JPH01225753A - 硫化水素の存在する環境で耐食性の優れた合金 - Google Patents
硫化水素の存在する環境で耐食性の優れた合金Info
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- JPH01225753A JPH01225753A JP5176188A JP5176188A JPH01225753A JP H01225753 A JPH01225753 A JP H01225753A JP 5176188 A JP5176188 A JP 5176188A JP 5176188 A JP5176188 A JP 5176188A JP H01225753 A JPH01225753 A JP H01225753A
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Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は硫化水素の存在する環境であっても優れた耐食
性を有する合金に係り、さらに詳しくは硫化水素、二酸
化炭素、塩素イオンを含有する石油・天然ガスを生産す
るための油井管及びこれらを輸送するために使用するラ
インパイプなどのための合金に関する。
性を有する合金に係り、さらに詳しくは硫化水素、二酸
化炭素、塩素イオンを含有する石油・天然ガスを生産す
るための油井管及びこれらを輸送するために使用するラ
インパイプなどのための合金に関する。
[従来の技術]
′石油または天然ガスを産出する油井・ガス井の中には
、サワー油井またはサワーガス丼と呼ばれる石油または
天然ガスに硫化水素を混入して産出する井戸が多数存在
する。H2Sの存在する高温高圧の環境ではNiを含有
したNi −Cr −Mo −Feオーステナイト合金
が高い耐食性を有することが知られている。例えば、特
開昭57−207149号公報に開示された技術は、使
用環境の温度条件に対応して、耐応力腐食割れ性を付与
せしめるために、有効成分(Ni、Or、Mo、 W
)の範囲を設定し、さらに、Cu、 Goを添加して耐
食性を高めた上に、N、Nb。
、サワー油井またはサワーガス丼と呼ばれる石油または
天然ガスに硫化水素を混入して産出する井戸が多数存在
する。H2Sの存在する高温高圧の環境ではNiを含有
したNi −Cr −Mo −Feオーステナイト合金
が高い耐食性を有することが知られている。例えば、特
開昭57−207149号公報に開示された技術は、使
用環境の温度条件に対応して、耐応力腐食割れ性を付与
せしめるために、有効成分(Ni、Or、Mo、 W
)の範囲を設定し、さらに、Cu、 Goを添加して耐
食性を高めた上に、N、Nb。
■を添加して析出硬化により高強度化を行なったことを
特徴とする合金が開示されている。
特徴とする合金が開示されている。
また、特開昭57−203739号公報に開示された技
術は、特開昭57−207149号公報に開示された技
術と同様に、耐応力腐食割れ性を付与せしめるために、
有効成分(Ni、Co:r、Mo、 W )の範囲を設
定し、さらに、Cu、 Goを添加して耐食性を高めた
上に、Al、 Nb、 Ti、 Ta、 Zr、 Vを
添加して、析出硬化により高強度化を行なったことを特
徴とする合金が開示されている。
術は、特開昭57−207149号公報に開示された技
術と同様に、耐応力腐食割れ性を付与せしめるために、
有効成分(Ni、Co:r、Mo、 W )の範囲を設
定し、さらに、Cu、 Goを添加して耐食性を高めた
上に、Al、 Nb、 Ti、 Ta、 Zr、 Vを
添加して、析出硬化により高強度化を行なったことを特
徴とする合金が開示されている。
[発明が解決しようとする課題]
H2Sの存在する油井・ガス井の環境条件は、金属材料
の使用環境としては非常に苛酷である。これらの井戸の
環境は、種々の温度、硫化水素分圧を示し、それぞれの
環境に対応して耐食性の高い油井管の使用が必要である
。
の使用環境としては非常に苛酷である。これらの井戸の
環境は、種々の温度、硫化水素分圧を示し、それぞれの
環境に対応して耐食性の高い油井管の使用が必要である
。
一方、耐食性を油井管に付与せしめるためには、種々の
合金の添加が必要であるが、環境から要求される必要成
分量より多量の合金成分を含有する合金を使用すること
は、油井管のコストを高くして、実用性を低める。
合金の添加が必要であるが、環境から要求される必要成
分量より多量の合金成分を含有する合金を使用すること
は、油井管のコストを高くして、実用性を低める。
[課題を解決するための手段]
本発明は、上記環境において不働態を形成し得るように
基本成分を構成する。本発明者等の研究によれば不働態
を形成させて耐食性を向上させるには、Cr、Ni、M
oの効果が大きいことがわかフている。使用環境の厳し
さに応じて必要量の(:r、Ni、M。
基本成分を構成する。本発明者等の研究によれば不働態
を形成させて耐食性を向上させるには、Cr、Ni、M
oの効果が大きいことがわかフている。使用環境の厳し
さに応じて必要量の(:r、Ni、M。
を添加することによって目的とする環境に耐え得る合金
が得られる。
が得られる。
本発明者らは合金の耐サワー性をさらに改善する目的で
、合金の成分や製造方法について種々検討してきた結果
、Zrを少量添加することによって合金の耐サワー性が
格段に向上することを見出した。本発明者らは引続いて
、耐サワー性を最もよくするためのZrの最適添加量に
ついて検討した結果、0.005〜0.15%のZrを
添加した場合に合金の耐孔食性および耐応力腐食割れ性
が最大となることがわかった。
、合金の成分や製造方法について種々検討してきた結果
、Zrを少量添加することによって合金の耐サワー性が
格段に向上することを見出した。本発明者らは引続いて
、耐サワー性を最もよくするためのZrの最適添加量に
ついて検討した結果、0.005〜0.15%のZrを
添加した場合に合金の耐孔食性および耐応力腐食割れ性
が最大となることがわかった。
また本発明者らは上記のZ「の添加効果をさらによく発
揮させるための微量元素の制御について検討した。その
結果、Oを出来るだけ低減して0.0015%以下とす
ることによって非金属介在物が微細化されるとともに均
一に分散されることによって、合金の孔食あるいは応力
腐食割れに対する感受性が一段と低下すること、さらに
Atの含有量を0.0054を以下に制限するとその効
果はさらに高くなることを発見した。
揮させるための微量元素の制御について検討した。その
結果、Oを出来るだけ低減して0.0015%以下とす
ることによって非金属介在物が微細化されるとともに均
一に分散されることによって、合金の孔食あるいは応力
腐食割れに対する感受性が一段と低下すること、さらに
Atの含有量を0.0054を以下に制限するとその効
果はさらに高くなることを発見した。
加えて本発明者らは各元素の添加順序についても検討し
、Si及びMnで脱酸して酸素量を低減した後にZrを
添加するのが耐サワー性向上の点から最も効果的である
こと、さらにCa、Mg、希土類元素を添加する場合に
は、これらの元素はZrを添加した後に添加することが
耐サワー性向上の点から最も効果的であることを見出し
た。
、Si及びMnで脱酸して酸素量を低減した後にZrを
添加するのが耐サワー性向上の点から最も効果的である
こと、さらにCa、Mg、希土類元素を添加する場合に
は、これらの元素はZrを添加した後に添加することが
耐サワー性向上の点から最も効果的であることを見出し
た。
本発明は上記の知見に基づいてなされたものでその要旨
とするところは、C: 0.05%以下、Sj:0.0
2%以上1.0%以下、Mn : 0.02%以上2.
0を以下、(:r:18%以上29を以下、Ni :
22%以上65%以下、Mo:3.0%以上18.0%
以下、Zr: 0.005%以上0.15%以下、P
: 0.03%以下、S : 0.01%以下、を含有
し、さらに0を0.0015%以下に低減させ、 必要によりさらに、 Anを0.005零以下に低減する、 Cu:3%以下、Go:595以下、 Sn: 0.1
5%以下。
とするところは、C: 0.05%以下、Sj:0.0
2%以上1.0%以下、Mn : 0.02%以上2.
0を以下、(:r:18%以上29を以下、Ni :
22%以上65%以下、Mo:3.0%以上18.0%
以下、Zr: 0.005%以上0.15%以下、P
: 0.03%以下、S : 0.01%以下、を含有
し、さらに0を0.0015%以下に低減させ、 必要によりさらに、 Anを0.005零以下に低減する、 Cu:3%以下、Go:595以下、 Sn: 0.1
5%以下。
Sb : 0.15%以下の1種又は2種以上を“含有
する、 Ca : 0.00戊以上 0.02%以下、 Mg:
0.QOIN以上0.02%以下、希土類元素: 0
.001%以上0.02%以下の1種又は2種以上を含
有する、 ことを施し、その細手可避不純物及び残部Feからなる
合金にある。さらにSi、 Mnを添加して溶融合金中
の酸素濃度を低減した後にZrを添加し、あるいはさら
にZrを添加して溶融合金中の酸素濃度を低減した後に
、Ca、Mg、希土類元素の1種又は2種以上を添加す
ることを特徴とする合金にある。
する、 Ca : 0.00戊以上 0.02%以下、 Mg:
0.QOIN以上0.02%以下、希土類元素: 0
.001%以上0.02%以下の1種又は2種以上を含
有する、 ことを施し、その細手可避不純物及び残部Feからなる
合金にある。さらにSi、 Mnを添加して溶融合金中
の酸素濃度を低減した後にZrを添加し、あるいはさら
にZrを添加して溶融合金中の酸素濃度を低減した後に
、Ca、Mg、希土類元素の1種又は2種以上を添加す
ることを特徴とする合金にある。
[作用コ
次に本発明において合金の成分組成を上記のように限定
した理由を説明する。
した理由を説明する。
C:粒界に炭化物を生成してCr欠乏層を形成すること
によって合金の耐食性を損なうので、0.05を以下に
低減する。
によって合金の耐食性を損なうので、0.05を以下に
低減する。
Si : Siは脱酸成分として必要であるが、0.0
2!Ili未満ではその効果が十分ではなく、また1t
を超えて添加しても脱酸効果が飽和するだけであるから
、添加量は0.02%以上、lt以下とした。
2!Ili未満ではその効果が十分ではなく、また1t
を超えて添加しても脱酸効果が飽和するだけであるから
、添加量は0.02%以上、lt以下とした。
Mn:Mnは脱酸成分として添加されるが、添加量が0
.02%未満ではその効果が十分ではなく、また2tを
超えて添加しても脱酸効果が飽和するだけであるから、
添加量は0.02%以上、2%以下とした。
.02%未満ではその効果が十分ではなく、また2tを
超えて添加しても脱酸効果が飽和するだけであるから、
添加量は0.02%以上、2%以下とした。
Cr:(:rは合金の表面に不働態皮膜を形成して耐食
性を付与せしめる主要成分のひとつであるが、その添加
量が18を未満では他の合金成分をいかに変化させても
充分な耐サワー性を得ることは困難であり、一方29%
を超えて添加してもその効果は飽和するばかりか逆に耐
サワー性が低下したり、靭性を損なったりする。従〕て
、Crの添加量は18を以上29%以下とする。
性を付与せしめる主要成分のひとつであるが、その添加
量が18を未満では他の合金成分をいかに変化させても
充分な耐サワー性を得ることは困難であり、一方29%
を超えて添加してもその効果は飽和するばかりか逆に耐
サワー性が低下したり、靭性を損なったりする。従〕て
、Crの添加量は18を以上29%以下とする。
Ni : Niは■2Sの存在する環境ではCrととも
に、不働態皮膜を形成し、合金の耐孔食性を高める有用
な元素であるが、Ni量が22を未満では組織をオース
テナイトとすることが困難であるとともに耐孔食性を確
保することが困難であり、65tを超えてNiを添加し
てもその効果が飽和するとともに必要なCr、 Moを
添加できなくなることから、Niの添加量は22を以上
65を以下とすべきである。
に、不働態皮膜を形成し、合金の耐孔食性を高める有用
な元素であるが、Ni量が22を未満では組織をオース
テナイトとすることが困難であるとともに耐孔食性を確
保することが困難であり、65tを超えてNiを添加し
てもその効果が飽和するとともに必要なCr、 Moを
添加できなくなることから、Niの添加量は22を以上
65を以下とすべきである。
Mo:Moも11□Sの存在する環境ではGrとともに
、不働態皮膜を形成し、合金の耐孔食性を高める有用な
元素であるが、Mo量か3.0%未満ではその効果が十
分ではなく、18.0%を超えてMoを添加してもその
効果が飽和するとともにδ−フェライトを生成して耐サ
ワー性を損なうことから、Moの添加量は:]、0%以
上18 、0%以下とすべきである。
、不働態皮膜を形成し、合金の耐孔食性を高める有用な
元素であるが、Mo量か3.0%未満ではその効果が十
分ではなく、18.0%を超えてMoを添加してもその
効果が飽和するとともにδ−フェライトを生成して耐サ
ワー性を損なうことから、Moの添加量は:]、0%以
上18 、0%以下とすべきである。
zr:zrは合金中の非金属介在物を微細化するととも
に合金中の酸素量を減少させて耐サワー性を大きく向上
させる有用な元素であるが、添加量が0.005%未満
ではその効果が充分発揮されず、一方0.15%を超え
て添加すると非金属介在物が逆に粗大化したり、あるい
は粗大な析出物を生成したりすることによって耐サワー
性を低下させることから、2「の添加量は0.005%
以上0.15%以下とすべきである。
に合金中の酸素量を減少させて耐サワー性を大きく向上
させる有用な元素であるが、添加量が0.005%未満
ではその効果が充分発揮されず、一方0.15%を超え
て添加すると非金属介在物が逆に粗大化したり、あるい
は粗大な析出物を生成したりすることによって耐サワー
性を低下させることから、2「の添加量は0.005%
以上0.15%以下とすべきである。
P、S:こわらはいずれも耐孔食性や耐応力腐食割れ性
を劣化させるので、その上限含有量をP: 0.03%
、 S : 0.01%とした。
を劣化させるので、その上限含有量をP: 0.03%
、 S : 0.01%とした。
0:Oは酸化物系の非金属介在物を形成して耐孔食性や
耐応力腐食割れ性を劣化させるので、上限含有量を0.
0015%;とする。こうした極めて低い酸素含有量を
得るにはZrの添加が非常に有効である。
耐応力腐食割れ性を劣化させるので、上限含有量を0.
0015%;とする。こうした極めて低い酸素含有量を
得るにはZrの添加が非常に有効である。
(:u、[:o、Sn、Sb :油井管はアシダイジ
ングと称する濃厚酸水溶液をその内部に通すことがある
が、これら合金の1種または2種以上を添加することに
よ)て本発明合金の濃厚酸に対する抵抗が改善される。
ングと称する濃厚酸水溶液をその内部に通すことがある
が、これら合金の1種または2種以上を添加することに
よ)て本発明合金の濃厚酸に対する抵抗が改善される。
しかし、その効果は、Cu : 3%、 Co : 5
!k。
!k。
Sn : 0.15% 、 Sb : 0.15!kを
超えて添加してもその効果は飽和することから、各元素
の上限添加量をCu: 3%、 Go: 5J Sn:
0.15’)i 、 Sb: 0.15%とした。
超えて添加してもその効果は飽和することから、各元素
の上限添加量をCu: 3%、 Go: 5J Sn:
0.15’)i 、 Sb: 0.15%とした。
AM : Allま鋼や合金の脱酸に通常用いられる一
般的な元素であって、また不純物としても含まれている
。合金中のA2は酸化物系の非金属介在物クラスターを
生成して合金の耐孔食性や耐応力腐食割れ性を劣化させ
るので、合金中のAn含有量を0.005%以下という
非常に低いレベルまで低減すると耐サワー性は一段と向
上するので、厳しいサワー環境に使用することが必要な
場合には、合金中のAl含有量を0.005%以下とす
る。
般的な元素であって、また不純物としても含まれている
。合金中のA2は酸化物系の非金属介在物クラスターを
生成して合金の耐孔食性や耐応力腐食割れ性を劣化させ
るので、合金中のAn含有量を0.005%以下という
非常に低いレベルまで低減すると耐サワー性は一段と向
上するので、厳しいサワー環境に使用することが必要な
場合には、合金中のAl含有量を0.005%以下とす
る。
Ca、 Mg、希土類元素:これらの元素は合金中の非
金属介在物を微細化し、均一に分散させて合金の耐孔食
性や耐応力腐食割れ性を向上させるので、各々0.02
*迄の添加が有効であるが、0.02%を超えて添加す
るとむしろ非金属介在物がクラスター化して耐食性を劣
化させるので、上限含有量は0.02%とする。なお、
本発明において希土類元素とは原子番号が39.57〜
71.89〜103の元素をいう。
金属介在物を微細化し、均一に分散させて合金の耐孔食
性や耐応力腐食割れ性を向上させるので、各々0.02
*迄の添加が有効であるが、0.02%を超えて添加す
るとむしろ非金属介在物がクラスター化して耐食性を劣
化させるので、上限含有量は0.02%とする。なお、
本発明において希土類元素とは原子番号が39.57〜
71.89〜103の元素をいう。
以上が本発明における主要成分であるが、各合金元素を
添加する際にその効果を最大限発揮させるには、Zrは
Si、 Mnを添加した後に添加することが好ましく、
Ca、 Mg、希土類元素はさらに2「を添加した後に
添加することが好ましい。
添加する際にその効果を最大限発揮させるには、Zrは
Si、 Mnを添加した後に添加することが好ましく、
Ca、 Mg、希土類元素はさらに2「を添加した後に
添加することが好ましい。
本発明合金は、油井・ガス井において油井管として使用
される場合には、強度を付与することが要求される。要
求される強度に応じて冷間加工して強度を高めることが
できる。過大な加工硬化は耐応力腐食割れ性を劣化させ
るが、40!kまでの冷間加工によっては耐応力腐食割
れ性に変化はないので、最終熱処理後に40%以下の冷
間加工を行なう。
される場合には、強度を付与することが要求される。要
求される強度に応じて冷間加工して強度を高めることが
できる。過大な加工硬化は耐応力腐食割れ性を劣化させ
るが、40!kまでの冷間加工によっては耐応力腐食割
れ性に変化はないので、最終熱処理後に40%以下の冷
間加工を行なう。
[実施例]
本発明の実施例を以下に述べる。
第1表に組成を示す合金を真空溶解によって溶製し、通
常の熱間押出し工程によって管とした後に溶体化処理を
施してから3Q%の冷間加工を加えて製品とした。各合
金管から厚さ2moX幅10mmX長さ70mmの試験
片を採取して耐サワー性の評価試験に供した。
常の熱間押出し工程によって管とした後に溶体化処理を
施してから3Q%の冷間加工を加えて製品とした。各合
金管から厚さ2moX幅10mmX長さ70mmの試験
片を採取して耐サワー性の評価試験に供した。
試験環境はp)lを調整した20%NaCIL水溶液に
H2SおよびC02の混合ガスを飽和させた溶液である
。
H2SおよびC02の混合ガスを飽和させた溶液である
。
詳細は第1表中に記載した。
応力腐食割れ感受性を調べるために第1図に示す4点支
持曲げ治具によフて、試験片1に0.2′%耐力の1.
2倍に相当する引張応力を付加した状態で試験環境にさ
らし、720時間後に割れの有無を観察した。
持曲げ治具によフて、試験片1に0.2′%耐力の1.
2倍に相当する引張応力を付加した状態で試験環境にさ
らし、720時間後に割れの有無を観察した。
第1図において2は4点支持曲げ治具の本体、3は試験
片1に曲げをおこさせるための押込みネジ、4は試験片
lを支持しかつ押込みネジ3による力を試験片1にかけ
るための支持棒であって、押込みネジ3を押込んで試験
片lに曲げ変形を生じせしめ、これにより生じた引張応
力を試験片1に与えた゛まま試験片1及び4点支持曲げ
治具を試験環境中にさらすことによって、試験片1の当
該試験環境中における応力腐食割れ抵抗を判定するもの
である。
片1に曲げをおこさせるための押込みネジ、4は試験片
lを支持しかつ押込みネジ3による力を試験片1にかけ
るための支持棒であって、押込みネジ3を押込んで試験
片lに曲げ変形を生じせしめ、これにより生じた引張応
力を試験片1に与えた゛まま試験片1及び4点支持曲げ
治具を試験環境中にさらすことによって、試験片1の当
該試験環境中における応力腐食割れ抵抗を判定するもの
である。
耐サワー性の評価試験結果を第1表に併せて示す。第1
表から明らかな如く本発明合金である五1〜!6は腐食
および応力腐食割れに対する抵抗が高い、即ち耐サワー
性が優れているのに対し、比較合金&17〜20および
市販合金″&21〜22は高温での耐サワー性に劣るこ
とがわかる。
表から明らかな如く本発明合金である五1〜!6は腐食
および応力腐食割れに対する抵抗が高い、即ち耐サワー
性が優れているのに対し、比較合金&17〜20および
市販合金″&21〜22は高温での耐サワー性に劣るこ
とがわかる。
[発明の効果]
前記の実施例からもわかる通り、本発明はH2S。
C02,塩化物を大量に含有する苛酷な環境にあっても
優れた耐サワー性を有する合金を提供することを可能に
したものであり、産業の発展に貢献するところ極めて大
なるものがある。
優れた耐サワー性を有する合金を提供することを可能に
したものであり、産業の発展に貢献するところ極めて大
なるものがある。
第1図は試験片に引っ張り曲げ応力を負荷するための4
点支持曲げ治具の正面図である。 1.1a−−−試験片、2−4点支持曲げ治具本体、3
・・・押し込みネジ、4・・・支持棒。
点支持曲げ治具の正面図である。 1.1a−−−試験片、2−4点支持曲げ治具本体、3
・・・押し込みネジ、4・・・支持棒。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、重量%で C:0.05%以下 Si:0.02%以上、1.0%以下 Mn:0.02%以上、2.0%以下 Cr:18%以上、29%以下 Ni:22%以上、65%以下 Mo:3.0%以上、18.0%以下 Zr:0.005%以上、0.15%以下 P:0.03%以下 S:0.01%以下 を含有し、さらにOを0.0015%以下に低減させ、
その他不可避不純物及び残部Feからなることを特徴と
する硫化水素の存在する環境で耐食性の優れた合金。 2、重量%で C:0.05%以下 Si:0.02%以上、1.0%以下 Mn:0.02%以上、2.0%以下 Cr:18%以上、29%以下 Ni:22%以上、65%以下 Mo:3.0%以上、18.0%以下 Zr:0.005%以上、0.15%以下 P:0.03%以下 S:0.01%以下 を含有し、さらにOを0.0015%以下に低減させ、
かつCu:3%以下、Co:5%以下、Sn:0.15
%以下、Sb:0.15%以下のうち1種又は2種以上
を含有し、その他不可避不純物及び残部Feからなるこ
とを特徴とする硫化水素の存在する環境で耐食性の優れ
た合金。 3、重量%で C:0.05%以下 Si:0.02%以上、1.0%以下 Mn:0.02%以上、2.0%以下 Cr:18%以上、29%以下 Ni:22%以上、65%以下 Mo:3.0%以上、18.0%以下 Zr:0.005%以上、0.15%以下 P:0.03%以下 S:0.01%以下 を含有し、さらにOを0.0015%以下に低減させ、
Alを0.005%以下に低減し、その他不可避不純物
及び残部Feからなることを特徴とする硫化水素の存在
する環境で耐食性の優れた合金。 4、重量%で C:0.05%以下 Si:0.02%以上、1.0%以下 Mn:0.02%以上、2.0%以下 Cr:18%以上、29%以下 Ni:22%以上、65%以下 Mo:3.0%以上、18.0以下 Zr:0.005%以上、0.15%以下 P:0.03%以下 S:0.01%以下 を含有し、さらにOを0.0015%以下に低減させ、
Alを0.005%以下に低減し、かつCu:3%以下
、Co:5%以下、Sn:0.15%以下、Sb:0.
15%以下のうち1種又は2種以上を含有し、その他不
可避不純物及び残部Feからなることを特徴とする硫化
水素の存在する環境で耐食性の優れた合金。 5、重量%で C:0.05%以下 Si:0.02%以上、1.0%以下 Mn:0.02%以上、2.0%以下 Cr:18%以上、29%以下 Ni:22%以上、65%以下 Mo:3.0%以上、18.0%以下 Zr:0.005%以上、0.15%以下 P:0.03%以下 S:0.01%以下 を含有し、さらにOを0.0015%以下に低減させ、
Ca:0.001%以上0.02%以下、Mg:0.0
01%以上0.02%%以下、希土類元素:0.001
%以上0.02%以下のうち1種又は2種以上を含有し
、その他不可避不純物及び残部Feからなることを特徴
とする硫化水素の存在する環境で耐食性の優れた合金。 6、重量%で C:0.05%以下 Si:0.02%以上、1.0%以下 Mn:0.02%以上、2.0%以下 Cr:18%以上、29%以下 Ni:22%以上、65%以下 Mo:3.0%以上、18.0%以下 Zr:0.005%以上、0.15%以下 P:0.03%以下 S:0.01%以下 を含有し、さらにOを0.0015%以下に低減させ、
かつCu:3%以下、Co:5%以下、Sn:0.15
%以下、Sb:0.15%以下のうち1種又は2種以上
を含有し、Ca:0.001%以上0.02%以下、M
g:0.001%以上0.02%以下、希土類元素:0
.001%以上0.02%以下のうち1種又は2種以上
を含有し、その他不可避不純物及び残部Feからなるこ
とを特徴とする硫化水素の存在する環境で耐食性の優れ
た合金。 7、重量%で C:0.05%以下 Si:0.02%以上、1.0%以下 Mn:0.02%以上、2.0%以下 Cr:18%以上、29%以下 Ni:22%以上、65%以下 Mo:3.0%以上、18.0%以下 Zr:0.005%以上、0.15%以下 P:0.03%以下 S:0.01%以下 を含有し、さらにOを0.0015%以下に低減させ、
Alを0.005%以下に低減し、Ca:0.001%
以上0.02%以下、Mg:0.001%以上0.02
%以下、希土類元素:0.001%以上0.02%以下
のうち1種又は2種以上を含有し、その他不可避不純物
及び残部Feからなることを特徴とする硫化水素の存在
する環境で耐食性の優れた合金。 8、重量%で C:0.05%以下 Si:0.02%以上、1.0%以下 Mn:0.02%以上、2.0%以下 Cr:18%以上、29%以下 Ni:22%以上、65%以下 Mo:3.0%以上、18.0%以下 Zr:0.005%以上、0.15%以下 P:0.03%以下 S:0.01%以下 を含有し、さらにOを0.0015%以下に低減させ、
Alを0.005%以下に低減し、かつCu:3%以下
、Co:5%以下、Sn:0.15%以下、Sb:0.
15%以下のうち1種又は2種以上を含有し、Ca:0
.001%以上0.02%以下、Mg:0.001%以
上0.02%以下、希土類元素:0.001%以上0.
02%以下のうち1種又は2種以上を含有し、その他不
可避不純物及び残部Feからなることを特徴とする硫化
水素の存在する環境で耐食性の優れた合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5176188A JPH01225753A (ja) | 1988-03-07 | 1988-03-07 | 硫化水素の存在する環境で耐食性の優れた合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5176188A JPH01225753A (ja) | 1988-03-07 | 1988-03-07 | 硫化水素の存在する環境で耐食性の優れた合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01225753A true JPH01225753A (ja) | 1989-09-08 |
Family
ID=12895933
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5176188A Pending JPH01225753A (ja) | 1988-03-07 | 1988-03-07 | 硫化水素の存在する環境で耐食性の優れた合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01225753A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0466607A (ja) * | 1990-07-06 | 1992-03-03 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高耐食性Ni基合金管の製造方法 |
-
1988
- 1988-03-07 JP JP5176188A patent/JPH01225753A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0466607A (ja) * | 1990-07-06 | 1992-03-03 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高耐食性Ni基合金管の製造方法 |
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