JPH0119736Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、用心錠に関するものである。

従来の用心錠は、ドアの閉鎖後にドア枠に取付
けられた雌金具を回動させながら、ドアに取付け
られた雄金具に上記雌金具を係合させ、またドア
の開放に際し雄金具から外れるように雌金具を回
動させるようになつているので、手間がかかる欠
点があつた。

また、用心錠のかけ忘れによる事故発生する欠
点もあつた。

この考案は、入室後に所定の位置にキーを載置
することにより、雄金具に雌金具が係合し、また
またキーを取ると雄金具から雌金具が外れるよう
にして、上記の欠点を解消することを目的として
いる。

この考案は、入室後に所定の位置にキーを載置
すると、このキーによりスイツチを作用させて可
逆モーターを正転駆動し、そして雄金具に雌金具
が係合するように上記雌金具を回動させ、また、
キーを取るとスイツチを作用させて可逆モーター
を逆転駆動し、そして雄金具から雌金具が外れる
ように上記雌金具を回動させるようにした用心錠
を提供する。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図において、Ａはドアａの室内面に取付ける雄
金具で、この雄金具Ａは、取付け座板１と、この
座板１の表面からドア枠ｂの縦框方向に突出する
水平の軸材２と、この軸材２の先端に設けた係止
用の膨出頭部３とによつて構成されている。

Ｂはドア枠ｂの縦框室内面に取付けた雌金具
で、この雌金具Ｂは、取付け座板４とこの座板４
に末端を回動自在に取付けた横方向に長い揺動体
５と、この揺動体５の末端にドアａの閉鎖時頭部
３が嵌入するよう設けた開口６と、この開口６と
連通して上記揺動体５の先端部に向け頭部３の直
径よりも小さな幅となり、かつ上記軸材２が嵌入
するように設けた長孔７とによつて構成されてい
る。

上記の揺動体５は、図示の軸材を屈曲して形成
したが、板状体に打抜きにより開口と長孔とを設
けてもよい。

なお、長孔７の長さは、所定の角度にドアａを
開いたとき、長孔７の端に軸材２が当接するよう
になつている。

上記座板４に対する揺動体５の取付けは、図示
の場合座板４に対向する軸受８を設けて、この軸
受８に軸９を貫通すると共に、この軸９の対向端
に揺動体５の末端が固着されている。

また、一方の軸９には、可逆モーター１０の駆
動軸１１が連結されている。

さらに、室内の所定位置には、キーＣを載置す
ると雄金具Ａに雌金具Ｂが係合するようモーター
１０を正転駆動し、キーＣを取るとモーター１０
を逆転駆動するよう作用するスイツチ１２が設け
られている。

上記のスイツチ１２は、昇降可能な受皿１３の
直下に配置すると共に、受皿１３に載置するキー
Ｃ（図示の場合キーホルダーと共に載置している）
の重量により上記受皿１３を降下させ、そして受
皿１３によりスイツチ１２を作用させ、またキー
Ｃを取るとバネ１４により受皿１３が上昇するの
で、上記スイツチ１２が作用するようになつてい
る。

なお、モーター１０の運転停止は、タイマー等
により行なわれるようになつていると共に、駆動
軸１１と軸９との間にクラツチ（図示省略）を介
在しておくことにより、座板４と揺動体５との当
接及びドアａと揺動体５との当接にともない上記
クラツチを切つてモーター１０の過負荷をなくす
ることができる。

図中１５は座板１，４の取付けビスである。

この考案に係る用心錠は、以上の構成であつ
て、次にその作用を説明すると、入室後にドアａ
を閉じると、開口６に頭部３が嵌入している。

しかして、受皿１３にキーＣを載置すると、上
記キーＣの重量により降下する受皿１３を介しス
イツチ１２を作用させ、そして正転方向にモータ
ー１０の運転を開始するので、ドアａの方向に揺
動体５を回動させて、長孔７に軸材２を貫通させ
そして雄金具Ａと雌金具Ｂとが係合状態になる。

この状態でドアａを開放させると、頭部３によ
り長孔７から軸材２が抜けるのを阻止すると共
に、長孔７の端に移動する軸材２が当接するの
で、ドアａの開放度が規制される。

また、受皿１３からキーＣを取ると、スイツチ
１２を作用させて逆転方向にモーター１０の運転
を開始するので、ドア枠ｂの方向に揺動体５を回
動させる。

このため、長孔７から軸材２を脱出させて、雄
金具Ａと雌金具Ｂとの係合状態が解除される。

以上のように、この考案に係る用心錠によれ
ば、入室後、所定の位置にキーを載置すると、上
記キーによりスイツチを作用させて正転方向にモ
ーターの運転を開始するようにしてあるので、揺
動体を回動させながら長孔に軸材を貫通させる。

このため、雄金具に雌金具が自動的に係合し
て、用心錠のかけ忘れをなくすることができる。

また、キーを取ると、スイツチを作用させて逆
転方向にモーターの運転を開始するので、長孔か
ら軸材が抜けるように揺動体を回動させる。

このため、自動的に雄金具と雌金具との係合を
解除することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る用心錠の取付け状態を
示す正面図、第２図は同上の要部を示す拡大正面
図、第３図は同一部切欠平面図、第４図は受皿の
縦断拡大側面図、第５図は雄金具と雌金具との係
合状態を示す一部切欠拡大平面図である。 Ａ……雄金具、Ｂ……雌金具、１……座板、２
……軸材、３……膨出頭部、４……座板、５……
揺動体、６……開口、７……長孔、８……軸受、
９……軸、１０……モーター、１１……駆動軸、
１２……スイツチ、１３……受皿、１４……バ
ネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアの室内面に取付ける座板と、この座板の表
   面からドア枠の縦框に向けて突出する軸材と、こ
   の軸材に先端に設けた係止用の頭部とで構成した
   雄金具と、ドア枠の縦框に取付ける座板と、この
   座板の表面に末端を回動可能に取付けた横方向に
   長い揺動体と、この揺動体の末端に上記頭部が嵌
   入するよう設けた開口と、この開口に連通して揺
   動体の先端に向け軸材が貫通するよう設けた長孔
   とで構成した雌金具とから成る用心錠に於て、上
   記揺動体の末端支軸に可逆モーターの駆動軸を連
   結し、また室内の所定位置に載置するキーにより
   雄金具と雌金具とが係合するようモーターを正転
   運転し、キーを取ると、モーターを逆転運転する
   スイツチを設けたことを特徴とする用心錠。