JPH01213365A - 導電性組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は導電性組成物に関し、更に詳しくは、成形性が
良好かつ軽量であり、電磁波シールド効果も優れていて
、通信用シールド電線の外周を被覆する材料として有用
な導電性組成物に関する。

（従来σ技術とその課題） 電子機器の作動に伴なって発生する電磁波公害を緩和す
るために、電磁波シールド材の研究が進められており、
その材料として導電性プラスチックの応用が検討されて
いる。

例えば、基材としてＡＢＳ樹脂、ナイロン樹脂のような
熱可塑性樹脂を用い、これに黄銅、ステンレス鋼、アル
ミニウムのような良導電性金属（合金）の微粉、フレー
ク等をフィラーとして所定量配合したものが知られてい
る。これらの導電性プラスチックはいずれもシールド性
能は優れているが、しかし他方では、その成形性、とく
に押出成形性が悪く、しかも伸びが小さいので可撓性が
乏しく、重量も大きいという問題がある。

この成形性が悪いという問題は、銅の撚線を例えばポリ
オレフィン系ゴムから成る被覆チューブで被包して成る
コアと一緒に押出成形して通信用シールド電線を製造す
る際には極めて不都合な問題である。また、この組成物
はフィラーが金属（合金）粉であるため、上記したよう
な押出成形時に用いる成形装置のノ°ズル等の部分を摩
滅せしめてしまうという問題が発生する。しかも重量が
大きいということは、シールド電線にとっては不都合な
問題である。

このように問題を解決するために、前述したフィラーに
代えて、カーボンファイバの短繊維を所定量配合した組
成物が検討されている。この組成物は、成形性、可撓性
が良好であり、しかも軽量である。

しかしながら、組成物の製造時におけるカーボンファイ
バの連続計量が困難であるため、連続的な組成物生産が
むずかしく、その生産性は高くない。

また、！［組を用いた導電性プラスチックがシールド材
として用いられているが、しかし、これもその重量が大
きく、製造時の生産性は低く、更には高価であるという
難点を有している。

本発明は上記した各問題点を全て解消し、シールド性能
が優れていることはもち論のこと、成形性が良好であり
、軽量で、しかも高い生産性の下に製造することができ
る新規な導電性組成物の提供を目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明の導電性組成物は、
その構成が、ゴムまたは熱可塑性樹脂から成る基材１０
０重量部と、炭素（Ｃ）で被覆されている酸化チタン・
酸化カリウム（Ｔ、０□・Ｋ、Ｏ）ウィスカー１０〜６
０重量部と、導電性カーボンブラック５〜６帽１部とか
ら成ることを特徴とする。

本発明の組成物は、後述するゴムまたは熱可塑性樹脂か
ら成る基材に、Ｃで被覆されているＴ、０２・Ｋ、Ｏウ
ィスカーと、導電性カーボンブラックとの２種類から成
るフィラーを練込んで製造されたものである。

まず、基材としてはゴムまたは熱可塑性樹脂のいずれか
である。このうちゴムとしてはエチレンプロピレンゴム
、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、アクリ
ルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムのような合成ゴムを
好適例としてあげることができる。また、そのガラス転
移温度が一り００℃〜−１０°Ｃ程度のものは、フィラ
ーの基材への練込み作業を容易にし、得られた組成物の
成形加工時における成形性を良好にするので好適である
。

また、他の基材である熱可塑性樹脂としては、例えば、
低圧重合法で合成した低密度ポリエチレン、高圧重合法
による低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンのよう
なポリエチレン、ＡＢＳ樹脂、ナイロン樹脂、ポリ塩化
ビニル、エチレンアクリル酸共重合体、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン等をあげることができる。ゴムの場
合と同様に、組成物の成形性、フィラーの練込みのし易
さを考えた場合、これらの樹脂は、ガラス転移温度−３
０°Ｃ〜＋１００″Ｃ１数平均分子量１０．０００〜１
００．０００程度のものであることが好ましい。

とくに、成形性、フィラー練込みのし易さの外に、更に
は耐熱性、価格等の点からすると、低圧重合法で合成し
た直鎖状のポリエチレンは最も好適である。

一方、フィラーとしては前記した２種類が併用される。

その１つはウィスカーであるが、これはＴ　五Ｏｚ・Ｋ
、Ｏウィスカーの表面がＣで被覆されたものである０通
常、Ｔ　ｉ　Ｏｚ・Ｋ　ｔ　Ｏウィスカーを炭化水素中
で熱処理してその表面に熱分解炭素を沈着せしめて製造
されている。

このウィスカーとして、直径が０．１〜１．０μｍ、ア
スペクト比が５〜５０という形状特性を備えたものを用
いると、基材への練込みが容易となって基材中への均一
分数が可能となり、また得られた組成物の成形性も良好
となるので好適である。

他のフィラーである導電性カーボンブラックは、シール
ド性能の関係からＪＩＳ　Ｋ　１４６９で測定した電気
伝導度が１０Ω１以下であることが好ましい。

本発明においては、フィラーとして上記２種類を用いる
が、その理由は、導電性カーボンブラックのみの場合は
得られた組成物の電磁波シールド性能が低下してしまい
、またウィスカーのみでは非常に高価になってしまい工
業上のメリットがなくなるからである。

本発明の組成物においては、基材１００重量部に対し、
上記ウィスカー１０〜６０重量部、導電性カーボンブラ
ック５〜６０重量部が配合される。

ウィスカーの配合量が１０重量部未満の場合は、他のフ
ィラーである導電性カーボンブラックを多量に用いても
、得られた組成物に優れた電磁波シールド性能を付与す
ることができず、逆に６０重置部を超える場合は、得ら
れた組成物が高価になるとともに成形性が低下するので
不都合である。

好ましい配合量は、基材１００重量部にたいし２０〜４
０重量部である。

また、導電性カーボンブラックの配合量が５重量部未満
の場合は、ウィスカーが所定量配合されていても得られ
た組成物の電磁波シールド性能は向上せず、また６０重
量部を超える場合は、得られた組成物の成形加工性、機
械的強度が低下するので不都合である。好ましくは、基
材１００重量部にたいし１０〜３０重量部である。

本発明の組成物は、上記した３つの成分の所定量を二軸
押出機のような常用の混練機によって混練して容易に調
製することができる。なお、この混練過程で、酸化防止
剤、滑剤のような公知の添加剤を必要に応じて添加して
も何ら不都合はない。

（作用） 本発明の組成物は、上記ウィスカーと導電性カーボンブ
ラックの２種類が基材にフィラーとして配合されている
ので、これらフィラーの作用により、まず軽量となり、
電磁波シールド性能は良好となり、しかも成形性が向上
する。

（発明の実施例） 実施例１〜４ 表に示した各成分を表示の割合（重量部）で混合、混練
して各種組成の組成物を調製した。

これら各組成物の電磁波シールド性能、成形性を下記仕
様に基づいて測定し、その結果を表にした。

電磁波シールド性能：シールド効果の測定は、タケダ理
研（製）シールド材評価器を用い、電界空間、磁界空間
に資料を挿入し、電界及び磁界に対するシールド効果を
測定した。

成形性：各組成物に関し、押出成形あるいは射出成形を
行い、良好な外観の成形品が得られるか否かで成形性の
良否を判断した。

（以下余白） なお、実施例２の組成物を用いてシールド電線のコアの
外周に押出被覆を施したところ、円滑に成形加工するこ
とができ、また得られた電線も充分な電磁波シールド効
果を発揮することが確認された。

（発明の効果） 以上の説明でも明らかなように、本発明の導電性組成物
は、その構成を、ゴムまたは熱可塑性樹脂から成る基材
１００重量部と、炭素で被覆されている酸化チタン・酸
化カリウムウィスカー１０〜６０重量部と、導電性カー
ボンブラック５〜６０重量部とから成るようにしたので
、優れた電磁波シールド効果を発揮することはもち論の
こと、軽量で成形性、可撓性に優れている。したがって
、本発明の組成物は、電磁波シールド材、静電気対策材
としての用途を有するが、とくに成形性、可撓性が優れ
ていることからして、軽量であることも相まって、通信
用シールドｔｉＩｓの製造時にコアの外周に押出被覆す
る際に用いる材料としてその工業的価値は大である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ゴムまたは熱可塑性樹脂から成る基材１００重量部と、
   炭素で被覆されている酸化チタン・酸化カリウムウイス
   カー１０〜６０重量部と、導電性カーボンブラック５〜
   ６０重量部とから成ることを特徴とする導電性組成物。