JPH01215647A - パッシブベルト用ランナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は衝突等の車両緊急時に乗員を拘束して保護す
る車両用シートベルトに関するものであり、特に、自動
車用のパッシブシートベルト装置のランナーの摺動シュ
ーの形状に関するものである。

〈従来の技術〉 自動車用のパッシブシートベルト装置は、車室内に配設
されたガイドレールに案内されるランナーをモーター等
の駆動力により乗置拘束位置と乗員解放位置との間を移
動させて、ランナーに連結されたウェビングにより乗員
を自動的に拘束して保護するものである。

ランナーは、ガイドレール内を摺動して移動するため、
ガイドレールとの接触部分は摩擦係数の小さい合成樹脂
等によりモールドされている。この部分を摺動シューと
呼ぶ。従来の摺動シューは第６図のようにランナーの移
動方向に沿った略円弧状をしている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 ガイドレールは、一般にドア形状に近似しているため、
直線から曲率半径が７０ｆｆ１１程度の曲線状まで変化
する。そのような曲線レール内を移動する摺動シューが
一体の円弧状である場合は、ガイドレールとの隙間が大
きく変化してしまう。

第６図に示すように、従来のランナー２の摺動シュー３
は円弧状であるため、ガイドレール１の曲率が変動する
と摺動シュー３とガイドレール１とのクリアランスが大
きく変動する。第６図は、ガイドレール１が直線状であ
る場合の例であり、この場合のガイドレール１と摺動シ
ュー３とのクリアランスは小さいが、第７図のように、
ガイドレール１が曲線状である場合は、クリアランスは
大きくなる。また、ガイドレール１と摺動シュー３との
接触部位も変動し、それにつれて摺動抵抗が変化する。

このため、ランナー２はガタつきを生じて、安定かつス
ムーズに案内されない場合がある。

もう１つの問題点として、ガイドレール１は直線状に押
し出された素材を曲げ加工して作られるため、１本のガ
イドレール内でも断面形状が変動するということがある
。ガイドレール１の断面形状が変動すると、ランナー２
の姿勢が変化し、摺動シュー３の接触部位が変動して、
摺動抵抗が変わる。この場合にも、ランナー２はスムー
ズに案内されなくなる。

したがって、ガイドレール１の曲率の変動や、断面形状
の変動によるランナー２の姿勢変化が起こっても、ガイ
ドレール１と摺動シュー３とが接触し摺動する部位が大
きく変化しないようにする必要がある。

く問題点を解決するための手段〉 上記クリアランスが変化する問題点を解決するために、
この発明では摺動シューを少なくとも２つのブロックに
分割し、摺動シューは２つのブロックの夫々の中央部で
ガイドレールと接触し、摺動シューの中間部ではガイド
レールと接触しないように構成する。摺動部位が変化す
る問題点に関しては摺動シューの各ブロックの断面の形
状を略台形状または略平行四辺形状とすることとした。

〈作　用〉 ランナーの摺動シューを上記のように構成したので、ガ
イドレールの形状が直線状か曲線状かにかかわらず、ガ
イドレールと摺動シューとのクリアランスはほぼ一定に
保たれる。

さらに、摺動シューがガイドレールと接触し摺動する部
待も常にほぼ一定になり、摺動抵抗が安定化される。

〈実施例〉 以下、図面に従ってこの発明の実施例を詳細に説明する
。

第１図は、この発明の第１の実施例を説明する図である
。ランナー２の一端には、図示しないウェビングが連結
されており、他端には合成樹脂でモールドされた摺動シ
ュー３が形成されている。摺動シュー３は、ガイドレー
ル１と接触して摺動し、解放位置と拘束位置との間を移
動する。

摺動シュー３は、３つのブロックに分けて形成されてお
り、両端のブロックがガイドレール１と接触し、中間の
ブロックはガイドレール１とは接触しないようになって
いる。第１図は、ランナー２がガイドレール１の屈曲部
を通過している状態を示す図である。摺動シュー３がガ
イドレール１と接触する部分は左右の２つのモールド部
のみであり、他の部分は接触していない。さらに詳細に
見ると、■、■の切断面のみでガイドレール１と接触い
る。第２図、第３図はその断面図である。

ともにガイドレール１、摺動シュー３の寸法のバラツキ
を変えて示してあり、第２図はガタが一番ある状態、第
３図は少ない状態である。摺動シュー３とガイドレール
１の寸法が変化しても、接触点は、常にほぼ一定の位置
となる。

また、第２図、第３図のように、矢印Ｆ方向に作用する
力によりランナー２が車内側に挾られた時に、摺動シュ
ー３とガイドレール１とが接触する部分のスパン（図中
反力Ｒユ。

Ｒ２が作用する間の距離Ｑ）、即ち、接触点間の距離が
常に最大になるように、■、■断面部の形状を台形状か
平行四辺形状に設定する。つまり、不必要な部分を接触
させないために、接触点以外の部分を逃す形状とする。

このようにして、接触させたい場所と、させたくない場
所を明確に区別してスパンの変化を安定させ、接触面圧
の変化、摺動抵抗の変域する。

第４図（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）、（ｄ）は、この発明の
第２の実施例である。ランナー２の一端の左右に分離す
した２つのブロックをモールドして、摺動シュー３を形
成する。摺動シュー３は、第４図（ａ）のＹ−Ｙ断面を
表わした第４図（ｃ）に示すように、ランナー２の鉄板
４の上にダイキャスト５のブロックを形成して、その上
に合成樹脂のモールド６を被覆して構成する。２つのブ
ロックの中間部は、鉄板４のみであり、逃げの部分とす
る。

ランナー２は、摺動シュー３の２つのブロックでのみガ
イドレール（図示せず）と接触し、中間部分では接触し
ない。摺動シュー３の移動方向の断面は、下方の凸部を
除いて、略台形状または略平行四辺形状とする。断面を
台形または平行四辺形とすることにより、接触点が一定
となり、接触面圧と摺動抵抗の変化が減少し摺動が滑ら
かになる。

第５図（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）、（ｄ）は、この発明の
第３実施例である。ランナー２の一端に摺動シュー３を
形成する。摺動シュー３は、第５図（ａ）のＸ−Ｘ断面
を表わした第５図（Ｑ）に示すように、左右のブロック
のの中間部分を薄くして、逃げの部分を作って分離する
ように、鉄板４の上にダイキャスト５を形成し、その上
に樹脂モールド６を被覆して構成する。摺動シュー３の
移動方向の断面が略台形または略平行四辺形であること
は、実施例１．２と同じであり、その効果も同様である
。

〈発明の効果〉 上述のように、この発明によれば、ガイドレールとラン
ナーの摺動シューとのクリアランスが、ガイドレールの
カーブの曲率に関係なく一定になり、ランナーがガタつ
くことがなくなるのでスムーズに摺動するようになるさ
らに、車内側にベルトを挾った時に発生する、ガイドレ
ールと摺動シューとの接触面圧が安定するので、ランナ
ーの動きはいっそう滑らかになる。

したがって、信頼性が高く、乗員に不快感を与えること
のない、スムーズに摺動するパッシブシートベルト装置
が実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の第１の実施例を説明する平面図で
あり、第２図、第３図は、第１図の■、■断面をそれぞ
れ示す断面図である。 第４図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）は、この発明の
第２の実施例を示す図であり、左右完全に分離したモー
ルド形状を示すものである。 第５図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）は、この発明の
第３の実施例を示す図であり、左右のブロックをそれら
よりも小さい断面の部分で分離した形状を有するもので
ある。 第６図、第７図は、従来例の円弧状の摺動シューを示す
図である。 （符号の説明）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）パッシブシートベルト装置に用いられ、乗員を拘
   束するウエビングが連結され、車 室内に配置されたガイドレールに沿ってシ ートベルト解放位置とシートベルト装着位 置との間を移動するパッシブベルト用ラン ナーにおいて、ランナーがガイドレールと 接触して摺動するための摺動シューを有し、該摺動シュ
   ーはランナーの移動方向に分離 した少なくとも２つのブロックをランナー にモールドすることにより構成されている ことを特徴とするパッシブベルト用ランナ ー。
2. （２）パッシブシートベルト装置に用いられ、乗員を拘
   束するウエビングが連結され、車 室内に配置されたガイドレールに沿ってシ ートベルト解放位置とシートベルト装着位 置との間を移動するパッシブベルト用ラン ナーにおいて、ランナーがガイドレールと 接触して摺動するための摺動シューを有し、該摺動シュ
   ーのランナーの移動方向に対す る断面が略台形状または略平行四辺形状で あることを特徴とするパッシブベルト用ラ ンナー。