JPH0122825B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、主として水溶性塗料を塗布するため
の塗装ロボツトのガンノズルを自動的に洗浄する
装置に関する。

自動車ボデイの床下面、ホイルハウスの内面及
びドアの内面などへの防錆を目的として行なわれ
るアンダーコート塗装としては、水溶性の塗料が
用いられており、これのボデイへの塗布は塗装ロ
ボツトによりなされている。

アンダーコート塗装に用いられる水溶性の塗料
は、乾燥度が高いためガンノズルの出口近傍に付
着したものが固まり易い。そのため、従来は人手
により定期的にガンノズルを洗浄していた。しか
しながら、このような洗浄では人手を必要とする
ことは勿論のこと、頻繁に洗浄作業を行なうこと
ができないことから、洗浄周期が長くなり、ガン
ノズルに付着して硬化した塗料によつてガン詰り
が起こる場合がある。また、人手によりガンノズ
ルを洗浄していたのでは、洗浄時に塗装ロボツト
を停止する必要があり、ロボツト稼動時間が減る
だけでなく、作業者がロボツトに接近することは
作業の安全上好ましくない。

本発明は、このような従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、水溶性塗料のように乾燥
度が高い塗料を塗布する塗装ロボツトのガンノズ
ルを自動的に洗浄し得るようにすることを目的と
し、塗装ガンが設けられた塗装ロボツトに近接し
て洗浄用ケースを設置し、当該ケース内に設けら
れた駆動軸に塗装ガンのガンノズルを洗浄する洗
浄ブラシを取付け、前記駆動軸を回転させる回転
手段を前記駆動軸に連結すると共に、前記ケース
内に洗浄水を供給する洗浄水供給手段を具えたこ
とを特徴とする。

以下、本発明の一実施例を示す図面を以つて説
明する。

被塗物であるボデイＷはブース１内をこのブー
ス１の天井に取付けられたコンベア２のハンガー
３に吊り下げられて搬送されるようになつてい
る。ボデイＷがコンベア２によつて搬送される方
向を第１図に矢印Ｌで示す方向とすると、これと
同じ方向に往復自在に塗装ロボツトＲの基部４が
取付けられている。塗装ロボツトＲの基部４は第
１図において実線で示す位置と仮想線で示す位置
の間を移動し、塗装ロボツトＲのアームＡに取付
けられた塗装ガンＧのガンノズルＮから吐出され
る塗料によつてボデイＷの床下面等にアンダーコ
ート塗装が行なわれる。

ブース１内には、第１，２図に示すように、ガ
ンノズルＮの自動洗浄装置５が取付けられてい
る。ガンノズルの自動洗浄装置５は、第３〜５図
に示すように、支持台６に固定されたケース７と
このケース７に取付けられた円筒形状の洗浄ブラ
シ８とを有しており、この洗浄ブラシ８はケース
７に取付けられた軸９により回転自在に支持され
ている。この軸９に取付けられたスプロケツト１
０とエアーモータ１１に取付けられたスプロケツ
ト１２との間には駆動チエーン１３が掛けられ、
エアモータ１１の駆動により洗浄ブラシ８が回転
するようになつている。

ブース１内を清浄にするためにブース１の側壁
１ｂの上部に設けた樋１ａから側壁１ｂに沿つて
ブース洗浄水Ｌが流れており、ブース１の底部１
４内に貯留した洗浄水Ｌを利用して、洗浄ブラシ
８の洗浄に用いるため、洗浄水配管１５が洗滌水
供給手段としてケース７とブース底部１４との間
に配設され、この配管１５の途中に取付けられた
ポンプ１６によりブースの底部１４に貯留された
洗浄水Ｌがケース７内に送られるようになつてい
る。ケース７内をオーバーフローした洗浄水Ｌ
は、排水管１７によりブース底部１４に排水され
る。

ケース７内には洗浄ブラシ８の汚れを落とすた
めのプレート１８が取付けられ、更に洗浄時の水
の飛散を防止するためケース７の上部にゴム製の
カバー１９が取付けられている。

第２〜５図はそれぞれ、塗装ロボツトＲのガン
ノズルＮを自動洗浄装置５により洗浄している状
態を示す図であり、図示する塗装ロボツトＲはそ
れぞれスプレーパターンが異なつた２つの塗装ガ
ンＧを有しており、ガンノズルＮを洗浄ブラシ８
に押し付けることにより、塗装時にガンノズルＮ
に付着した塗料は洗浄されることになる。

この洗浄装置５によりガンノズルＮに付着した
塗料を除去することが可能になるが、ガンノズル
Ｎに形成された塗料吐出口内に残つた塗料はブラ
シ８では除去するこどかできない。そこで、ガン
ノズルＮの塗料吐出口内が乾燥するのを防止する
ため、第１図に示すように、洗浄装置５に隣り合
わせにガンノズルＮの乾燥防止装置２０が設けら
れている。

この乾燥防止装置２０を示すと、第６，７図の
通りであり、支持棒２１の上端に固定された水受
け２２には、噴水ノズル２３が取付けられ、この
噴水ノズル２３には給水配管１５に連通された分
岐管２４が接続されている。したがつて、噴水ノ
ズル２３にはブース底部１４の洗浄水Ｌが供給さ
れる。尚、図示実施例にあつては、塗装ロボツト
Ｒは塗装ガンＧを２つ有することから、ガンノズ
ルＮの数に対応されて２つの噴水ノズル２３が設
けられている。

第１，２図に示す装置までコンベア２で搬送さ
れてきたボデイＷは、ここで停止状態となり、塗
装ロボツトＲにより床下面等の所定個所の塗装が
行なわれる。１台のボデイＷに対する塗装が終了
すると、塗装ロボツトＲのアームＡが作動して塗
装ガンＧのガンノズルＮを洗浄装置５のブラシ１
８に所定時間押し付ける。これにより、塗装時に
ガンノズルＮに付着した塗料は固化する前に除去
されることになる。尚、エアモータ１１による洗
浄ブラシ８の駆動は、塗装終了信号を受けて開始
するようになつている。次いで、塗装ロボツトＲ
のアームＡが作動することにより、ガンノズルＮ
が第６，７図に示すように噴水ノズル２３の真上
に移動すると、噴水ノズル２３から噴出する水に
より、ガンノズルＮの吐出口内に水が入り込み乾
燥が防止されてる。

以上のように、本発明によれば、塗装ガンが設
けられた塗装ロボツトに近接して洗浄用ケースを
設置し、当該ケース内に設けられた駆動軸に塗装
ガンのガンノズルを洗浄する洗浄ブラシを取付
け、前記駆動軸を回転させる回転手段を前記駆動
軸に連結すると共に、前記ケース内に洗浄水を供
給する洗浄水供給手段を設けたので、塗装時にガ
ンノズルに付着した塗料は、自動的に洗浄される
こととなり、ガン詰まり発生が防止されるだけで
なく、塗装ロボツトの稼動時間が増加し、塗料能
率の向上が図られた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のガンノズルの自動洗浄装置が
設けられた塗装ブース平面図、第２図は第１図の
−線に沿う断面図、第３図は第１，２図に示
された自動洗浄装置の一実施例を示す斜視図、第
４図は自動洗浄装置の断面図、第５図は第４図の
横断面図、第６図は乾燥防止装置を示す側面図、
第７図は乾燥防止装置の斜視図である。 Ｒ……塗装ロボツト、Ａ……アーム、Ｎ……ガ
ンノズル、Ｇ……塗装ガン、１……ブース、５…
…自動洗浄装置、８……洗浄ブラシ、９……駆動
軸、１１……エアーモータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 塗装ガンが設けられた塗装ロボツトに近接し
   て洗浄用ケースを設置し、当該ケース内に設けら
   れた駆動軸に塗装ガンのガンノズルを洗浄する洗
   浄ブラシを取付け、前記駆動軸を回転させる回転
   手段を前記駆動軸に連結すると共に、前記ケース
   内に洗浄水を供給する洗浄水供給手段を具えたこ
   とを特徴とする塗装ロボツトのガンノズル自動洗
   浄装置。