JPH01228557A - 酸化触媒及びその製造方法並びに喫煙フィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は有毒ガス、特に−酸化炭素を効果的に除去し得
る酸化触媒及びその製造方法並びに酸化触媒を用いた喫
煙フィルターに関するものである。

（従来の技術） 従来、有害ガスの除去手段として活性炭が一般に知られ
ている。この活性炭は一酸化炭素に限らず種々の気体の
吸着力及び脱臭力に優れており、例えば、喫煙フィルタ
ーでは、喫煙者の口腔に達する煙の中からニコチン、タ
ール等の粒子相成分を繊維状フィルターで除去し、この
繊維状フィルターでは除去することのできない気相成分
中に含まれる有毒ガスをこの活性炭により吸着し除去し
ている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、この活性炭でも除去可能な有毒ガスの種
類が限られており、特に−酸化炭素を充分に除去するこ
とができず、喫煙フィルターに使用した場合においても
脱臭効果はある程度期待できるものの、気相成分中から
人体にとって極めて有害な一酸化炭素を除去することが
できないという問題点があった。

本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、毒性
の強い一酸化炭素を効果的に除去し得るる酸化触媒及び
その製造方法並びに酸化触媒を用いた喫煙フィルターを
提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明は前記目的を達成するために、−酸化炭素を効果
的に除去可能な酸化触媒を、コバルトテトラフェニルポ
ルフィリンを１〜３０重量％担持した水和酸化チタンと
、該水和酸化チタンが表面に付着された活性炭とからそ
れぞれ構成している。

また、この酸化触媒をチタンの酸性水溶液を加水分解し
て得た生成物を所定の温度で乾燥して水和酸化チタンを
生成し、この水和酸化チタンをコバルトテトラフェニル
ポルフィリンを溶解した溶液に所定量加えて攪拌した後
、該溶液から溶媒を除去することにより得られた生成物
を樹脂分と溶剤とで混合して塗料化し、該塗料を活性炭
の表面に塗布して乾燥した後、放電処理を施して樹脂層
を部分的に破壊することにより製造している。また、チ
タンの酸性水溶液を活性炭に含浸させ、これを加水分解
し所定の温度で乾燥して水和酸化チタンを活性炭の多孔
中に生成固定し、この活性炭をコバルトテトラフェニル
ポルフィリンを溶解した溶液に所定量加えて攪拌した後
、該溶液から溶媒を除去することにより製造している。

更に、これ４製造工程の後、所定の温度で排気処理して
製造している。

また、前記酸化触媒を繊維状フィルターと併用すること
により、喫煙者の口腔に達する煙の気相成分中に含まれ
る特に−酸化炭素を効果的に除去し得る喫煙フィルター
を構成している。

（作　用） コバルトテトラフェニルポルフィリンを１〜３０重量％
担持した水和酸化チタンと、該水和酸化チタンが表面に
付着された活性炭とからなる酸化触媒では、主に一酸化
炭素の酸化反応が促進され該−酸化炭素が無毒な二酸化
炭素に転化されると同時に、活性炭固有の吸着作用によ
り他の有毒ガスが吸着し除去される。

また、この酸化触媒はチタンの酸性水溶液を加水分解し
て得た生成物を所定の温度で乾燥して水和酸化チタンを
生成し、この水和酸化チタンをコバルトテトラフェニル
ポルフィリンを溶解した溶液に所定量加えて攪拌した後
、該溶液から溶媒を除去して得られた生成物を樹脂分と
溶剤とで混合して塗料化し、該塗料を活性炭の表面に塗
布して乾燥した後、放電処理を施して樹脂層を部分的に
破壊することにより的確、且つ効率良く製造される。ま
た、チタンの酸性水溶液を活性炭に含浸させ、これを加
水分解し所定の温度で乾燥して水和酸化チタンを活性炭
の多孔中に生成固定し、この活性炭をコバルトテトラフ
ェニルポルフィリンを溶解した溶液に所定量加えて攪拌
した後、該溶液から触媒を除去することにより的確、且
つ効率良く製造される。更に、これら製造工程の後、所
定の温度で排気処理することでその調整が図られる。

また、前記酸化触媒を繊維状フィルターと併用して構成
された喫煙フィルターでは、ニコチン、タール等の粒子
相成分が繊維状フィルターで除去され、この繊維状フィ
ルターでは除去することのできない気相成分中に含まれ
る有毒ガスが酸化触媒による酸化還元反応及び活性炭に
よる吸着作用で効果的に除去される。

（実施例） 本発明に係る酸化触媒は、コバルトテトラフェニルポル
フィリンを１〜３０重量９６担持した水和酸化チタンと
、該水和酸化チタンが表面に付着さねた活性炭とからな
るものであり、以下にコバルトテトラフェニルポルフィ
リンを５重量％担持した水和酸化チタンを粒状の活性炭
の表面に付着させてなる酸化触媒を製造する場合を例に
挙げてその好適な製造方法について説明する。

まず、第１の製造方法としては、適宜量の硫酸を加えた
水溶液にチタンを溶解して硫酸チタニルを生成する。次
に、この硫酸チタニルを加熱加水分解しメタチタン酸を
得る。次に、このメタチタン酸を濾過し洗浄した後、１
２０℃の温度で乾燥して比表面積が２４０ｄ／ｇの水和
酸化チタンを生成する。次に、この水相酸化チタン１０
ｇを、コバルトテトラフェニルポルフィリン錯体５００
ｍｇを溶解したベンゼン溶Ｎ＆５００　ｍｌに徐々に加
え、１２時間撹拌した後、この溶液から減圧化において
ベンゼンを留去する。このようにして水和酸化チタンを
担体とし、コバルトテトラフェニルポルフィリンを水和
酸化チタンに対して５重量％含有した生成物を得る。次
に、前記水和酸化チタン４重量％と、樹脂分、例えばニ
トロセルローズ１重量９６と、メチルフルコール９５重
量％とを混合１゜て塗料化し、該塗料を浸漬等によって
活性炭の表面にコーティングして乾燥させた後、該活性
炭にコロナ放電等による放電処理を施して樹脂層を部分
的に破壊して気体との接触効率を向上さＵ−るようにす
る。前記混合時の配合割合は、水和酸化チタンが１〜３
０重量％、樹脂分が１＝１０重二％、メチルアルコール
が８５〜９５　重Ｑ　ｃ）（、の範囲内であれば適宜変
更してもよい。

また、第２の製造方法としては、適宜量の硫酸を加えた
水溶液にチタンを溶解して硫酸チタニルを生成する。次
に、この硫酸チタニルを粒状の活性炭に含浸させた後、
加熱加水分解しメタチタン酸を得る。次に、このメタブ
ータン酸を濾過し洗浄した後、１２０℃の温度で乾燥し
て比表面積が２４０ｒｒｒ／ｇ以上であるの水和酸化チ
タンを活性炭の多孔中に生成固定する。次に、この水和
酸化チタン１０ｇ相当の活性炭を、コバルトテトラフェ
ニルポルフィリン錯体５００　ｍｇを溶解したベンゼン
溶液５００　ｍｌに徐々に加え、１０時間以上撹拌した
後、この溶液から減圧化においてベンゼンを留去する。

前述のようにして製造された酸化触媒の反応結果を下表
（１）、　（２）に示す。

表（１） 表（２） 前記衣（１）は前記酸化触媒による一酸化炭素の酸化反
応を示すもので、有害な一酸化炭素は酸素との反応を前
記酸化触媒により促進され、はぼ１５分後には全てを無
害な二酸化炭素に転化される。

また、前記衣（２）は前記酸化触媒による一酸化窒素の
還元反応を示すもので、空気に触れると有害な二酸化窒
素に変わる一酸化窒素は水素との還元反応を前記酸化触
媒により促進され、はぼ４５分後には全てを無害な窒素
に転化される。

このように前記第１、第２の製造方法によれば、コバル
トテトラフェニルポルフィリンを５重量％担持した水和
酸化チタンを粒状の活性炭の表面に付着させてなる酸化
触媒を的確、且つ効率良く製造することができる。また
、この酸化触媒によれば、主に一酸化炭素の酸化反応が
促進され該−酸化炭素を無毒な二酸化炭素に転化するこ
とができると同時に、活性炭固有の吸着作用により他の
ａ毒ガスを吸着し除去することができる。

尚、先に述べた第１、第２の製造方法において、水和酸
化チタンにおけるコバルトテトラフェニルポルフィリン
の担持比率は、ベンゼン溶液におけるコバルトテトラフ
ェニルポルフィリンの溶解量及び水和酸化チタンの添加
量によって適宜調整することが可能であるが、水和酸化
チタンに担持されるコバルトテトラフェニルポルフィリ
ンの比率は、水和酸化チタンに対して１〜３０重量％が
最も好ましく、含有量が１重量％に満たず、また３０重
−％を越える場合には前記酸化還元反応の速度が低下し
それ程大きな効果が得られなくなる。

また、チタンを溶解する酸性水溶液は硫酸に限らず、塩
酸或いは硝酸等の酸性水溶液であってもよい。更に、水
和酸化チタンを生成する際の乾燥温度は３００℃以下で
あればメタチタン酸に物性変化を生じることなく、乾燥
を良好に行なうことができ、またこの際生成される水和
酸化チタンの比表面積は１７０ｒｄ／ｇ以上あれば充分
に用をなす。

更にまた、前記撹拌時間は、前記溶液に加えられる水和
酸化チタンの量に応じて適宜調整されるものである。更
にまた、前記製造工程で得られた、コバルトテトラフェ
ニルポルフィリンを担持した水和酸化チタンを、更に１
５０〜３５０℃の温度で排気処理し、酸化触媒の調整を
図るようにしてもよい。

次に、前記酸化触媒を喫煙フィルターに採用した実施例
について説明する。

第１図は前記酸化触媒を、煙草に装備された喫煙フィル
ターに採用した実施例を示すものである。

同図において、１は煙草本体２の一端部に連結された喫
煙フィルターであり、該喫煙フィルター１は円筒状のフ
ィルター紙３と、該フィルター紙１内に嵌挿された長短
２個の円柱状の繊維状フィルター４．５と、該繊維状フ
ィルター４．５の間の間隙に充填された酸化触媒６とか
ら構成されている。

この喫煙フィルター１によれば、喫煙者の口腔に達する
煙の中からニコチン、タール等の粒子相成分を繊維状フ
ィルター４．５で除去し、この繊維状フィルター４．５
では除去することのできない気相成分中に含まれる一酸
化炭素や一酸化窒素等を酸化触媒６により酸化、還元し
て除去し、また他の有毒ガスを活性炭固有の吸着力によ
り除去することができる。尚、前記酸化触ｔｓ、６を繊
維状フィルター内に散在するようにしても同様の効果を
発揮することができる。

第２図は前記酸化触媒を、煙草に挿着可能な喫煙フィル
ターに採用した実施例を示すものである。

同図において、１１は一端部に煙草（図示せず）が挿着
可能な保持部１２を備え、且つ他端部に吸い込み口１３
を備えた筒状の喫煙フィルターある。

この喫煙フィルター１１の内部には、円柱状の繊維状フ
ィルター１４が嵌挿されており、また該繊維状フィルタ
ー１４内には前記酸化触媒１５が略均−に散在している
。

この喫煙フィルター１１においても、前記喫煙フィルタ
ー１と同様の効果を発揮することができる。尚、前記酸
化触媒１５を、第１図に示すように２個の繊維状フィル
ターの間の間隙に充填するようにしても同様の効果を発
揮することができる。

（発明の効果） 以上説明したように本発明によれば、酸化触媒を酸化触
媒をコバルトテトラフェニルポルフィリンを１〜３０重
量％担持した水和酸化チタンと、該水和酸化チタンが表
面に付着された活性炭とから構成しているので、特に−
酸化炭素の酸化反応を促進して効果的に除去すると同時
に、活性炭固有の吸着作用により他の有毒ガスを吸着し
除去することができる。

また、この酸化触媒は、チタンの酸性水溶液を加水分解
して得た生成物を所定の温度で乾燥して水和酸化チタン
を生成し、この水和酸化チタンをコバルトテトラフェニ
ルポルフィリンを溶解した溶液に所定量加えて攪拌した
後、該溶液から溶媒を除去して得られた生成物を樹脂分
と溶剤とで混合して塗料化し、該塗料を活性炭の表面に
塗布して乾燥した後、放電処理を施して樹脂層を部分的
に破壊することにより的確、且つ効率良く製造すること
ができる。また、チタンの酸性水溶液を活性炭に含浸さ
せ、これを加水分解して得た生成物を、３００℃以下の
温度で乾燥して水和酸化チタンを活性炭の多孔中に生成
固定し、この活性炭をコバルトテトラフェニルポルフィ
リンを溶解した溶液に所定量加えて攪拌した後、該溶液
から触媒を除去することにより的確、且つ効率良く製造
することができる。更に、これら製造工程の後、所定の
温度で排気処理することでその調整が図ることができる
。

また、前記酸化触媒を繊維状フィルターと併用して喫煙
フィルターを構成しているので、喫煙者の口腔に達する
煙の中からニコチン、タール等の粒子相成分を繊維状フ
ィルターで除去し、この繊維状フィルターでは除去する
ことのできない気相成分中に含まれる一酸化炭素や一酸
化窒素等を酸化触媒により転化して除去し、また活性炭
固有の吸着力により他の有毒ガスを除去することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本発明の実施例を示す喫煙フィルター
の断面図である。 １．１１・・・喫煙フィルター、４．５．１４・・・繊
維状フィルター、６．１５・・・酸化触媒。 第２図

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）コバルトテトラフェニルポルフィリンを１〜３０
   重量％担持した水和酸化チタンと、該水和酸化チタンが
   表面に付着された活性炭とからなることを特徴とする酸
   化触媒。
2. （２）チタンの酸性水溶液を加水分解して得た生成物を
   所定の温度で乾燥して水和酸化チタンを生成し、この水
   和酸化チタンをコバルトテトラフェニルポルフィリンを
   溶解した溶液に所定量加えて攪拌した後、該溶液から溶
   媒を除去して得られた生成物を樹脂分と溶剤とで混合し
   て塗料化し、該塗料を活性炭の表面に塗布して乾燥した
   後、放電処理を施して樹脂層を部分的に破壊したことを
   特徴とする請求項（１）記載の酸化触媒の製造方法。
3. （３）チタンの酸性水溶液を活性炭に含浸させ、これを
   加水分解し所定の温度で乾燥して水和酸化チタンを活性
   炭の多孔中に生成固定し、この活性炭をコバルトテトラ
   フェニルポルフィリンを溶解した溶液に所定量加えて攪
   拌した後、該溶液から溶媒を除去することを特徴とする
   請求項（１）記載の酸化触媒の製造方法。
4. （４）請求項（２）または請求項（３）記載の製造工程
   の後、所定の温度で排気処理してなることを特徴とする
   請求項（１）記載の酸化触媒の製造方法。
5. （５）請求項（１）記載の酸化触媒と、繊維状フィルタ
   ーとからなることを特徴とする喫煙フィルター。