JPH0122595Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「考案の利用分野」 この考案は、大量給食において各種食品や皿等
の食器を暖めて保温しながら運搬する配膳車、ロ
ワレーター等の運搬車内部を加熱したり、洗浄後
内部を加熱乾燥又は加熱消毒するための装置に関
するものである。

「従来の技術」 従来の上記各種給食用運搬車において食品や食
器などを暖めながら運搬する場合、各運搬車毎に
熱源を持つた加熱保温装置を設置していたため、
車体がそれだけ大きくかつ重量が重くなつて取扱
いに不便で故障も多く、しかも多数使用する場合
には費用も嵩み不経済であつた。

「問題点を解決するための手段」 この考案は前記従来の課題を解決するために、
給食用運搬車に温風の流入口及び流出口を設け、
この給食用運搬車を所定箇所に設置した加熱ター
ミナルに搬送し、運搬車の流入口及び流出口を加
熱ターミナルに設けた加熱された温風の吹出口及
び排気温風の吸込口に接続し、内部を加熱するこ
とにより、内部の食品を保温運搬したり、各運搬
車を洗浄後その内部を加熱乾燥したり、加熱消毒
するなどの各種用途に使用することを可能とする
と共に、給食用運搬車毎に加熱装置を設置する無
駄を省いて経費の削減と熱源の効率化、保守管理
の合理化並びに省力化を達成し得るようにした給
食用運搬車の温風加熱装置を提案するものであ
る。

「実施例」 以下この考案を図面に示す実施例について説明
すると、給食用運搬車１はその側面又は上面に食
品或いは食器等を内部に出し入れする扉付き開口
等を設けた箱体上に形成され、その前面その他適
宜の位置にはその内外を連通させる温風の流出口
２及び流入口３が上下に所定間隔で設けられ、こ
れらの流出口２及び流入口３には例えば、外方か
ら押圧力を受けて開口作動し、この押圧力が解除
されるとバネ４の弾力により自動的に閉口作動す
る開閉扉又は開閉シヤツター等の開閉蓋５が設け
られている。

上記構成の給食用運搬車１の内部に温風を吹込
んで加熱するための加熱ターミナル６が、給食セ
ンター等における室内の所定箇所に設置されてい
る。

加熱ターミナル６は、加熱ユニツト７とこれに
接続した上下平行の横向き長尺の排風管８及び送
風管９とからなり、加熱ユニツト７内において排
風管８及び送風管９は循環管路１０ａ，１０ｂ，
１０ｃによつて連通されている。

加熱ユニツト７内には、循環管路１０ｃをバー
ナー等の熱源１１で加熱する排気筒１２付き熱交
換部１３が設けられ、また循環路１０ｂには排風
管８からの排気温風を吸込んで送風管９に圧送す
る送風機１４が設置されている。

排風管８及び送風管９は、給食用運搬車１の流
出口２及び流入口３にほぼ対応した高さに設置さ
れ、それぞれ所定位置に温風の吸込口１５及び吹
出口１６が上下に対をなして複数対設けられ、こ
れら各対の吸込口１５及び吹出口１６に給食用運
搬機１の流出口２及び流入口３を接続できるよう
になつている。

各対の吸込口１５及び吹出口１６には、それら
の開口を同時に開閉するための開閉シヤツター１
７がソレノイド等の昇降機１８により上下に昇降
自在に設置され、この開閉シヤツター１７は吸込
口１５及び吹出口１６に給食用運搬機１の流出口
２及び流入口３が接続完了したとき、これを吸込
口１５及び吹出口１６の近傍等に設けた感知スイ
ツチ１９により検知することにより自動的に、或
いは手動スイツチにより開口作動し、離脱したと
きには反対に閉口作動するようになつている。

また、吸込口１５又は吹出口１６付近には、サ
ーモスタツト２０が設けられ、温風の温度が一定
値以上となつたとき熱源１１の火力を弱めるか、
消火するようになつている。更に、各吹出口１６
間における送風管９には風量調節用のダンパー２
１が設けられ、各吹出口１６毎に風量を調節でき
るように構成され、また送風管９内には所定箇所
に加湿用の水皿２２が挿脱自在に設置され、加湿
された温風を送流できるようになつている。

なお、各吹出口１６の手前に電気ヒーター等の
別の加熱源を設けて吹出口１６毎に加熱温度を変
化させることも可能である。また、必要に応じて
熱源１１に代えて冷却機を設置し、例風を圧送循
環することも可能であり、簡単な切換え手段によ
り併設した加熱機と冷却機を適宜切換え使用する
こともできる。

また、各対の吸込口１５及び吹出口１６の前方
には吸込口１５及び吹出口１６を容易に接続でき
るように、給食用運搬車１を正確に導入案内する
ガイドレール等の案内手段及び所定位置に正確に
停止させるストツパーを設けることが望ましい。

「考案の作用」 以上の構成において、加熱ターミナル６を給食
センター等の配膳室等の所定箇所に設置しておい
て、調理した給食、その他の食品或いは食器を配
膳車等の各種給食用運搬車１に入れて加熱ターミ
ナル６に順次移送し、排風管８及び送風管９の吸
込口１５及び吹出口１６に給食用運搬機１の流出
口２及び流入口３を接続して内部に温風を導入循
環させ、食品などと共に内部を所定時間加熱した
後、保温しながら必要な場所に運搬する。

また、給食用運搬機１を洗浄した後同様にその
内部に温風を導入して乾燥させたり、加熱消毒す
ることもでき、更に熱源１１において加熱蒸気を
導入して蒸気加熱や蒸気消毒を行うこともでき
る。

「考案の効果」 以上の通りこの考案によれば、開閉手段を備え
た温風流入口及び温風流出口を所定位置に設けた
給食用運搬車と、前記給食用の温風流入口及び温
風流出口にそれぞれ接続可能で、開閉手段を備え
た互いに対をなす温風吹出口及び温風吸込口を複
数組設けた長尺の送風管及び排風管を加熱ユニツ
トに接続し、前記加熱ユニツト内に前記排風管路
から戻された温風を加熱する熱源及びこれによつ
て加熱された温風を前記送風管に圧送する送風機
を設置してなる加熱ターミナルとからなるので、
大量給食の提供業務において調理した食品や食器
を内部に収容した各種の給食用運搬車を所定箇所
に設置した加熱ターミナルに順次搬送し、運搬車
の流入口及び流出口を加熱ターミナルに設けた加
熱された温風の吹出口及び排気温風の吸込口に接
続し、内部に温風を導入循環することにより加熱
し、内部の食品や食器などを簡単にかつ確実に保
温しながら能率的に運搬したり、各運搬車を洗浄
後その内部を加熱乾燥したり、加熱消毒するなど
の各種用途に使用することが可能となると共に、
給食用運搬車毎に加熱装置を設置する無駄を省い
て設備費の削減と熱源の効率化、保守管理の合理
化並びに省力化を達成することができる。

また、給食用運搬車の温風流入口及び温風流出
口には、外側からの押圧力の付加又は解除により
自動開閉する開閉蓋が設けられ、また送風管及び
排風管の温風吹出口及び温風吸込口は昇降機によ
つて自動昇降する開閉シヤツターにより開閉可能
で、しかもその温風吹出口又は温風吸込口の付近
には給食用運搬車の温風流入口及び温風流出口が
接続されたとき、開閉シヤツターを開くように昇
降機を駆動する感知スイツチが設けられているの
で、給食用運搬車の温風流入口及び温風流出口を
送風管及び排風管の温風吹出口及び温風吸込口に
接続すると同時に、給食用運搬車内に自動的に温
風を導入して循環排気することができ、かつこの
接続を外したときには自動的に給食用運搬車の温
風流入口及び温風流出口を送風管及び排風管の温
風吹出口及び温風吸込口を閉じることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の温風加熱装置の使用例を示
す正面図、第２図は同平面図、第３図は同縦断側
面図、第４図はこの考案に係る給食用運搬車の一
例を示す斜視図である。 １……給食用運搬車、２……流出口、３……流
入口、５……開閉蓋、６……加熱ターミナル、７
……加熱ユニツト、８……排風管、９……送風
管、１０ａ，１０ｂ，１０ｃ……循環管路、１１
……熱源、１４……送風機、１５……吸込口、１
６……吹出口、１７……開閉シヤツター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外側からの押圧力の付加又は解除により自動開
   閉する開閉蓋を備えた温風流入口及び温風流出口
   を所定位置に設けた給食用運搬車と、前記給食用
   の温風流入口及び温風流出口にそれぞれ接続可能
   で、昇降機によつて自動昇降する開閉シヤツター
   により開閉可能な互いに対をなす温風吹出口及び
   温風吸込口を複数組長手方向に所定間隔で設けた
   長尺の送風管及び排風管を加熱ユニツトに接続
   し、前記温風吹出口又は温風吸込口の付近には前
   記給食用運搬車の温風流入口及び温風流出口が接
   続されたとき、前記開閉シヤツターを開くように
   前記昇降機を駆動する感知スイツチを設け、前記
   加熱ユニツト内に前記排風管路から戻された温風
   を加熱する熱源及びこれによつて加熱された温風
   を前記送風管に圧送する送風機を設置してなる加
   熱ターミナルとからなることを特徴とする給食用
   運搬車の温風加熱装置。