JPH01190638A - 二酸化炭素の水素化による炭化水素の製造方法 - Google Patents

二酸化炭素の水素化による炭化水素の製造方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、二酸化炭素と水素とを反応させることにより
低級の飽和炭化水素を製造する方法に関するものである
〔従来の技術〕
二酸化炭素を接触的に水素化して炭化水素を製造する方
法は、これまでいくつか知られている。
例えば、ミクロ−マクロ二元構造を有するシリカ担体に
、ニッケル、酸化ランタンおよびルテニウムを担持した
触媒を用い、メタンを製造する方法(特公昭61−29
778号公報)、ロジウム、ニッケル等の遷移金属を添
加した鉄−グラファイト層間化合物を触媒として、エタ
ンおよびメタンに富む高発熱量燃料を製造する方法(特
開昭53−74502号公報)、鉄、コバルトまたはニ
ッケルを触媒として、液状炭化水素を合成する方法(フ
ィッシャートロプシュ合成法)、−酸化炭素還元触媒と
少なくとも12のシリカ対アルミナ比をもつ結晶性アル
ミノシリケートの混合物を触媒とし、液状炭化水素を合
成する方法(特開昭50−142502号公報)などが
ある。
(発明が解決しようとする課題〕 しかし前述の方法においては以下の問題点を有する。す
なわち、特公昭61−29778号公報記載の方法およ
び特開昭53−74502号公報記載の方法においては
、それぞれメタンおよびメタンとエタンが生成物の大部
分を占め、炭素数2及び3以上の炭化水素はほとんど生
成しない。フィッシャートロプシュ法においては、生成
物の炭素数がいわゆるシュルツ・フローリー則に従って
、炭素数1のメタンから炭素数50程度のワックスまで
幅広い炭素数分布を与え、特定の範囲の炭化水素を選択
的に合成することはできない。特開昭50−14250
2号公報記載の方法においては、ガソリン沸点範囲の炭
化水素が主生成物であり、低級炭化水素の生成は少ない
。また特公昭61−29778号公報記載の方法を除く
他の方法は、いずれも反応原料として一酸化炭素と水素
の混合ガス、またはこれにさらに二酸化炭素が含有され
る混合ガスを使用することを基本とするものであり、−
酸化炭素を含まない二酸化炭素と水素の混合ガスを対象
としたものとは言い難い。
このように従来の方法においては、メタン、エタンある
いは液状炭化水素の製造を意図するものであり、メタン
を除く低級の飽和炭化水素の製造に関しては未だ満足す
る方法が開発されていない。
本発明はこのような問題点を解決して二酸化炭素と水素
から炭素数2〜5の範囲の飽和炭化水素  ゛を選択的
に製造する方法を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
かかる本発明は、二酸化炭素を水素化する触媒活性を有
する金属または金属化合物と、シリカ対アルミナ比がモ
ル比で10以下の結晶性アルミノシリケートとの混合物
から成る触媒組成物の存在下で、二酸化炭素と水素とを
反応させることを特徴とする炭化水素の製造方法に関す
るものである。
本発明で使用される触媒は、上述したように特定の金属
または金属化合物と結晶性アルミノシリケートの両成分
を組み合せて成るものである。二酸化炭素を水素化する
触媒活性を有する金属としては、銅、亜鉛、クロム、モ
リブデン、タングステン、鉄、コバルト、ニッケル、ル
テニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金等
の金属を挙げることができる。また、上記活性を有する
金属化合物としては上記の金属の酸化物、炭化物、窒化
物及び硫化物をあげることができる。これらを単独で用
いるばか2種以上を混合して用いることもできる。これ
らのなかで特に銅、亜鉛、クロムの酸化物が好ましい。
これらの金属及び金属化合物は一般の金属触媒あるいは
金属化合物触媒を調製する方法に従って調製することが
できる。
一方、本発明で使用される触媒のもう一つの成分である
結晶性アルミノシリケートとしてはX型、Y型、L型、
モルデナイト等のゼオライトが用いられる。結晶性アル
ミノシリケートにおけるシリカ対アルミナの比はモル比
でlO以下、すなわち、SiO□がAI、0.の10倍
モル以下であり、通常モル比で3〜10程度のものが使
用される。特にY型ゼオライト中のアルミニウムの一部
を除去したシリカ対アルミナ比がモル比で4〜10の脱
アルミニウムY型ゼオライトが好ましい。これらのゼオ
ライトは陽イオンがH型、金属イオン型、アンモニウム
型で使用される。金属イオンには前述の触媒活性を有す
る金属等のイオンを用いることが好ましいJこのような
結晶性アルミノシリケートも公知の方法に従って調製す
ることができ、例えば当該ゼオライトを必要によりイオ
ン交換させて所定のイオン型にした後、焼成して仕上げ
ればよい。
上記触媒にはさらに他の成分を含有させることができる
。例えば前述の金属または金属化合物触媒にさらに他の
金属化合物を併用することができる。このような金属化
合物は例えば助触媒作用を有するものであり、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、土類金属、希土類等の化合物
などを挙げることができる。また、既存の触媒、例えば
メタノール合成触媒、混合アルコール合成触媒等を添加
することもできる。これらの他の金属化合物及びアルコ
ール合成触媒の含有量は50重重量未満とする。
前述の両成分の混合方法は、両成分を粉末にしたのち圧
縮成形してペレット化してもよく、それぞれ成分をペレ
ット化後に混合してもよく、あるいは結晶性アルミノシ
リケートに金属または金属化合物をイオン交換または含
浸担持するなどいずれの方法でもよい。
両成分の混合割合は、特に限定されることなく各成分の
種類あるいは反応条件等に応じて適宜選定すればよいが
通常は重量比で1:10〜10:1程度であり、1:3
〜3:1程度が適当であることが多い。
このようにして得られた触媒に、二酸化炭素と水素を接
触させることにより、炭素数2〜5の飽和炭化水素が選
択的に得られる。二酸化炭素と水素の混合割合CHzl
CCh比)はモル比で0.05〜20の範囲、好ましく
は0.2〜100籟囲である。二酸化炭素と水素は混合
ガスとして反応塔に供給してもよく、また、別々に供給
してもよい。また二酸化炭素と水素のほかに窒素、ヘリ
ウム、アルゴン等の不活性ガスを存在させてもよい。反
応は常圧下または加圧下で行われ、好ましくは5〜70
kg/cm” −Gで行われる。反応温度は200〜4
50’C1好ましくは250〜400″Cである。
本発明による触媒は、固定床、流動床、移動床のいずれ
の反応方式においても用いることができる。
〔作用〕
本発明における触媒は、二酸化炭素を水素化する触媒活
性を有する金属または金属化合物と、シリカ対アルミナ
比がモル比で10以下の結晶性アルミノシリケートとを
混合することを特徴とするものであり、この混合により
以下の作用が発現する。
(1)二酸化炭素の水素化反応、例えばアルコール合成
反応は熱力学的な平衡制約を受けるが、上述のような混
合触媒を用いることによって、すなわちアルコール合成
反応とアルコール転化反応を組み合せることによって、
炭化水素がアルコールの熱力学的平衡値を越えて高い収
率で生成する。
(2)  シリカ対アルミナ比がモル比でIO以下の結
晶性アルミノシリケートを使用することにより、炭素数
が2〜5の飽和炭化水素が高い選択率で生成する。
(3)二酸化炭素からの炭化水素製造において、二酸化
炭素を一酸化炭素に交換する工程、さらに−酸化炭素を
アルコールに変換する工程を必要とせず、−段で二酸化
炭素から炭素数2〜5の飽和炭化水素を合成することが
できる。なお、反応の中間体であるアルコールは二酸化
炭素が一酸化炭素に還元された後、−酸化炭素と水素か
ら生成するものではなく、二酸化炭素と水素から直接生
成することが明らかにされている。このことは二酸化炭
素と水素からの炭化水素合成が一酸化炭素と水素からの
炭化水素合成と根本的に異なることを示唆するものであ
る。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例によって制限されるものではない
実施例1 (1)触媒の調製 酸化銅−酸化亜鉛−アルミナ触媒を次のように調製した
。硝酸銅(Cu (NO3) z ・311zO) 1
8.1 g、硝酸亜鉛(Zn(NO*)z・68zo)
115.2gおよび硝酸アルミニウム(八1 (NO3
) s・911□0)91.9gを水約5001dに溶
解した水溶液と炭酸ナトリウム(NazCO3)150
 gを水約500m1に溶解した水溶液とを、約90℃
に保温した水約22の入ったビーカー中にpHが7.0
+ 0.5に保持されるように調節しながら滴下した。
滴下終了後、生成した沈澱を濾過、洗浄し120°Cで
24時間乾燥した後、空気中350°Cで5時間焼成し
て目的の触媒を得た。このものの組成は61wt%Cu
O−32−1%ZnO−1w t%AIzOiであった
結晶性アルミノシリケートは、脱アルミニウムY型ゼオ
ライト(東ソー■製品、 TSZ  330. 5i(
h/AhOs= 5.9)をpH3,0の硝酸アンモニ
ウム水溶液で室温下、24時間イオン交換を行った後、
120°Cで24時間乾燥し、さらに空気中、500°
Cで6時間焼成して得た。
(2)反応 20〜40メツシユに分級した上記CuO−Zn0−A
I□0゜2.5gと、圧縮成形後20〜40メツシユに
分級した上記の脱アルミニウムH−Y型ゼオライト2.
5gを均一に混合してステンレス製反応器に充填した。
これを水素気流中、320°Cで3時間処理した後、所
定の反応温度、反応圧力において、11□7Co2がモ
ル比で2の水素と二酸化炭素の混合ガスを流通させ、反
応を行った。
以上の操作により得られた反応生成物ならびに未反応物
はガスクロマトグラフにより分析した。
結果を第1表に示す。
一方、比較例として、上記実施例における5i(h/A
1zOs= 5.9の脱アルミニウムH−Y型ゼオライ
トを、SiO□/八1zOへ=14.0の脱アルミニウ
ムH−Y型ゼオライトに代えて、同一の条件で反応を行
った。
結果を併せて第1表に示す。
第1表 実施例2 硝酸亜鉛139.5g、硝酸クロム(Cr(NO3) 
3−91120)62.4 gおよび硝酸アルミニウム
36.8 gを水約500m1に溶解した水溶液と、炭
酸ナトリウム120gを水約500m1に溶解した水溶
液とを、約90°Cに保温した水約21の入ったビーカ
ー中にp++が7.0±0.5に保持されるように調節
しながら滴下した。滴下終了後、生成した沈澱を濾過、
洗浄し、120°Cで24時間乾燥した後、空気中35
0°Cで5時間焼成した。このようにして得た72wt
%ZnO−23&4t%Cr2O3−5wt%Al2O
3を実施例1における61ivt%CuO−32−t%
ZnO−7wt%Al2O3の代わりに用いて、同一の
条件で反応を行った。
結果を第2表に示す。
第2表 〔発明の効果〕 以上のように、本発明の方法によれば、二酸化炭素と水
素の混合ガスから一酸化炭素を経由せず、−段で炭素数
2〜5の飽和炭化水素を極めて高い選択率で合成するこ
とができる。
また、その収率も高い。反応が一段で行なわれるところ
から反応器も1つでよく、反応装置全体をコンパクトに
することができる。
さらに、近年化石資源の大量消費により大気中への二酸
化炭素の放出量が著しく増大し、これにより大気中の二
酸化炭素の濃度が増大して大気温度の上昇あるいは気候
の激変をもたらす等、環境への影響が懸念されている。
このような状況において、本発明の方法は、二酸化炭素
を大気中に放出することなく、再び優れた燃料であると
同時に貴重な化学工業原料である炭化水素に変換する方
法に関するものであり、上述の環境保全の観点からも利
点を有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)二酸化炭素を水素化する触媒活性を有する金属ま
    たは金属化合物とシリカ対アルミナ比がモル比で10以
    下の結晶性アルミノシリケートとの混合物から成る触媒
    組成物の存在下で、二酸化炭素と水素とを反応させるこ
    とを特徴とする二酸化炭素の水素化による炭化水素の製
    造方法
  2. (2)炭化水素が炭素数2〜5の範囲の炭化水素の混合
    物であることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素の
    製造方法
JP1366488A 1988-01-26 1988-01-26 二酸化炭素の水素化による炭化水素の製造方法 Expired - Lifetime JPH0637401B2 (ja)

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