜
3時間加熱精練したのち、水洗、乾燥した。
前工程で使用された油剤、糊料などを除くために予備精
練処理を行った。即ち、撚糸又は生織物重量に対して1
0%のマルセル石鹸と1%の炭酸ナトリウムとを30倍
量の水に溶解し、約90〜95°Cに加熱した精練浴に
撚糸又は生織物を加えて30分間加熱精練したのち、水
洗し、酢酸で中和後、再度水洗した。
(2)本精練工程 さ(蚕撚糸又は生織物の初期重量の3%の精練剤3号の
TK型精練剤を30倍量の水に溶解しくpH4,5)、
約90〜95℃に加熱した精練浴でさく蚕撚糸又は生織
物を2時間精練したのち、水洗、乾燥した。
なお、上記例において、精練主剤として3号のTL型精
練剤を用いる場合も、はぼ同量の使用量でよかった。要
求される風合によって、より柔軟な仕上がりを望む場合
は、精練薬剤を4〜5%にた 増量することで対応でき2゜ 上記の実施例7及び8等から、次のような特徴が示され
た。
1、工業的な利点 (a)精練歩留まりが3〜6%向上した。
(b)精練剤の使用量が少なく、廃棄するセリシンの約
り0%少ないため、排水処理の負荷が小さくなる(家蚕
の場合も廃棄するセリシンが約30〜b ついて述べた上述の特徴と同様であった。
2、さく蚕の特異性よりの利点 従来法の精練によるさ(蚕糸は染色性が極めて悪かった
が、本発明に基づく精練処理を受けたさく蚕糸は非結晶
性のセリシンで被覆されているので染色性が著しく改善
された。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を説明するためのものであって、第1図は
フィラメントの拡大断面図、 第2図は同フィラメントの主要部を全品種を異にする代
表的な2品種(A)、(B)について更に拡大して示す
概略断面図、 第3図は精練絹布の物性を比較して示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、解離定数がほぼ6〜10の範囲内にある多塩基酸の
    アルカリ金属塩と、所定の酸とを含有するアルカリ性緩
    衝液を精練剤に使用し、前記アルカリ金属塩と前記所定
    の酸との割合を制御することによって精練の程度を変化
    させる、絹繊維又はその織物の精練方法。 2、pH3.5〜5.5の酸性緩衝液を精練の主剤とし
    て使用し、さく蚕生糸又は生さく蚕織物の精練を行う、
    絹繊維又はその織物の精練方法。
JP5015788A 1988-03-02 1988-03-02 絹繊維又はその織物の精練方法 Granted JPH01229803A (ja)

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