JPH0119819Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は電気機器におけるコネクタの取付構
造の技術分野で利用され、コネクタのプラグが後
面板の後面から突出しないように改良した構造に
関するものである。

（従来技術） 従来第３図に示すように、電気機器ａの後面パ
ネルｂの内側にコネクタのジヤツクを水平方向に
取り付けたものが周知であつた。しかしながらこ
の場合においてジヤツクが水平方向に取り付けら
れているためその相手側のプラグｃが水平方向に
突出し、この電気機器ａを例えば棚ｄ上に載置し
た場合に、その奥の壁ｅのためにプラグｃに接続
されているコードｆが急な角度で曲げられ、コー
ドｆが損傷するおそれがあるのみならず、後面パ
ネルｂからのプラグｃの突出により、壁ｅと間に
無用のスペースを必要とし、より広い設置スペー
スを必要とするという問題点があつた。

（考案の目的） この考案は前記の事情にかんがみ、電気機器の
後面パネルにおけるコネクタの突出によるデツド
スペースを無くすると共にコードの引き回しにも
支障ないようにして前記の問題点を解決すること
を目的とする。

（考案の構成） この考案においては、電気機器の後面パネルは
短辺板と長辺板とよりなりその短辺板および長辺
板をほぼ直交させて断面三角形の溝状凹部を形成
せしめ、前記短辺板にコネクタのジヤツクを取り
付けると共に、前記長辺板の直交していない他端
は前記後面パネルより若干前方に位置させたこと
を特徴とする電気機器のコネクタ取付構造に係る
ものである。

（実施例） 以下に第１図および第２図を参照しつつこの考
案の一実施例を詳述する。第２図において左が前
（矢符Ｆ方向）、右が後、第１図においてＬが左、
Ｒが右である。

１は電気機器のケースであり、上面板１ａ、底
面板１ｂ、前面および側面パネル（何れも図示省
略）ならびに後面パネル２よりなり、底面板１ｂ
の下部には支持脚１ｃが突設されている。

さらに後面パネル２は、左右方向の長さは等し
いがそれと直角方向の幅の短い短辺板２ａおよび
幅の長い長辺板２ｂのそれぞれ一端２ｃおよび２
ｄを重ね合わせて両板２ａ，２ｂをほぼ直角にし
て、ねじ手段４によつて接続させることにより、
断面が不等辺直角三角形をなす左右方向の溝状の
凹所５が形成される。そしてこの実施例では長辺
板２ｂは短辺板２ａの下部に接続され、長辺板２
ｂの直交していない他端２ｅは底面板１ｂと交差
して後面パネル２の短辺板２ａの後面より若干前
方に位置するように構成されている。なおこの実
施例では短辺板２ａは後面パネル２の一部を折り
曲げて形成され、長辺板２ｂは底面板１ｂの一部
を折り曲げて形成されているが、これらは各単独
に形成してそれらの間を公知の手段で接続するよ
うにしてもよい。また短辺板２ａと長辺板２ｂを
１枚板で形成してもよい。

短辺板２ａの内側には、ジヤツク取付板６がね
じ手段７によつて短辺板２ａと間隔をあけて平行
に取り付けられる。ジヤツク取付板６には、コネ
クタの一方のジヤツク８が多数左右に並べて取り
付けられ短辺板２ａにはこれらジヤツク８の先端
部を貫通させるための貫通孔２ｆが穿設される。
これらジヤツク８にはコネクタの他方のプラグ９
が挿入され、プラグ９に接続されたコード９ａが
ケース１の外部に延長されている。

なおジヤツク取付板６の上部にはプリント基板
１０が取り付けられ、各ジヤツク８と電気的に接
続されている。さらに長辺板２ｂには、端子盤１
１が上向に傾斜して取り付けられる。端子盤１１
の表面には端子を取り付ける端子ねじ１１ａが端
子板１１ｂに多数並設され、この端子板１１ｂが
プリント基板１１ｃに取り付けられて電気結線を
接続するべく構成されている。

このようにして構成されたケース１を棚ｄ上に
載置し、後面パネル２を奥の壁ｅに接近させて
も、プラグ９は溝状の凹所５内に下向に傾斜して
納まつているから、コード９ａはプラグ９に対し
て急な角度で曲げられることもなく、また長辺板
２ｂの他端２ｅは後面パネル２より若干前方に位
置しているから、他端２ｅと壁ｅとの間はコード
９ａを引き回わすのに適宜な間隔ｇを確保するこ
とができる。

この考案は前記した実施例以外に、下記する変
形もまた可能である。

(イ) ジヤツクを取り付けるためのジヤツク取付板
と短辺板とを別個としたが、これをどちらか一
方で兼用させてもよい。

(ロ) この実施例では短辺板を上に長辺板を下にし
て接続した。このようにすればプラグに接続さ
れたコードは下方に延長し、コードの自重によ
る折れ曲りが無く、コードの引き回しがより容
易となる。しかしながら短辺板と長辺板との上
下は逆であつても斜上方に突出するプラグのコ
ードを何らかの手段でケースに支えれば支障な
い。また短辺板と長辺板とを左右に配置して断
面三角形の凹所の溝を上下方向としてもよい。

（考案の効果） この考案は、電気機器の後面パネルが、短辺板
と長辺板とでほぼ直角に形成して、不等辺直角三
角形の溝状の凹部を設け、短辺板の内側にコネク
タのジヤツクを取り付けたから、コネクタのプラ
グは前記した凹部の内部に傾斜して納まつて後面
パネルよりも後方に突出しないようにすることが
でき、この電気機器のケースの後面を壁に充分に
接近させうるのみならず、長辺板の他端すなわち
後端をケースの後面より若干前方に位置させたか
ら、プラグから延長されるコードは急な折れ曲り
を強制されることもなく、長辺板の後端と壁との
間隔ｇを経由してコードは支障なく前方に引き出
すことができ、電気機器の設置に場所を取らない
という、特有かつ顕著な効果を奏しうるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はいずれもこの考案の一実
施例を示し、第１図は後面板とジヤツク取付板の
接続を分解した要部斜視図、第２図は第１図の
−線における要部縦断側面図である。第３図は
従来のものの側面図である。 １……ケース、１ａ……上面板、１ｂ……底面
板、１ｃ……支持脚、２……後面パネル、２ａ…
…短辺板、２ｂ……長辺板、２ｃ……短辺板の一
端、２ｄ……長辺板の一端、２ｅ……長辺板の他
端、２ｆ……貫通孔、４……ねじ手段、５……溝
状の凹所、６……ジヤツク取付板、７……ねじ手
段、８……ジヤツク、９……プラグ、９ａ……コ
ード、１０……プリント基板、１１……端子盤、
１１ａ……端子ねじ、１１ｂ……端子板、ａ……
電気機器、ｂ……後面パネル、ｃ……プラグ、ｄ
……棚、ｅ……奥の壁、ｆ……コード、ｇ……間
隔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電気機器の後面パネルは短辺板と長辺板とよ
   りなりその短辺板および長辺板をほぼ直交させ
   て断面三角形の溝状凹所を形成せしめ、前記短
   辺板にコネクタのジヤツクを取り付けると共
   に、前記長辺板の直交していない他端は前記短
   辺板の後面より若干前方に位置させたことを特
   徴とする電気機器のコネクタ取付構造。 (2) 前記長辺板は前記短辺板の下方に位置してい
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の電気機
   器のコネクタ取付構造。