JPH0120628B2 - - Google Patents

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JPH0120628B2
JPH0120628B2 JP55169988A JP16998880A JPH0120628B2 JP H0120628 B2 JPH0120628 B2 JP H0120628B2 JP 55169988 A JP55169988 A JP 55169988A JP 16998880 A JP16998880 A JP 16998880A JP H0120628 B2 JPH0120628 B2 JP H0120628B2
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JP
Japan
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tow
fiber
fibers
present
length
Prior art date
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JP55169988A
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English (en)
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JPS5756561A (en
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Tamemaru Ezaki
Masami Tani
Yoshikata Oono
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主に詰物材料に適した繊維構造体の製
法に関する。
従来、ふとんや防寒衣等に用いられる詰物材料
には天然品、合成品など種々のものが使用されて
きたが、その中で天然羽毛(たとえば水鳥のフエ
ザーやダウン)は嵩高性と保温性にすぐれ、ソフ
トな風合を有し、圧縮に対する回復特性もすぐれ
ており、吸湿透湿性も良好であるので、すぐれた
詰物材料として使用されてきた。しかしながら、
天然羽毛は虫害や微生物による害をうけやすく、
そのため数多くの加工工程が必要であり、かつ産
出量も少なく高価であること、また、使用中に発
生する微少な粉状破砕物等がアレルギーの原因に
なるなどの問題点がある。それ故、天然羽毛の代
替をはじめとする新しい繊維構造体の研究が進め
られてきた。例えば、ダウンライクを狙つたもの
に、フイラメント束を接着してから切断したもの
(特公昭48―7955号)、繊維を球状体に成形したも
の(特公昭51―39134号)、電着植毛を利用したも
の(特公昭47―17344号)などがあり、またフエ
ザーライクを狙つたものに平行に並べられた繊維
束を接着繊維でつながせたもの(特公昭45―305
号)などがあるが、実際にいずれも市販されてい
ないのが現状である。
これらはいずれも形態のみを羽毛に似かよらせ
ただけのものであり、天然羽毛のもつ特性、すな
わち、圧縮回復性、嵩高性、保温性、詰物内部で
の流動性等を満足するような配慮に乏しく、さら
にまたこれらはいずれも連続的に低コストで量産
することが困難と考えられる。
それに対し、本発明者らは、いかにして例えば
天然羽毛に類似する特性を有するようなすぐれた
繊維構造体を工業生産に適するように作りうるか
という点について鋭意検討し本発明に到達した。
すなわち本発明は、トウを圧縮状態例えば細い
チユーブの中に詰め込むとか、溝の中に荷重をか
けて押し込むなどの状態にしたのち、所定の長さ
に切断し、その切断の後あるいは切断と同時にト
ウ末端を接着させ、ついで圧縮状態から解放する
ことにより、所定長さに切断された複数の単糸か
ら構成されており、かつ単糸がいずれも独立に構
造体の中心より外側に向つて放射状に配列されて
球面又は球面に近い形を形成させる方法と、各単
糸自体は、球状体の中央部又は中心部において融
着又は接着成分で固定された新規な立体的繊維構
造物に関するものである。本発明による繊維構造
体は立体的な形成物である故、天然羽毛によく似
た特性を有する。すなわち、すぐれた嵩高性、圧
縮回復性を示し、また、構造体の中心に向うほど
密な繊維構成となるため、すぐれた保温性を有
し、さらにまた、詰物内においては個々の構造物
が独立に動き得るため肌ぞいい性がきわめてすぐ
れている。
さらに詳細に本発明を説明すると、ここでいう
トウとは公知の方法で得られる紡糸原糸を必要に
応じ、延伸、捲縮、熱処理工程を通過させて得ら
れた捲縮を有するフイラメント束であり、これ
を、テユーブや狭いクリアランスのスリツトある
いは溝の中に押込んだ状態すなわち、圧縮状態に
する。このような圧縮状態のトウを3〜50mm、好
ましくは5〜30mm、より好ましくは5〜25mmにな
るように切断する。次にこうして切断されたトウ
の末端(片側)を接着させる。接着の方法は加熱
して融着させたり、接着剤を用いたり、溶剤で溶
解させるなど任意の方法で実施できる。このよう
な接着は、圧縮状態のトウを切断する後にあるい
は切断と同時に実施してもよい。こうしてできた
トウは末端が接着状態にあり、かつ所定の長さに
なつている。次にこのトウを圧縮状態から解放す
る。例えばチユーブに押し込まれている場合には
そのチユーブから押しだすか、引つぱりだせばよ
い。このような処理をすることによりトウはその
捲縮などの回復力によりちようど開裂した木綿ボ
ールの如き立体的な繊維構造物にすることができ
る。こうして得られた繊維構造物はちようど中央
部あるいは中心部に接着部を有し、そこから繊維
が外側に向つて放射状にのびているような形をし
ており、きわめて圧縮性に富んでいる。この構造
体の大きさは構造体構成繊維の繊維長、構成本
数、構成繊維の捲縮形態等により任意に作製可能
である。
本発明に使用される繊維は0.05〜50デニールの
範囲が好ましく、使用用途により任意に選定する
ことができる。例えばソフトな肌かけふとんの場
合には10デニール以下の細デニールのものが好ま
しく、逆に家具などにつめる場合には15デニール
以上の太デニールのものが好ましい。寝装用途で
は0.5〜30デニール、好ましくは1〜10デニール
が最も風合のよい詰物材料として使用できる。繊
維の断面形状としては円型、中空、異型等任意で
あるが、開繊性を高めるためには異型断面繊維、
特にT型、+型、U型、〓型、〓型や*型などが
より好ましい。U型断面の様な繊維では水吸収特
性がみられるため詰綿として使用されるさいに吸
汗特性などが付与されるのでより付加価値が高く
なる。繊維デニールも断面の形状も種々の種類の
ものを混合してトウ状にし、本発明の方法により
処理することもできる。本発明の構造体に使用さ
れる繊維の長さとしては3mm以上でかつ50mm以下
がのぞましく、より好ましくは5〜25mmがのぞま
しい。構成繊維の繊維長が3mm未満では構造体自
身が固すぎて目的とするような圧縮特性や保温性
を発揮すること出来ず、又繊維長が50mmを越える
と繊維構造体が巨大化しいわゆる詰物としては不
適当となる。また、本発明に使用される構成繊維
の繊維長は、均一長でもよく、さらにまた3〜50
mmの長さであれば不均一繊維長でもよい。特に不
均一長の繊維を用いれば種々の広がりや形をもつ
た繊維構造体ができる。繊維長を均一長、あるい
はまた不均一長とするにはトウに直角に切断刃を
あてた場合には均一長となるし、直角以外の角度
(トウに対し横方向からみた場合、上下方向から
見た場合のいずれをも含む)で切断刃をあてれば
不均一繊維長とすることができる。
本発明でいうトウデニールは任意であるがあま
り太すぎると繊維構造体が巨大化し、いわゆる詰
物としては不適当となるし、細すぎる場合には実
質的に均等な広がりのある立体的な構造物とはな
りにくい。適当なトウデニールは千から5百万デ
ニール、好ましくは5千から2百万デニール程度
である。なおかかるトウを圧縮状態にし、片側を
接着させるさい接着面の形は円形や楕円形、長方
形、菱形など任意にすることができ、その形によ
つて繊維構造体としては種々の形のものを得るこ
とができる。接着面が円形だと円形構造体が、ス
リツト状の長方形の場合には細長い形となる。
本発明に供与する繊維の捲縮形状は機械捲縮で
得られる波形捲縮のもの、急冷紡糸や複合紡糸で
得られるコイル状捲縮を有するもの等任意のもの
を使用することが出来るが、均質な繊維の広が
り、荷重に対する反発性、詰物にしたときの耐圧
縮性、流動性等から判断してコイル状捲縮を有す
るものの方が好ましい。捲縮数は3〜25ケ/in、
好ましくは5〜15ケ/inがよい。また捲縮率は5
%以上が必要である。捲縮数や捲縮率が少なすぎ
る場合には構成繊維同志の反撥力が乏しく、均質
な広がりをもつた繊維構造体とはならないし、捲
縮数が多すぎる場合には構成繊維同志がからまつ
たりして良好な表面形態を有した繊維構造体とな
らない。
本発明に供与する繊維は繊維間の静摩擦係数が
小さい方、例えば0.27以下、好ましくは0.23以下
が好ましい。このようにするためにはシリコーン
化合物などで表面をコートすることが最も簡便で
ある。シリコーン化合物としては現在公知の化合
物、例えばジメチルポリシロキサン、変性シロキ
サン、高粘度ジメチルポリシロキサンなどが使用
出来る。これらの処理は繊維構造体を形成する前
または形成した後の任意の時に実施できる。
本発明でいう繊維とは種々のテレフタレート系
ポリエステルおよびそれらの共重合物、種々の脂
肪族あるいは芳香族ポリアミド、ポリオレフイン
系化合物、ポリビニル化合物、ポリアクリロニト
リル系化合物、塩化ビニル系化合物などや、これ
らの複合、混合紡糸等により得られる繊維という
が、とりわけこの中でテレフタレート系ポリエス
テルおよびそれらの共重合物からえられる繊維が
最もすぐれた物性を有する。最も代表的なポリエ
ステル繊維はポリエチレンテレフタレートまたは
そのコポリエステルである。またこれらに従来公
知の着色剤、防電剤、難燃剤、その他の改質材な
どを含有させることができる。
本発明による繊維構造体は詰物内部において1
コずつ、独立して別々に移動させうるので詰物の
肌ぞい性、すなわちドレーブ性はきわめて良好で
ある。さらにまた、本発明による繊維構造体は球
形又はそれに類似した立体形であるためあらゆる
方向からの圧力に対して反撥性がありさらにま
た、構造体の中心に向う程、構成繊維の密度が高
くなることから従来の詰物素材よりもきわめてす
ぐれた耐圧縮性を示す。
また、本発明の繊維構造体はその大きさにもよ
るが、直径が50mm以下の小さいもの、とくに30mm
以下のものは羽毛ふとんを製造するときに用いら
れるような高速気体流により、側地の中に詰め込
むことが出来るので簡便かつ安価な加工が可能で
ある。
本発明の繊維構造体は詰物用材料として、ふと
ん、枕、クツシヨンの他防寒用衣料、寝袋、おも
ちや用などに用いるのに適している。その他、
種々のかざりとしても用いることが出来る。
本発明の方法は工業的にも容易に実施できるた
め、均一な品質の低価格の製品を多量に市場に供
給することが出来るので経済的にも有利である。
実施例 1 常法で合成された極限粘度(フエノールとテト
ラクロールエタンの等量混合液中、30℃で測定)
0.65のポリエチレンテレフタレートを溶融し、U
形断面をしたノズルから押し出し、ノズル直下5
〜20cmを冷却風速1.5m/secで冷却して捲取つ
た。この紡糸原糸を集束してトウ状にし、続いて
80℃の温水浴で2.8倍に延伸し、U型断面形状繊
維のトウを得た。このトウに(1)ポリシロキサン
(η25=600万cs)の30重量%水分散エマルジヨン、
(2)γ―(β―アミノエチル)アミノプロピルメチ
ルジメトキシシランの20重量%水分散エマルジヨ
ンおよび(3)酢酸ジルコニウム10%水溶液を(1):
(2):(3)=9部:1.2部:1部の組成比としたシリ
コーン化合物を0.75重量%付与させた後、150℃
にて熱処理すると共に捲縮を発現させた。得られ
た繊維の単糸デニールは4であり、コイル状に発
現した捲縮数7ケ/inの捲縮形態を保持してい
た。このトウを直径10mmの軟質塩ビ管の中に充填
密度が0.5g/cm3となるように揃えて押し込み、
カツターで15mmの長さに塩ビ管ごとに切断した。
次にこの切断端の片方を300℃の熱板に接触させ
て繊維端を融着させ、続いて塩ビ管から押し出し
圧縮状態から開放した。短いトウは瞬時にして中
心部が接着され、その中心より外部に向つて繊維
が放射状にのびた球状の綿の玉となつた。この玉
状の繊維集合体は荷重に対するすぐれた反発性を
有し、耐圧縮性を有するので詰物用材料として好
適であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の繊維構造体の製法の1例であ
り1は圧縮状態のトウ、2は切断されたトウ、3
は末端部が接着状態にあるトウ、4は圧縮状態か
ら解放された状態の立体的に繊維がひろがつた形
になつている新規な繊維構造体である。第2図
は、本発明の方法で得られた繊維構造体の1例の
写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 トウ状物を圧縮状態のまま50mm以下に切断
    し、その切断後あるいは切断と同時に切断面にお
    ける繊維末端を互いに接着させ、ついで圧縮状態
    から解放することにより、立体的な成形物を形成
    させることを特徴とする繊維構造体の製法。
JP55169988A 1980-12-01 1980-12-01 Fiber structure and production thereof Granted JPS5756561A (en)

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Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60167903A (ja) * 1984-02-10 1985-08-31 ノアケミカルプロダクツ株式会社 オムツ
WO2004008897A1 (de) * 2002-07-18 2004-01-29 Thermobalance Ag Daunenähnliches füllmaterial und verfahren zu dessen herstellung
US7261936B2 (en) * 2003-05-28 2007-08-28 Albany International Corp. Synthetic blown insulation

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