JPH0119431Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、グロメツトに関するものである。

グロメツトとは、自動車等におけるワイヤハー
ネス（組電線）の配設に際してボデーやパネルの
孔に嵌着して内外の防音や防水を図るために使用
するもので、一般に第１図及び第２図のような構
成を有する。

即ち、第１図に示すグロメツトＡは外周に嵌着
溝１を設けたパネル嵌合部A₁に連続して内周に
突条３を有する集束筒２よりなる集束部A₂を設
けたもの、第２図のグロメツトＢはパネル嵌合部
B₁に大径の集束筒４及び小径の集束筒５よりな
る集束部B₂を設けたものを示す。そして、グロ
メツトＢは大径のワイヤハーネスに対しては、点
線Ｐの部より小径の集束筒５を切落し集束筒２，
４等の端部とワイヤハーネスをテープ巻きして使
用する。

しかし、第１図のグロメツトＡは集束筒２の口
径が一定であるため、ワイヤハーネスの外径に対
応して数種の寸法のものを用意しておく必要があ
り、パネルえの挿入嵌着時に上記テープがずれて
防水性がよくないという問題があつた。また、第
２図のグロメツトＢでは、ワイヤハーネスの外径
が大小何れの場合も使用できるが、小径の集束筒
５を切落す手間と共に上記テープずれが解消され
ず、切落し部分は無駄になり、原材料費が高くな
るという問題があつた。

この考案は上記の問題を解消するためになされ
たもので、ワイヤハーネスの外径に対応して無理
なく使用でき、取付手間も簡単で防水性の良いグ
ロメツトを提供することを目的とする。

即ち、第３図はこの考案の一実施例を示し、グ
ロメツトＣはパネル嵌着部C₁に連続して形成し
た大径の集束筒６の中間に、両端の伸縮吸収部７
を介して小径の集束筒８を設け、該筒８の内面に
適宜間隔を存して複数の突条９を周設して集束部
C₂としたもので、全体が合成ゴム等の弾性体に
より製作される。そして、集束筒８の長さ即ち大
径の集束筒６に対する凹部１０の幅はワイヤハー
ネスに緊締するテープ幅よりも大きくとる。

上記構成において、比較的小径のワイヤハーネ
スW₁を使用する場合には、第４図に示すように
小径の集束筒８自体が弾性的に伸びてワイヤハー
ネスW₁の外周に密着し、突条９により緊締され、
防音、防水効果を発揮すると共に、凹部１０側か
らテープを巻き付けることにより、パネル嵌着時
のずれをなくすことが出来る。

一方、大径のワイヤハーネスW₂に使用する場
合は、第５図に示すように伸縮吸収部７，７が小
径の集束筒８例に反転し、集束筒８が大径の集束
筒６と同様の口径に変位し、全体として無理なく
拡大しワイヤハーネスW₂の外周に密着する。こ
の場合にも集束筒６の外周には依然として凹部１
０が残るので、第４図と同様に外側からテープを
巻き付け、ワイヤハーネスW₂とのずれをなくし、
完全な防水及び防音を行うことができる。

第６図の実施例では、大径の集束筒６の中間
に、両端の蛇腹状伸縮吸収部７′を介して小径の
集束筒８を設けているもので、大径のワイヤハー
ネスW₂を使用する場合には、第７図に示すよう
に伸縮吸収部７′自体が縮少してワイヤハーネス
W₂の外周に密着する。

この考案は以上説明したように、大径の集束筒
の中間に伸縮吸収部を介して小径の集束筒を段付
形成したので、ワイヤハーネス径の大小何れに対
しても無理なく使用でき、取付手間も簡単で防水
性及び防音性の良いグロメツトを提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ従来のグロメツト
の中央縦断面図、第３図はこの考案の一実施例を
示すグロメツトの中央縦断面図、第４図及び第５
図はそれぞれ同上の使用状態の説明図、第６，７
図は他の実施例についての要部の断面図である。 Ｃ……グロメツト、C₁……パネル嵌合部、C₂
……集束部、６……大径の集束筒、７，７′……
伸縮吸収部、８……小径の集束筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワイヤハーネスに対する集束部とパネル嵌合部
   とを有してなるグロメツトにおいて、該集束部は
   大径の集束筒の中間に伸縮吸収部を介して小径の
   集束筒を段付形成することを特徴とするゴム製の
   グロメツト。