JP2002544398A - トウおよびその製造方法 - Google Patents

トウおよびその製造方法

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JP2002544398A JP2000617242A JP2000617242A JP2002544398A JP 2002544398 A JP2002544398 A JP 2002544398A JP 2000617242 A JP2000617242 A JP 2000617242A JP 2000617242 A JP2000617242 A JP 2000617242A JP 2002544398 A JP2002544398 A JP 2002544398A
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ソーンガン アーン ジョン
スコット クイン ダレン
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    • D04H3/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length
    • D04H3/02Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of forming fleeces or layers, e.g. reorientation of yarns or filaments
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Abstract

(57)【要約】 毛管を通してポリマーを押出し、押出されたポリマーをフィラメントへと紡糸して繊維群を形成し、繊維群を急冷し、急冷された繊維群を集めて2つ以上の別個のロープを形成し、別個のロープを同時に延伸して平坦なリボンを形成し、平坦なリボンを互いの上に積み重ねて単一で均一なトウ帯を形成し、そして帯から張力を除去することによって、3次元的に捲縮され延展可能な連続フィラメントトウ帯を作製する。トウ帯を均一に位置ずれおよび延展することにより製造される詰め物は、たとえば寝袋、羽布団および枕のような充填製品を作製するのに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本出願は、1999年5月10日に出願された仮出願第60/133,394
号の優先権を主張し、およびその全てを参照により本明細書に組み込むものとす
る。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、トウならびにそれを用いて製造される詰め物および製品と、そのよ
うなトウ、詰め物および製品を作成するための方法とに関する。
【0003】 (発明の背景) 機械的捲縮を有する延展可能な連続フィラメントトウの製造、および該フィラ
メントを均一に延展するのに用いられる方法は、たとえば米国特許第3,730
,824号および米国特許第3,952,134号に記載されている。加えて、
延展機を経た捲縮されたトウ帯(tow band)も知られている。そのようなトウ帯は
、枕、寝袋などのような製品の繊維充填材として用いられるであろう詰め物の製
造に有用である。そのような機械的捲縮を有する延展可能なトウは、機械的に捲
縮され、カーディングされたステープルファイバーから製造される慣用の詰め物
に比較して、有用な品目を生産するためのそれらの単純化される加工要件、およ
びそのようなトウから製造される詰め物の相対的強度において特に有利である。
しかしながら、得ることができる機械的に捲縮されたトウおよびそれらから製造
される詰め物は、軟らかさ、厚さおよび他の美観的特性が不足しているという難
点がある。
【0004】 加えて、3次元的に捲縮されたステープルファイバーの使用も、同様に当該技
術においてよく知られている。3次元構造を付与するためのいくつかの方法が存
在し、および、米国特許第5,723,215号、米国特許第3,671,37
9号および特公昭61−32,404号に開示されているような、非対称急冷、
かさ高連続フィラメント(BCF)加工、分子鎖長のみが異なる2つのポリマー
の複合紡糸、および2つの別個のポリマーまたは共重合体の2成分紡糸のような
技術を含む。
【0005】 機械的に捲縮されたステープルファイバーおよびトウに比較して、3次元的に
捲縮されたステープルファイバーおよびそれらから製造される製品は、より大き
な厚さ、軟らかさ、改善された捲縮の回復、棚における魅力、およびより良好な
圧縮性について著しい利点を提供することが知られている。しかしながら、それ
ら3次元的に捲縮されたステープルファイバーの加工は、部分的にはその捲縮さ
れた構造が原因であるとされる軟らかさおよび滑らかさに起因して、しばしば困
難である。同様にそのような繊維から作成される詰め物も、それらが多くの場合
に弱く、かつ容易に破壊されるという欠陥を有する。
【0006】 従って、当該技術において、延展して、寝袋、掛け布団、羽布団(duvet)およ
び枕のような製品における使用のための詰め物を製造することができる、トウの
製造における3次元的に捲縮された繊維を作製および取り扱う方法を得ることの
要求が存在する。
【0007】 (発明の概要) これらの要求に従い、本発明によって、3次元的に捲縮され延展可能な連続フ
ィラメントトウ帯が提供される。好ましい実施形態において、該トウ帯はそれぞ
れの繊維中に2つのポリマーを含有する2成分繊維から構成される。3次元的に
捲縮され延展可能な連続繊維トウ帯から構成される詰め物および製品が、本発明
のさらなる態様である。
【0008】 本発明の別の実施形態において、3次元的に捲縮された延展可能なトウを作製
するための方法が提供され、該方法は、毛管を通して少なくとも2つの成分ポリ
マーを押出す工程と;該押出されたポリマーをフィラメントへと紡糸して中空繊
維群を形成する工程と;該中空繊維群を急冷する工程と;該急冷された繊維群を
集めて、少なくとも2つの別個のロープを形成する工程と;該別個のロープを同
時に延伸して、平坦なリボンを形成する工程と;該平坦なリボンを互いの上に積
み重ねて単一のトウ帯を形成する工程と;該帯から張力を除去し、その時点にお
いて弦巻または渦巻状の捲縮が形成される工程とを具える。
【0009】 さらに別の実施形態において、3次元的に捲縮され延展可能なトウ帯を作成す
るための方法が提供され、該方法は、ポリマー繊維群を製造する工程と、該繊維
群を集めて、複数の別個のロープを形成する工程と;該別個のロープを同時に延
伸して、張力下において平坦なリボンを形成する工程と;該平坦なリボンを互い
の上に積み重ねて、単一のトウ帯を形成する工程と;該帯を圧縮する工程と;該
帯から張力を除去して、その時点において弦巻または渦巻状の捲縮を形成させる
工程とを具える。
【0010】 別の実施形態において、詰め物を作成する方法は、3次元的に捲縮され延展可
能な連続トウ帯を均一に延展することを具える。
【0011】 本発明のさらなる目的、特徴および利点は、以下に続く詳細な説明から明らか
となるであろう。
【0012】 (発明の詳細な説明) 本発明は、低粘着のトウ製造方法および帯の積み重ね手順を用いて3次元的に
捲縮されたトウを製造することにより、従来技術に関連する問題点を克服する。
それらは個々の構成要素の帯の間の低粘着を付与し、そして組み合わされたトウ
帯を延展工程を通じて一体の構成単位として加工できるようにする。そのように
製造されたトウは、積み重ね物の厚さを通して、その構成要素のトウへと分離す
ることができる。加えて、トウは依然として、それが1つの単一のトウ線である
かのように、延展装置を通して加工することが可能である。そのようにして、そ
れぞれのトウ帯は、延展機の幅を横断して均一に延展することを許容される。
【0013】 本明細書中で用いられる際に、術語「捲縮」は、繊維の波打ちまたはかさ高さ
を意味する。従って、「3次元的な捲縮」は、機械的捲縮による2次元的なジグ
ザグの捲縮と比較して、3次元的なかさ高さまたは波打ちを意味する。3次元的
な捲縮は、当該技術において、たとえば、弦巻または渦巻状の捲縮、オメガ捲縮
、3次元的ランダム捲縮などを含む種々の術語を用いて記載されている。また、
3次元的に捲縮された繊維は、繊維クラスタおよびかさ高連続フィラメント技術
に関連する技術において、広く記載されている。3次元的な捲縮を得るための方
法も、同様に記載されている。たとえば、米国特許第4,618,531号(参
照により本明細書の一部をなすものとする)は、クラスタまたはランダムに配列
され、絡まり、弦巻状に捲縮された繊維充填材を作製する方法を記載している。
米国特許第5,723,215号(参照により本明細書の一部をなすものとする
)は、弦巻または渦巻状の捲縮を有する2成分ポリエステル繊維を作製する方法
を記載している。
【0014】 「トウ帯」、「トウ」または「ロープ帯」は、緩やかなロープ状の形態に集め
られた連続的に製造されたフィラメントの大きなストランドを指す。好ましくは
、本発明のトウ帯は、少なくとも2つのポリマーを含有する2成分フィラメント
を含む。本発明のトウ帯のための例示的ポリマーは、任意の種類の溶融紡糸可能
ポリマーを作るモノマーの単独重合体、共重合体および3元重合体を含むが、そ
れらに限定されるものではない。そのような溶融紡糸可能なポリマーは、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBTまたは
4GT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTTまたは3GT)、ポリプロ
ピレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレート(PEN)のようなポリ
エステル類;およびポリプロピレンおよびポリエチレン(PE)のようなポリオ
レフィン類;および、PETおよびPTTから調製される2成分ポリエステル繊
維を含むそれらの組合せを含む。本発明において用いられる単独重合体、共重合
体および3元重合体を作製する方法は当該技術において知られており、および当
該技術において知られているように、触媒、共触媒および/または連鎖分枝剤の
使用を含んで、共重合体および3元重合体を形成してもよい。
【0015】 本発明において用いられるポリマーおよび得られる繊維は、慣用の添加剤を含
むことができ、それら添加剤は、重合プロセス中に、または形成されたポリマー
に対して添加され、およびポリマーまたは繊維の特性を改善することに寄与する
ことができる。これら添加剤の例は、帯電防止剤、酸化防止剤、抗微生物剤、防
炎加工剤、染料、光安定剤、重合触媒および補助剤、定着剤、二酸化チタンのよ
うな艶消剤、マット剤、有機リン酸エステル、およびそれらの組合せを含む。た
とえば紡糸中および/または延伸中に繊維上に付着してもよい他の添加剤は、耐
電防止剤、スリック化剤(slickening agent)、定着剤、酸化防止剤、抗微生物剤
、防炎加工剤、潤滑剤、およびそれらの組合せを含む。さらに、そのような追加
の添加剤は、当該技術において知られているように、本方法の種々の工程中に添
加してもよい。
【0016】 合成繊維充填材製品の製造において特有の価値を有するものは、当該技術にお
いて知られているように、スリック化剤の付着である。スリック化剤は、繊維ま
たは詰め物に対して、絹のような、羽毛のような触感、美観を提供し、および完
成品中の繊維が使用中にもつれることなしに互いを越えて移動することを可能に
する。種々のシリコーンオイル類、好ましくはポリアミノシロキサン類のような
任意の適当なスリック化剤を用いてもよい。同様に、繊維に付着される帯電防止
剤および潤滑剤も、それらが繊維加工中に与える補助に起因する特有の重要性を
有する。帯電防止剤を用いてトウ延展機上の静電気の発生を防止することができ
、および該帯電防止剤は延伸する前または後において繊維に付着することができ
る。
【0017】 さらに、本発明において用いられる繊維は、任意の適当な断面形状を有しても
よい。該断面形状は、当該技術において知られているように、たとえば円、楕円
、3つのローブを有する形状、より多くの数の対称または非対称ローブを有する
形状、犬の骨のような形状、および、複数の穴または空隙(好ましくは約1から
約10の穴)を有する中空繊維を含む。本発明の1つの実施形態において、繊維
は、3つの空隙を有する(trivoid)円形断面を有する。
【0018】 好ましい実施形態において、トウ帯中の繊維は、ポリエチレンテレフタレート
単独重合体から作製される第1のポリマーと、ポリエチレンテレフタレートおよ
び約7,000重量ppmのトリメリット酸トリヒドロキシエチルの共重合体か
ら作製される第2のポリマーとを含む。
【0019】 第2の好ましい実施形態において、トウ帯中の繊維は、ポリ(エチレンテレフ
タレート)およびその共重合体から選択される第1の成分と、ポリ(トリメチレ
ンテレフタレート)およびその共重合体から選択される第2の成分とを有し、そ
れら2つの成分が約95:5から約5:95、好ましくは約70:30から約3
0:70の重量比において存在する、2成分繊維を含むことができる。2成分繊
維の断面は、並列であるか、または偏心の被覆/コアであることができる。ポリ
(エチレンテレフタレート)またはポリ(トリメチレンテレフタレート)の共重
合体を用いる時には、コモノマーは、4〜12炭素原子を有する線状、環状およ
び分枝の脂肪族ジカルボン酸(たとえば、ブタン二酸、ペンタン二酸、ヘキサン
二酸、ドデカン二酸および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸);テレフタル
酸を除き、かつ8〜12炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸(たとえば、イソ
フタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸);3〜8炭素原子を有する線
状、環状および分枝の脂肪族ジオール(たとえば、1,3−プロパンジオール、
1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−
1,3−プロパンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジオール);4〜10
炭素原子を有する脂肪族または芳香族−脂肪族(araliphatic)エーテルグリコー
ル(たとえば、ヒドロキノンビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、またはジ
エチレンエーテルグリコールを含む約460未満の分子量を有するポリ(エチレ
ンエーテル)グリコール)から選択することができる。イソフタル酸、ペンタン
二酸、ヘキサン二酸、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオール
が好ましい。なぜなら、それらは容易に商業的に入手可能であり、かつ安価であ
るからである。イソフタル酸がより好ましい。なぜなら、イソフタル酸から誘導
されるコポリエステル類は、他のコモノマーを用いて作成されるコポリエステル
程には変色しないからである。ポリ(トリメチレンテレフタレート)の共重合体
を用いる時には、コモノマーは好ましくはイソフタル酸である。いずれのポリエ
ステル成分においても、染色部位コモノマーとして5−ナトリウム−スルホイソ
フタレートを、少量にて用いることができる。
【0020】 本発明のトウ帯は、詰め物を作成するのに用いてもよい。本明細書において用
いられる際に、「詰め物」とは、トウ延展機上でその初期の幅の約4倍以上に延
展され、および斜めに重ね合わされて複数の層を形成した連続フィラメントトウ
帯を意味する。好ましくは、詰め物は、1〜5層の連続フィラメントトウ帯を有
する。詰め物は、枕、寝袋、クッション、キルトおよび断熱衣服または断熱製品
のような製品用の繊維充填材として用いられる。
【0021】 本発明の3次元的に捲縮された連続フィラメント延展トウを作成する方法は、
最初に、3次元的に捲縮された構造を生成する能力を有する繊維を製造する工程
を含む。これは、任意の知られている方法によって実施することができ、該方法
は、非対称急冷、かさ高連続フィラメント(BCF)加工、分子鎖長のみが異な
る2つのポリマーの複合紡糸、および2つの別個のポリマーまたは共重合体の2
成分紡糸を含む。好ましくは、フィラメントは3次元的な捲縮を形成する能力を
有して紡糸され、そして引き続いて延伸されて分子配向を達成し、それが捲縮を
形成するか、あるいは捲縮を形成する原因となる。
【0022】 3次元的な捲縮構造を有する繊維を作成するための1つの例は、2成分のポリ
マーを毛管を通して押出す工程と、押出されたポリマーをフィラメントへと紡糸
して、2つの別個のレベルの紡糸配向を有する繊維を形成する工程と、および該
繊維を延伸し、そして3次元的な捲縮を形成するように張力を開放する工程とを
有するプロセスを含む。
【0023】 3次元的に捲縮された繊維を作成する第2の方法は、毛管を通してポリマーを
紡糸する工程と、該ポリマー流を直ちに冷却液と接触させてフィラメントを形成
する工程とを伴い、そのように形成されたフィラメントは、繊維全体にわたる格
差のある冷却速度に起因して、その直径を横切る紡糸配向勾配を有する。このい
わゆる「非対称急冷」は、知られている方法により実施することができる。たと
えば、非対称急冷は、1つの毛管に対して空気ジェットを向けることを伴っても
よい。あるいはまた、繊維を連続的に更生される水のフィルムに一方の面上で接
触させて所望される3次元的な捲縮を生成させてもよい。非対称急冷に引き続い
て、繊維を延伸し、そして3次元的な捲縮を形成するように張力を開放する。
【0024】 さらに、3次元的な捲縮を調製するための方法は、当該技術において知られて
いる他の方法において実施されてもよい。加えて、前述の技術の2つ以上の組合
せを用いてもよい。たとえば、異なる断面を有する繊維を用いることは1つまた
は複数の空隙の包含、あるいは非円形の周囲を有することに寄与することができ
る。これは、次に繊維の3次元的な捲縮構造を提供または強化することに加えて
、他の有用な特性を提供することができる。
【0025】 3次元的な捲縮を調製するための他の方法は、当該技術において知られており
、および/またはHermann LudwigのPolyester Fibers - Chemistry and Technol
ogy (Wiley-Interscience, 1964)のような印刷物の参考文献中に記載されている
。繊維に対して3次元的な捲縮を付与する方法として、これらの技術の任意のも
のを使用してもよい。
【0026】 3次元的な捲縮構造を形成する能力を有する繊維が得られたならば、繊維を集
めて、複数の別個のロープを形成する。3次元的な捲縮を有する繊維から、任意
の数の別個のロープを作成してもよい。少なくとも2本のロープ、好ましくは2
〜20本のロープ、および最も好ましくは2〜10本のロープが存在すべきであ
る。次に、これらのロープを、低粘着トウ製造プロセスに委ねる。
【0027】 「低粘着」トウ製造プロセスは、加熱下において別個のロープを同時に延伸し
て平坦なリボンを形成する工程と、該リボンを冷却してさらなる延伸を防止する
工程と、個々のリボンを互いの上に連続的に積み重ねる工程と、帯を圧縮する工
程とを伴う。該帯は、圧縮のために適当な任意の装置中で圧縮されてもよい。好
ましくは、帯は、共回転する1対のロールのニップを通して圧縮される。この積
み重ねは、それらリボンを互いにほどけないほど連結することを強制することな
しに、わずかなリボン対リボンの粘着を提供する。この積み重ねは、任意の所望
される方法において実施してもよく、および好ましくは、完成した積み重ね物の
幅は、それ以前の独立の帯のそれぞれの幅と本質的に同等である。また、わずか
なレベルの粘着を提供することに加えて、圧縮は帯から過剰の水を除去する。圧
縮工程に引き続いておよび/または先だって、スリック化剤(slickening agent)
を局所的に付着してもよい。
【0028】 平坦なリボンを延伸し、積み重ね、そして圧縮および/または脱水した後に、
3次元的な捲縮が形成または強調される。たとえば、2成分フィラメントおよび
非対称に捲縮されたフィラメントにおいて、トウ帯から張力を減少または除去し
たら、3次元的な捲縮が自発的に生じてもよい。一方、たとえばBCF繊維に関
しては、3次元的な捲縮をトウ製造プロセスのより早期に形成してもよく、およ
び張力の減少または除去は、既に形成された3次元的な捲縮を強調することをも
たらす。
【0029】 捲縮の形成に引き続いて、フィラメントを処理して、捲縮を定着してもよい。
たとえば、自発的に形成された3次元的な捲縮のトウ帯に関して、フィラメント
は、典型的には連続オーブン中で加熱されて収縮応力を緩和され、捲縮をヒート
セットされ、そして、適用可能ならばスリック化剤の硬化反応を完了される。次
に、該帯をポリマーのガラス転移温度未満に冷却して捲縮を永久的とし、そして
トウ延展プロセスへの輸送のための輸送/保存容器中へと梱包する。捲縮を永久
的に定着させる他の方法が当該技術において知られており、およびそれらを用い
てもよい。
【0030】 従って、本発明によれば、「低粘着トウ製造プロセス」は、梱包および引き続
く加工工程であるトウ延展機への導入を可能にするのに充分な結着性を提供する
が、しかし、トウ延展機上でトウ帯が個々のフィラメントへと容易に位置ずれす
る(deregister)ことを可能にするものである。本明細書にて用いられる際に、「
位置ずれする」とは、連続的に捲縮されたフィラメントのトウの間隙を意味し、
それぞれの繊維の捲縮構造を、隣接の繊維のそれと一致しないようにする。典型
的には、位置ずれ化に引き続いて延展工程が行われる。そこでは、延展装置を通
過するにつれて、トウ帯が延展機の幅を横断しておよび帯の長さに沿って実質的
に均一に延展される際に、トウ帯の幅は、入ってくるトウ帯の幅の4〜10倍に
増大される。
【0031】 本発明の3次元的に捲縮された延展可能な連続トウを作成するプロセス中に、
フィラメントまたは繊維を、前述した多数の仕上剤の任意のもので処理してもよ
い。好ましい実施形態において、延伸機上でフィラメントにスリック化剤を塗布
して、フィラメントを柔らかくかつ滑らかにする。好ましくは、スリック化剤は
シリコーンオイルである。さらに別の実施形態において、フィラメントを延伸機
上で帯電防止仕上げ剤で処理して、トウ延伸機における静電気の発生を排除する
【0032】 好ましくは、スリック化剤は、延伸の後、しかしヒートセットの前に付着され
る。次に、ヒートセットは、スリック化剤を硬化し、およびそれを繊維に結合す
ることができる。次に、この工程の後に帯電防止剤を付着することができる。
【0033】 さらに、追加のプロセス工程を容易に追加することができ、およびそのような
工程は本発明の範囲内であることは認識される。さらに、そのようなプロセスに
より製造される製品もまた、本発明の範囲内である。
【0034】 以下の記載は、本発明の3次元的に捲縮され延展可能な連続フィラメントトウ
帯を製造するプロセスをどのように実施してもよいかの例として、図面を参照す
る。
【0035】 図1においては、2成分トウの紡糸および延伸プロセスを伴う、2成分の延展
可能なトウを製造するための最小限の本質的な機能を果たす工程のみを示す。
【0036】 図1において、ポリマーを最初に装置1を通過させることによる2成分繊維を
作成するための当該技術においてよく知られている方法において、2つの別個の
ポリマーが紡糸口金毛管のそれぞれを通して同時に紡糸される。装置1は、それ
ぞれのポリマーを紡糸口金2のそれぞれの毛管の入口に分配するように設計され
ている。
【0037】 次にポリマーは紡糸口金を通して押出され、適当な媒体(典型的には調節され
た空気)を用いて急冷され、1つまたは複数のゴデット3および4の周囲に引っ
張られる。1つまたは複数の紡糸口金からそのように製造される繊維を、適当な
収集容器5中へと収集し、そして別個の延伸工程へと輸送する。
【0038】 延伸工程において、複数の少なくとも2本の別個のロープ、好ましくは2〜2
0本、最も好ましくは2〜10本の別個のロープを形成するのに必要なように、
別個の容器からの多数の紡糸されたロープ(6、7、8および9により図示され
る)を組合せおよび分離する。最も好ましい実施形態において、4本以上の別個
のロープが作成される。次に、これらのロープを、第1のロールセット10と第
2のロールセット11(第1のセットの表面速度の2.5〜5倍、好ましくは3
〜3.5倍の表面速度で動作する)との間で、別個かつ同時に延伸する。延伸温
度は、加熱ロールの使用、または図1にて示されているように液体スプレイ12
の使用のいずれかによって制御される。該スプレイの最初の系列は約90℃から
約99℃(華氏194度〜華氏210度)の制御された温度において作働し、一
方、後半のスプレイは約15℃〜約70℃(華氏59度〜約華氏158度)、好
ましくは約20℃〜40℃(華氏68度〜華氏104度)の間で作働する。ある
いはまた、供給ロール10をより高い温度に制御し、同時に延伸ロール11をよ
り低い温度に制御することもできる。
【0039】 延伸ロールに引き続いて、個々の帯は、それら帯を積み重ねるための器具(図
1においては斜めの棒13が記載されている)を通して、1対の対向するロール
14によって引かれる。積み重ねは、任意の所望される方法において実施しても
よく、および好ましくは、完成される積み重ね物の幅を、それ以前の独立の帯の
それぞれの幅と本質的に同等にするように実施される。
【0040】 次に、積み重ねられた帯を、低張力下でベルト15上に置き、該ベルトは繊維
をオーブン16中を通過させる。オーブンは繊維から収縮を除去し、および任意
のシリコーン化(siliconized)された仕上剤(オーブンベルト上へ置くのに先立
って、いくつかの知られている手段の任意のものにより繊維に付着することがで
きる)を硬化するのに役に立つ。オーブン温度は、典型的には約100℃〜約2
00℃(華氏212度〜約華氏392度)、好ましくは約140℃〜約180℃
(華氏284度〜華氏356度)である。オーブンの加熱区域内の滞留時間は、
5〜20分、好ましくは7〜15分の範囲で変動する。次に、繊維は、1〜5分
間かけて、好ましくは1〜3分間かけて、室温で作働される冷却区域を通過する
。オーブンに続いて、繊維を、トウ延展機への輸送に適当な保存/輸送容器17
中に置く。
【0041】 以下の記載は、本発明の範囲内のトウ延展プロセスの1つの例を記載する図2
に関する。図2において、弦巻状に捲縮された繊維から構成されるトウ帯18を
、保存/輸送容器19から引き出し、帯からねじれおよび折り目を除去するのに
役立つアンチフォールド・ガイド20を通して引かれる。
【0042】 次に、図2のトウは、1対の対向する円筒形ロール24および25の従動対に
よって形成されるニップを通過する前に、一連のガイド21、22および23を
通して引かれる。これらのロールの最初のもの24は、金属製であり、および弦
巻状に溝が付けられた表面を有する。第2のロールは、ゴム状材料の組成物を有
し、および平滑な表面を有する。このロール対から、トウ帯は第2の対の対向ロ
ール26および27により形成されるニップ中へと通過する。それら第2の対は
、それぞれロール24および25と本質的に同一に構成され、および第1の対の
速度より高い速度で駆動される。溝を付けられたロール表面に関連する速度差は
、フィラメントの差別化された牽引およびグリップをもたらし、およびトウの位
置ずれに役立つ。たとえば米国特許第3,423,795号(参照により本明細
書の一部をなすものとする)に記載されるように、差別化されたグリップ作用が
達成されることを条件として、ロールのこれらの異なる表面および組成を変更し
てもよい。
【0043】 次に、位置ずれしたトウを対向する平滑なロール28および29の従動対によ
り形成されるニップを通過させ、それは、以下に記載の低張力延展プロセスから
高張力の位置ずれプロセスを絶縁するのに役立つ。
【0044】 絶縁ロールから、トウは、延展セクションを通過してもよい。たとえば、延展
セクションは、Watsonの米国特許第3,423,795号に記載されているもの
と類似の空気延展ジェット30と、従動金属ロール31および32の対向する組
とを含んでもよい。延展ジェットを通過する空気は、トウ帯中のフィラメントに
中央線から外側に向かって移動することを強制する。第1の延展セクションから
、トウは、空気延展ジェット33と張力絶縁ロール34および35とを含む第2
の延展セクションを通過する。延展セクション2は、空気延展ジェットおよび張
力絶縁ロールが全てより長いことを除いて、延展セクション1と本質的に同一で
ある。この増大した長さは、トウ帯が機械内を進行するのに伴って、該トウ帯が
より広く延展することを可能にする。第2の延展セクションに続いて、トウは、
空気延展ジェット36と張力絶縁ロール37および38とを含む第3の延展セク
ションを通過する。以前の延展機セクションと本質的に類似しているが、このセ
クションはなお広く、それによってトウがさらに延展することを可能にする。ト
ウは、第3の延展機セクションから、以前の部品と類似しているが、以前のセク
ションよりもさらにより広い空気延展機ボックス39とロール40および41と
により示される、第4の延展機セクションへと通過する。
【0045】 この延展機セクションから、トウは、一対の斜め重ね合わせロール42および
43によって作成されるニップを通して下方へと通過することができ、それら一
対の斜め重ね合わせロールは、移動ベルト11の上方を直交して振動しながら同
時にロール41からの延展トウを引っ張り、そのようにして連続フィラメントの
層状詰め物45を形成する。斜めに重ね合わされた詰め物を、1つまたは複数の
牽引ロールを通過させることによりさらにドラフトして、単位面積当たりの重量
をさらに減少させ、およびより良好に制御してもよい。そのように形成された詰
め物は、この時点においてロール上に収集し、枕へと丸める樹脂結合付着または
繊維詰め物製造業者にとって一般的な他の加工工程にかけてもよい。
【0046】 本発明の3次元的に捲縮され延展可能な連続フィラメントトウは、良好な厚さ
を示す詰め物を作成するのに有用である。特に、本発明の2成分トウからの3次
元的捲縮によりもたらされる厚さは、知られている2次元的な機械的に捲縮され
たトウの厚さよりも優れている。3次元的に捲縮されたトウは、同様に、良好な
圧縮性、軟らかさ、増大した充填力、強度、および増大した保温機能のような他
の望ましい属性も示す。
【0047】 さらに、大抵の3次元的に捲縮された構造は、典型的には延展することおよび
繊維を互いから分離することにおける困難さを有する。なぜならそれぞれの繊維
中の捲縮が、他の繊維との多くのランダムな接触点を有するからである。結果的
に、典型的な2成分トウにおける欠陥は、帯が延展される際に帯の一部のフィラ
メントが隣接するフィラメントに粘着する時に引き起こされる開放部分を含み、
それは粘着したフィラメントに隣接するウェブ中の穴を作り出す。しかし、本発
明の3次元的に捲縮され延展可能なトウは、多数の小さい帯を積み重ねることに
よりこれらの困難を克服する。その積み重ねは、帯を横切る繊維の粘着を減少さ
せ、同時にその積み重ねは、任意の1つの帯中の欠陥が他の帯により遮蔽される
ようなカバーを提供する。さらに、複数の別個のロープからのトウを延伸し、そ
して次にそれら帯を積み重ねることにより、均一な延展を得るのに充分な帯を横
方向に横切る粘着が存在する。従って、本発明の3次元的に捲縮され延展可能な
トウは、均一に延展されて、大きな厚さ、より良好な圧縮性、軟らかさ、増大し
た充填力、強度および保温機能を有する詰め物を提供することが可能である。さ
らに、この配置は、良好な延展を妨害するフォールドオーバー、ほころび、およ
び交差するフィラメントを最小限にするのに役立つ。
【0048】 本発明を、以下の非制限的な実施例により例示する。
【0049】 (実施例1) 両方とも0.66の固有粘度(IV)を有し、それぞれの繊維の全長に沿って
縦方向に並列様式で配列される2つの別個の成分ポリマーから、本発明にしたが
う2成分の繊維を製造する。一方の成分ポリマー(A)はポリエチレンテレフタ
レート単独重合体であり、一方第2の成分ポリマー(B)は、3500重量pp
mのトリメリテート連鎖分枝剤(トリメリット酸トリメチルとして分析されるが
、しかしトリメリット酸トリヒドロキシエチルとして添加される)を含有するポ
リエチレンテレフタレートの共重合体であった。それぞれのポリマーを、210
ポンド/時(95.5kg/時)の総合ポリマー流量において、そのそれぞれの
単一スクリュー押出し機を通して別個かつ同時に加工し、および1176個の紡
糸口金の穴のそれぞれのオリフィス入口へと計量した。その時点において、それ
ら2つのポリマーを、86.5%(A)および13.5%(B)の比率において
互いに接触させた。
【0050】 ポリマーを、それぞれの後合体(post-coalescent)毛管を通して押出し、そし
て0.1786ポンド/時/毛管(0.081kg/時/毛管)および770y
pm(704mpm)の速度においてフィラメントへと紡糸した。得られる中空
繊維を、クロスフロー方法において華氏55度(18℃)の空気を用いて急冷し
た。次に紡糸された繊維を、137,500デニール(152,778dtex、加
工後)の2本の別個のロープに集め、95℃に維持される熱湿スプレイ延伸ゾー
ン中で3.24倍の延伸比を用いて同時に延伸し、そして直ちに25℃に冷却し
た。延伸圧力下にある間に、延伸中に平坦なリボンの形態を取った個々のロープ
を、他方の上に一方を積み重ねて均一な厚さを有する単一のトウ帯を形成した。
次に帯から張力を除去し、その時点において、フィラメントによるそれら固有の
3次元的形状の発現が観察され、一方、帯は均一なリボン形状を維持した。
【0051】 次に、繊維をポリアミノシロキサンスリック化剤を用いて塗装し、その後に低
粘着のトウ帯をコンベアボルト上に置いた。該コンベアベルトは、繊維を175
℃にて作働するオーブンへと運んだ。引き続いて、繊維を55℃未満に冷却し、
そして0.33%(繊維の重量に基づく)において帯電防止仕上剤を塗布した。
270,000デニール(305,556dtex)の公称値の緩和されたトウのデ
ニールを有するトウ帯を、さらなる加工のために繊維を輸送するのに適当な容器
中に置いた。
【0052】 保存/輸送容器からトウを引き出し、捻れおよび/または折り目がトウ延展機
に入るのを防止するために設計されたアンチフォールド・ガイドおよびプレテン
ションバー系を通して引っ張った。帯は、ガイドから、Dunlapの米国特許第3,
156,016号(参照により本明細書の一部をなすものとする)に記載されて
いるような対向する円筒形ロールの対により作られるニップに入る。これらのロ
ールの第1のものは金属製であり、および弦巻状の溝を切られた表面を有し、一
方他方のロールは平滑な表面およびゴム被覆を有した。次に、トウ帯を、36.
75メートル/分の表面速度における第1のロール対と、第1と同一であるが、
58.34メートル/分、すなわち第1の対の1.59倍の表面速度において回
転する第2のロール対との間で延伸した。牽引および溝付きの表面によってもた
らされる差別化されたグリップの組合せの効果は、トウ帯を構成する繊維の長さ
方向の位置ずれであった。
【0053】 この点から、位置ずれしたトウは、プロセスの残余を位置ずれロールの張力か
ら絶縁するのに役立つ2つの対向する平滑なロールの接触により作られるニップ
を通過する。次に、トウは低張力下で3つの引き続く延展位置(ステーション)
を通過する。該延展位置は、参照により本明細書の一部をなすものとするWatson
の米国特許第3,423,795号に記載されるように空気延展機および引取ロ
ールから構成され、各段階においてトウはより広く延展され、最終段階において
約70インチ(178cm)幅であるような様式で設計されている。引取ロール
の表面速度は、それぞれの段階において、繊維がロール上に巻き付くのを防止す
るのに必要な最小限まで低下された。最終引取ロール段階の表面速度は34.2
5メートル/分(37.46ヤード/分)であった。
【0054】 次に、延展トウは、2〜4個の斜めに重ねられた層が連続的に作られ、そのよ
うにしてかさ高く弾力のある連続繊維詰め物を形成するような方法で、トウの方
向とは直交して作働するエプロン上へと畳まれる。次に、詰め物に対して、詰め
物製造において典型的に用いられるものであるアクリル樹脂(Rohm and Haas Co
mpanyから商業的に入手可能なRhoplex TR-407)を8質量%から10質量%にお
いて塗布し、そしてさらなる取り扱いに耐えるのに必要な詰め物の強度を付与す
るために、180℃の熱結合オーブン中で硬化させた。次に、樹脂化された詰め
物を、寝袋のような充填製品へのさらなる加工のために、ロール上に収集した。
【0055】 (実施例2) 本発明にしたがう2成分繊維を、位置当たりの総流量を186ポンド/時(8
4.4kg/時)(0.1582ポンド/時/毛管(0.0718kg/時/毛
管)の毛管当たりの流量を与える)に低下させたことを除いて、実施例1に従う
方法において製造した。ポリマー比率を、88%のポリマーAと12%のポリマ
ーBとに変化させた。加えて、紡糸速度を950ヤード/分(868.7m/分
)に増加させた。そのように形成される繊維をまとめて、4本の77,500デ
ニール(86,111dtex)のロープを形成し、および実施例1に記載されるよ
うに同時に延伸した。
【0056】 次に延伸されたロープを積み重ねて、個々のリボンのものと同等の幅、および
初期のリボンの4倍の厚さを有する単一のリボンを形成した。
【0057】 保存/輸送容器からトウを引き出し、そして実施例1に記載される方法に従っ
て位置ずれさせ/延伸し/斜めに重ね合わせて、かさ高く弾力のある連続フィラ
メント詰め物を形成した。
【0058】 (実施例3) 実施例2に従う方法により、本発明の2成分の繊維を製造した。そのように形
成された延伸されたロープを、位置ずれさせおよび延展されたトウを直ちに巻き
取り、そして枕ティッキング中に挿入したことを除いて、実施例2に記載される
方法に従って位置ずれさせた。そのように製造された枕は、柔らかくかつ厚みが
あった。
【0059】 前述のような本発明の教示の利点を得た当業者は、それに対する多数の改良を
施すことができるであろう。これらの改良は、添付される特許請求の範囲に記載
される本発明の範囲内に包含されると解釈すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従う2成分トウの紡糸および延伸プロセスを示す概略図である。
【図2】 本発明に従うトウ延展プロセスを示す概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN ,YU,ZW (72)発明者 ダレン スコット クイン アメリカ合衆国 27534 ノースカロライ ナ州 ゴールズボロ クレアモント ロー ド 305 Fターム(参考) 4L033 AA07 AC09 CA59 4L041 AA07 AA18 AA19 AA20 AA25 BA02 BA05 BA42 BA60 BD10 BD11 CA06 CA10 DD01 DD10 DD15 4L047 AA21 AB03 BA05 BD01 CA20 CC07

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元的に捲縮され延展可能な連続フィラメントトウ帯。
  2. 【請求項2】 該トウ帯は、弦巻状に捲縮されたフィラメントを含むことを
    特徴とする請求項1に記載のトウ帯。
  3. 【請求項3】 該トウ帯は、2つの異なる成分ポリマーから製造される2成
    分繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載のトウ帯。
  4. 【請求項4】 該フィラメントは、ポリエチレンテレフタレート単独重合体
    と、ポリエチレンテレフタレートの共重合体とを含むことを特徴とする請求項2
    に記載のトウ帯。
  5. 【請求項5】 該2成分繊維は、ポリ(エチレンテレフタレート)およびそ
    の共重合体から成る群から選択される第1の成分と、ポリ(トリメチレンテレフ
    タレート)およびその共重合体から成る群から選択される第2の成分とを含み、
    それら2つの成分は、約95:5から約5:95の重量比において存在すること
    を特徴とする請求項3に記載のトウ帯。
  6. 【請求項6】 該2つの成分は、約70:30から約30:70の重量比に
    おいて存在することを特徴とする請求項5に記載のトウ帯。
  7. 【請求項7】 該第1の成分は、ポリ(エチレンテレフタレート)の共重合
    体であり、該共重合体を形成するのに用いられるコモノマーは、イソフタル酸、
    ペンタン二酸、ヘキサン二酸、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタン
    ジオールから成る群から選択されることを特徴とする請求項5に記載のトウ帯。
  8. 【請求項8】 3次元的に捲縮され延展可能な連続フィラメントトウを含む
    ことを特徴とする詰め物。
  9. 【請求項9】 3次元的に捲縮され延展可能なトウから構成される充填製品
  10. 【請求項10】 (a)2成分ポリマーを毛管を通して押出す工程と、 (b)該押出されたポリマーをフィラメントへと紡糸して、中空繊維群を形成す
    る工程と、 (c)該中空繊維群を急冷する工程と、 (d)該急冷された繊維群を集めて、少なくとも2つの別個のロープを形成する
    工程と、 (e)該別個のロープを同時に延伸して、平坦なリボンを形成する工程と、 (f)該平坦なリボンを互いの上に積み重ねて、単一のトウ帯を形成する工程と
    、 (g)該帯から張力を除去する工程と を具えたことを特徴とする3次元的に捲縮され延展可能な連続トウを作製する方
    法。
  11. 【請求項11】 該ロープを延伸する工程に引き続いて、該フィラメントに
    スリック化剤を塗布する工程をさらに具えたことを特徴とする請求項10に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 該平坦なリボンを形成した後に、該フィラメントを冷却す
    る工程をさらに具えたことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 該延伸工程に引き続いて、該フィラメントに帯電防止仕上
    剤を塗布する工程をさらに具えたことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 (a)少なくとも1つのポリマーを繊維群へと成形する工
    程と、 (b)該繊維群を集めて、複数の別個のロープを形成する工程と、 (c)該別個のロープを同時に延伸して、平坦なリボンを形成する工程と、 (d)該平坦なリボンを互いの上に積み重ねて、単一のトウ帯を形成する工程と
    、 (e)該帯を圧縮する工程と、 (f)該帯から張力を除去して、該帯上に3次元的な捲縮を形成する工程と を具えたことを特徴とする3次元的に捲縮され延展可能な連続トウ帯を作製する
    ための方法。
  15. 【請求項15】 張力を除去した後に、該トウ帯に対して、機械的捲縮オー
    バーレイを付与することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 該ロープを延伸する工程に引き続いて、該フィラメントに
    スリック化剤を塗布する工程をさらに具えたことを特徴とする請求項14に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 請求項10の方法に従って製造されることを特徴とする3
    次元的に捲縮され延展可能な連続トウ帯。
  18. 【請求項18】 請求項14の方法に従って製造されることを特徴とする3
    次元的に捲縮され延展可能な連続トウ帯。
  19. 【請求項19】 請求項17の3次元的に捲縮され延展可能な連続トウ帯を
    均一に延展する工程を具えたことを特徴とする詰め物の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項18の3次元的に捲縮され延展可能な連続トウ帯を
    均一に延展する工程を具えたことを特徴とする詰め物の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項17の3次元的に捲縮され延展可能な連続トウ帯か
    ら構成されることを特徴とする詰め物。
  22. 【請求項22】 請求項18の3次元的に捲縮され延展可能な連続トウ帯か
    ら構成されることを特徴とする詰め物。
  23. 【請求項23】 前記充填製品は、枕、掛け布団、羽布団、および寝袋から
    成る群から選択されることを特徴とする請求項6に記載の充填製品。
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