JP4293685B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、自動車等の乗り物の座席に装備されるシートベルト装置に係り、特に、シートベルト(ウエビング)をロックする機構を備えたタングを有するシートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートベルト装置は、チャイルドシートを固定するために、リトラクタを自動ロック式巻き取り装置(ALR)や緊急ロック式巻き取り装置(ELR)付きにして、腰ベルトをALR機構で拘束するか、タング側にロック機構を設けて腰ベルトで拘束するかの2種類の選択がある。
【0003】
タング側での拘束方法として、リア席に使われたアジャストタングが提案されている。このタイプは、ロック機構は問題ないが、未使用時にタングが自由落下せず、チャイルドシートを使用する際には問題ないが、乗員がベルトを使用する際に使いずらいという問題があった。
【0004】
また、従来のシートベルト装置として、例えば、特開昭59−111704号公報に記載されたロック機構付タングを備えたものがある。この公報に記載のロック機構付タングは、ウエビングの押圧力によって移動するスライドバー(移動体)の作用部がタング本体の下側に、ロック部が前記タング本体の上側にそれぞれ配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、シートベルトの巻上げ性を良くするため、タングの形状をできる限り小型化して重量の軽減をはかることが要求されている。
【0006】
しかしながら、特開昭59−111704号公報に記載されたロック機構付タングは、前記作用部がタング本体の下側に、ロック部が前記タング本体の上側にそれぞれ配置されている。ここで、この作用部とロック部とを繋ぐためには、前記スライドバーをタング本体に差し込む(タング本体を取り囲む)構成にする必要がある。このため、幅方向、厚さ、縦方向の寸法が必然的に大きくなり、ロック機構付タングの小型化が困難であるという欠点があった。
【0007】
また、タングの小型化を達成しようとすると、タングを形成するための型の形状が複雑になり、型の形状を簡単にすると、タングの小型化を達成することができない。
【0008】
さらにまた、スライドバー(移動体)を備えた構造のタングを製造する場合、当該スライドバー全体を押さえる構造が製品として簡単に製造できるという利点がある。この構造のタングを成形によって製造する場合、例えば、上型と、これに対向して配置される下型と、前記スライドバーを収容するための収容部を形成するスライド型と、を使用する。しかしながらこの場合は、製作上、上型あるいは下型に、タング本体を押さえる部分と、前記スライド型を押さえる部分を設ける必要があり、型の形状が複雑になるという実状がある。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点を解決することを課題とするものであり、小型化を達成することができ、重量の軽減をはかることが可能なロック機構付タングを備えたシートベルト装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、タングを製作する際に使用する型の形状を簡素化することができ、製造コストを削減可能なタングを備えたシートベルト装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、シートベルトを第1の面側から第2の面側に貫通させる開口部が形成されたタング本体と、前記シートベルトの張力により前記タング本体に対し移動可能に設けられた移動体と、を備え、前記シートベルトを一方向に引張った際に、前記タング本体と前記移動体とで前記シートベルトを挟止し、前記一方向への引っ張りを停止した際に、前記挟止を解除するロック機構付タングを有するシートベルト装置であって、前記移動体は、前記シートベルトの張力が作用する作用部と、前記シートベルトを挟止するロック部と、を有し、前記作用部及びロック部を、前記タング本体の第2の面側に配置したシートベルト装置を提供するものである。
【0012】
この構成を備えたシートベルト装置のタングは、作用部及びロック部が、タング本体の片側に配置されているため、幅方向の寸法が大きくなることを防止でき、シートベルトを挿通させる開口部も大きくする必要がない。このため、幅及び縦方向の寸法が必要最低限に抑えられ、小型化を達成することができ、重量の軽減をはかることが可能となる。
【0013】
また、本発明は、シートベルトを第1の面側から第2の面側に貫通させる開口部が形成されたタング本体と、前記シートベルトの張力により前記タング本体に対し移動可能に設けられた移動体と、を備え、前記シートベルトを一方向に引張った際に、前記タング本体と前記移動体とで前記シートベルトを挟止し、前記一方向への引っ張りを停止した際に、前記挟止を解除するロック機構付タングを有するシートベルト装置であって、前記タング本体に、前記移動体の移動を阻止することが可能な阻止部を複数設けたシートベルト装置を提供するものである。
【0014】
この構成を備えたシートベルト装置のタングは、例えば成形によって得られる場合、使用する型の前記両阻止部の間に対応する部分に、阻止部を形成するための空間を設ける必要がない。したがって、移動体を収容するための収容部を形成するためのスライド型を配置する必要もない。このため、成形で使用される型の、前記両阻止部間を形成するための領域に、タングを押さえるタング押え部を設けることができる。このため、タングを製作する際に使用する型の形状を簡素化することができる。
【0015】
さらにまた、本発明は、シートベルトを第1の面側から第2の面側に貫通させる開口部が形成されたタング本体と、前記シートベルトの張力により前記タング本体に対し移動可能に設けられた移動体と、を備え、前記シートベルトを一方向に引張った際に、前記タング本体と前記移動体とで前記シートベルトを挟止し、前記一方向への引っ張りを停止した際に、前記挟止を解除するロック機構付タングを有するシートベルト装置の製造方法であって、前記タング本体の幅方向略中央部に対向する位置に、前記タング本体を押さえる押え部が形成された第1の型と、当該第1の型に対向配置される第2の型と、前記第1の型と第2の型との間に配置され、少なくとも前記移動体を収容する部分を形成するスライド型と、を用い、これらの型の所定位置に前記タング本体を配置し、前記第1の型の押え部と、前記第2の型の前記押え部に対向する部分とで、前記タング本体を挟止する工程と、前記タング本体を挟止した後、前記第1の型、前記第2の型及び前記スライド型によって形成された空間に樹脂を充填、固化し、前記第1の型の押え部を挟んでタング本体幅方向両側に形成された空間で固化した樹脂によって、前記移動体の移動を阻止することが可能な阻止部を形成する工程と、を備えたシートベルト装置の製造方法を提供するものである。
【0016】
この製造方法によれば、第1の型の押え部と、第2の型の前記押え部に対向する部分とで、前記タング本体を挟止することができるため、タング本体を安定して保持することができ、正確な成形を行うことができる。また、この製造方法に使用される型は、スライド型やタング本体を押さえるための押え部を別途設ける必要がないため、形状を簡略化することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態に係るシートベルト装置に使用されるロック機構付タングについて図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るシートベルト装置の使用状態を示す概要図、図2は、実施の形態1に係るシートベルト装置に使用されるロック機構付タングの平面図、図3は、図2のIII−III線に沿った断面図であって、シートベルトを挟止していない状態を示す図、図4は、図2のIII−III線に沿った断面図であって、シートベルトの挟止を開始した状態を示す図、図5は、図3のV−V線に沿った断面図であり、シートベルトを取り除いた状態を示す図である。
【0018】
図1に示すように、実施の形態1に係るシートベルト装置1は、シート2に着座する乗員3がシートベルト4を装着できるようになっている。このシートベルト4は、一端がアンカープレート32で車両側壁6の下部に取付られ、中間部がロック機構付タング7の開口部8に移動可能に挿通されて折り返され、他端側がスルーアンカー31を介して緊急ロック式巻取り装置9に巻き取られている。
【0019】
緊急ロック式巻取り装置9は、車両等の加速度あるいはシートベルト4の車両等に対する相対運動あるいは、その他の緊急時における自動作用によってロック機構が働き、かつ長さ調整の機能を有している巻き取り機構を備えており、ロック状態において衝撃に対する拘束力に十分耐え得るものである。
【0020】
ロック機構付タング7は、後に詳述するが、図2〜図5に示すように、シートベルト4を挿通させる開口部8が形成された側とは反対側が、車両中央部の床に設けられたバックルアンカー10の先端に設けられたバックル5に係合するようになっている。
【0021】
このシートベルト装置1は、乗員3がシート2に着座した後、手動操作によってロック機構付タング7をバックル5に係合させることにより、乗員3の腰と肩は3点で支持される。また、シートベルト4は、通常の状態で使用する場合は、シートベルト4が緊急ロック式巻取り装置9から繰り出されるので、乗員3の腰より上は比較的非拘束の状態にあり、乗り心地の点から有利である。このシートベルト4は、乗員3の腰の大きさに応じて、その使用長さが調節される。
【0022】
ロック機構付タング7は、シートベルト4を挿通させる開口部8が形成されたタング本体12と、タング本体12の図3及び図4における下側(以下、この方向を「下側」とし、「第2の面側」ともいう)に配置されると共に、シートベルト4の張力によりタング本体12に対し移動可能に設けられた移動体13と、これらを収容するカバーとしてのモールド部14を備えて構成されている。
【0023】
タング本体12は、一端に、シートベルト4が、図3及び図4において、タング本体12の上側(以下、この方向を「上側」とし、「第1の面側」ともいう)から下側に貫通する開口部8が形成され、他端に、任意の形式のバックル5に着脱可能に係合するための開口部11が形成されている。このタング本体12は、開口部8側がモールド部14に固定されており、開口部11側がモールド部14から延出している。
【0024】
移動体13は、特に図3及び図4に示すように、側断面が略長円状の本体15と、本体15に形成されたシートベルト4を挿通させるための開口部16と、本体15上の開口部16の左側(図2,図3及び図4における左側、以下、この方向を「左側」とする)に形成された傾斜部17と、本体15の下面であって、開口部16の右縁部分に形成されたロック部18と、から構成されている。
【0025】
開口部16は、本体15のほぼ中央部に形成されており、図3及び図4に示すように、左上から右下に斜めに開口されている。
【0026】
傾斜部17は、開口部16側の先端角部が、シートベルト4の張力が作用し、移動体13を移動させる作用部19となっている。この作用部19は、アールがついており(角部に丸みをつけており)、この部分にシートベルト4が接触する。なお、後に詳述するが、この作用部19は、図2,図3及び図4に示すように、モールド部14から露出された構成となっている。
【0027】
ロック部18は、開口部16の右縁部分に、本体15の長手方向(ロック機構付タング7の幅方向)に沿って配置されている。このロック部18は、図3及び図4に示すように、側断面が略半円形状を有している。このロック部18は、移動体13が左側方向に移動した際に、タング本体12に形成された後に詳述するモールド部14の挟止端面25と共働して、シートベルト4を挟止し、ロックする。
【0028】
このように、移動体13は、タング本体12の下側に配置されているため、従来のように、タング本体12の上側に、ロック部あるいは作動部が突出することがない。また、タング本体12の両側面に移動体13が突出することもないため、幅方向の長さを従来より短くすることができる。さらに開口部16も必要最低限の大きさに設計することができる。したがって、幅及び縦方向の寸法が必要最低限に抑えられ、小型化を達成し、重量の軽減をはかることができる。
【0029】
モールド部14は、乗員3がロック機構付タング7を持ち易いように形成されており、開口部8及び開口部16が開口された状態となるように、ベルト開口部20が形成されている。このモールド部14は、タング本体12の下側に位置する部分が、移動体13を移動可能に収容する収容部21となっている。この収容部21には、移動体13がタング本体12上を左右方向に移動可能なように、移動体13との間に隙間22が形成されている。
【0030】
また、モールド部14のベルト開口部20の上側は、移動体13の作用部19が露出される。さらにまた、モールド部14のベルト開口部20の左側部分は、移動体13が下方に移動することを阻止する阻止部24を構成している。
【0031】
さらにモールド部14は、収容部21の下面を構成する部分であって、タング本体12に形成された開口部8の左側に位置する端面部分が、移動体13が左側に移動した際に、ロック部18と共働してシートベルト4を挟止する挟止端面25となっている。
【0032】
この構成を備えたロック機構付タング7は、図3に示す状態(シートベルト4を挟止しておらず、シートベルト4に対しロック機構付タング7が自由に動く状態)の際に、シートベルト4に、図3及び図4に示す左側(矢印A方向)に引っ張り力が働くと、シートベルト4が移動体13の作用部19を押圧して移動体13は、左側に移動を開始する。
【0033】
移動体13が左方向に移動すると、図4に示すように、移動体13のロック部18がシートベルト4に当接し、ロック部18と挟止端面25とでシートベルト4を挟止する。この動作によって、シートベルト4は、ロック機構付タング7にロックされる。ここで、さらにシートベルト4が図3及び図4に示す左側(矢印A方向)に引っ張られると、シートベルト4に対するロック力がさらに増加する。この時、移動体13には荷重がかかると、移動体13は下側に持ち上げられる動きをするが、この動きは阻止部24で阻止される。
【0034】
このシートベルト4が挟止された状態の際に、シートベルト4に対する図3に示す左側(矢印A方向)への引っ張り力が解除されると、シートベルト4は移動体13を解放し、図3に示すように、移動体13は自由な状態に戻る。このため、ロック機構付タング7は、シートベルト4に対して自由に移動でき、ロック機構付タング7をバックル5から取り外した際には、自由落下する。
【0035】
シートベルト4が、緊急ロック式巻取り装置9に巻き取られた時のロック機構付タング7の状態を図6に示す。自由落下したロック機構付タング7は、シートベルト4に設けられたストッパ33と当接して、先端側が下方に垂れ下がった状態でアンカープレート32の上方の所定位置に保持される。このストッパ33は、例えばプラスチック製で、シートベルト4にボタン縫い状態で取り付けられている。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係るシートベルト装置のロック機構付タングについて図面を参照して説明する。
【0036】
図7は、実施の形態2に係るロック機構付タングを示す断面図であり、シートベルトを挟止した状態を示す図、図8は、実施の形態2に係るロック機構付タングを示す断面図であり、シートベルトを挟止した状態を示す図である。
【0037】
実施の形態2に係るロック機構付タング27の、実施の形態1に係るロック機構付タング7との異なる点は、タング本体28の先端部が、図7及び図8に示す右下方向(乗員3側)に曲げられている点である。
【0038】
このように、タング本体28の先端部を曲げることで、シートベルト4を乗員3に装着していない際に、タング本体28のラッチ側が乗員3側に飛び出す量を規制することができる。したがって、タング本体28の先端がシートバックに接触することを防止することができ、シートベルト4未装着の際のベルト格納性を向上させることができる。
【0039】
また、シートベルト4が、緊急ロック式巻取り装置9に巻き取られた時のロック機構付タング27の状態を図9に示す。自由落下したロック機構付タング27は、実施の形態1と同様に、シートベルト4に設けられたストッパ33と当接して、先端側が下方に垂れ下がった状態でアンカープレート32の上方の所定位置に保持される。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係るシートベルト装置のロック機構付タングについて図面を参照して説明する。
【0040】
図10は、実施の形態3に係るシートベルト装置に使用されるロック機構付タングの平面図であって、移動体を取り付ける前の図、図11は、図10に示すXI−XI線に沿った断面図、図12は、実施の形態3に係るシートベルト装置に使用されるロック機構付タングの完成した状態を示す平面図、図13は、図12に示すXIII−XIII線に沿った断面図、図14は、図13に示すロック機構付タングにウエビングを挿通した状態を示す図である。
【0041】
なお、実施の形態3では、前述した実施の形態で説明したロック機構付タングと同様の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0042】
実施の形態3に係るロック機構付タング37の、実施の形態2に係るロック機構付タング27との異なる点は、移動体13が下方に移動することを阻止する阻止部34を複数設けた点である。
【0043】
すなわち、実施の形態3に係るロック機構付タング37は、図10〜図14に示すように、移動体13の長手方向両側に阻止部34が各々独立して形成されている。この阻止部34と阻止部34との間36は、後に詳述するが、ロック機構付タング37をモールド成形する際に使用する上型51の押え部54によって形成される。
【0044】
また、タング本体28の開口部11と反対側には、モールド成形時にタング本体28を押さえるための押え穴35が形成されている。
【0045】
この構成を備えたロック機構付タング37も、前述した実施の形態に係るロック機構付タングと同様に機能し、シートベルト4がロック機構付タング37にロックされた際に、図14に示すように、シートベルト4が右側(矢印B方向)に引っ張られると、シートベルト4に対するロック力がさらに増加する。この時、移動体13には荷重がかかると、移動体13は下側に持ち上げられる動きをするが、この動きは阻止部34で阻止される。
【0046】
次に、この構成を備えたロック機構付タング37の製造方法について図面を参照して説明する。
【0047】
図15は、ロック機構付タングを成形する際に、図10に示すXV−XV線に沿った断面に相当する図、図16は、ロック機構付タングを成形する際に、図10に示すXI−XI線に沿った断面に相当する図である。
【0048】
ロック機構付タング37の成形に使用するモールド型50は、図15及び図16に示すように、上型51と、下型52と、上型51と下型52との間に挿入されるスライド型53と、を備えて構成されている。
【0049】
上型51は、ロック機構付タング37の阻止部34が形成される側の面を成形するためのものであり、特に図16に示すように、阻止部34と阻止部34との間36を成形するための部分が、タング押え部54となっている。したがって、モールド型50に別途、タング本体28を押さえるための押え部を設ける必要がなく、上型51の形状を簡略化することができる。
【0050】
スライド型53は、移動体13が収容される収容部21を成形するためのものである。ここで、実施の形態3に係るロック機構付タング37は、阻止部34が各々間隔をおいて移動体13の長手方向両側に形成された構造を有しているため、この両阻止部34の間36には、スライド型53を配置する必要がない。したがって、スライド型53は、特に図15に示すように、ロック機構付タング37の阻止部34が形成される部分、すなわちタング本体28の幅方向両側に各々配置される。
【0051】
このモールド型50を使用してロック機構付タング37を製造するには、先ず下型52の所定位置にタング本体28を配置し、その後スライド型53及び上型51を閉じる。
【0052】
次に、図示しない樹脂注入口から樹脂を注入し、上型51、下型52、及びスライド型53によって形成された空間に前記樹脂を充填する。この時、ロック機構付タング37の両阻止部34の間36に対応する部分には、スライド型53が配置されないため、ロック機構付タング37は、上型51の押え部54と、下型52に形成されたタング本体28に形成される開口部8に挿入される凸部55と、によって挟止される。このため、タング本体28は安定して保持され、正確な成形を行うことができる。
【0053】
次いで、この樹脂が硬化したら、上型51、下型52及びスライド型53を開き、図10に示す構造のロック機構付タング37を得る。
【0054】
なお、実施の形態3で説明した上型51及び下型52は、実施の形態3の場合においては、上型が51及び下型が52であるという意味であり、上型の形状と下型の形状が入れ代わっても問題がないことは勿論である。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るシートベルト装置のロック機構付タングは、シートベルトの張力がかかる作用部と、シートベルトを挟止するロック部が、タング本体の片側に配置されている。このため、幅方向の寸法が大きくなることを防止でき、シートベルトを挿通させる開口部も大きくする必要もなく、幅及び縦方向の寸法が必要最低限に抑えられ、小型化を達成することができ、重量の軽減をはかることが可能となる。
【0056】
また、本発明に係るシートベルト装置のロック機構付タングは、タング本体に、前記移動体の移動を阻止することが可能な阻止部を複数設けた構造を備えているため、例えば成形によって製造される場合、使用する型の前記両阻止部の間に対応する部分に、阻止部を形成するための空間を設ける必要がなく、移動体を収容する収容部を形成するためのスライド型を配置する必要もない。このため、成形で使用される型の、前記両阻止部間を形成するための領域に、タング本体を押さえるタング押え部を設けることができる。この結果、タングを製作する際に使用する型の形状を簡素化することができる。
【0057】
そしてまた、本発明に係るシートベルト装置の製造方法では、第1の型の押え部と、前記第2の型の前記押え部に対向する部分とでタング本体を挟止した後、樹脂を充填、固化して、前記第1の型の押え部を挟んでタング本体幅方向両側に形成された空間で固化した樹脂によって、前記移動体の移動を阻止することが可能な阻止部を形成するため、タング本体を安定して保持することができ、正確な成形を行うことができる。また、この製造方法に使用される型は、スライド型やタング本体を押さえるための押え部を別途設ける必要がないため、形状を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るシートベルト装置の使用状態を示す概要図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るシートベルト装置に使用されるロック機構付タングの平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図であって、シートベルトを挟止していない状態を示す図である。
【図4】図2のIII−III線に沿った断面図であって、シートベルトの挟止を開始した状態を示す図である。
【図5】図3のV−V線に沿った断面図であり、シートベルトを取り除いた状態を示す図である。
【図6】シートベルトが、緊急ロック式巻取り装置に巻き取られた時のロック機構付タングの状態を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るロック機構付タングを示す断面図であり、シートベルトを挟止した状態を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係るロック機構付タングを示す断面図であり、シートベルトを挟止した状態を示す図である。
【図9】シートベルトが、緊急ロック式巻取り装置に巻き取られた時のロック機構付タングの状態を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係るシートベルト装置に使用されるロック機構付タングの平面図であって、移動体を取り付ける前の図である。
【図11】図10に示すXI−XI線に沿った断面図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係るシートベルト装置に使用されるロック機構付タングの完成した状態を示す平面図である。
【図13】図12に示すXIII−XIII線に沿った断面図である。
【図14】図13に示すロック機構付タングにウエビングを挿通した状態を示す図である。
【図15】ロック機構付タングを成形する際に、図10に示すXV−XV線に沿った断面に相当する図である。
【図16】ロック機構付タングを成形する際に、図10に示すXI−XI線に沿った断面に相当する図である。
【符号の説明】
1 シートベルト装置
4 シートベルト
5 バックル
7、27、37 ロック機構付タング
8、16、23、 開口部
12、28 タング本体
13 移動体
14 モールド部
18 ロック部
19 作用部
20 ベルト開口部
21 収容部
24、34 阻止部
50 モールド型
51 上型
52 下型
53 スライド型
54 タング押え部

Claims (4)

  1. シートベルトを第1の面側から第2の面側に貫通させる開口部が形成されたタング本体と、前記シートベルトの張力により前記タング本体に対し移動可能に設けられた移動体と、を備え、前記シートベルトを一方向に引張った際に、前記タング本体と前記移動体とで前記シートベルトを挟止し、前記一方向への引っ張りを停止した際に、前記挟止を解除するロック機構付タングを有するシートベルト装置であって、
    前記移動体は、本体と、当該本体の左上から右下に斜めに開口され、前記シートベルトを挿通させる開口部と、当該開口部を挿通したシートベルトの張力が作用する作用部と、前記シートベルトを挟止するロック部と、を有し、
    前記タング本体は、前記ロック部と共働して前記シートベルトを挟止する挟止端面を有し、
    前記作用部及びロック部を、前記タング本体の第2の面側に配置し、前記シートベルトが前記作用部で鋭角に折り返されるシートベルト装置。
  2. 前記タング本体に、前記移動体の移動を阻止することが可能な阻止部を複数設けた請求項1記載のシートベルト装置。
  3. 前記移動体の前記ロック部は、前記移動体の開口部の右縁部分から当該タング本体の開口部に向けて突出形成されてなり、前記ロック部の根本部分の右側に、前記タング本体の開口部からバックル側へ向かう方向に窪んだ凹部が形成されてなる請求項1または請求項2記載のシートベルト装置。
  4. シートベルトを第1の面側から第2の面側に貫通させる開口部が形成されたタング本体と、前記シートベルトの張力により前記タング本体に対し移動可能に設けられた移動体と、を備え、前記シートベルトを一方向に引張った際に、前記タング本体と前記移動体とで前記シートベルトを挟止し、前記一方向への引っ張りを停止した際に、前記挟止を解除するロック機構付タングを有するシートベルト装置の製造方法であって、
    前記タング本体の幅方向略中央部に対向する位置に、前記タング本体を押さえる押え部が形成された第1の型と、当該第1の型に対向配置される第2の型と、前記第1の型と第2の型との間に配置され、少なくとも前記移動体を収容する部分を形成するスライド型と、を用い、これらの型の所定位置に前記タング本体を配置し、前記第2の型の前記押え部に対向する部分を前記開口部に挿入し、前記第1の型の押え部と、前記第2の型の前記押え部に対向する部分とで、前記タング本体を保持する工程と、
    前記タング本体を保持した後、前記第1の型、前記第2の型及び前記スライド型によって形成された空間に樹脂を充填、固化し、前記第1の型の押え部を挟んでタング本体幅方向両側に形成された空間で固化した樹脂によって、前記移動体の移動を阻止することが可能な阻止部を形成する工程と、
    を備えたシートベルト装置の製造方法。
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