JPH01200094A - 遠心圧縮機の制御方法 - Google Patents

遠心圧縮機の制御方法

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JPH01200094A
JPH01200094A JP2137388A JP2137388A JPH01200094A JP H01200094 A JPH01200094 A JP H01200094A JP 2137388 A JP2137388 A JP 2137388A JP 2137388 A JP2137388 A JP 2137388A JP H01200094 A JPH01200094 A JP H01200094A
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JP
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flow rate
control
centrifugal compressor
rotation speed
vane
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JP2137388A
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Yoshiteru Fukao
深尾 吉照
Junpei Ikeda
池田 順平
Hiroshi Terai
博 寺井
Masami Konishi
正躬 小西
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酸素製造プラントや各種プラントにおいて用
いられる原料空気圧縮機、工場空気源用圧縮機、化学プ
ラント用ガス圧縮機等の遠心圧縮機の流量や圧力を制御
するための方法に関するものである。
[従来の技術] 一般に、酸素製造プラントや各種プラントにおける遠心
圧縮機としては多段構成のものが゛用いられている。こ
のような多段遠心圧縮機において、第11図に示すよう
に、遠心圧縮機1は、駆動機2からの回転を増速する動
力伝達歯車3によって駆動される第1段目圧縮機4.第
2段目圧縮機5゜第3段目圧縮機6および第4段目圧縮
機7をそなえるとともに、圧縮機4,5間に中間冷却器
8を、圧縮機5,6間に中間冷却器9を、また圧縮機6
゜7間に中間冷却器10をそなえて構成されている。
なお、圧縮機4と5および圧縮機6と7はそれぞれ同一
軸端にオーバハングされている。
このような遠心圧縮機1においては、第1段目の圧縮機
4に吸い込まれた空気は、各圧縮機5〜7および中間冷
却器8〜10によって順次圧縮および冷却され、第4段
目の圧縮機7からプロセスに送出されるようになってい
る。
そして、各段の圧縮機4〜7の入口側には、角度可変式
の入口ガイドベーン(GV)11〜14が設けられ、こ
れらの入口ガイドベーン11〜14の角度を調整するこ
とにより、各圧縮機4〜7に流入する空気容量を調整で
きるようになっている。
また、各段の圧縮機4〜7の出口側には、ディフューザ
ベーン(DV)15〜18が設けられており、これらの
ディフューザベーン15〜18の角度を調整することに
よって、各圧縮機4〜7から流出する空気容量を調整で
きるようになっている。
これらの入口ガイドベーン11〜14およびディフュー
ザベーン15〜18の角度は、それぞれ駆動装置19に
よって任意の値に調整される。
さらに、この遠心圧縮機1全体もしくは各段の圧縮機4
〜7の運転状態、例えば、空気流量、温度、圧力、軸駆
動力等の運転状態量は、それぞれ、流量センサ20.温
度センサ21.圧力センサ22などの検出手段によって
検出される。さらに、駆動機2と遠心圧縮機1との間の
軸駆動力を検出するための動力センサ23が設けられる
。そして、各センサ20〜23と駆動装置19との間に
は、制御装置24が設けられている。
上述のような多段遠心圧縮機を、各種の運転条件に応じ
常に所定の空気容量(流量)を最適運転効率で得られる
ように制御すべく、従来、特開昭55−60693号公
報に開示されるような制御手段がある。
この制御手段においては、遠心圧縮機1全体もしくは各
段の圧縮機4〜7における空気流量、@度。
圧力等によって表した各種め運転状態に対して最適運転
状態を実現するための操作量として、各段の入口ガイド
ベーン11〜14およびディフューザベーン15〜18
の角度の最適な組合せ値を予め制御装置24内の記憶部
にプログラムして記憶させておくか、あるいは、運転状
態と各段の入口ガイドベーン11〜14およびディフュ
ーザベーン15〜18の角度との適当な関数関係を予め
設定しておく。
そして、制御装置24は、センサ2o〜22から状態検
出値を受けると、その検出値から現在の多段遠心圧縮機
の運転状態を演算し、その運転状態に対応した最適な操
作量を求め、その操作量を駆動装置19に出力して、入
口ガイドベーン11〜14およびディフューザベーン1
5〜18を駆動する。
この後、センサ20〜22からの状態検出値をもとに演
算される理論的な最適運転効率と、動力センサ23によ
って求められる実際の運転効率とを比較して最適運転状
態を維持するような制御を行なう。
ここで、実際の運転効率の演算手段としては。
[JIS  B  8345Jに規定されたものが用い
られる。例えば、通常、完全ガスの断熱効率ηadは、
動力センサ23により検出される軸動力Lgを用いれば
g ・・・(1) と表わされ、また、温度センサ21.圧力センサ22に
より検出される吸込温度T□、吸込圧力P工。
吐出温度T2.吐出圧力P2を用いれば、となる。ここ
で、Q□は流量センサ20により検出される吸込ガス流
量、γ□は吸込ガス比重量。
には比熱比、Rはガス定数である。さらに、ポリトロー
プ効率ηpolで表わすと。
となる。
上述した(1)〜(3)式のいずれかにより、圧縮機全
体の実際の運転効率が精度良く演算される。
従って、常時、運転効率を監視することができ。
理論的な運転効率が実現されているがどうかを監視して
、入口ガイドベーン11〜14およびディフューザベー
ン15〜18の角度の組合せが最適か否かを判断する。
そして、常に、最適運転効率が得られるように、ベーン
角度の組合せを調整制御する。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述のような従来の遠心圧縮機の制御手
段では、動力センサ23を設け、(1)式による運転効
率演算を行なっているが1通常、軸動力Lgの測定は性
能試験時に行なわれることもあるが、常時運転中に測定
するには、動力センサ23を特別にそなえる必要がある
ために、コスト高等の不都合を招き好ましくない。
そこで、(2)、 (3)式による温度、圧力を用いた
熱平衡法で運転効率演算を行なう方が一般的である。こ
の場合、回転数、ベーン角度を操作したとき、流量や圧
力は短時間でほぼ定常状態となるが。
運転効率は、(2)、 (3)式から明らかなように、
温度の影響、とりわけ、吐出温度T2の影響が大きく、
圧縮機ケーシングの熱容量が大きい場合、定常状態にな
るまでには時間がかかり実用的ではない、また、吐出温
度T2の計測を行なう吐出部では、流速が大きく精度良
く温度計測を行なうのは困難で、大きな誤差を含んだも
のになりがちであり、このような吐出温度T2を用いた
運転効率では、高精度の効率制御が行なえない。
本発明は、このような課題の解決をはかろうとするもの
で、軸動力や吐出温度を用いることなく、常時、精度良
く運転効率を測定して、高精度の制御を実現した、遠心
圧縮機の制御方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] このため1本発明の遠心圧縮機の制御方法は、入口側お
よび出口側にそれぞれ角度可変式の人口ガイドベーンお
よびディフューザベーンを有する遠心圧縮機を、運転効
率を実測して最適運転効率点を探索しながら、ベーン角
度調整と回転数調整とにより制御する場合に、上記遠心
圧縮機の運転効率を実測するに際し、■上記遠心圧縮機
における回転数、流体流量、吸込温度、吸込圧力および
吐出圧力とを測定し、■測定された回転数および流体流
量と上記の入口ガイドベーンおよびディフューザベーン
の角度とを予め設定された関数に代入して上記遠心圧縮
機内の羽根車固有のスリップ値を算出するとともに、■
測定された吸込温度。
吸込圧力および吐出圧力を予め設定された関数に代入し
て上記遠心圧縮機のヘッド係数を算出した後、■算出さ
れた上記ヘッド係数を上記スリップ値により除算して得
られた値を制御のための運転効率とすることを特徴とし
ている。
[作   用] 上述した本発明の遠心圧縮機の制御方法では、運転効率
を実測するに際して、従来のように、軸動力や吐出温度
などを用いる必要がないため、動力センサが不要となる
ほか、吐出温度が定常状態となるのを待つ必要がなく運
転効率の測定時間を短縮でき、最適運転効率点に到達す
るまでの時間を短縮できる。また、吐出温度を用いない
ため、運転効率の計測精度も向上する。
[発明の実施例] 以下、図面により本発明の一実施例としての遠心圧縮機
の制御方法について説明すると、第1図はその要部であ
る運転効率の実測手順を説明するためのフローチャート
であるが、まず1本実施例による方法の要部を説明する
に先立ち、第4図により本実施例の方法が適用される多
段遠心圧縮機の構成および同多段遠心圧縮機の制御装置
について説明しておく。なお、第4図において、第11
図中の符号と同一のものはほぼ同様の部分を示している
ので、その説明は省略する。ただし、第4図における本
実施例の制御装置が適用される多段遠心圧縮機では、圧
縮機4〜7が全て同二軸上に配列され動力伝達歯車3が
省略されている点が、第11図における多段遠心圧縮機
と異なっているが、本発明の方法は第11図における多
段遠心圧縮機にも適用できる。また、第4図の遠心圧縮
機1において、各段の圧縮機4〜7の入口側には、角度
可変式の入口ガイドベーン(GV)11〜14が設けら
れとともに、各段の圧縮機4〜7の出口側には、ディフ
ューザベーン(DV)15〜18が設けられている。
さらに、第4図に示すように、本実施例における多段遠
心圧縮機では、入口ガイドベーン(GV)11〜14は
それぞれ入口ガイドベーン駆動装置19a〜19dによ
り駆動されるとともに、ディフューザベーン(DV)1
5〜18はそれぞれディフューザベーン駆動袋ffl 
19 e〜19hにより駆動されるようになっている。
また、センサとしては、流量センサ20.温度センサ2
1.圧力センサ22のほかに、圧縮機回転数(駆動機2
の回転数)を検出する回転数センサ25と、湿度センサ
27とが設けられている。
そして、センサ20〜22,25.27からの検出信号
は、すべて制御装置28へ入力されるようになっている
。この制御装置28は、入口ガイドベーン11〜14お
よびディフューザベーン15〜18の角度および遠心圧
縮機1の回転数をそれぞれ制御すべく各駆動装置19a
〜19hおよび駆動機2への制御信号を演算する制御量
演算部29と、操作量演算部30と、中央制御演算部3
1と、同中央制御演算部31に制御指令信号を入力する
ための制御指令入力部32とから構成されている。
ここで、中央制御演算部31は、センサ20〜22.2
5.27からの検出信号を受けこれらの検出信号から多
段遠心圧縮機の運転状態を演算してこれらの検出信号お
よび運転状態信号を回転数制御演算部29およびベーン
角度制御演算部30へ出力する機能をもつとともに、後
述する2段階制御機能、流量減量時制御モード切替機能
、流量増量時制御モード切替機能および流量一定保持制
御機能をもつほか、運転効率の演算・実測機能をも有し
ている。ここでいう運転効率の演算・実測機能が、本発
明の方法の特徴とする点であり、その詳細については第
1図に沿って後述する。
ところで、中央制御演算部31に制御指令入力部32か
ら流量の変更要求が入力されている場合には、中央制御
演算部31の2段階制御機能により、回転数センサ25
からの圧縮機回転数が設定値よりも大きいときは、回転
数制御演算部29による駆動機2の回転数制御(1次制
御)を行なった後、ベーン角度制御演算部30による入
口ガイドベーン11〜14およびディフューザベーン1
5〜18の角度制御(2次制御)が行なわれるようにな
っている。
そして、特に、上記流量の変更要求が減量要求である場
合には、1次制御の回転数制御により上記圧縮機回転数
が設定値になると、中央制御演算部31の流量減量時制
御モード切替機能により、この圧縮機回転数を維持しな
がら、2段階制御機能による制御モードからベーン角度
制御演算部30による入口ガイドベーン11〜14およ
びディフューザベーン15〜18の角度側tlモードに
切り替えられるようになっている。ここで、上記圧縮機
の設定値は、回転数制御によってサージングを生じるこ
となく高効率を得ることのできる最小回転数として与え
られる。
また、特に、上記流量の変更要求が増量要求である場合
には、中央制御演算部31の流量増量時制御モード切替
機能により、上記圧縮機回転数が上記設定値であるとき
はこの圧縮機回転数を維持しなからベーン角度制御演算
部30によるベーン角度制御モードとされ、このベーン
角度制御モードによって増量された流量が所定の上限値
となると、上記2段階制御機能による制御モードに切り
替えられ、回転数制御(1次制御)およびベーン角度制
御(2次制御)が行なわれるようになっている。
ここで、上記流量の上限値は、上記最小回転数の状態で
ベーン角度制御モードにより得られる最大流量として与
えられる。
なお、回転数制御演算部29は、中央制御演算部31か
らの運転状態信号に基づき目標流量に近づきうる最適の
回転数制御量を演算する制御量演算部29aと、この制
御量演算部29aからの回転数制御量に基づき実際に圧
縮機回転数を制御すべく駆動機2の操作量を演算する操
作量演算部29bとから構成されている。同様に、ベー
ン角度制御演算部30は、中央制御演算部31からの運
転状態信号に基づき最高効率状態を保ちながら目標流量
に近づきうる最適のベーン角度制御量を演算する制御量
演算部30aと、この制御量演算部30aからのベーン
角度制御量に基づき実際に各ベーン角度を制御すべく駆
動装置19a〜19hの各操作量を演算する操作量演算
部30bとから構成されている。
次に、本実施例の方法の適用を受ける上述のような遠心
圧縮機の制御装置の基本的な動作について第5,6図を
用いて説明する。
まず1本実施例の遠心圧縮機1において流量を変更制御
する場合には、制御装置28の制御指令入力部32にお
いて目標流量Qpが設定され、この目標流量Qpが制御
信号として中央制御演算部31へ入力される。この中央
制御演算部31においては、入力された目標流量QPが
現在流量Qよりも小さければ流量減量要求信号が入力さ
れたと判断して2段階制御機能または流量減量時制御モ
ード切替機能が動作する一方、入力された目標流量Qp
が現在流量Qよりも大きければ流量増量要求信号が入力
されたと判断して2段階制御機能または流量増量時制御
モード切替機能が動作する。
流量を減量変更する際には、第5図(a)に示すように
、中央制御演算部31において、上述のごとく目標流量
Qから流量減量要求であることを判断してから(ステッ
プAl)、回転数センサ25により検出された圧縮機回
転数が予め設定された最小回転数よりも大きいが否がか
判定される(ステップA2)。
そして、上記圧縮機回転数が最小回転数よりも大きい場
合には、中央制御演算部31がらの運転状態信号をもと
に回転数制御演算部29により駆動機2の回転数を減少
制御しくステップA3)、この回転数制御により変更さ
れた流量Qと、目標流量Qpとの差が回転数制御での流
量許容値ΔQRPMよりも小さいか否かを中央制御演算
部31において判定する(ステップA4)。
上記の流量差が流量許容値ΔQ RPM以上であれば再
びステップA2における回転数判定に戻る一方、流量許
容値ΔQ RPMよりも小さければ、その時点での駆動
機2の回転数つまり圧縮機回転数を固定する(ステップ
A5:2段階制御機能による1次制御終了)、そして、
制御モードを回転数制御から入口ガイドベーン11〜1
4およびディフューザベーン15〜18の角度制御(2
段階制御機能による2次制御)に切り替え、二Φベーン
角度制御により回転数制御よりも細かい流量の調整およ
び最高効率運転点の探索を行なう(ステップA6)。
この後、ベーン角度制御により変更された流量Qと、目
標流量Qpとの差がベーン角度制御での流量許容値ΔQ
vよりも小さいか否か、また、その運転状態が最高効率
となっているかどうかが。
中央制御演算部31において判定される(ステップA7
)。
これらの条件が満たされない場合には、再びステップA
6におけるベーン角度制御に戻る一方、上記条件が満た
された場合には、目標流量Qpに到達したと判断して、
中央制御演算部31における制御モードを、遠心圧縮機
1における流量Qを一定の目標流量Qpに保持制御する
制御モード(第6図により後述する)の状態に切り替え
る(ステップA8)。
ところで、ステップA2において圧縮機回転数が予め設
定された最小回転数であると判定された場合(ステップ
A3の回転数減少制御を行なうことにより最小回転数状
態となった場合も含む)には、流量減量時制御モード切
替機能により、その後回転数制御を行なうことなく、圧
縮機回転数を最小回転数に維持したまま、ステップA6
のベーン角度制御によって流量制御を行なう制御モード
に切り替える。そして、以下、上述と同様にしてステッ
プA7.A8を実行する。
一方、流量を増量変更する際には、第5図(b)に示す
ように、中央制御演算部31において、目標流量Qから
流量増量要求であることを判断しくステップBl)、回
転数センサ25により検出さ   ゛れた圧縮機回転数
が予め設定された最小回転数よりも大きいか否かが判定
される(ステップB2)。
そして、上記圧縮機回転数が最小回転数よりも大きい場
合には、2段階制御機能によって、中央制御演算部31
からの運転状態信号をもとに回転数制御演算部29によ
り駆動機2の回転数を増加制御しくステップB3)、こ
の回転数制御により変更された流量Qと、目標流量Qp
との差が回転数制御での流量許容値ΔQ RPMよりも
小さいか否かを中央制御演算部31において判定する(
ステップB4)。
上記の流量差が流量許容値ΔQRPM以上であれば再び
ステップB3における回転数増加制御に戻る一方、流量
許容値ΔQ RPMよりも小さければ。
その時点での駆動機2の回転数つまり圧縮機回転数を固
定する(ステップB5:2段階制御機能による1次制御
終了)。そして、制御モードを回転数制御から入口ガイ
ドベーン11〜14およびディフューザベーン15〜1
8の角度制御に切り替え、前述した流量減量要求時のフ
ローにおけるステップ八6〜A8と全く同様のステップ
86〜B8を実行する(2段階制御機能による2次制御
)。
ところで、ステップB2において圧縮機回転数が予め設
定された最小回転数であると判定された場合には、流量
増量時制御モード切替機能により、その圧縮機回転数を
最小回転数に維持したまま、制御モードを入口ガイドベ
ーン11〜14およびディフューザベーン15〜18の
角度制御に切り替え、このベーン角度制御により最高効
率運転点にて流量の増量制御を行なう(ステップB9)
この後、ベーン角度制御により変更された流量Qと、目
標流量Qpとの差がベーン角度制御での流量許容値ΔQ
vよりも小さいか否か、また、その運転状態が最高効率
となっているかどうかが、中央制御演算部31において
判定される(ステップB 10)。これらの条件が満た
されない場合には、その時点での流量Qが所定の上限値
となったか否かを判定する(ステップB11)。流ff
1Qが所定の上限値となっていない場合には、再びステ
ップB9によるベーン角度制御に戻る一部、流量Qが所
定の上限値となった場合には、中央制御演算部31にお
ける制御モードを、2段階制御機能による制御モードに
切り替え、ステップB3の実行に移る。
また、ステップBIOにおける条件が満たされた場合に
は、目標流量Qpに到達したと判断して、中央制御演算
部31における制御モードを、遠心圧縮機1における流
量Qを一定の目標流量Qpかつ最高効率運転状態に保持
制御する制御モード(第6図により後述する)の状態に
切り替える(ステップB8)。
上述のようにして、遠心圧縮機1における流量Qが目標
流量Qpとなった後は、前述の通り中央制御演算部31
における制御モードは流量一定保持制御モードになる(
ステップA8.B8)。この流量一定保持制御モードに
よる制御フローを第6図により説明する。
第6図に示すように、ステップA8.B8により、また
は、制御指令入力部32からの制御信号により流量一定
保持制御モードとすべく流量一定保持制御要求を受ける
と(ステップC1う、中央制御演算部31は、流量セン
サ20からの検出信号を常時監視し、大気温度変化等の
環境変化に対して流量Qが目標流量Qpから変動した場
合に、その流量変動分ΔQ(=Qp−Q)を求め、同流
量変動分ΔQの大きさがベーン角度制御での流量許容値
ΔQvよりも小さいか否かを判定する(ステップC2)
、この流量変動分ΔQの大きさが流量許容値ΔQvより
も小さければ再び流量変動監視状態に戻る一方、流量許
容値へ〇v以上であれば、入口ガイドベーン11〜14
およびディフューザベーン15〜18の角度制御を行な
って(ステップC3)、流量変動分ΔQを修正し流量Q
が一定の目標流量Qpかつ最高効率運転状態に保持する
このとき、中央制御演算部31は、常時、ベーン角度制
御により修正した流量変動分ΔQを積算して記憶してお
き、その積算値ΣΔQの大きさが回転数制御での流量許
容値ΔQ RPMよりも小さいか否かを判定す乞(ステ
ップC4)。この積算値ΣΔQの大きさが流量許容値Δ
Q RPMよりも小さければ再びステップC2による流
量変動監視状態に戻る一部、流量許容値ΔQ RPM以
上であれば、回転数センサ25により検出された現時点
での圧縮機回転数が予め設定された最小回転数よりも大
きいか否かが判定される(ステップC5)。
そして、上記圧縮機回転数が最小回転数よりも大きい場
合には、回転数制御演算部29により駆動機2の回転数
を制御し圧縮機回転数を流量許容値ΔQ RPMに対応
する1ステップ分制御する。これと同時に、入口ガイド
ベーン11〜14およびディフューザベーン15〜18
の角度制御を行ない、流量Qを目標流量Qpかつ最高効
率運転状態にするとともに、積算値ΣΔQもゼロにリセ
ットする(ステップC6)。
一方、ステップC5において上記圧縮機回転数が予め設
定された最小回転数であると判定された場合には、積算
値ΣΔQの正負を判定しくステップC7)、この積算値
ΣΔQが正であれば、流量Qを増加する方向つまり圧縮
機回転数を増加する方向への回転数制御を行なえばよく
、圧縮機回転数を最小回転数よりも大きくなるように制
御すればよいので、ステップC6による回転数制御を行
なう。また、積算値ΣΔQが負であれば、回転数制御を
行なうことなく、そのベーン角度を維持したまま、再び
ステップC2による流量変動監視状態に戻る。
このようにして、遠心圧縮機1における流iQは、環境
変化により変動しても常に一定の目標流量Qpかつ最高
効率運転状態に保持されるが、第6図に示すようなフロ
ーに基づく流量一定保持制御は、特に駆動機2として微
小な回転数制御ができないガスタービンやスチームター
ビンを用いる場合に有効であり、ステップ的な回転数制
御によりステップ的に得られる流量値をより細かなベー
ン角度制御により補間しかつ最高効率運転状態に制御す
るものと考えられる。
さて、ここまで、本実施例の遠心圧縮機1の制御装置2
8による大きな3つの制御機能(流量減量変更制御、流
量増量変更制御、流量一定保持制御)について説明した
が、以下に、これらの制御機能を実現する際に用いられ
るさらに詳細な部分、特にベーン角度の制御量の決定方
法(ステップA6、B6.B9.C3)について、第7
〜10図により説明する。
本実施例では、4段の遠心圧縮機4〜7をそなえた多段
遠心圧縮機について制御するようにしているが、ベーン
角度制御に際して各段における入口ガイドベーン11〜
14およびディフューザベーン15〜18を別個独立に
制御するとその制御操作が極めて複雑かつ煩雑となり収
束も不安定となるので、入口ガイドベーン11〜14お
よびディフューザベーン15〜18の角度を無次元化し
1組の無次元入口ガイドベーン角度αおよび無次元ディ
フューザベーンβで代表して、制御操作の簡素化をはか
っている。
まず、第8図(a)、(b)により無次元入口ガイドベ
ーン角度αおよび無次元ディフューザベーン角度βの定
義および意味について簡単に説明する。
一般に遠心圧縮機1の特性として、第8図(a)に示す
ような流量−吐出圧(Q−P )曲線がある。遠心圧縮
機が単段であれば、当然、特性曲線は1つだけであるの
で、入口ガイドベーンおよびディフューザベーンの角度
を無次元化する必要はないが、多段遠心圧縮機の場合、
第8図(b)に示すように、各段の遠心圧縮機ごとに特
性曲線は異なる。
そこで、圧力(吐出圧P)が装置側抵抗によりほぼ一定
の場合に、各入口ガイドベーン11〜14の角度を、各
段の遠心圧縮機4〜7の運転流量Q1〜Q4が設計流量
Qo(=Q1)に対して同−比の相似運転流量となるよ
うな1つの無次元入口ガイドベーン角度αとして表すと
ともに、各ディフューザベーン15〜18も、各段の遠
心圧縮Ia4〜7の運転流量Ql−Q4が設計流量Qo
(=Q1)に対して同−比の相似運転流量となるような
1つの無次元ディフューザベーン角度βとして表す。
即ち、第5図(b)において、ディフューザベーン15
〜18の角度を設計値一定とし各段の圧力比配分を不変
とし、ある段の設計吐出圧Poを一定とすると、各入口
ガイドベーン11〜14の角度について流量Q1〜Q4
が定まる。これらの設計流量Qo(=Q1)に対する比
Q2/Ql(Q3/Q1.Q4/Ql)が同一となるよ
うな各段の入口ガイドベーン11〜14の角度(GV□
〜G V4)を、次式(4)のような無次元入口ガイド
ベーン角度αとして表す。
α=Kna(αn/ana−1)−(4)ここで、αn
はn段目の入口ガイドベーンの角度、αn0はn段目の
入口ガイドベーン基準角度、Knαはn段目の運転流量
が設計流量QDに対して各段相似運転流量になるように
決められるn段目の入口ガイドベーン角度の係数である
また、この無次元入口ガイドベーン角度αと全く同様に
して、各段のディフューザベーン15〜18の角度も、
次式(5)のような無次元ディフューザベーン角度βと
して表す。
β=Knβ・(βn/βn、−1)  −(5)ここで
、βnはn段目のディフューザベーンの角度、βn0は
n段目のディフューザベーン基準角度、Knβはn段目
の運転流量が設計流量Qoに対して各段相似運転流量に
なるように決められるn段目のディフューザベーン角度
の係数である。
そして、ベーン制御演算部30の制御量演算部30aに
おいて、予め、入口ガイドベーン11〜14およびディ
フューザベーン15〜18の角度を上述のように定義さ
れる1組の無次元入口ガイドベーン角度αおよび無次元
ディフューザベーンβとしてそれぞれ表しておき、この
後、第7図に示すようなフローに従い、これらの無次元
ベーン角度α、βにより決まる無次元ベーン角度平面α
β上においてベーン角度の制御量を決定する(ここで説
明するベーン角度制御量の決定方法は外挿法と呼ばれる
)。
前述したようにステップA6.B6.B9.C3におい
てベーン角度制御モードになると、本実施例では、ベー
ン角度制御演算部30の制御量演算部30aで第7図に
示すフローが開始され、まず、無次元ベーン角度平面α
β上において、第9図(a)に示すように、現在のベー
ン位置Aの近傍に同A点を含む適当な3点A、B、Cを
選択する(ステップDi)。そして、選択した3点A、
B、Cについて、操作量演算部30bおよび駆動装置1
9a〜19hにより、実際に入口ガイドベーン11〜1
4およびディフューザベーン15〜18を駆動し、各点
A、B、Cにおける流量Qおよび効率ηを実測する(ス
テップD2)、ここで、流量Qは、流量センサ20によ
り検出され中央制御演算部31を介して制御量演算部3
0aに入力される一方、効率ηは、センサ20〜22か
らの検出信号をもとに中央制御演算部31において演算
されてから制御量演算部30aに入力される。
ステップD3においては、無次元ベーン角度平面αβ上
で、第1回目の実測点A−Cを取り囲むように第1回目
の複数(本実施例では9個)の外挿点■〜■を展開して
設定する。そして、各外挿点■〜■における流量および
効率を、実測点A−Cにおける実流量および実効率から
予測する(ステップD4)。
つまり、前述したように、流量Qおよび効率ηには、回
転数ごとに第10図に示すような特性曲面(流量につい
てはQ、>Q□>Q、>Q3、効率についてはη。〉η
、〉η2〉η、)があり、3つの実測点A−Cにおける
実流量および実効率から、それぞれ第10図に示す特性
曲面に対応する流量特性曲面および効率特性曲面を、平
面近似あるいは曲面近似により推定する。ついで、この
推定された特性曲面をもとに、各外挿点■〜■における
流量および効率を予測するのである。
ところで、無次元ベーン角度平面αβ上において、一般
に流量Qおよび効率ηは、圧縮機回転数ごとに第10図
に示すような傾向(特性曲面:Qo。
Q工+ Q29 Q3は等流量線、η。、η□、η2.
η。
は等効率a)をもっている。特に、図中、流量について
はQ、>Q□>Q、>Q、の関係があり、ベーン角度α
、βが大きくなれば必ず流量は増加するというベーン角
度と流量増減との関係があるので。
この関係を予め制御量演算部30aに設定して記憶させ
ておき、ステップD2において実測された流量値の信頼
性の検証をステップD5.D6により行なう。
即ち、第9図(a)に示す第1回目の実測点A〜Cにつ
いては上記関係から実測点AとBとでは必ず点Bにおけ
る流量の方が点Aにおける流量よりも大きくなることが
明らかであるから、ステップD2による各実測点A−C
の実計測流量のうち。
実測点AとBとを予め記憶されている流量増減関係と比
較しくステップD5)、その増減関係が逆転している場
合には、比較結果が論理矛盾を起こすものであると判定
しくステップD6)、流量センサ20による計測誤差が
大きいと判断して、この実計測流量に基づくデータ取り
込みをキャンセルし、再度実計測流量を求めるべくステ
ップD2に戻る。
また、上記比較結果が論理矛盾を起こすものでないと判
定された場合(ステップD6)には、次のステップD7
へ移る。このようにして、実計測流量の信頼性を検証す
ることにより、制御実行中に計測された流量の変動や計
測上の誤差等のために目標流量の方向を見失うことなく
、ベーン角度制御を行なえるようになる。
そして、ステップD6において上記比較結果が論理矛盾
を起こすものでないと判定された場合には、ステップD
7において、上記の第1回目の外挿点■〜■の中から、
予測された流量が目標流量Qpに近く且つ予測された効
率が高い外挿点を選択する。
次に、ステップD8において、ステップD7により選択
された外挿点がサージング領域に入るものか否かの判定
を行なう。サージング領域は、第10図に示すように、
圧縮機回転数ごとに無次元ベーン角度平面αβ上におい
てサージング防止ラインSL2により規定することがで
きる(サージング防止ラインSLの斜線側部分)。従っ
て、制御量演算部30aにおいて、サージング領域を規
定するサージング防止ラインSL2を、圧縮機回転数ご
とに無次元ベーン角度α、βの関数として予め設定して
記憶させておき、ステップD7により外挿点が選択され
るたびに、その外挿点が、サージング防止ラインSL2
を越えてサージング領域に入るか否かをチエツクするの
である。
選択された外挿点がサージング領域内のものである場合
には、今回選択した外挿点以外の外挿点の中から、予測
された流量が目標流量Qpに近く且つ予測された効率が
高いものを選択してから(ステップD9)、再びステッ
プD8において、その外挿点が、サージング領域に入る
か否かをチエツクする。これを繰り返すことにより、サ
ージング領域内にある外挿点以外の外挿点の中から目標
流量Qpに近く且つ高効率の外挿点を選択する。
このようにして、ベーン角度制御に伴ってサージングが
発生するのを確実に防止できる。
目標流量に近く且つ高効率の外挿点でサージング領域に
入らないものが選択されると[ここでは第9図(a)に
おける外挿点のが選択されたものとする]、この外挿点
■の座標である1組の無次元入口ガイドベーン角度αお
よび無次元ディフューザベーン角度βを、各段における
実際の入口ガイドベーン11〜14およびディフューザ
ベーン15〜18の角度に変換する(ステップD10)
つまり、前述した(4)、 (5)式から、実際に操作
すべきベーン角度αn、βn(本実施例ではn=1〜4
)を求めるのである。
無次元ベーン角度α、βから実際のベーン角度αn、β
nを求めるステップD10においては、遠心圧縮機4〜
7のいずれかにおいて運転点のバラツキを生じる外乱を
検出した場合、次のようにして、外乱を生じた段の遠心
圧縮機における運転流量の相似運転流量からの偏差を修
正することができる。
各段の運転特性(ヘッド上2次段の吸込流量Q、、)は
、一般に次式のように表わされる。
n=に・R−T□・((P2/Pユ)”−1)/(に−
1)・・・(6) QzoCI: 17p2−C7) 各段が設計流量に対して相似運転流量となるように、各
段の入口ガイドベーン11〜14およびディフューザベ
ーン15〜18の角度が、無次元ベーン角度α、βから
(4)、 (5)式により求められ操作量として与えら
れていても、外乱により、例えばある段の吸込温度のみ
が相対的に低くなったとすると、外乱を生じた遠心圧縮
機のヘッドHは変わらないので、(6)式より吐出圧力
P2が大きくなる。その結果、(7)式より次段の吸込
流量Q2゜は減少し、相似運転流量が変化することにな
る。
このように外乱が生じることにより、各段が設計流量に
対して相似運転流量であることが変化してしまい、運転
点のマツチング不良から効率の低下やある段のみが早く
サージングを起こすといった現象が生じて、運転範囲が
狭くなってしまう。
そこで、(8)、 (9)式のように、検出された外乱
に基づきこの外乱を生じた段における入口ガイドベーン
およびディフューザベーンの無次元補正量[Knα・A
工・(αnt/αno)等]を求め、各無次元補正量を
、無次元入口ガイドベーン角度αおよび無次元ディフュ
ーザベーン角度βに付加して得られる(8)、 (9)
式から、外乱を生じた段における入口ガイドベーンおよ
びディフューザベーンの角度を求めるのである。
α=Knα・(αn/α。。+ A’□・((t nt
/ αno )+A、・(αnRH/αno)十・・・
−1)・・・(8) β=Knβ・(βn/βn0÷Bt”(β、1/βno
)+B、・(βflRI+/β。。)÷−・−1)・・
・(9) ここで、αntはn段目の吸込温度による外乱補正量、
αnRHはn段目の湿度による外乱補正量、β。tはn
段目の吸込温度による外乱補正量、βnRHはn段目の
湿度による外乱補正量、Aユ、A、、B工。
B2は係数である。
このようにして、目標流量Qpに近く且つ高効率の外挿
点を探索している際においても、外乱を生じた遠心圧縮
機における運転流量の相似運転流量からの偏差を修正す
ることができ、さらにこの修正により、各段における流
量を設計流量に対して常に相似運転流量とすることがで
きる。
以上のようにして、外乱を生じた段がある場合には(8
)、 (9)式により、また、外乱を生じていない段に
ついては(4)、 (5)式により、1組の無次元入口
ガイドベーン角度αおよび無次元ディフューザベーン角
度βから実際の入口ガイドベーン11〜14およびディ
フューザベーン15〜18の角度が求められ、得られた
角度に応じてベーン角度制御演算部30の操作量演算部
30bから駆動装置19a〜19hへ制御信号を出力し
て、入口ガイドベーン11〜14およびディフューザベ
ーン15〜18を駆動制御する(ステップD11)。
この後1以上のベーン駆動制御により変更された流量Q
と、目標流量Qとの差がベーン角度制御での流量許容値
ΔQvよりも小さいか否か判定して(ステップD12)
、その流量差が流量許容値ΔQvよりも小さければ、そ
の時点でベーン角度制御を終了する一方、上記流量差が
流量許容値ΔQv以上であれば、再びステップD3に戻
り新たな基本点を3点選択して、これらの第2回目の基
本点や同基本点を取り囲むように展開される第2回目の
外挿点について、上述と同様にステップD3〜D12を
実行する。
ここで、第2回目に選択される基本点は、第9図(a)
に示すように、第1−目の実測点のうちの1点Aと、第
1回目に選択されステップD12において入口ガイドベ
ーン11〜14およびディフューザベーン15〜18を
操作し流量、効率を実測した外挿点■と、第1回目の外
挿点のうち残りの外挿点から選ばれたもの■との3点と
し、これらの基本点のまわりに、第1回目の外挿点■、
■。
■、実測点B、Cおよび新たな外挿点p工〜p4の9点
に相当する位置での流量、効率を実測点A。
外挿点のおよび■の値を基に予測する。
このようにして、ステップD12における条件が満たさ
れるまで、操作点を選択し入口ガイドベーン11〜14
およびディフューザベーン15〜18を操作し流量、効
率を実測してから、外挿点を展開して、目標流量Qpに
近く且つ高効率の外挿点を求めてベーン角度制御を行な
うのである。
なお、上記実施例では、基本点のまわりにおける外挿点
の展開を、第9図(a)に示すように、9個の1次外挿
点のみとしているが、第9図(b)に示すように、9個
の1次外挿点のまわりにさらに15個の2次外挿点を選
択して、これらの外挿点についても流量および効率を予
測するようにしてもよい。ただし、実測点の個数を本実
施例では3個としているが、これに限定されるものでは
なく、4個以上であってもよい。また、外挿点の展開の
仕方も第9図(a)、(b)に示すようなものに限定さ
れるものではなく、外挿点の範囲を任意に変化させでも
よい。
また、本実施例では1例えば、最も単純な例として、圧
縮機回転数Nで、無次元ベーン角度平面上の(α、β)
=(C1,β、)のa点において流量がQ、である運転
状態から、目標流量Q2へ減量する場合には、第5図(
a)のフローに従い、まず1回転数制御モード(2段階
制御機能における1次制御)により前述のごとく設定さ
れている最小回転数RPMminまで圧縮機回転数を減
少させて、流量を第10図に示すようなαβ平面上のa
点(α、。
β□)とした後、ベーン角度制御モードにより(第7図
のフローに従う)、a点から目標流量Q2に近く且つ高
効率η、の5点(C2,β2)が探索されて。
流量の減量変更がなされるのである。
以上、本実施例における遠心圧縮機1の制御方法の大部
分について説明したが1本発明の方法の特徴とするとこ
ろは、以上のような制御において、最高運転効率点を探
索する際に、実際の運転効率を演算・実測する点にある
。この運転効率の演算・実測を行なう箇所は、前述した
各ステップのうち、A6.A7.B6.B7.B9.B
IO,C3゜C6,D2の部分にある。
次に、その運転効率の実測手順を第1〜3図により説明
する。遠心圧縮機1の各膜特性は、第2図に示すように
、無次元量の運転効率η、ヘッド係数μと、回転数Nと
流量Qとの比Q/Nとの関係で表わすことができる。こ
こで、運転効率ηとヘッド係数μとにより、遠心圧縮機
1内の羽根車固有の特性であるスリップ値Sを定義する
と、S=μ/η           ・・・(10)
となる。また、このスリップ値Sは、第3図に示す羽根
車出口速度三角形より、 s = Q 02 / u 2         ・=
 (11)とも表わすことができる。ここで、第3図に
おいて、Cは羽根車出口絶対流速、Co1は羽根車出口
絶対流速Cの周方向成分、C2は羽根車出口周速である
。(11)式からも明らかなように、スリップ値Sは、
遠心圧縮機1の羽根車固有の特性であり、予め稼動前や
稼動初期に、ベーン角度α、βおよびQ/Nと、スリッ
プ値Sとの関係を、s = f (a 、  β、Q/
N)      −(12)のように求めておけば、流
量センサ2oおよび回転数センサ25により流量Qおよ
び回転数Nを測定する(第1図のステップS1参照)こ
とで、(12)式からスリップ値Sが算出されることに
なる(第1図のステップS2参照)。
従って、(10)式より、後はヘッド係数μが算出され
れば、運転効率ηが得られることになる。ヘッド係数μ
とヘッドHとの間には、 μ= H/ (u z” / g )       ・
・・(13)なる関係があるので、温度センサ21およ
び圧力センサ22により、吸込温度T工、吸込圧力P□
吐出圧力P2を測定する(第1図のステップS1参照)
ことで、(6)式によりヘッドHが算出され(第1図の
ステップS3参照)、得られたヘッドHと羽根車出口周
速u2とに基づき、(13)式によりヘッド係数μが算
出される(第1図のステップS4参照)。ここで、(1
3)式中、gは重力加速度、また、羽根車出口周速u2
は、測定された回転数Nと既知の羽根車直径とから求め
られる。
そして、(12)、 (13)式からそれぞれ求められ
たスリップ値S、ヘッド係数μを(10)式に代入する
ことにより、実際の運転効率ηが、ヘッド係数μをスリ
ップ値Sで除算した値として演算・実測されることにな
る(第1図のステップS5参照)。
本実施例では、このようにして実測された実際の運転効
率ηに基づき、最高運転効率点を探索し、遠心圧縮機1
を制御するのである。
以上のように1本実施例の方法によれば、軸動力や吐出
温度T2などを用いることなく、常時。
精度良く運転効率を実測でき、極めて高精度に遠心圧縮
機1を制御できるのである。また、動力センサ23が不
要であり、装置に要するコストを低減できるほか、従来
のように、吐出温度T2が定常状態になるのを待つ必要
もなく、運転効率ηの測定時間を短縮でき、最高運転効
率点に到達するまでの時間も短縮できる。
一方、本実施例によれば、入口ガイドベーン11〜14
およびディフューザベーン15〜18の角度制御に際し
、第7図に示すような外挿法により、適当な操作点を直
接探索しながら求めるようにしたので、予めベーン角度
等の組合せをプログラムする必要がなく、環境変化や経
年変化に即応しながら、常に高効率を保持しながら目標
流量Qpに近づくように最小操作回数で流量制御を行な
える利点がある。
また、本実施例によれば、上記外挿法においてサージン
グ領域内にある外挿点以外のものから目標流量Qpに近
く且つ高効率の点を選択できるようにしたので、ベーン
角度制御に伴ってサージングが発生するのを確実に防止
できるほか、実測された流量に論理矛盾がある場合には
、計測誤差が大きいと判断するようにしたので、検出流
量値さらには制御方法の信頼性を高゛めることになる。
さらに、本実施例によれば、駆動機2の回転数制御を1
次制御として含む2段階制御機能による制御と、入口ガ
イドベーン11〜14およびディフューザベーン15〜
18の角度制御とを適宜選択して行なうことにより、広
い流量範囲に亘り極めて高い運転効率で流量制御を行な
えるようになるほか、流量制御を行なう場合1回転数が
設定値よりも大きいときには、回転数制御により効率良
く大きなステップでの流量制御(1次制御)が行なわれ
、流量を目標流量に近づけてから、ベーン角度制御(2
次制御)により目標流量QPかつ高効率点を探索するこ
とができ、高効率を保ちながら流量制御を行なえる利点
がある。
また1本実施例では、多段遠心圧縮機について、−無次
元入口ガイドベーン角度αおよび無次元ディフューザベ
ーン角度βを用いることにより、多数ある制御対象とし
ての入口ガイドベーン11〜14およびディフューザベ
ーン15〜18の角度を1組のものとして扱うことがで
きるようになるので、制御の複雑化を招くことなく、極
めて容易に多段遠心圧縮機の制御を行なうことができる
ほか、各段について良好なマツチング状態を得ることが
でき、広い運転範囲および高効率運転を実現できる利点
もある。
なお、上記実施例では、4段遠心圧縮機に本発明の装置
を適用した場合について説明しているが、本発明の装置
は、単段や4段以外の複数段の遠心圧縮機にも適用でき
、上記実施例と同様の効果が得られる。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の遠心圧縮機の制御方法に
よれば、スリップ値およびヘッド係数を算出して実際の
運転効率を演算・実測するように構成したので、常時、
精度良く運転効率を実測でき、極めて高精度に遠心圧縮
機を制御できる効果がある。また、従来の動力センサが
不要で装置に要するコストを低減できるほか、吐出温度
が定常状態になるのを待って運転効率を実測する必要も
なく、運転効率の測定時間を短縮でき最高運転効率点に
到達するまでの時間も短縮できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1〜10図は本発明の一実施例としての遠心圧縮機の
制御装置を示すもので、第1図はその要部である運転効
率の実測手順を説明するためのフローチャート、第2,
3図はいずれも本実施例の方法の原理を説明するための
図、第4図は本発明の方法を適用される制御装置のブロ
ック図、第5図(a)は上記制御装置の流量減量要求時
の制御手順を説明するためのフローチャート、第5図(
b)は上記制御装置の流量増量要求時の制御手順を説明
するためのフローチャート、第6図は上記制御装置の流
量−足保持制御モードにおける制御手順を説明するため
のフローチャート、第7図はその入口ガイドベーンおよ
びディフューザベーンの角度制御手順を詳細に説明する
ためのフローチャート、第8図(a)、(b)はいずれ
も無次元入口ガイドベーン角度および無次元ディフュー
ザベーン角′度を説明するための流量−吐出圧特性を示
すグラフ、第9図(a)、(b)はいずれも入口ガイド
ベーンおよびディフューザベーンの角度制御手順にお 
 ・ける外挿法を説明するための無次元ベーン角度平面
、第10図は無次元ベーン角度平面上における流量特性
曲面、効率特性曲面およびサージング領域を示すグラフ
であり、第11図は従来の遠心圧縮機を示すブロック図
である。 図において、1−・−遠心圧縮機、2・・・−駆動機、
4〜7・−圧縮機、8〜10・−中間冷却機、11〜1
4・・−人口ガイドベーン、15〜18・−ディフュー
ザベーン、19 a 〜19 h−・−駆動装置、20
 ・−・・流量センサ、21 ・−・・・温度センサ、
22・−圧力センサ、25・−回転数センサ、27−=
湿度センサ、28・−・制御装置、29・・−・回転数
制御演算部、29a−・・制御量演算部、29b−操作
量演算部、30・−ベーン角度制御演算部、30a・−
・−・制御量演算部、30b・−操作量演算部、31−
中央制御演算部、32−・・制御指令入力部。 特許出願人 株式会社 神戸製鋼所

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 入口側および出口側にそれぞれ角度可変式の入口ガイド
    ベーンおよびディフューザベーンを有する遠心圧縮機に
    つき、運転効率を実測して最適運転効率点を探索しなが
    ら、上記の入口ガイドベーンおよびディフューザベーン
    の角度調整と上記遠心圧縮機の回転数調整とにより上記
    遠心圧縮機を制御する遠心圧縮機の制御方法において、
    上記遠心圧縮機の運転効率を実測するに際し、まず上記
    遠心圧縮機における回転数、流体流量、吸込温度、吸込
    圧力および吐出圧力とを測定し、測定された回転数およ
    び流体流量と上記の入口ガイドベーンおよびディフュー
    ザベーンの角度とを予め設定された関数に代入して上記
    遠心圧縮機内の羽根車固有のスリップ値を算出するとと
    もに、測定された吸込温度、吸込圧力および吐出圧力を
    予め設定された関数に代入して上記遠心圧縮機のヘッド
    係数を算出した後、算出された上記ヘッド係数を上記ス
    リップ値により除算して得られた値を運転効率として高
    効率点を探索することを特徴とする、遠心圧縮機の制御
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009107295A1 (ja) * 2008-02-28 2009-09-03 三菱重工業株式会社 ターボ冷凍機および熱源システムならびにこれらの制御方法

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WO2009107295A1 (ja) * 2008-02-28 2009-09-03 三菱重工業株式会社 ターボ冷凍機および熱源システムならびにこれらの制御方法
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