JPH01215680A - 車椅子用補助台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は車椅子の利用者が主に階段又はエスカレータを
昇降するときに用いられる車椅子用補助台車に関し、特
に重い電動式車椅子を搭載する車椅子用補助台車に関す
る。

（従来の技術） 一般に車椅子利用者が階段やエスカレータを利用するに
は手助けをする付添者が不可欠であり、その付添者も一
人では困難である。このため、最近では車椅子を搭載セ
ットして車椅子利用者が付添者−人でも階段やエスカレ
ータを昇降できるようにした車椅子用補助台車なるもの
が特願昭５９−２０００９３号等にて多く提案されてい
る。

こうした提案の車椅子用補助台車は、階段走行の場合は
クローラ装置を運転駆動し、その階段の登り終わり或い
は下り終わり時には付添者がそのまま継続して平地走行
に移行できる。またエスカレータを登り下りする場合、
付添者がハンドルを持って軽く押すことで各階のフロア
からエスカレータに乗降できるようになる。

しかしながら、近年では一般の手押し式車椅子に対して
電動式車椅子が普及し、特に外出の場合は電動式車椅子
の利用者が多くなり、この電動式の場合は重量がかなり
重いので各種問題が生じて来た。つまり、電動式車椅子
の場合、この椅子自体だけでも６０幻以上あり、これに
大人が乗った場合には相当の重量となることから、これ
を搭載支持する車椅子補助台車は、台車台枠のフレーム
やクローラ装置や前後輪等の強化は勿論のこと、左右ハ
ンドル及び固定具の強化が必要であると共に、特に該ハ
ンドルを適正角度に自動的に駆動制御する油圧シリンダ
や油圧パワーユニット及びその電源バッテリ等の制御機
器の大形化が必要となり、これに伴い台車本体全体が大
形化して重量増を招き、操作性の悪化やエスカレータで
の乗降の困難性や、更には補助台車への車椅子の乗降作
業の困難性を招く間ｍが生じて来た。この為にあいかわ
らず大人４人で車椅子を持ち上げて運んだり、或いは普
通の手押し式車椅子に乗換えさせて補助台車に搭載して
運搬する一方で、電動式車椅子は別途搬送したりするな
ど煩わしい聞届があった。

そこで、そうした問題を解消する為に、本出願人は先に
特願昭６２−３３００７５号に示す車椅子用補助台車を
提唱した。

これは第５図乃至第８図に示す構成である。つまり第５
図及び第６図において、図中１は台車本体を示し、これ
は台車台枠２にモータ３と、この電源となるバッテリ４
と、該モータ３に駆動される駆動輪５と、案内輪６と、
これら駆動輪５と案内輪６に掛装されてガイド（台車台
枠２と兼用のフレーム）に沿って閉ループ状に正逆回転
移動する摩擦係数の高い弾性体よりなるベルト等の無端
状体７とを備えたクローラ装置８を装着して構成されて
いる。

また、前記台車本体１の前記クローラ装置８の左右無端
状体７の接地部前後端両外側にそれぞれ２個一組ずつの
前後車輪９．１０が配設されている。これら２個一組の
左右前後車輪９，１０はそれ、ぞれ台車台枠２の両側フ
レームから突設した中心軸１１に枢着した揺動アーム１
２の前後端に取付けられて、平地走行時は上記クローラ
装置８の左右無端状体７を走行面から少し浮上する状態
で該前後車輪９，１０がいずれも該走行面に接地するよ
うになっている。

更に、前記台車本体１の台車台枠２の上部前端寄り部に
は下端部を枢着して斜め前方に立上る状態に左右一対の
互いに一体化したハンドル１３が取付けられていると共
に、反対の後端側には補助ハンドル１４が立設されて、
これらハンドル１３或いは１４を付添者が操作して平地
走行並びに階段或いはエスカレータの登り降りができる
ようになっている。なお前側の左右ハンドル１３は搭載
される車椅子１５（第８図参照）を固定する固定具１６
を有した車椅子固定兼用ハンドルで、軸１３ａを介して
前後方向に回動可能に設けられている。

ここで、前記左右ハンドル１３の下端部側から一体に後
方に延出して細長帯板状の左右一対のデツキ１７が該ハ
ンドル１３と共に側面から見て略り字形状となるように
取付けられ、左右ハンドル１３を図示Ａで示す前傾状態
からＢで示す垂直状態に立ち起こすと、これと一体に該
左右のデツキ１７が回動して図示Ｃで示す後傾状態から
Ｄで示す略水平状態に倒れ、その上に車椅子の左右車輪
を転勤して乗せることで該車椅子の重量を支えて、その
車椅子を前記クローラ装置１ｉｉ８と干渉しない高い位
置に支持できるようになっている。

また、前記左右のデツキ１７上に車椅子を床面１８から
車輪走行させて容易に乗り上げさせるために、細長帯板
状の左右一対のブリッジ１９が該左右のデツキ１７の後
端に連結して図示Ｅで示す如く緩やかな勾配のスロープ
を構成するようになっている。なおこの左右のブリッジ
１９はデツキ１７の後端に対して個々に脱着可能で、前
記スロープを構成するＥの状態位置から取り外せると共
に、Ｆで示す如く前記左右のデツキ１７の外側位置に掛
止して前記台車本体１の走行の邪魔にならないように保
管できるようになっている。

なお、前記左右ハンドル１３の立上がり角度を適正な状
態に自動的に制御する角度駆動制御機器（油圧シリンダ
や油圧パワーユニット及びその電源バッテリ等）は大形
化・重量増を招くことから設けられておらず、その代わ
りに第８図に示す如くデツキ１７上に搭載した車椅子１
５が仰向けとなるように、つまり階段やエスカレータの
最大傾斜角度３０度上でも車椅子利用者がやや上向き姿
勢となるように、予め設定した前記第５図中Ａで示す一
定の前傾角度に該左右ハンドル１３をロックするハンド
ルロック機構２０が設けられている。

なおこのロック機構２０は爪を引掛けるような簡単な構
造で、ロック解除操作も容易にできるものである。

更にまた、前記台車台枠２の前端部には、第７図に拡大
して示す如くピン２１ａを支点に回動可能な第１リンク
アーム２１と、この第１リンクアーム２１と連動してピ
ン２２ａを支点に回動する第２リンクアーム２２と、こ
の第２リンクアーム２２の先端に枢着された摩擦係数の
高い弾性ゴム板等を有する滑り止め体２３と、前記第２
リンクアーム２２を平時は上方に跳ね上げ保持せしめる
復帰ばね２４と、前記第１リンクアーム２１を介して第
２リンクアーム２２を下方に回動せしめる操作ワイヤ２
５及びその操作レバー２６（第１図参照）とが設けられ
、その操作レバー２６を操作して第２アームリンク２２
を下方に回動することで、滑りＩ］−め体２３をエスカ
レータの踏段２７上面に圧接できるようになっている。

こうした構成の車椅子用補助台車であれば、簡単なハン
ドルロック機構２０だけで、左右のハンドル１３の角度
を自動的に駆動制御する油圧シリンダや油圧パワーユニ
ット及びその電源バッテリ等の制御機器を不要としたこ
とで、台車本体の大幅な軽量化が図れ、重量の重い電動
式車椅子を搭載しても操作性が悪化することなく車椅子
利用者の階段やエスカレータでの搬送が可能となる。ま
た車椅子１５を床から傾斜ブリッジ１９を介して車輪走
行させて台車本体２上のデツキ１７上に乗り上げさせ、
そのデツキ１７で車椅子１５の重量を支える状態で該車
椅子を左右ハンドル１３の固定具１６に固定し、その状
態で該左右ハンドル１３を回動させてハンドルロック機
構２０により予め設定した一定の角度に固定することで
、車椅子１５が仰向け状態に搭載されるようになるので
、補助台車への車椅子の搭載作業が少ない労力で手軽に
できるようになると共に、該車椅子利用者に不安感を与
えることなく安全に階段やエスカレータでの搬送ができ
るようになる。

また一方、車椅子１５が前述の如く仰向けの状態で搭載
されることで、この荷重が前車輪９に多く配分されるの
で、第８図の如く下り運転のエスカレータから降りる際
、−段高くなつた乗降口のコム（＜シ板）２８に前車輪
９が乗り上がれない恐れが生じる。こうした場合に、前
記操作レバー２６の操作で第１リンクアーム２１と連動
して第２リンクアーム２２を下方に回動して、滑り止め
体２３をエスカレータの踏段２７上面に圧接させるとに
より、その滑り止め体２３と踏段２７との。

間に摩擦力が得られて、付添者が強く後押ししなくても
エスカレータの前進に伴う踏段２７の推進力で前車輪９
が一段高くなる乗降口のコム２８に容易に乗り上がれる
ようになる。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、前記光の提案の車椅子用補助台車では、前述
した如く仰向けに搭載される車椅子１５の荷重が前車輪
９に多く配分されることで、下り運転のエスカレータか
ら降りる際、−段高くなった乗降口のコム（＜シ板）２
８を前車輪９が乗り上がれないと言った事情に鑑み、エ
スカレータの推進力を受けるべく、踏段２７上面に摩擦
係数の大きな滑り止め体２３を圧接させる構成としてい
るが、しかしその滑り止め体２３はエスカレータの踏段
２７の上面に摩擦係合して前車輪９が乗降口のコム２８
に乗り上がるまでは該エスカレータの推進力を受けられ
るが、それ以後は踏段２７上面から離れてしまってエス
カレータの推進力を受けられない。この為に前車輪９が
乗降口のコム２８を乗り越えてから乗降板２９の傾斜部
を乗り上がる時には付添者が人力で強く後押しする必要
がある。従って非力な付添者や押し忘れた場合は補助台
車が後戻りするなど、スムーズにエスカレータからフロ
アに降りられないと共に、その降り口を補助台車が塞い
で付添者や他のエスカレータ乗客がつかえしまって大変
危険な状態となる恐れがあった。

本発明は前記事情に鑑みなされ、重い電動式車椅子を利
用者を乗せたまま搭載しても、前述した下り運転のエス
カレータから降りる際の乗降口コムや乗降板傾斜部での
後戻りが無く、それらをスムーズに乗り越えて安全に運
搬ができる操作性並びに安全性に優れた車椅子用補助台
車を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（問題を解決するための手段） 本発明の車椅子用補助台車は、前記目的を達成すべく、
車椅子を搭載支持して平地走行並びに階段或いはエスカ
レータの登り降りができる車椅子用補助台車において、
台車本体の前側部に基端部を枢着することで前方に向け
長尺な回動アームを上下に回動可能に突設し、この回動
アームの先端に該回動アームの下方への回動によりエス
カレータの踏段上面にてその次ぎの踏段のライブ部に押
されるように当接する補助車輪を設け、且つ前記回動ア
ームを下方に回動附勢すると共にその附勢力に抗して該
回動アームを引き上げ操作すると該回動アームを高位置
に保持せしめるアーム保持機構を設けて構成したことを
特徴とする。

（作用） 上記構成により、付添者が後押ししながら下り運転のエ
スカレータに上階側乗降口から乗込む際に、長尺な回動
アームを押し下げ操作してアーム保持機構により下方に
回動附勢しておくことで、該エスカレータの下階側乗降
口に近付くと、前記回動アーム先端の補助車輪が踏段上
面にてその次ぎの踏段のライザ部に当接して押されるよ
うになる。これで車椅子の仰向け搭載により重量が多く
配分された車輪が乗降口コムから乗降板傾斜部に乗り上
がるまでエスカレータの推進力を受けて走行し、付添者
が強く後押ししなくとも後戻りすること無くスムーズに
エスカレータ下階側乗降口からフロアへと安全に降りて
行けるようになる。

（実施例） 以下この発明の一実施例を第１図乃至第４図により説明
する。なお図中前述した第５図乃至第８図に示した構成
と重複するものには同一符号を付して説明の簡略化を図
ることにする。

まず、第１図乃至第２図において、台車本体１と、この
台車台枠２に装着したクローラ装置８と、前後輪９．１
０と、車椅子固定兼用ハンドル１３並びに補助ハンドル
１４と、車椅子を搭載支持する左右のデツキ１７及びス
ロープ構成用ブリッジ１９と、前記ハンドル１３のロッ
ク機構２０とは前記第５図乃至第８図に示した先願のも
のと同一構成である。

ここで、前記台車本体１の台車台枠２の上部前端寄り部
に斜め前方に立上がる状態に立設した車椅子固定兼用の
左右ハンドル１３のやや下端方寄り部に固定ブラケット
３０が溶接等により固着されている。この固定ブラケッ
ト３０は平面的に見てコ字形状のもので、左右片部が略
水平にて前方に短く突出されている。この固定ブラケッ
ト３０の左右片部の基端寄り部相互間に軸３１が横架さ
れ、この軸３１を介して基端部を枢着することで前方に
向け長尺な左右の回動アーム３２が上下に回動可能に突
設されている。この左右の回動アーム３２は左右相互に
横杆により結合して一体化されている。この左右の回動
アーム３２の各々の先端に補助車輪３３がそれぞれ軸３
４を介して回転自在に取付けられている。また前記回動
アーム３２を下方に回動附勢すると共にその附勢力に抗
して該回動アーム３２を引き上げ操作すると該回動アー
ム３２を高位置に保持せしめるアーム保持機構３５が設
けられている。このアーム保持機構３５はガスダンパー
３６を用いた構成で、このガスダンパー３６のシリンダ
３６ａ基端部を前記固定ブラケット３０の左右一方の片
部の前端部に軸３７を介して回動可能に枢着し且つピス
トンロッド３６ｂ先端部を前記回動アーム３２の中間部
に軸３８を枢支連結することで組付は構成されている。

なお前記補助車輪３３は第３図に拡大して示す如（軸３
４に回転自在に嵌合するカラー３３ａの外周に弾性体層
３３ｂを介して低摩擦係数の合成樹脂材層３３ｃを成形
した構成である。

而して、前述した構成の車椅子用補助台車では、下り運
転のエスカレータを利用する時以外は、付添者が手で長
尺な回動アーム３２をアーム保持機構３５のガスダンパ
ー３６の附勢力に抗して引き上げ操作する。その引き上
げ操作はてこ比により僅かな力で済み、該回動アーム３
２を略水平なレベル（ガスダンパー３６の死点位置）よ
り上方に回動させれば、その回動アーム３２は該ガスダ
ンパー３６により上方に附勢されて第１図想像線で示す
如くハンドル１３と重なるように保持される。

これで左右の回動アーム３２及びその先端の補助車輪３
３が何ら邪魔になることなくなり、先願のものと同様に
重い電動式車椅子を利用者を乗せたまま台車上に手軽に
搭載して安全に階段やエスカレータでの昇降運搬ができ
るようになる。

そして、下り運転のエスカレータに上階側乗降口から付
添者が後押ししながら乗込む際には、前回とは逆に該付
添者が手で長尺な回動アーム３２をガスダンパー３６の
附勢力に抗して略水平な死点位置より下方に押し下げ操
作する。これで該回動アーム３２は手を離してもガスダ
ンパー３６により下方に回動附勢されて、先端の補助車
輪３３がエスカレータの踏段２７上面に接地するように
なる。こうしてエスカレータに乗った状態で下階側乗降
口に近付くと、第８図に示す如く前記左右の回動アーム
３２先端の補助車輪３３が踏段２７上面にてその次ぎの
踏段２７のライザ部２７ａに当接して押されるようにな
る。これで車椅子１５の仰向け搭載により重量が多く配
分された前車輪９が乗降口コム２８から乗降板２９の傾
斜部に乗り上がるまでエスカレータの推進力を受けて走
行し、付添者が強く後押ししなくとも後戻りすること無
くスムーズにエスカレータ下階側乗降口からフロアへと
安全に降りて行けるようになる。

なお、前記左右の補助車輪３３がエスカレータの段差運
動時にその踏段２７上面と次ぎの踏段２７のライザ部２
７ａとの両方に接触するが、この補助車輪３３は外周表
面が低摩擦係数の合成樹脂材層３３ｃで構成されている
ので滑りや易く、踏段相互間に引き込まれたり、逆に踏
段２７の後輪が持ち上がって損傷したりするような心配
がない。また補助車輪３３が踏段２７のライザ部２７ａ
と衝突するように強く当たった場合でも、該補助車輪３
３内周の弾性体層３３ｂがその衝撃を吸収して、ライザ
部２７ａの損傷を招（ことも無い。

〔発明の効果〕

本発明は前述した如くなしたから、重い電動式車椅子を
利用者を乗せたまま搭載しても、前述した下り運転のエ
スカレータから降りる際に該エスカレータの推進力を具
合良く受けて、乗降口コムや乗降板傾斜部での後戻りが
無く、それらをスムーズに乗り越えて安全に運搬ができ
る操作性並びに安全性に優れた車椅子用補助台車となる
。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例を示す側面図、第２図は第１
図の■−■線に沿う断面図、第３図は第１図の補助車輪
部の拡大断面図、第４図は本発明の補助台車のエスカレ
ータ下り状態の概略図、第５図は従来の補助台車を示す
側面図、第６図は第５図のＶｌ−Ｖｌ線に沿う断面図、
第７図は第５図のＧ部の拡大図、第８図は同従来の補助
台車のエスカレータ下り状態の概略図である。 １・・・台車本体、２・・・台車台枠、８・・・クロー
ラ装置、９，１０・・・前後車輪、１３・・・車椅子固
定兼用ハンドルム、１５・・・車椅子、１６・・・固定
具、１７・・・デツキ、１９・・・ブリッジ、２０・・
・ハンドルロック機構、３０・・・固定ブラケット、３
１，３４゜３７．３８・・・軸、３２・・・回動アーム
、３３・・・補助車輪、３５・・・アーム保持機構（３
６・・・ガスダンパー）。 出願人代理人　　弁理士　鈴江武彦

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 車椅子を搭載支持して平地走行並びに階段或いはエスカ
   レータの登り降りができる車椅子用補助台車において、
   台車本体の前側部に基端部を枢着することで前方に向け
   長尺な回動アームを上下に回動可能に突設し、この回動
   アームの先端に該回動アームの下方への回動によりエス
   カレータの踏段上面にてその次ぎの踏段のライザ部に押
   されるように当接する補助車輪を設け、且つ前記回動ア
   ームを下方に回動附勢すると共にその附勢力に抗して該
   回動アームを引き上げ操作すると該回動アームを高位置
   に保持せしめるアーム保持機構を設けて構成したことを
   特徴とする車椅子用補助台車。