JPH01203613A - 筒内噴射式火花点火機関 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、筒内噴射式火花点火機関に関づる。

［従来の技術］ 従来、筒内噴射式火花点火機関は、特開昭６２−８２２
２２＠公報、実開昭６１−１７３７２８号公報、実開昭
５４−８１００５号公報、特開昭６２−１７３３９号公
報、特開昭６２−６５９号公報に開示されている。これ
らのうち、特開昭６２−８２２２２号公報は、本発明に
対して最も近接した、ポート、点火栓、燃料噴射弁、の
配置構成を示し、実開昭６１−１７３７２８号公報は、
本発明に対して最も近接したピストン深皿部、浅皿部構
成を示している。第７図、第８図は従来技術としての特
開昭６２−８２２２２号公報の機関を、第９図は従来技
術としての実開昭６１−１７３７２８号公報の機関のピ
ストンを示している。

第７図、第８図の機関では、比較的大径となる点火プラ
グ１２２を排気バルブ１０８．１０９間を通りりかつそ
の先端が燃焼室の中央付近に臨むように設け、小径化の
可能な噴射ノズル１２３を吸気バルブ１０Ｂ　、１０７
を通りかつその先端が点火プラグ先端に対向し燃焼室の
中央付近に臨むように設けていた。この構成によれば噴
射ノズル１２３と吸気ポート１１０．１１１との干渉が
避けられ、かつ点火プラグ１２２と噴射ノズル１２３が
燃焼室中央付近で、対向しているために燃料が点火プラ
グ１２２に直接ふきかけられる。

また、第９図のピストンでは、浅皿部２２１と深皿部２
２２を有する燃焼室２２０があるが、これらはピストン
軸心と同心に形成されていて、点火栓２０５がピストン
軸心から偏位している。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、従来技術には次の問題点があった。

まず、第７図、第８図の従来技術（特開昭６２−８２２
２２号公報）では、噴射ノズル１２３を点火プラグ１２
２に対向させて燃料を点火プラグ１２２に向けて直接ふ
きかけるので、軽負荷時に丁度よく燃焼するように合せ
ておくと噴射量が多くなる高負荷時には燃料が過多に供
給されて点火栓のくＪぶりやスモークが発生する。逆に
高負荷時に丁度よく燃焼するように合せておくと、軽負
荷時には燃料の分散によってリーンになり過ぎ、かつ点
火プラグまわりの層燃焼が難しくなって良好な着火性が
１７られなくなる。すなわら、軽負荷の着火性をよくす
れば高負荷時の出力が低下し高負荷時の出力をよくすれ
ば軽負荷時の着火性が悪くなって、高負荷時と軽負荷時
の燃焼の両立が不可能である。また、点火プラグ１２２
を２つの排気ポート１１２．１１３間に位置させている
ため、排気ポート１１２．１１３に曲がりができ、排気
抵抗の増大により出力低下を生じる。

また、第９図の従来技術（実開昭６１−１７３７２８号
公報）では、点火栓２０５がボア中心からかなりの最偏
位しているので、燃焼時の火炎伝帳距離が長くなり、短
いものに比べて燃焼特性が低下する。さらに、第９図の
構成を、吸排気弁が多弁化された（吸気弁が２個、排気
弁が１個以上）ガソリン機関に適用しようとしても、多
弁化によって制約された小さなスペースに噴射系、点火
栓を配置することは難しく、特別な配置に関する発明が
必要となる。

本発明の第１の課題は、筒内噴射式火花点火機関におい
で、軽負荷時の着火性と高負荷時の出力を、ともに良好
にすることである。

本発明の第２の課題は、筒内噴射式火花点火機関におい
て、深皿部、浅皿部を有するピストンで郭定される燃焼
室構造を、多弁式ガソリン機関の限られたスペースに無
理なく配置し、火炎伝帳距離も小さくできるような、配
置構成を提供することである。

［課題を解決するための手段］ 上記本発明の課題を達成するための本発明に係る筒内噴
射式火花点火機関は、次のものから成る。

（１）深皿部と浅皿部を有するピストン、シリンダヘッ
ド下面、シリンダボアの壁面とによって形成される燃焼
室と； 前記燃焼室に開口する２つの吸気ポートと少なくとも１
つの排気ポートと； 気筒の横断面方向ほぼ中央に位置し、前記シリンダヘッ
ド下面から前記燃焼室内に突出する点火栓と： 前記気筒の横断面外周部位に設けられ、軽負荷時に比べ
て高負荷時の噴射時期を早めることにより、少なくとも
１つの噴孔から高負荷時の噴射前半は主に前記浅皿部に
、高負荷時の噴射後半および軽負荷時は主に前記深皿部
に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁と： から成ることを特徴とする筒内噴射式火花点火機関。

上記（１）記載の機関の要点は、多弁式ガソリン機関で
点火栓を気筒のほぼ中央に配設するとともに燃料噴射弁
を燃焼室外周部に設けた配置構成と、高負荷時に浅皿部
に噴射し軽負荷時に深皿部に噴射する燃料噴射弁および
ピストンとの関連構成と、をうまく組み合せた点にある
。

上記（１）記載の機関は、次に列記する態様をとること
ができる。

（２）　前記点火栓が、気筒横断面方向に、前記２つの
吸気ポートと前記少なくとも１つの排気ポートとで囲ま
れた位置にあり、前記燃料噴射弁が前記２つの吸気ポー
トの間に位置する（１）記載の筒内噴射式火花点火機関
。

（３）　前記点火栓の軸心と前記燃料噴射弁の軸心とピ
ストンの軸心とは、ピストン軸心を含む同一平面内にあ
り、燃料噴射弁軸心はビスｌ−ン軸心に対して点火栓軸
心と反対側にある（１）記載の筒内噴射式火花点火機関
。

（４）　前記点火栓はピストン軸心に平行に前記燃焼室
から上方に延び、前記燃１１噴躬弁は前記燃焼室の外周
部から斜め上方、外方に向って延びている（１）記載の
筒内噴射式火花点火機関。

（５）　前記深皿部の中心は気筒軸心に対して前記燃料
噴射弁側に偏心しており、前記浅皿部の中心は前記深皿
部と同じ方向に少量偏心している（１）記載の筒内噴射
式火花点火機関。

（６）　前記深皿部と前記浅皿部１０は凹状の外周形状
が円形でおり、浅皿部の円形は深皿部の円形より大形で
あり、同円は前記燃料噴射弁側で接している（１）記載
の筒内噴射式火花点火機関。

（７）　前記浅皿部はピストン軸心と直角方向に延びる
平坦な底面と該底面の外周部から該底面に対してほぼ直
角に立上がる側面とを有しており、前記深皿部はピスト
ン軸心と直角方向に延びる平坦な底面と該底面の外周部
位から湾曲してなめらかに立上る側面を有している（１
）記載の筒内噴射式火花点火機関。

（８）　前記深皿部は該深皿部の中心に対して前記燃料
噴射弁と反対側の位置にポケット部を１１しており、該
ポケット部に前記点火栓の下端が臨む（１）記載の筒内
噴射式火花点火機関。

（９）　前記浅皿部が１つの凹みから成る（１）記載の
筒内噴射式火花点火機関。

（１０〉　　前記浅皿部が２以上の凹みから成る（１）
記載の筒内噴射式火花点火機関。

（１１）　　前記吸気ポートは前記燃焼室に接線方向に
吸気を導入するスワールポートを含む（１）記載の筒内
噴射式火花点火機関。

（１２）　　前記吸気ポートは前記燃焼室に該燃焼室の
中心に向って吸気を導入するポートを含む（１）記載の
筒内噴射式火花点火機関。

（１３）　　前記排気ポートは平面視で真直に延びてい
る（１）記載の筒内噴射式火花点火機関。

（１４）　　前記燃料噴射弁ふ多噴孔燃料噴射弁から成
る（１〉記載の筒内噴射式火花点火機関。

（１５）　　前記燃料噴射弁の噴孔の少なくとも１つが
点火栓位置よりスワール流の流れ方向上流側に位置する
深皿部底面または側面に軽負荷時に燃料を噴射するよう
に指向されている（１）記載の筒内噴射式火花点火機関
。

［作　　用］ 上記（１）のように構成された機関では、燃料噴射弁か
ら噴射された燃料はビス１〜ンの浅皿部または深皿部に
あたりそこで蒸発し吸気ポートから燃焼室に導入された
吸気の燃焼室内のスワールにのって点火栓に運ばれ、点
火栓によって着火されて燃焼する。

噴射時期が遅い軽負荷時には燃料は主に深皿部に噴射さ
れ噴射時期が早い高負荷時のｔＪＩ！ｉ射耐半には主に
浅皿部に噴射される。ピストンの上昇にともなって燃焼
室内スワールは浅皿部中心と深皿部中心の偏位によって
浅皿部から深皿部へとうまく移動する。高負荷時には蒸
発燃おｌは大きなスワールにのり点火栓まわりが過濃と
ならず、点火栓のくすぶりやスモークが生じない。軽負
荷時には蒸発燃料は主に深皿部に噴射されそこから大量
に出ないで滞より、深皿部内のスワールにのり点火栓近
傍にリップの状態で送られるので着火性がよい。

外周程強いスワールはピストン上昇に伴なう浅皿部から
深皿部方向へのスワールの移動によって深皿部内のスワ
ールは強まり、軽負荷時のスワールによる燃料蒸発は円
滑に行われる。

点火栓は燃焼室のほぼ中央に位置するので、そこから直
上に延ばすことにより、吸、排気ポートと干渉しない。

燃料噴射弁は燃焼室の外周部にあるので２つの吸気ポー
ト間に斜めに配設することができ、従来デッドスペース
であった２つの吸気ボート間スペースを有効に利用でき
る。これによって点火栓と燃料噴射弁を多弁式ガソリン
機関に設けるに拘らずコンパクトに配設することができ
る。

また、点火栓の燃焼室のほぼ中央配設は、火炎伝帳距離
ｔを最短とし、良好な燃焼を可能にする。

さらに点火栓の燃焼室のほぼ中央配設によって、点火栓
を２つの排気ポート間に配設する必要がなくなり、排気
ポートが２つある場合であってもそれらを互いに接近さ
せてストレートに延ば１ことができ、これによって従来
の排気ポートの平面視での曲がりを除去でき、エンジン
の出力増加をはかることができる。

［実施例コ 以下に、本発明に係る筒内噴射式火花点火機関の望まし
い実施例の構成、作用を、図面を参照して説明する。

第１図は本発明実施例機関を縦断面で、第２図は平面視
で示しており、第３図ないし第６図はピストン構成とス
ワール特性を示している。図中、筒内噴射式火花点火機
関のシリンダブロック１２に形成されたシリンダボア１
４の壁面、シリンダヘッド１３の下方に向って凹状の下
面、ピストン８とによって囲まれる空間から燃焼室１５
は形成される。

ピストン８は、上方に向って浅く凹状に形成された浅皿
部１０と、上方に向って深く凹状に形成され浅皿部１０
からさらに下方に凹まされた深皿部９を有する。浅皿部
１０．深皿部９によって郭定される凹状空間は燃焼室１
５の一部を構成している。燃焼室１５には、２つの吸気
ポート２ａ、２ｂから成る吸気ボート２が開口し、かつ
少くとも１つの排気ポート５が開口している。図示例で
は排気ポート５が２Ｉｉｌの場合を示している。２個の
吸気ポート２にはそれぞれ吸気弁３がポートを開閉可能
に装着され、排気ポート５には排気弁４がポートを開閉
可能に装着されている。気筒の横断面方向（気筒の軸心
と直角方向）のほぼ中央部には、点火栓１が位置し、気
筒軸心と平行に延びている。点火栓１はシリンダヘッド
１３の下面から燃焼室１５内に突出している。気筒の横
断面方向外周部位には燃料噴射弁６が配設されている。

燃料噴射弁６はピストン頂面に向けて、機関の軽負荷時
は主に深皿部９に、高負荷時の噴射前半は主に浅皿部１
０に向けて燃料を噴射し後半は浅皿部１０に噴射するよ
うに、その噴射時期、噴射方向が定められている。

高負荷時は噴射時期が早くかつピストンがまだ上死点直
近に上ってぎていないので、噴射前半に燃料噴射弁６か
ら斜めに噴射された燃料は浅皿部１０にあたり、高負荷
時の噴射後半と軽負荷時はピストンが上死点直近に上っ
てぎているので、燃料は深皿部９にあたる。

点火栓１は、気筒横断面方向に、２つの吸気ボート２ａ
、２ｂと少なくとも１つの排気ポート５とで囲まれた位
置にあり、燃料噴射弁６は２つの吸気ポート２ａ１２ｂ
の間に位置する。点火栓１は気筒軸心に平行に上方に延
び、燃料噴射弁６は燃焼室１５の外周部位から吸気ボー
ト２ａ、２ｂの間を通って斜め上方、外方に延びる。点
火栓１の位置は、吸排気ポート２．５の存在しない位置
であるから吸排気ポート２．５に干渉せずに設けること
ができる。燃料噴射弁６は吸気ボート２ａ、２ｂの間の
従来デッドスペースであった位置を利用して、吸気ポー
ト２に干渉せずに、かつ比較的低温の位置に設けること
ができる。点火栓１の軸心と燃料噴射弁６の軸心とピス
トン軸心とは、ビス゛トン軸心を含む同一平面内にあり
、燃料噴射弁６の軸心はピストン軸心に対して点火栓１
の軸心と反対側にある。

上記構成によって、多弁式機関と浅皿−深皿燃焼室を組
合せても点火栓１、燃料噴射弁６をスペース上無理なく
配置でき、かつ浅皿−深皿燃焼室と燃焼室内スワールに
よる良好な蒸発燃料燃焼特性を低下させずに済む。また
、点火栓１の気筒のほぼ中央位置配設は、火炎伝帳距離
を最短とし、燃焼特性の向上、ノッキングの防止がはか
られる。

深皿部９の中心は気筒軸心に対して燃料噴射弁側６に偏
心しており、浅皿部１０の中心は深皿部９と同じ方向に
生母偏心している。

上記の浅皿部１０、深皿部９の偏位構成によって、ピス
トンが上昇していくとぎに、燃焼室１５内のスワールを
浅皿部１０の方向に、ざらに深皿部９の方向へと移動さ
ぜることかでき、外周部程強いスワ−ルを浅皿部１０へ
、さらに深皿部９へと移動させて、スワールによる燃料
蒸発を促進させ、燃焼性、着火性を向上できる。噴射時
期の早い高負荷時の前半に噴射された燃料は主に浅皿部
１０で燃焼されるので、蒸発燃料の分散がはかられ点火
栓１のくすぶりは防１され、高負荷時の噴射の後半およ
び噴射時期の遅い軽負荷時に噴射された燃料は主に深皿
部９で燃焼されるので、過リーン化が防止され、スワー
ルによる燃料蒸発による作用と協働して、着火性が向上
される。

深皿部９と浅皿部１０は、凹状の外周形状が円形であり
、浅皿部１０の円形は深皿部９の円形よりも大ｉ子であ
り、両日は燃料噴射弁６側で接づるように互いに偏位し
ている。この構成はスワールの浅皿部１０から深皿部９
への移動を確実にしている。

浅皿部１０はピストン軸心と直角方向に延びる平坦な底
面１０ａと底面１０ａの外周部位から底面１０ａに対し
てほぼ直角に立上る側面１０ｂを有している。

深皿部９は、ピストン軸心と直角方向に延びる平坦な底
面９ａと底面９ａの外周部位から湾曲してなめらかに立
上る側面９ｂを有している。而１０ａ、１０ｂ、９ａ、
９ｂは燃料蒸発面であり、とくに浅皿部１０の側面１０
ｂはピストン頂面から段状に凹み、燃料がシリンダポア
壁面に飛散するのを防止する。

探聞部９は深皿部中心に対し燃料噴射弁６と対向する位
置にポケット部９Ｇ＠有する。このポケット部９Ｃに点
火栓１の下端が臨んでいる。

浅１１Ｔ１部１０は、通常は第３図、第４図に示すよう
に１つの凹みから成るが、第５図、第６図に示すように
２個または２個以上の凹みＩＯＡ、１０Ｂから構成され
てもよい。複数段部とすることによってスワールの移動
をよりなめらかにできる。

燃焼室１５に開口する２つの吸気ポート２はスワールポ
ート２ａを含んでいる。スワール生成によって燃料の蒸
発性および燃焼性がよくなる。スワールポート２ａは燃
焼室１５に接線方向に吸気を導入するポートから成り、
望ましくは、流母が人になったときに抵抗を増すヘリカ
ルポートを用いない。スワールポート２ａによって燃焼
室１５内に吸気抵抗を増さずにスワールを生成できる。

燃焼室１５に開口する２つの吸気ポート２は、気筒の中
心に向って吸気を導入するポート２ｂを含んでいる。ポ
ート２ｂから導入された吸気は、スワールポート２ａか
ら導入された燃焼室１５内でスワールするスワール流に
直角にあたるので、スワールポート２ａによって生成さ
れたスワールを弱めずにマイクロタービュランスを生じ
させることができ、燃焼性が向上できる。

燃焼室１５に開口する少なくとも１つの排気ポート５、
図示例では２つの排気ポート５．５は、その間に点火栓
１を位置させる必要がないので従来のように湾曲させる
必要がなく、平面視で真直に延びている。これによって
排気抵抗が減少し、エンジンの出力増大がはかられる。

燃料噴射弁６は多噴孔燃料噴射弁から成っている。第３
図から第６図は４噴孔の場合を示している。多噴孔のう
ら、少なくとも１つの噴孔は点火栓位置よりスワール流
の流れ方向上流側に位置する深皿部底面または側面に軽
負荷時に燃料を噴射するように指向されている。第３図
から第６図において噴ＤＪ　７　ａ、７ｂ、７ｃ、７ｄ
のうち７Ｃ１７ｄが上流側噴射となる。これによって深
皿部９壁面で蒸発した蒸発燃料は軽負荷時に深皿部９内
のスワールにのってポケット部９Ｃの点火栓１へと運ば
れ、効果的に着火される。多噴孔とすることによって燃
料の微粒化が促進されている。

燃料噴射弁６は、第１０図に示す如く弁ボデー６１の先
端に多噴孔を有し、電歪式アクチュエータ等６２によっ
てニードル６３を開いて燃料タンク６４からの燃料を噴
射する。噴射量は二〜ドル６３開時間によって制御され
る。噴射時期は、エンジンスピード、エンジン負荷を検
知してその信号をエンジンコントロールコンピュータに
ｆｔｇ、このコンピュータによって高負荷の場合は、噴
１１）１ｆｆｉを増すとともに噴射時期を早め、軽負荷
時の場合は噴射量を低減するとともに噴射時期を遅くす
るように、電歪式アクチュエータ６２の通電を制御する
。これらの燃料噴射弁６の構造自体および制御自体は、
実願昭６２−５８７５６号、特願昭６１−２６０６２１
＠に既に提案済みのものに準じるが、構造自体、制御自
体がこの発明の趣旨ではないので、詳述は省略する。

つぎに主な作用について説明する。

まず、浅皿部１０、深皿部９から成るピストン四部が気
筒軸心に対して偏位しているため、スワールポート２ａ
によって燃焼室１５内に生成された大きなスワール（外
同部程強い流れとなっている〉は、ピストン上背に伴な
って、燃焼室中心からピストン凹部側へ移動する。

噴射量の多い高負荷時は、噴射時期が早いため高負荷時
の噴射前半においては主に浅皿部１０に噴射され、燃焼
室１５の全体に、スワールするスワールによって蒸発さ
れるとともにそのスワールにのって分散し点火栓１近傍
に過激混合気を生成せず、点火栓１のくずぶりやスモー
クを発生させない。

噴射量の少ない軽負荷時と高負荷時の噴射後半では、噴
射時期が遅いため十分に上昇したピストンの主に深皿部
９に噴射され、深皿部９側に移動する大きなスワールに
よって深皿部９内のスワールは強められて蒸発を促進さ
れ、その蒸発燃料は深皿部９に大部分冊まったまま深皿
部９内の強くされたスワールにのって点火栓１に運ばれ
、リーンになりすぎることなく、良好に着火される。

すなわら、高負荷時も軽負荷時・し良好な燃焼が得られ
る。

［発明の効果］ 本発明によれば、次の効果を得る。

前記課題を解決するための手段く１）のように構成した
ので、高負荷時の点火栓１近傍の混合気の過濃防止、軽
負荷時の良好な着火性が１９られ、かつ、点火栓１の気
筒内のほぼ中央配設および燃料噴射弁６の燃焼室外周部
配設によってスペース上無理なく点火栓１と燃料噴射弁
６を筒内噴射式火花点火機関のシリンダヘッドに配設す
ることができ、これらによって燃焼性と配設構成を両立
できる。また、点火栓１の気筒内ほぼ中央配設によって
火炎伝帳距離を最短にでき、更なる燃焼性の向上がはか
られる。これらがクレームされた発明の効果である。

なお、課題を解決するための手段で記載した（２〉から
（１５）の各構成をとった場合には、それぞれ次の付加
的効果を得る。

（２）、（３）、（４）の構成は、点火栓１の気筒内′
ほぼ中央配設と燃料噴射弁６の燃焼室外周部配設を（１
）のみの構成よりさらに円滑に達成することができる。

（５）、（６）、（７）、（８）、（９）の構成は、ピ
ストン上昇に伴うスワールの燃料噴射弁６方向への移動
、高負荷時の燃焼性、軽負荷時の着火性を、（１）のみ
の構成よりさらに円滑に達成することができる。

（１０）の構成は、ピストン上昇に伴なう、スワールの
燃料噴射弁側への移動を（９）の構成よりさらに円滑に
する。

（１１）の構成は、燃焼室に円滑にスワールを生成させ
るのに効果がある。

（１２）の構成は、（１１）によるスワール生成を弱め
ずにマイクロタービュランスを生成させ、それによって
燃焼性をさらに向上させるのに効果がある。

（１３）の構成は、排気抵抗の減少を通してエンジン出
力増大をはかるのに効果がある。

（１４）、（１５）の構成は燃料の微粒化と着火性を（
１）よりさらに向上させるのに効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る筒内噴射式火花点火は関の縦断面
図、 第２図は第１図の平面図、 第３図は第１図におけるピストンの平面図、第４図は第
３図のピストンの断面図、 第５図は浅皿部が複数段の凹部から成るピストンの平面
図、 第６図は第５図のピストンの断面図、 第７図、第８図はそれぞれ特開昭６２−８２２２＠公報
の内燃機関の構成図、 第９図は実開昭６１−１７３７２８＠公報の内燃機関の
構成歯、 第１０図は本発明で用いられる燃料噴射弁の一例の断面
図、 である。 １・・・・・・・・・・・・点火栓 ２・・・・・・・・・・・・吸気ポート２ａ・・・・・
・・・・スワールボート５・・・・・・・・・・・・排
気ポート６・・・・・・・・・・・・燃料噴射弁８・・
・・・・・・・・・・ビス１〜ン９・・・・・・・・・
・・・深皿部 １０・・・・・・・・・・・・浅皿部 １５・・・・・・・・・・・・燃焼室 第７図 第８図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．　深皿部と浅皿部を有するピストン、シリンダヘッ
   ド下面、シリンダボアの壁面とによって形成される燃焼
   室と； 前記燃焼室に開口する２つの吸気ポートと少なくとも１
   つの排気ポートと； 気筒の横断面方向ほぼ中央に位置し、前記シリンダヘッ
   ド下面から前記燃焼室内に突出する点火栓と； 前記気筒の横断面外周部位に設けられ、軽負荷時に比べ
   て高負荷時の噴射時期を早めることにより、少なくとも
   １つの噴孔から高負荷時の噴射前半は主に前記浅皿部に
   、高負荷時の噴射後半および軽負荷時は主に前記深皿部
   に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁と； から成ることを特徴とする筒内噴射式火花点火機関。