JPH01211663A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関の燃料噴射ポンプにおけるプレスト
ローク量の調整構造に関する。

〔従来の技術〕

ディーゼル機関またはガソリン機関に燃料を供給するた
め、縦型燃料噴射ポンプが使用されていることは知られ
ている。

そして、最近ではエンジンの低騒音、低燃費、低スモー
ク化の要求が厳しくなってきており、このため燃料噴射
ポンプにおける燃料噴射タイミングの設定が一層高精度
に要求されている。

燃料噴射タイミングを設定する要素としてプレストロー
ク、すなわち燃料噴射開始までのカムリフト量の調整が
知られており、以下従来の場合を第３図にもとづき説明
する。

図において１はポンプハウジングであり、このポンプハ
ウジング１内にはプランジャバレル２を収容して固定し
てあり、このプランジャバレル２にはプランジャ３を往
復動自在に嵌合しである。

プランジャ３は、カム４の回転に伴ってカムローラ５、
タペット６により往復駆動される。なお、７はプランジ
ャ３の復帰用スプリングである。

プランジャ３の先端面と、プランジャバレル２内面の間
にはポンプ室８が形成されており、このポンプ室８には
プランジャバレル２の側壁に開口した燃料吸入孔９を通
じて燃料が導入されるようになっており、この導入した
燃料は上記プランジャ３の往復動に伴ってデリバリバル
ブ１０を通じて吐出されるようになっている。デリバリ
バルブ１０はバルブホルダ１１およびバルブスプリング
１２により保持されている。

プランジャ３の先端面に近い側面には、全周に達しない
傾斜した制御面１３が形成され、この制御面１３は上記
プランジャ３の圧送工程途中で上記燃料吸入孔９を閉じ
るようになっている。したがってこの閉塞によりポンプ
室８に導入した燃料の加圧が始まる。

また、ポンプハウジング１には、ポンプの外部に設けた
図示しないガバナにより作動される作動部材１４が設け
られており、この作動部月１４を回動させると、伝達ス
リーブ１５を通じてプランジャ３が回転され、上記傾斜
した制御面１３の周方向の位置を変えて上記燃料吸入孔
９を開閉するタイミングを調節し、これにより燃料噴射
量を制御するようになっている。

上記従来の構造の場合、プレスドロークツを調節するに
は、燃料噴射ポンプがエンジンに組み付けられる前のポ
ンプ単体の状態では、タペットシム１６の厚みを変える
ことにより調節している。すなわち、厚みの異なるタペ
ットシム１６を選択すると、カムローラ５からプランジ
ャ３の先端面までの長さが変化し、したがって、プラン
ジャ３の先端面が燃料吸入孔９を閉じるタイミングが変
わり、いわゆるプレスドロークツが変化される。

また、燃料噴射ポンプをエンジンに搭載した後にプレス
トロークｌを変えようとする場合は、エンジン１７とポ
ンプフランジ１８との間に敷くフランジシム１９の厚み
を調節している。すなわち、厚みの異なるフランジシム
１９を選択すると、カム４とプランジャバレル２との距
離が変化し、したがってプランジャ３の先端面が燃料吸
入孔９を閉じるタイミングが変わり、プレスドロークツ
を変化させることができる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記従来の場合、ポンプ単体の時にタペ
ットシム１６を交換するには、カムローラ５やタペット
６および復帰用スプリング７等の分解をしなければなら
ず、交換作業に手間がかかり煩わしいものであった。

また、ポンプをエンジン１７に組込んだ後でフランジシ
ム１９を交換する場合も、ポンプをエンジンから外す必
要があり、この場合も作業に手間がかかり、煩わしい不
具合がある。

本発明においては、プレストロークの調整に際して分解
などの煩わしい作業は不要であり、簡単な作業で調整可
能となる燃料噴射ポンプを提供しようとするものである
。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、ポンプハウジングとプランジャバレルとの間
に該プランジャバレルを保持したエレメントホルダを介
挿するとともに、上記ポンプハウジングとエレメントホ
ルダとの間にタイミング調節用ねじ部材を回動自在に設
け、このタイミング調節用ねじ部材と上記エレメントホ
ルダの間およびタイミング調節用ねじ部材と上記ポンプ
ハウジングとの間の少なくとも一方をねじ係合し、この
タイミング調節用ねじ部材を回動することにより上記エ
レメントホルダをポンプハウジングの軸方向へ移動させ
てプランジャバレルの位置を変化させ、プレストローク
量の調整を可能としたことを特徴とする。

〔作用〕

本発明によると、タイミング調節用ねじ部材を回動操作
するとエレメントホルダがポンプハウジングに対して軸
方向へ移動され、このためプランジャバレルの位置が相
対的に変位し、プランジャバレルとカムの位置が変化す
るのでプランジャの先端面が燃料吸入孔を閉じるタイミ
ングが変わり、したがってプレストローク量が調節され
ることになる。

〔実施例〕

以下本発明について、第１図に示す第１の実施例にもと
づき説明する。

なお、本実施例において、従来と同一部材であってよい
ものは同一番号を付してその説明を省略する。

図において２０はエレメントホルダであり、略筒形をな
してポンプハウジング１とプランジャバレル２の間に嵌
挿されている。このエレメントホルダ２０はポンプハウ
ジング１に対して回動自在となっており、０リング２１
・・・で油密か保たれている。

エレメントホルダ２０にはプランジャバレル２の上端部
か係合しており、したがってプランジャバレル２はエレ
メントホルダ２０に吊持されている。

また、このエレメントホルダ２０には、バルブホルダ１
１が固定されており、このバルブホルダ１１に収容した
バルブスプリング１２およびデリバリバルブ１０が一体
的に組付けられている。したがって、エレメントホルダ
２０は、プランジャバレル２、ノくルブホルダ１１、バ
ルブスプリング１２およびプリ／くリパルプ１０を一体
的に保持したユニット体をなしている。

なお、プランジャバレル２はエレメントホルダ２０と一
緒に軸方向に移動可能であるが、ポンプハウジング１に
挿入された回り止めピン２２により押えられて、エレメ
ントホルダ２０が回転してもプランジャバレル２は回ら
ないように保持されている。

ポンプハウジング１の上部には雌ねじ２３が形成されて
いるとともに、この雌ねじ２３に対向するようにしてエ
レメントホルダ２０の上部には雄ねじ２４が形成されて
いる。

これら雌ねじ２３と雄ねじ２４は、ピッチが異なるよう
に形成されている。

これらポンプハウジング１とエレメントホルダ２０の間
には、タイミング調節用ねじスリーブ２５が設けられて
いる。このタイミング調節用ねじスリーブ２５は、外面
に上記ポンプハウジング１に形成した雌ねじ２３と螺合
する雄ねじ２６を設けであるとともに、内面に上記エレ
メントホルダ２０に形成した雄ねじ２４に螺合する雌ね
じ２７を設けてあり、これらねじ２３と２６および２４
と２７が同時に螺合することにより、それぞれポンプハ
ウジング１およびエレメントホルダ２０に対して係合し
ている。

なお、２８はロックナツトである。

このような構成による燃料噴射ポンプの作用を説明する
。

ロックナツト２８を緩めてタイミング調節用ねじスリー
ブ２５を回動操作すると、このタイミング調節用ねじス
リーブ２５はポンプハウジング１およびエレメントホル
ダ２０に対して共に螺合しており、しかもこれらねじ２
３および２４のピッチが異なるので、ポンプハウジング
１に対するエレメントホルダ２０の位置が軸方向に相対
的に変化される。

このため、カム４とプランジャバレル２との距離か変化
し、したがってカム４によるプランジャ３の駆動ストロ
ークが同じであれば、プランジャ３の先端面が燃料吸入
孔９を閉じるタイミングか変わり、よってプレスドロー
クツを変化させることができる。

このようなプレスドロークツの調節は、ポンプの外部か
らタイミング調節用ねじスリーブ２５を回動操作するた
けで行うことができ、ポンプが単体の状態およびポンプ
がエンジンに組み込まれた後の状態に拘らず、他の部品
の分解やポンプの取り外しを必要としないから、調整作
業が極めて容易になる。

なお、本発明は、第１図に示した実施例に制約されるも
のではない。

すなわち、上述した第１の実施例の場合、プレスドロー
クツを調節した後ロックナツト２８を締め付けてタイミ
ング調節用ねじスリーブ２５が動かないように固定する
ようになっているが、本発明は第２図に示す第２の実施
例のように、エンジンの運転中に必要に応じてタイミン
グ調節用ねしスリーブ２５を作動させるようにしてもよ
い。

つまり、タイミング調節用ねじスリーブ２５には駆動ピ
ン３０が取付けられており、この駆動ピン３０は図示し
ないアクチュエータ等の作動装置により駆動されてタイ
ミング調節用ねじスリーブ２５を回動するようになって
いる。また、上記図示しないアクチュエータ等の作動装
置はエンジンの運転状況に応じて、各種回転数や負荷を
検出するセンサの信号にもとずきコンピュータからの指
令で作動するようになっている。

このような構造によれば、エンジンの運転中に回転数や
負荷が変動して燃料の噴射タイミングを変えたい場合、
回転数や負荷を検出するセンサの信号にもとずきコンピ
ュータからの指令でアクチュエータ等の作動装置か作動
され、この作動は駆動ピン３０を通じてタイミング調節
用ねじスリーブ２５に伝えられ、したがってタイミング
調節用ねじスリーブ２５が回動される。

このため、プランジャバレル２の位置が変化し、燃料噴
射タイミングが変わるので、エンジンの運転中にその運
転状況に応じた噴射特性を得ること＝　１１− ができ、エンジンの低騒音、低燃費、低スモーク化が可
能になる。

また、本実施例においても、前述した第１の実施例のよ
うに、タイミング調節用ねじスリーブ２５はの外面に雄
ねじ２６を設けるとともに内面に雌ねじ２７を設け、こ
れら雄ねじ２６と雌ねじ２７が同時に上記ポンプハウジ
ング１およびエレメントホルダ２０と螺合するように構
成してもよいが、第２図に示すように、タイミング調節
用ねじスリーブ２５はポンプハウジング１に対して、例
えばサークリップ４０および押えプレート４１などのよ
うな止め手段により回動自在にしかしながら軸方向へは
移動不能に取付け、このタイミング調節用ねじスリーブ
２５の内面に形成した雌ねじ２７がエレメントホルダ２
０の雄ねじ２４と螺合するようにしてもよい。

このようにすれば、タイミング調節用ねじスリーブ２５
はポンプハウジング１に対して軸方向へ移動不能である
から、タイミング調節用ねじスリーブ２５が回動される
とエレメントホルダ２０側が軸方向へ変位し、燃料噴射
タイミングを変えることができる。

また、第２図に示す場合とは逆に、タイミング調節用ね
じスリーブ２５とエレメントホルダ２０を互いに回動自
在にしかしながら軸方向へ移動不能に連結し、このタイ
ミング調節用ねじスリーブ２５をポンプハウジング１に
対してねじ係合させるようにして同様の作用を奏する。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によると、ポンプハウジング
とプランジャバレルとの間に該プランジャバレルを保持
したエレメントホルダを介挿するとともに、上記ポンプ
ハウジングとエレメントホルダとの間にタイミング調節
用ねじ部材を回動自在に設け、このタイミング調節用ね
じ部材と上記エレメントホルダの間およびタイミング調
節用ねじ部材と上記ポンプハウジングとの間の少なくと
モ一方をねじ係合したので、タイミング調節用ねじ部材
を回動操作するとエレメントホルダがポンプハウジング
に対して軸方向へ移動され、このためプランジャバレル
の位置が相対的に変位し、ブランジャバレルとカムの位
置が変化するのでプランジャの先端面が燃料吸入孔を閉
じるタイミングが変わり、したがってプレストローク量
が調節されることになる。このためプレストロークの調
整に際して分解などの煩わしい作業が不要となって簡単
な作業で調整可能となり、またエンジンの運転中でも調
整可能な構造にすることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を示す燃料噴射ポンプの
断面図、第２図は本発明の第２の実施例を示す燃料噴射
ポンプの断面図、第３図は従来の燃料噴射ポンプの断面
図である。 １・・・ポンプハウジング、２・・・プランジャバレル
、３・・・プランジャ、４・・・カム、８・・・ポンプ
室、９・・・燃料吸入孔、１０・・・デリバリバルブ、
２０・・・エレメントホルダ、２３・・・ポンプハウジ
ングの雌ねじ、２４・・・雄ねじ、２５・・・タイミン
グ調節用ねじスリーブ、２６・・・雄ねじ、２７・・・
雌ねじ、３０・・・駆動ピン。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 −１４＝

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　ポンプハウジングにプランジャバレルを収容し、この
   プランジャバレル内にカムにより往復駆動されるプラン
   ジャを嵌挿し、このプランジャの先端とプランジャバレ
   ルの内面との間に形成されたポンプ室に燃料吸入孔を通
   じて燃料を導入し、この燃料をプランジャにより圧送す
   るようにした燃料噴射ポンプにおいて、 上記ポンプハウジングとプランジャバレルとの間に該プ
   ランジャバレルを保持したエレメントホルダを介挿する
   とともに、上記ポンプハウジングとエレメントホルダと
   の間にタイミング調節用ねじ部材を回動自在に設け、こ
   のタイミング調節用ねじ部材と上記エレメントホルダの
   間およびタイミング調節用ねじ部材と上記ポンプハウジ
   ングとの間の少なくとも一方をねじ係合し、このタイミ
   ング調節用ねじ部材を回動することにより上記エレメン
   トホルダをポンプハウジングの軸方向へ移動させてプラ
   ンジャバレルの位置を変化させ、プレストローク量の調
   整を可能としたことを特徴とする燃料噴射ポンプ。