JPH0121952B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、食用充填材料を食用被覆材料内に完
全に封じ込んである食料製品の製造機械、特に充
填材料と被覆材料の両者が成形可能且つ押し出し
可能な状態にある、中実な食料製品に係る。

（従来の技術） 後で調理を必要とする中詰め食料製品の製造工
程において、充填物を被覆物の内部に完全に封じ
込め、料理媒体に充填物が漏れ出すのを防ぐこと
が重要である。

外側の被覆で中央の充填物を完全に封じ込めた
食料製品を製造する、幾つかの装置が広く知られ
ている。またそうした装置は、一般に、同心的に
配置された２つのチユーブを備え、充填材料が中
央のチユーブを通じて押し出され、被覆材料が外
側のチユーブを通じて押し出されるようになつて
いる。１つの例が米国特許第3778209号に説明さ
れている。この米国特許では、均一に間欠的に押
し出しが行なわれるように充填材料の流れを間欠
的に止め、そして間欠的に押し出された充填材料
の部分の間で、連続的に押し出された被覆材料を
切断することのできる手段が設けられている。従
つて、でき上つた食料製品は被覆材料の内部に完
全に封じ込められた充填物を備えている。他の例
が米国特許第4251201号に説明されている。この
例では、内側のチユーブは外側のチユーブを伴つ
て直線的に併設されていない。この内側のチユー
ブは、外側のチユーブの先端部分から所定の距離
を置いた位置に端が位置しており、前記先端部分
に隣接して絞りバツブエレメントが配置されてい
る。操作に際し、充填材料と被覆材料の押し出し
を開始すると同時に、絞りバルブは開き始め、開
口を通じて製品を通過させることができる。絞り
バルブは徐々に全開していき、そして閉まり始め
る。この時期に、充填材料の押し出しは徐々に中
止されていく。絞りバルブが閉じ続けると、移動
している被覆材料により充填材料の後尾の塊から
製品内部に充填材料が送り出される。絞りバルブ
が閉じてしまうと、被覆材料の押し出しは止めら
れ、被覆材料で充填材料を完全に封じ込んだ状態
で、成形された食料製品は切り離される。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、食料製品に被覆材料より大きい
粘度を持つ充填材料が中詰めされる場合、押し出
しチユーブ内の充填材料が押し出された被覆材料
の中心部へ流れていくのを紡げられると、製品の
中央部への充填材料の流れも停止し、被覆材料の
流れに後続しなくなる。その結果、押し出された
チユーブ状製品の全長にわたつて連続した充填材
料の瘤状連続体ができる。従つて、製品が切断さ
れたりまたは分離されると、充填材料は製品の両
端で露出され、被覆材料によつて完全に封じ込め
られていない。この問題点は、充填材料が水分を
多く含む場合には特に問題となる。充填材料が、
当該充填材料のチユーブの端に付着する傾向があ
るからである。この問題点を解消するためには、
充填材料の押し出しが中断された場合でも、製品
の全横断面にわたつてほぼ均一に押し出し材料の
流れが押し出されるようにすることが重要であ
る。本発明の目的は、様々な粘度の材料を押し出
す場合でも、この均一な押し出しを行なえるよう
にすることにある。

（問題点を解決するための手段） 従つて、本発明は、食用充填材料を食用被覆材
料内に完全に封じ込んである食料製品の製造機械
を提供している。この製造機械は、間隔をあけて
同心的に配置された外側、中間および内側の押し
出し導管と、 外側の導管内チヤンネルを通じて連続的に被覆
材料を押し出すための供給機構と、 中間および内側の導管の間のチヤンネルを通じ
て充填材料を押し出し、前記被覆材料の内部を流
れるようにし、内側の導管内のチヤンネルを通じ
て押し出される被覆材料を前記充填材料と交互に
押し出しかつ中断する供給機構とを、有してい
る。

この製造機械においては、さらに充填材料が位
置した場所の間の押し出された被覆材料を切断す
る装置を有してもよい。

この機械で製造するのに特に適した食料製品
は、充填材料が被覆材料より大きい粘度を持つも
の、例えば充填チーズを詰めたミートボールがあ
る。食品の被覆は、所望ならば挽き肉から押し出
すこともできる。この機械は、様々な大きさの食
品を作るのに適している。

被覆材料と充填材料は、適当な従来からの手
段、例えばホツパーにより押し出し導管へ供給す
ることができる。これら材料は、前記ホツパーか
ら従来の供給機構、例えばポンプまたはハンドツ
トマン充填機を通じて供給することができる。

外側の導管は固定されていると都合がよい。ま
たこの外側の導管は、好ましくは、出口端が中間
および内側の導管の出口端を越えた位置にあり、
共通のノズルを形成している。好ましくは、中間
または内側の導管の何れか一方が、例えばカム機
構により往復運動するようになつている。

充填材料の押し出しの中断時に被覆材料チユー
ブの内部の充填部から充填材料を機械的に遮断す
るための手段が、内側に向けて突出する環状のス
カートを備えた中間の導管から構成されており、
スカートの内側縁が中間の導管の出口端を形成
し、また内側の導管の壁に接触可能であり、しか
も中間の導管または内側の導管の何れか一方が往
復運動するようになつているため、中間の導管の
出口端が内側の導管の出口端を越えて位置してい
る場合、充填材料が押し出され、また中間の導管
のスカートにある内側縁が内側の導管の壁に接触
する場合、充填材料は遮断される。

押し出し材料は、好ましくは、ほぼ同じ速度で
移動する。充填材料の押し出しを中断した直後、
別の被覆材料を押し出して充填材料の後方端に接
触させ、被覆材料の栓を形成すると有益である。

任意の適当な切断位置を使用することもできる
が手軽に使える装置の１つに回転ナイフがある。
機械のすべての動作は、例えば従来の方法により
同調させることが好ましい。

切断後、食品は必要に応じて丸く成形する装置
または延ばし装置によつて処理され丸い形状にす
ることもできる。

機械は能力を大きくするために、一列になつた
複数の押し出しユニツトを備えることもできる。

機械の押し出し導管は、食品を取り扱うのに適
した材料、例えばステンレススチールから構成す
ることもできる。

以下添付図面に沿つて本発明の一実施例につき
詳細に説明する。

（実施例） 第１図を参照する。機械１０は同心的に配置さ
れた導管１１，１２，１３を備えている。これら
導管は、それぞれ出口１４，１５，１６を備え、
円形の断面をしたチヤンネル１７，１８，１９か
らできている。導管１１は導管１２と１３の出口
端を越えて突き出し、共通の押し出しノズル２０
を形成している。導管１２は環状のスカート２１
を備え、このスカートの内側縁は出口１５を形成
している。導管１２は、偏心カム端２３を持つ回
転シヤフト２２により、前後に往復運動するよう
になつている。前記偏心カム端は前記導管１２の
後方端に当接しており、他方この導管は後方位置
に向けてばねの力が加えられている。導管１２
は、第１図では前方位置に示されており、点線が
この導管の後方位置を表わしている。ホツパー２
４はすり身を収容し、汎用的には単一のポンプか
らなる供給機構２５により、チヤンネル１７へ連
続的に供給することができる。ホツパー２６は、
ハンドツトマン（Handtmann）ソーセージ充填
機２７によりチヤンネル１８へ間欠的に供給する
チーズを収容している。ホツパー２８は、回転バ
ルブ２９からなる供給機構により、間欠的に供給
されるすり身を収容している。共通の押し出しノ
ズル２０の出力には回転ナイフ３０が位置してい
る。この回転ナイフには切断ピン３１が取り付け
られこれにコンベアベルト３２が続いている。同
期装置３３が供給機構２５，２７および２９、往
復導管１２、そして回転ナイフ３０の動きを同調
させる。

機械の動きが第２図と第３図に図示されてい
る。説明のために、工程の最初を第２図に示して
いる。第２図では、すり身被覆３４と充填チーブ
３５からなる中詰めすり身製品が、回転ナイフ３
０のピン３１により切断された直後の状態にあ
る。この切断された中詰めすり身製品は、コンベ
アベルト３２に載つて運ばれている。押し出しノ
ズル２０を通つて流れる充填チーズ３５は、チヤ
ンネル１７と１９を通つて流れるすり身被覆３４
内に完全に封じ込められる。導管１２が後方位置
にあると、チヤンネル１８の内部にある充填チー
ズ３５は、ハンドツトマン充填機２７が閉まるこ
とによつて流れを止められる。また、環状のスカ
ート２１が内側導管１３の壁に接触することによ
り、押し出しノズル２０から完全に遮断される。

充分な量のすり身被覆がチヤンネル１９の出口
１６から押し出されると、同期装置３３は回転バ
ルブ２９を閉じ、ハンドツトマン充填機２７を動
かし、同時にカム機構を作動して導管１２を第３
図に示した前方位置まで移動させる働きをする。
従つて、チヤンネル１９からのすり身被覆の流れ
は止まり、充填チーズ３５は、チヤンネル１７を
通じて押し出しノズル２０内に連続的に押し出さ
れているすり身のチユーブの内側で且つ当該チユ
ーブと同じ速度で、チヤンネル１８の出口１５を
通じて押し出されだす。充填チーズ３５は既にす
り身被覆３４で完全に封じ込められ、共通の押し
出しノズルの出口２０の出口１４を通り抜けてい
る状態が示されている。

充分な量の充填チーズ３５がチヤンネル１８の
出口１５を通じて押し出されてしまうと、同期装
置３３は充填機２７を閉じ、回転バルブ２９を開
き、同時にカム機構を作動して導管１２を第２図
に示した後方位置まで移動させる働きをする。従
つて、チヤンネル１８からの充填チーズ３５の流
れは止まり、すり身被覆３４は、チヤンネル１７
を通じて押し出しノズル２０内に連続的に押し出
されているすり身のチユーブの内側で且つ当該チ
ユーブと同じ速度で、チヤンネル１９の出口１６
を通じて充填チーズ３５のすぐ後に押し出されだ
す。その結果、押し出されたすり身が充填チーズ
の後方端を塞ぎ、この充填チーズをすり身被覆で
完全に封じ込む。すり身被覆３４に封じ込められ
た充填チーズ３４は、出口１４を通り抜ける。押
し出されたすり身の棒状体は充填チーズの連続部
分の中間の位置ですり身被覆を横切つて、回転ナ
イフ３０のピン３１により切断される。回転ナイ
フ３０の縦方向位置は、切断に際し所望の位置で
押し出されたすり身の棒状体を正確に切断できる
よう、調節可能である。コンベアベルト３２に載
つて搬送された後、中詰めすり身製品は丸く成形
する機械に通され、凍結処理する以前にフライ処
理するミートボールに成形される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の機械の一部を断面にして示
す概略側面図である。第２図と第３図は、中詰め
製品を製造する作業手順を示す、導管の出口端の
断面側面図である。 １０……機械、１１，１２，１３……導管、１
４，１５，１６……出口、１７，１８，１９……
チヤンネル、２０……押し出しノズル、２１……
環状のスカート、２２……回転シヤツト、２３…
…偏心カム端、２４，２６，２８……ホツパー、
２５……供給機構、２７……充填機、２９……回
転バルブ、３０……回転ナイフ、３１……切断ピ
ン、３２……コンベアベルト、３３……同期装
置、３４……すり身被覆、３５……充填チーズ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ (a) 内側の押し出し導管内チヤンネル、 (b) 該内側の押し出し導管内チヤンネルの回りに
   同心状に配置された中間の押し出し導管内チヤ
   ンネル、 (c) 該中間および内側の導管内チヤンネルの回り
   に同心状に配置された外側の押し出し導管内チ
   ヤンネル、 (d) 該外側、中間および内側の導管内チヤンネル
   のための共通の押し出しノズル、 (e) 被覆材料を前記外側の導管内チヤンネルを通
   し前記押し出しノズルへそして該押し出しノズ
   ルを通して連続的に押し出すための供給機構、
   および (f) 前記中間の導管内チヤンネルによつて押し出
   された充填材料が前記外側の導管内チヤンネル
   によつて押し出された被覆材料の連続的な流れ
   の内部を流れかつ前記被覆材料の連続的な流れ
   によつて取り巻かれるように、そして前記内側
   の導管内チヤンネルによつて押し出された後続
   の被覆材料がさらに前記充填材料の押し出しの
   後外側の被覆材料の連続的な流れの内部をなが
   れて、押し出された充填材料の後方端部におい
   て被覆の栓を形成するように、前記充填材料お
   よび後続の被覆材料の各々の流れを前記中間と
   内側の導管内チヤンネルを介してそれぞれ交互
   に押し出しかつ中断する供給機構、 を包含する食糧製品の製造機械。 ２ 前記押し出された材料を前記充填材料の位置
   する場所の間で横切つて切断する装置を包含する
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   食糧製品の製造機械。 ３ 外側の導管は固定されており、中間又は内側
   の導管の何れか一方が往復運動することを特徴と
   する特許請求の範囲第１項に記載の食糧製品の製
   造機械。 ４ 外側の導管の出口端が、中間および内側の導
   管の出口端を越えた位置にあることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項に記載の食糧製品の製造機
   械。 ５ 充填材料の押し出しの中断時に被覆材料チユ
   ーブの内部の充填部から充填材料を機械的に遮断
   するための手段が、内側に向けて突出する環状の
   スカートを備えた中間の導管から構成されてお
   り、スカートの内側縁が中間の導管の出口端を形
   成し、また内側の導管の壁に接触可能であり、し
   かも中間の導管または内側の導管の何れか一方が
   往復運動するようになつているため、中間の導管
   の出口端が内側の導管の出口端を越えて位置して
   いる場合、充填材料が押し出され、また中間の導
   管のスカートにある内側縁が内側の導管の壁に接
   触する場合、充填材料が遮断されることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項に記載の食糧製品の製
   造機械。 ６ 押し出し手段が、充填材料と被覆材料とをほ
   ぼ同じ速度で送り出すことができる特許請求の範
   囲第１項に記載の食糧製品の製造機械。