JPH0120984Y2 - - Google Patents
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- JPH0120984Y2 JPH0120984Y2 JP1649685U JP1649685U JPH0120984Y2 JP H0120984 Y2 JPH0120984 Y2 JP H0120984Y2 JP 1649685 U JP1649685 U JP 1649685U JP 1649685 U JP1649685 U JP 1649685U JP H0120984 Y2 JPH0120984 Y2 JP H0120984Y2
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Landscapes
- Catalysts (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
〔考案の利用分野〕
本考案は、複合発電プラントの廃熱回収装置か
ら排出される燃焼排ガス中の窒素酸化物(以下
NOxという)を除去する脱硝装置に関するもの
である。
ら排出される燃焼排ガス中の窒素酸化物(以下
NOxという)を除去する脱硝装置に関するもの
である。
急増する電力需要に応えるために大容量の火力
発電所が建設されているが、これらのボイラは部
分負荷時においても高い発電効率を得るために変
圧運転を行なうことが要求されている。
発電所が建設されているが、これらのボイラは部
分負荷時においても高い発電効率を得るために変
圧運転を行なうことが要求されている。
これは最近の電力需要の特徴として、原子力発
電の伸びと共に、負荷の最大と最小の差も増大
し、火力発電はベースロード用から負荷調整用へ
と移行する傾向にある。
電の伸びと共に、負荷の最大と最小の差も増大
し、火力発電はベースロード用から負荷調整用へ
と移行する傾向にある。
つまり、火力発電はボイラ負荷を常に全負荷で
運転されるものは少なく、負荷を75%負荷、50%
負荷、25%負荷へと負荷を上げ、下げして運転し
たり、運転を停止するなど、いわゆる高頻度起動
停止(Daily Start Stop以下単にDSSという)
運転を行なつて中間負荷を担い、発電効率を向上
させるのである。
運転されるものは少なく、負荷を75%負荷、50%
負荷、25%負荷へと負荷を上げ、下げして運転し
たり、運転を停止するなど、いわゆる高頻度起動
停止(Daily Start Stop以下単にDSSという)
運転を行なつて中間負荷を担い、発電効率を向上
させるのである。
例えば高効率発電の一環として、最近複合発電
プラントが注目されている。この複合発電プラン
トはまず、ガスタービンによる発電を行なうと共
に、ガスタービンから排出された排ガス中の熱を
廃熱回収装置(廃熱回収ボイラ)によつて回収
し、この廃熱回収ボイラで発生した蒸気により蒸
気タービンを作動させて発電するものである。こ
の複合発電プラントはガスタービンによる発電と
蒸気タービンによる発電を行なうために発電効率
が高いうえ、ガスタービンの特性である負荷応答
性が早く、このために急激な電力需要の上昇にも
十分対応し得る負荷追従性に優れた利点もあり、
DSS運転には有効である。
プラントが注目されている。この複合発電プラン
トはまず、ガスタービンによる発電を行なうと共
に、ガスタービンから排出された排ガス中の熱を
廃熱回収装置(廃熱回収ボイラ)によつて回収
し、この廃熱回収ボイラで発生した蒸気により蒸
気タービンを作動させて発電するものである。こ
の複合発電プラントはガスタービンによる発電と
蒸気タービンによる発電を行なうために発電効率
が高いうえ、ガスタービンの特性である負荷応答
性が早く、このために急激な電力需要の上昇にも
十分対応し得る負荷追従性に優れた利点もあり、
DSS運転には有効である。
ところが、複合発電プラントにおいては、
LNG、灯油などのクリーンな燃料を使用するの
で、SOx量やダスト量は少なくなるが、ガスター
ビンの燃焼においては酸素量が多く高温燃焼を行
うために、排ガス中のNOx量が増加するので、
脱硝装置を内蔵した廃熱回収ボイラが開発されて
いる。
LNG、灯油などのクリーンな燃料を使用するの
で、SOx量やダスト量は少なくなるが、ガスター
ビンの燃焼においては酸素量が多く高温燃焼を行
うために、排ガス中のNOx量が増加するので、
脱硝装置を内蔵した廃熱回収ボイラが開発されて
いる。
第5図は、従来の複合発電プラントの概略構成
図である。
図である。
複合発電プラントはガスタービン装置10と、
ガスタービン装置10から排出される燃焼ガスを
熱源として蒸気を発生する廃熱回収ボイラ装置2
0と、この発熱回収ボイラ装置20で発生した蒸
気を駆動源にする蒸気タービン装置40と、ガス
タービン装置10から排出されるNOxを脱硝す
る脱硝装置30とによつて構成されている。
ガスタービン装置10から排出される燃焼ガスを
熱源として蒸気を発生する廃熱回収ボイラ装置2
0と、この発熱回収ボイラ装置20で発生した蒸
気を駆動源にする蒸気タービン装置40と、ガス
タービン装置10から排出されるNOxを脱硝す
る脱硝装置30とによつて構成されている。
そしてガスタービン装置10は導入空気4を加
圧する圧縮機11と、加圧空気を燃料系統5から
供給された燃料と共に燃焼する燃焼器14と、燃
焼ガスにより駆動されるガスタービン12と、発
電機13によつて形成されている。
圧する圧縮機11と、加圧空気を燃料系統5から
供給された燃料と共に燃焼する燃焼器14と、燃
焼ガスにより駆動されるガスタービン12と、発
電機13によつて形成されている。
また、廃熱回収ボイラ装置20はガスタービン
装置10から導びかれる燃焼ガス3の上流から下
流に沿つて過熱器21、蒸発器22、節炭器23
および煙突24によつて形成されている。
装置10から導びかれる燃焼ガス3の上流から下
流に沿つて過熱器21、蒸発器22、節炭器23
および煙突24によつて形成されている。
そして、過熱器21の蒸気を蒸気配管2を経て
蒸気タービン装置40へ導びき、発電機41にて
負荷を取る。
蒸気タービン装置40へ導びき、発電機41にて
負荷を取る。
蒸気タービン装置40からは給水配管1を経て
節炭器23に導びかれ、更に廃熱回収ボイラ装置
20の蒸発器22と節炭器23の間には脱硝装置
30が内蔵されている。
節炭器23に導びかれ、更に廃熱回収ボイラ装置
20の蒸発器22と節炭器23の間には脱硝装置
30が内蔵されている。
脱硝装置30は排ガス通路25内の排ガス中に
アンモニアガス系統33から導びかれたアンモニ
アを噴霧するアンモニア注入管32と、排ガス中
のNOxを窒素分と水に還元する触媒31を内蔵
した脱硝反応装置34によつて形成されている。
アンモニアガス系統33から導びかれたアンモニ
アを噴霧するアンモニア注入管32と、排ガス中
のNOxを窒素分と水に還元する触媒31を内蔵
した脱硝反応装置34によつて形成されている。
そして、脱硝装置30での脱硝反応は一般に触
媒31に吸着したNH3とNOの衝突によつて進行
するものと考えられ、その反応は 4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O となり、無害な窒素と水に分解されて脱硝され
る。
媒31に吸着したNH3とNOの衝突によつて進行
するものと考えられ、その反応は 4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O となり、無害な窒素と水に分解されて脱硝され
る。
ところが、前述した様にDSS運転を行なう複合
発電プラントにおいては、起動直後の低温域から
高濃度のNOxを発生するが、これまでに開発さ
れている触媒は低温活性が低いため、起動直後の
例えば250℃程度以下の温度で脱硝しようとする
と極端に触媒量が多く必要となり実用的ではな
い。そのため、複合発電プラントからの排ガスの
脱硝を従来の触媒で行なつた場合には、起動直後
の低温域で発生されるNOxの除去が不可能とな
り、起動直後から多量のNOxを大気に放出する
欠点がある。
発電プラントにおいては、起動直後の低温域から
高濃度のNOxを発生するが、これまでに開発さ
れている触媒は低温活性が低いため、起動直後の
例えば250℃程度以下の温度で脱硝しようとする
と極端に触媒量が多く必要となり実用的ではな
い。そのため、複合発電プラントからの排ガスの
脱硝を従来の触媒で行なつた場合には、起動直後
の低温域で発生されるNOxの除去が不可能とな
り、起動直後から多量のNOxを大気に放出する
欠点がある。
本考案はかかる従来の欠点を解消しようとする
もので、その目的とするところは、起動直後の低
温域であつても脱硝することができ、しかもDSS
運転に有効な脱硝装置を得ようとするものであ
る。
もので、その目的とするところは、起動直後の低
温域であつても脱硝することができ、しかもDSS
運転に有効な脱硝装置を得ようとするものであ
る。
本考案は前述の目的を達成するために、脱硝反
応装置の触媒をチタン系触媒とゼオライト系触媒
の組合せによつて構成したものである。
応装置の触媒をチタン系触媒とゼオライト系触媒
の組合せによつて構成したものである。
以下第1図から第4図を用いて本考案の実施例
を説明する。
を説明する。
第1図は本考案の実施例に係る複合発電プラン
トの概略構成図、第2図から第4図は考案者等が
行なつた実験データである。
トの概略構成図、第2図から第4図は考案者等が
行なつた実験データである。
第1図において、35はTi/V,Ti/Mo,
Ti/V−MoおよびTi/W系の内の1種またはこ
れらの組合せによつて形成されたTi系触媒、3
6はY型ゼオライトおよびモルデナイトのCuあ
るいはFe置換体の内の1種またはその組合せに
よつて形成されたゼオライト系触媒で、他の符号
は従来のものと同一である。
Ti/V−MoおよびTi/W系の内の1種またはこ
れらの組合せによつて形成されたTi系触媒、3
6はY型ゼオライトおよびモルデナイトのCuあ
るいはFe置換体の内の1種またはその組合せに
よつて形成されたゼオライト系触媒で、他の符号
は従来のものと同一である。
つまり、第5図に示す従来の脱硝反応装置34
内には触媒31が内蔵されていたが、この触媒3
1を第1図に示す様に脱硝反応の応答速度が速い
Ti系触媒35と、低温域でのNOxの吸着特性に
優れたゼオライト系触媒36を組合せて排ガス通
路25に配置したのである。
内には触媒31が内蔵されていたが、この触媒3
1を第1図に示す様に脱硝反応の応答速度が速い
Ti系触媒35と、低温域でのNOxの吸着特性に
優れたゼオライト系触媒36を組合せて排ガス通
路25に配置したのである。
ガスタービン装置10と廃熱回収ボイラ装置2
0を組み合せた複合発電プラントから発生する燃
焼排ガス温度は、第2図の曲線Aで示す様に起動
時から400℃程度になるまで約1時間かかる。一
方、排ガス中のNOx濃度は第2図の曲線Bで示
す様に起動直後より約300ppmと高濃度のものが
発生される。これまでの脱硝触媒では、低温活性
の良いものでも実用的な活性が得られるのは250
℃程度以上であるため、この250℃以下の低温域
で発生されるNOxは脱硝を行なうことができず
系外に放出されることになる。このような低温域
では、触媒を使用してNOxをN2に分解する脱硝
よりも、吸着能の高い触媒により一旦触媒上に
NOxを吸着させた後、温度が上昇してきた時点
で、そのNOxをN2に分解する脱硝が有利と考え、
その方法について検討した。その結果、ゼオライ
ト系触媒36が吸着容量が大きく、この低温域で
使用できる見通しを得た。ただし、このゼオライ
ト系触媒36だけでは温度が第4図の曲線Eで示
す様に約250℃を越えたところからNOxの脱離が
多くなり、ゼオライト系触媒36自身脱硝活性を
持つものゝ、吸着容量が大きく注入されたNH3
が触媒上に強く吸着されすぎ、脱硝反応に使用さ
れにくくなるため脱硝反応の応答性が悪く、脱離
NOx量の方が脱硝反応により低減するNOx量よ
り多くなり、系出口でNOx濃度にピークが生じ
た。このピークが生ずる温度域では第3図の曲線
Dで示す様に従来のTi系触媒35が使用でき、
NOx濃度のピークを低下させることが可能であ
る。
0を組み合せた複合発電プラントから発生する燃
焼排ガス温度は、第2図の曲線Aで示す様に起動
時から400℃程度になるまで約1時間かかる。一
方、排ガス中のNOx濃度は第2図の曲線Bで示
す様に起動直後より約300ppmと高濃度のものが
発生される。これまでの脱硝触媒では、低温活性
の良いものでも実用的な活性が得られるのは250
℃程度以上であるため、この250℃以下の低温域
で発生されるNOxは脱硝を行なうことができず
系外に放出されることになる。このような低温域
では、触媒を使用してNOxをN2に分解する脱硝
よりも、吸着能の高い触媒により一旦触媒上に
NOxを吸着させた後、温度が上昇してきた時点
で、そのNOxをN2に分解する脱硝が有利と考え、
その方法について検討した。その結果、ゼオライ
ト系触媒36が吸着容量が大きく、この低温域で
使用できる見通しを得た。ただし、このゼオライ
ト系触媒36だけでは温度が第4図の曲線Eで示
す様に約250℃を越えたところからNOxの脱離が
多くなり、ゼオライト系触媒36自身脱硝活性を
持つものゝ、吸着容量が大きく注入されたNH3
が触媒上に強く吸着されすぎ、脱硝反応に使用さ
れにくくなるため脱硝反応の応答性が悪く、脱離
NOx量の方が脱硝反応により低減するNOx量よ
り多くなり、系出口でNOx濃度にピークが生じ
た。このピークが生ずる温度域では第3図の曲線
Dで示す様に従来のTi系触媒35が使用でき、
NOx濃度のピークを低下させることが可能であ
る。
以上のことから、複合発電プラントのように低
温域から高濃度のNOxを発生するものに対して
は、低温域ではゼオライト系触媒36でNOxを
吸着除去させ、それ以上の温度域では脱硝反応の
応答速度が速いTi系触媒35で脱硝させること
により、起動直後に生じるNOx濃度のピークを
除去できる脱硝装置を考案するに到つた。以下に
その実施例について説明する。
温域から高濃度のNOxを発生するものに対して
は、低温域ではゼオライト系触媒36でNOxを
吸着除去させ、それ以上の温度域では脱硝反応の
応答速度が速いTi系触媒35で脱硝させること
により、起動直後に生じるNOx濃度のピークを
除去できる脱硝装置を考案するに到つた。以下に
その実施例について説明する。
実施例 1
内径30φmmのパイレツクス製反応管にTi/V触
媒と、Cu置換したY型ゼオライト触媒を、ガス
上流側にTi/V触媒、下流側にゼオライト触媒
を充填し、コンバインドサイクルから排出される
排ガス性状を摸擬したガスを流通させることによ
り脱硝反応を行なわせた。次にその実験に使用し
た触媒の形状、摸擬ガス組成及び反応条件を示
す。
媒と、Cu置換したY型ゼオライト触媒を、ガス
上流側にTi/V触媒、下流側にゼオライト触媒
を充填し、コンバインドサイクルから排出される
排ガス性状を摸擬したガスを流通させることによ
り脱硝反応を行なわせた。次にその実験に使用し
た触媒の形状、摸擬ガス組成及び反応条件を示
す。
触媒形状;ハニカム形状、5mm角セル、セル数
4、外形14mm角×25mm長さ Ti/V,Cu置
換Y型ゼオライトとも同一形状 ガス量;100Nl/h ガス組成;NO:300ppm,NH3:300ppm O2:3%,CO2:12% H2O:12%,N2:残 空塔速度(SV):10000h-1 温 度;室温〜400℃まで変化 上記した条件で脱硝反応させた時の反応管出口
での排ガス温度、入口NOx濃度および出口NOx
濃度の実験データを第2図に曲線A,B,Cで示
す。この第2図からも明らかなように反応管出口
NOx濃度は、曲線Cで示す様に約250℃を越える
ところで小さなピークはあるものゝ、ほぼ平坦な
ものとなつており、起動時直後に出るNOxの大
きなピークは回避できることが確認された。
4、外形14mm角×25mm長さ Ti/V,Cu置
換Y型ゼオライトとも同一形状 ガス量;100Nl/h ガス組成;NO:300ppm,NH3:300ppm O2:3%,CO2:12% H2O:12%,N2:残 空塔速度(SV):10000h-1 温 度;室温〜400℃まで変化 上記した条件で脱硝反応させた時の反応管出口
での排ガス温度、入口NOx濃度および出口NOx
濃度の実験データを第2図に曲線A,B,Cで示
す。この第2図からも明らかなように反応管出口
NOx濃度は、曲線Cで示す様に約250℃を越える
ところで小さなピークはあるものゝ、ほぼ平坦な
ものとなつており、起動時直後に出るNOxの大
きなピークは回避できることが確認された。
比較例 1
使用触媒をTi/Vのみで行なつた場合の反応
管出口NOx濃度を第3図の曲線Dで示す。尚、
この場合、触媒の長さを実施例1の場合の2倍
(50mm)とした以外は全て実施例1と同一条件で
試験を行なつた。この実験によると反応管出口
NOx濃度は、第3図の曲線Dで示す様に起動直
後から約300ppmと大きな値を示し、排ガス温度
が250℃程度まで続き、その後排ガス温度が上昇
するに従い脱硝反応が進行し、NOx濃度が低下
した。
管出口NOx濃度を第3図の曲線Dで示す。尚、
この場合、触媒の長さを実施例1の場合の2倍
(50mm)とした以外は全て実施例1と同一条件で
試験を行なつた。この実験によると反応管出口
NOx濃度は、第3図の曲線Dで示す様に起動直
後から約300ppmと大きな値を示し、排ガス温度
が250℃程度まで続き、その後排ガス温度が上昇
するに従い脱硝反応が進行し、NOx濃度が低下
した。
比較例 2
使用触媒をCu置換Y型ゼオライト触媒のみで
行なつた場合の反応管出口NOx濃度を第4図の
曲線Eで示す。他の条件は、比較例1と同一にし
た。この場合、第4図の曲線Eで示す如く排ガス
温度が250℃程度以下では、NOxがCu置換Y型ゼ
オライトに吸着され、ほとんどNOxが流出しな
いが、250℃以上となるところで吸着していた
NOxの脱離が始まり大きなピークが出る。以後
は、徐々にNOx濃度が低下するが低下する速度
はTi/V触媒に比較してかなり遅い。これはCu
置換Y型ゼオライトの脱硝応答速度が遅いためと
推定される。
行なつた場合の反応管出口NOx濃度を第4図の
曲線Eで示す。他の条件は、比較例1と同一にし
た。この場合、第4図の曲線Eで示す如く排ガス
温度が250℃程度以下では、NOxがCu置換Y型ゼ
オライトに吸着され、ほとんどNOxが流出しな
いが、250℃以上となるところで吸着していた
NOxの脱離が始まり大きなピークが出る。以後
は、徐々にNOx濃度が低下するが低下する速度
はTi/V触媒に比較してかなり遅い。これはCu
置換Y型ゼオライトの脱硝応答速度が遅いためと
推定される。
以上、本考案の実施例と比較例について説明し
たがTi/V触媒あるいはCu置換Y型ゼオライト
系触媒のみでは、起動直後に発生する出口NOx
濃度の大きなピークを解消できなかつたのに対
し、チタン系触媒35とゼオライト系触媒36を
組み合せて使用することにより、起動直後から安
定した脱硝性能を発揮させることができる。
たがTi/V触媒あるいはCu置換Y型ゼオライト
系触媒のみでは、起動直後に発生する出口NOx
濃度の大きなピークを解消できなかつたのに対
し、チタン系触媒35とゼオライト系触媒36を
組み合せて使用することにより、起動直後から安
定した脱硝性能を発揮させることができる。
なお、本考案の実施例では、ガス上流側に
Ti/V触媒35をガス下流側にCu置換Y型ゼオ
ライト触媒36を設置したが、その設置順序を逆
にし、ガス上流側にCu置換Y型ゼオライト系触
媒36をガス下流側にTi/V触媒35を設置し
ても同等の効果が得られる。ただし、両者には若
干の特性の差異があるのでそれについて説明す
る。前者の設置順序では、出口NOx濃度に小さ
なピークを生じたのに対して、後者の設置順序で
は、全くピークを生じなかつた。これは、Cu置
換Y型ゼオライト触媒36から脱離したNOxが
後流のTi/V触媒35により脱硝されたためで、
この点においては、後者の方が前者より優れると
言える。ただし、後者の場合にはガス上流側に吸
着容量の大きなCu置換Y型ゼオライト触媒36
があるため、脱硝反応の応答性は前者に比べて遅
くなる。
Ti/V触媒35をガス下流側にCu置換Y型ゼオ
ライト触媒36を設置したが、その設置順序を逆
にし、ガス上流側にCu置換Y型ゼオライト系触
媒36をガス下流側にTi/V触媒35を設置し
ても同等の効果が得られる。ただし、両者には若
干の特性の差異があるのでそれについて説明す
る。前者の設置順序では、出口NOx濃度に小さ
なピークを生じたのに対して、後者の設置順序で
は、全くピークを生じなかつた。これは、Cu置
換Y型ゼオライト触媒36から脱離したNOxが
後流のTi/V触媒35により脱硝されたためで、
この点においては、後者の方が前者より優れると
言える。ただし、後者の場合にはガス上流側に吸
着容量の大きなCu置換Y型ゼオライト触媒36
があるため、脱硝反応の応答性は前者に比べて遅
くなる。
〔考案の効果〕
本考案は脱硝反応装置の触媒をチタン系触媒
と、ゼオライト系触媒の組合せによつて構成した
ので、起動直後の低温域であつても脱硝すること
ができ、しかもDDS運転に有効な脱硝装置を得
ることができる。
と、ゼオライト系触媒の組合せによつて構成した
ので、起動直後の低温域であつても脱硝すること
ができ、しかもDDS運転に有効な脱硝装置を得
ることができる。
第1図は本考案の実施例に係る複合発電プラン
トにおける脱硝装置を示す概略構成図、第2図か
ら第4図は実験データを示す図で、第2図は縦軸
に排ガス温度、入口NOx濃度、出口NOx濃度を
示し、横軸に時間を示した特性曲線図、第3図お
よび第4図は従来の触媒による出口NOx濃度を
示した特性曲線図、第5図は複合発電プラントに
おける従来の脱硝装置を示す概略構成図である。 25……排ガス通路、31……触媒、32……
NH3注入管、34……脱硝反応装置、35……
チタン系触媒、36……ゼオライト系触媒。
トにおける脱硝装置を示す概略構成図、第2図か
ら第4図は実験データを示す図で、第2図は縦軸
に排ガス温度、入口NOx濃度、出口NOx濃度を
示し、横軸に時間を示した特性曲線図、第3図お
よび第4図は従来の触媒による出口NOx濃度を
示した特性曲線図、第5図は複合発電プラントに
おける従来の脱硝装置を示す概略構成図である。 25……排ガス通路、31……触媒、32……
NH3注入管、34……脱硝反応装置、35……
チタン系触媒、36……ゼオライト系触媒。
Claims (1)
- 排ガス通路にNH3注入管と触媒を内蔵した脱
硝反応装置を配置し、排ガス中の窒素酸化物を脱
硝するものにおいて、前記脱硝反応装置の触媒を
チタン系触媒とゼオライト系触媒の組合せによつ
て構成したことを特徴とする脱硝装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1649685U JPH0120984Y2 (ja) | 1985-02-09 | 1985-02-09 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1649685U JPH0120984Y2 (ja) | 1985-02-09 | 1985-02-09 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61135533U JPS61135533U (ja) | 1986-08-23 |
JPH0120984Y2 true JPH0120984Y2 (ja) | 1989-06-23 |
Family
ID=30503321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1649685U Expired JPH0120984Y2 (ja) | 1985-02-09 | 1985-02-09 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0120984Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61208402A (ja) * | 1985-03-12 | 1986-09-16 | 株式会社日立製作所 | 排熱回収ボイラ装置 |
-
1985
- 1985-02-09 JP JP1649685U patent/JPH0120984Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61135533U (ja) | 1986-08-23 |
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