JPH0118855Y2 - - Google Patents

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JPH0118855Y2
JPH0118855Y2 JP1983006318U JP631883U JPH0118855Y2 JP H0118855 Y2 JPH0118855 Y2 JP H0118855Y2 JP 1983006318 U JP1983006318 U JP 1983006318U JP 631883 U JP631883 U JP 631883U JP H0118855 Y2 JPH0118855 Y2 JP H0118855Y2
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chamber
hole
suction
casing
cylinder
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、たとえば家庭用または車載用などの
冷蔵庫用圧縮機として好適に用いられ、交流電力
により駆動される振動圧縮機に関する。
先ず従来のこの種の振動圧縮機を第1図により
説明すると、容器1内には圧縮機本体2がばね
3,4によつて浮動支持される。圧縮機本体2の
ケーシング5は有底円筒状のヨーク6、円筒状の
介在部材7および基本的に厚肉円板状のシリンダ
ブロツク8をボルト9で一体的に締付けて構成さ
れる。ヨーク6の底部にはポールコア10が固着
され、このポールコア10の遊端部に一体的に設
けられたリング状のポールピース11に対向し
て、ヨーク6の内面にはリング状の永久磁石12
が固着される。この永久磁石12とポールピース
11との間の環状間隙には駆動コイル13が配置
されており、駆動コイル13と実質的に一体の中
空状ピストン14がシリンダブロツク8のシリン
ダ部15に摺動自在に遊嵌される。さらにピスト
ン14は上下一対の共振ばね16,17によつて
支持され、ピストン14の下端部には吸入弁18
が装備される。
シリンダブロツク8の下端部には帽状蓋19が
固着され、この帽状蓋19とシリンダブロツク8
とによつてシリンダ室20の下方に吐出弁室21
が形成され、またシリンダ室20の側方には吐出
弁室21と連通孔22を介して連通する高圧室2
3が形成される。吐出弁室21にはシリンダ室2
0の下端に形成された弁座24に着座しうる吐出
弁25と、この吐出弁25の押圧コイルばね26
とが収納される。またシリンダブロツク8には、
容器1の底部と圧縮機本体2の内部に形成された
低圧室27とを連通する吸入管28が取付けら
れ、さらに前記高圧室23に連通する吐出管29
が設けられる。この吐出管29は容器1を貫通し
て容器1の外部に設置されたたとえば冷蔵庫のコ
ンデンサに接続される。
このように構成された振動圧縮機において、駆
動コイル13に交番電流を流すと、その交番電流
の極性に応じて、駆動コイル13とともにピスト
ン14が上下に振動する。しかもそのピストン1
4の上下振動は上下の共振ばね16,17によつ
て増幅される。増幅されたピストン14の上下振
動により、吸入弁18および吐出弁25がポンプ
作用を行ない、先ず容器1内に充満する冷媒など
の流体は吸入管28を介して低圧室27に流入
し、ピストン14の中空部、吸入弁18、シリン
ダ室20および吐出弁25を経て吐出弁室21に
流入し、さらに連通孔22、高圧室23および吐
出管29を介して冷蔵庫のコンデンサなどに吐出
されるのである。
ところでこのような従来の振動圧縮機では、流
体の吐出音を低減させるため、吐出弁室21から
吐出される流体を高圧室23で膨張させるような
構成がとられているが、シリンダ室20への吸入
音に関しては配慮がなされていない。しかも、ケ
ーシング5の構成が複雑である。
本考案は、このような点に鑑みて為されたもの
であり、シリンダ室への吸入音を低減するための
吸入室を備えるケーシングの構造を極めて簡単化
し、そのコストの低減および加工組立性の向上を
達成した振動圧縮機を提供することを目的とす
る。
そして上記目的を達成するために本考案は、両
端部が閉塞された円筒状のケーシング内に、永久
磁石と、該永久磁石との間に環状の間隙を形成す
るポールピースとが固定的に設けられ、前記間隙
には交番電力で付勢される駆動コイルがケーシン
グの軸方向移動自在に配置され、該コイルと実質
的に一体のピストンが前記ケーシングの一端部に
固定的に設けられたシリンダ部に摺動自在に遊嵌
される振動圧縮機において、前記ケーシングが円
筒体の両端に一対の閉塞部材を嵌合固着して成
り、一方の閉塞部材にはその閉塞部材の内端面に
開口し前記シリンダ部を構成するシリンダ体が嵌
着される有底の第1の穴と、該閉塞部材の外周面
に開口し且つ前記円筒体の内周面で覆われて吸入
室を形成する同じく有底の第2の穴とが穿設さ
れ、前記第1の穴の奥部には、前記シリンダ体内
のシリンダ室に直接連通する吐出弁室が形成さ
れ、さらに前記一方の閉塞部材には、前記ケーシ
ング内に形成される低圧室および前記吸入室を連
通する小径の第1吸引孔、ならびに前記ピストン
の吸引動作において前記シリンダ室および前記吸
入室を連通する第2吸引孔がそれぞれ穿設される
ことを特徴とする。
以下、図面により本考案の一実施例について説
明すると、第2図において、たとえば家庭用ある
いは車載用電気冷蔵庫の圧縮機として用いられる
振動圧縮機31は、図示のように上下に長い円筒
状密閉容器32内に圧縮機本体33をばね34,
35で浮動支持して構成される。圧縮機本体33
内で駆動コイル36が交番電力で付勢されること
により、その駆動コイル36と一体的にピストン
37が上下に往復振動する。このピストン37は
シリンダ部38に摺動自在に遊嵌されており、ピ
ストン37の往復運動によつて容器32内に充満
されている気体たとえば冷蔵庫用冷媒がシリンダ
室39に吸引され、さらに吐出弁40、高圧室4
1および吐出管42を介して容器32の外部に設
置された冷蔵庫のコンデンサに吐出される。この
ような動作は原理的に従来と同様であり、以下、
従来と異なる構造について詳細に説明する。
圧縮機本体33のケーシング43は上下に延び
る円筒体44の両端に一対の閉塞部材45,46
を嵌合固着して構成される。すなわち円筒体44
の下端には、基本的に厚肉円板状であつて下方に
突出した突部47を一体的に備える閉塞部材45
が嵌合固着され、また円筒体44の上端には基本
的に円筒状であつて上端に外鍔部48を一体に備
える閉塞部材46の前記外鍔部48が嵌合固着さ
れる。すなわち、円筒体44の両端には薄肉部4
9,50がそれぞれ設けられており、これらの薄
肉部49,50に前記閉塞部材45,46の外周
に全周にわたつて突設された突起51,52を嵌
入し、薄肉部49,50を図示のようにかしめて
折曲げることにより、ケーシング43が構成され
る。また前述のごとくかしめた部分を溶接して閉
塞部材45,46と円筒体44との固着状態をさ
らに確実にする。
このように円筒体44の両端に閉塞部材45,
46を嵌合固着してケーシング43を構成するよ
うにしたので、ケーシング43の構造が極めて単
純化され、組立作業能率が向上する。
ケーシング43内において、円筒体44の途中
の内面にはリング状に永久磁石53が固定され
る。また閉塞部材46には、永久磁石53との間
に環状の間隙54を形成するようにしてリング状
のポールピース55が固定的に設けられる。なお
このポールピース55は閉塞部材46と一体成形
されていてもよい。
前記間隙54には駆動コイル36がケーシング
43の軸線方向すなわち上下方向に往復自在に配
置される。この駆動コイル36は支持部材57に
巻回されており、支持部材57はケーシング43
の軸線と同心の有底円筒状ピストン37に固着さ
れる。この支持部材57は、ピストン37に固着
される基本的に円板状の基部58と、周方向に間
隔をあけて基部58の周縁部からピストン37と
逆方向に延設された複数の支持部59とから成
り、前記駆動コイル36は支持部59に巻付けら
れる。このようにして駆動コイル36とピストン
37とは実質的に一体化される。
閉塞部材45にはその内端面(第2図で上端
面)に開口しピストン37の軸線と同心の有底穴
60が突部47にまで延びて穿設されており、こ
の穴60の途中にはアンダーカツト付段部61が
形成される。段部61にたとえば鉛や銅などのメ
タルフロー材62を当てて円筒状のシリンダ体6
3が穴60に押圧嵌入され、それによつて閉塞部
材45にシリンダ部38が一体的に設けられる。
しかもシリンダ体63には前記段部61に対応し
てアンダーカツト付段部64が形成されており、
両段部61,64間でメタルフロー材62が押潰
されてシリンダ体63および穴60の内面間に流
入し、それによつて固着およびシール作用が果さ
れる。このようなシリンダ部38にはピストン3
7が摺動自在に遊嵌される。
閉塞部材46の下端部には電気絶縁性材料から
成る絶縁板65が当接されており、支持部材57
における基部58の上面には絶縁部材66が当接
される。絶縁板65と絶縁部材66との間には、
導電性材料から成る受け板67,68を介して導
電性材料から成る共振コイルばね69が介装され
る。したがつて受け板67、共振コイルばね69
および受け板68は電気的に接続状態にある。ま
た支持部材57における基部58の下面には電気
絶縁材料から成る絶縁部材70が当接され、この
絶縁部材70の下面にはさらに導電性材料から成
る受け板71が当接される。受け板71と閉塞部
材45との間には導電性材料から成る共振コイル
ばね72が介装される。したがつて受け板71と
閉塞部材45したがつてケーシング43とは、共
振コイルばね72を介して電気的に接続状態にあ
る。このように配設された上下一対の共振コイル
ばね69,72は駆動コイル36の上下振動を増
幅する。したがつて駆動コイル36を付勢するた
めの電力が小さくてもピストン37の振動量が大
となり、消費電力量が小さくてすむ。
閉塞部材45において、穴60のシリンダ体6
3が嵌入される部分よりも下方には、上方に臨む
段差面73が形成され、この段差面73には中央
部に小孔74を有する支持板75が当接される。
この段差面73とシリンダ体63の下端部外周に
形成された環状の切欠き部76との間には硬質の
円筒状ライナ77が介装される。すなわちシリン
ダ体63を穴60に押圧嵌入した際に、ライナ7
7は支持板75とシリンダ体63の切欠き部76
との間で挾圧保持される。これによりシリンダ体
63内のシリンダ室39の下方にシリンダ室39
と同心の吐出弁室78が形成される。
吐出弁室78には、吐出弁室78に臨むシリン
ダ体63の下端面に形成された弁座79に着座可
能でありライナ77によつて案内される円板状吐
出弁40が収納される。この吐出弁40と支持板
75との間には押圧コイルばね80が介装され、
吐出弁40は押圧コイルばね80のばね力により
弁座79に着座する方向に付勢されている。した
がつてピストン37がシリンダ室39内を降下し
てシリンダ室39の圧力が押圧コイルばね80の
ばね力よりも大となつたときには、吐出弁40が
弁座79から離反して開弁し、シリンダ室39の
流体が吐出弁室78に導入される。
穴60における底部には支持板75によつて吐
出弁室78と仕切られた高圧室41が形成され
る。したがつて吐出弁室78にシリンダ室39か
ら吐出された流体は小孔74から高圧室41に流
入することになる。こうして小孔74から高圧室
41に流入する際に流体は膨張し、それによつて
吐出時の騒音が低減される。このような高圧室は
従来でも設けられているが、この実施例のように
シリンダ部38を形成するために閉塞部材45に
穿設した穴60をさらに延長し、小孔74を有す
る支持板75で吐出弁室78と仕切ることによつ
て消音効果を有する高圧室41を極めて容易に形
成することができる。
閉塞部材45には前記高圧室41に連通する吐
出孔81が斜めに穿設され、この吐出孔81はケ
ーシング43内に形成される低圧室82に臨む閉
塞部材45の端面83における凹部89に開口さ
れる。吐出孔81の開口部にはケーシング43内
を上方に延びる吐出管42の下端が接続される。
上方の閉塞部材46における外鍔部48には、ケ
ーシング43内に臨んで凹所84が形成され、こ
の凹所84の底部を貫通して案内管85が設けら
れる。この案内管85はろう付溶接によつて閉塞
部材46に固着され、このように肉厚の薄い部分
でろう付け溶接することにより案内管85が確実
に閉塞部材46に固着される。この案内管85に
は、吐出管42が挿通される。案内管85を貫通
してケーシング43の上方に突出した吐出管42
は、圧縮機本体33のピストン37の上下振動に
伴うわずかな振動を許容する螺旋管86に接続さ
れる。螺旋管86の上部は容器32の上端部に取
付けられた取出管87に挿通された後ろう付溶接
され、さらに容器32の外方に引き出されて、冷
蔵庫のコンデンサなどに接続される。
下方の閉塞部材45の端面83には、シリンダ
体63が嵌入されてシリンダ部38を構成する部
分を除く中央部に円形凹部89が形成され、この
凹部89にはピストン37の軸線と平行に凹所9
0が形成され、この凹所90の底部を貫通して吸
引管91が設けられる。吸引管91の上部は凹所
90の底部よりもわずかに上方に突出され、吸引
管91の下端部は容器32内に貯留される潤滑油
92の油面lとほぼ同一レベルに位置される。し
かも吸引管91はろう付溶接によつて閉塞部材4
5に固着され、したがつて上述の案内管85と同
様に閉塞部材45の薄肉部にろう付溶接されるこ
とになるので、閉塞部材45に確実に固着され
る。
閉塞部材45の側部にはその外周面に開口した
有底の穴93が形成されており、閉塞部材45を
円筒体44に嵌合したときに前記穴93の開放端
は円筒体44によつて塞がれ、これによつて吸入
室94が形成される。また閉塞部材45には端面
83に開口して吸入室94に連通する小径の第1
吸引孔95が穿設され、この第1吸引孔95の端
面83における開口端は低圧室82の底面すなわ
ち凹部89の底面よりも高レベルにある。また閉
塞部材45には吸入室94に連通する小径の第2
吸引孔96が穿設されており、この第2吸引孔9
6はシリンダ体63に形成された連通孔97を介
してシリンダ室39に連通される。しかも連通孔
97はピストン37がシリンダ室39内を上方に
移動したときに開放され、逆にピストン37が下
降したときにピストン37の側面で閉塞されるよ
うな位置に穿設される。
このようにして、低圧室82の流体が第1吸引
孔95、吸入室94、第2吸引孔96および連通
孔97を介してシリンダ室39に吸引されるが、
小径の第1吸引孔95から吸入室94に流入する
際に流体は膨張し、それによつて吸入時の騒音が
低減される。しかもこのような消音効果を有する
吸入室94は閉塞部材45の側部に穴93を形成
し、閉塞部材45を円筒体44に嵌入固着するだ
けで極めて容易に形成される。
上方の閉塞部材46の中央部には、駆動コイル
36に交番電力を供給するための貫通孔98が穿
設されており、この貫通孔98の途中には、円形
の屈曲縁99を有して下方に臨む段差面100が
形成される。すなわち段差面100よりも下方で
貫通孔98の内径は上方よりも大径とされる。こ
のような貫通孔98には電気接続部材101が挿
入固着される。この電気接続部材101は、円筒
部102と円錐部103とから成る金属製保持枠
104に、非導電性材料たとえばガラス体105
を介して棒状端子106を同心に保持して構成さ
れる。
電気接続部材101は、その保持枠104にお
ける円筒部102の外周面と貫通孔98の内面と
の間に電気絶縁材料から成る円筒状の絶縁体10
7を介在させて貫通孔98に挿入され、保持枠1
04における円錐部103の外面が段差面100
の屈曲縁99に全周にわたつて線接触される。こ
の状態で、保持枠104と閉塞部材46との間に
電位差を生ぜしめることにより、保持枠104と
閉塞部材46との屈曲縁99における線接触部で
プロジエクシヨン溶接が行なわれ、電気接続部材
101が閉塞部材46に固着される。この際、貫
通孔98の内面と保持枠104の円筒部102と
は近接しているが相互間には絶縁体107が介在
されているので、前記線接触部でのプロジエクシ
ヨン溶接が確実に行なわれる。
このようにして閉塞部材46に固着された電気
接続部材101の棒状端子106の一端は、絶縁
板65を貫通して受け板67に固着された円筒状
端子108に嵌入接続される。したがつて棒状端
子106は共振コイルばね69に電気的に接続さ
れることになる。また受け板68は駆動コイル3
6の一端に接続され、駆動コイル36の他端は受
け板71に接続される。棒状端子106の他端に
はリード線109の一端が接続され、このリード
線109の他端は、容器32の上端部に形成され
た孔110に嵌入され、前述の電気接続部材10
1と同様にしてプロジエクシヨン溶接により固着
された電気接続部材111の棒状端子112の一
端に接続される。棒状端子112の他端は交流電
源113およびスイツチ114から成る直列回路
を介して、容器32の上端部に固着された接続端
子115に接続される。
このようにして、交流電源113、棒状端子1
12、リード線109、棒状端子106、円筒状
端子108、受け板67、共振コイルばね69、
受け板68、駆動コイル36、受け板71、共振
コイルばね72、ケーシング43、ばね34,3
5、接続端子115およびスイツチ114から成
る閉回路が構成され、スイツチ114を導通した
ときに前記閉回路に交番電流が流れて、駆動コイ
ル36が付勢される。
容器32の上端部には導入管116が接続され
ており、この導入管116から容器32内に加圧
すべき流体が導入される。
次にこの実施例の作用について説明すると、ス
イツチ114を導通して駆動コイル36を交番電
力で付勢すると、間隙54に生じている磁界によ
つて駆動コイル36には上下に振動する力が与え
られ、その振動が共振コイルばね69,72で増
幅されてピストン37に伝えられ、ピストン37
がシリンダ室9内で上下に往復運動する。これに
より、容器32内に導入されていた流体は吸引管
91を介してケーシング43内の低圧室82に吸
引される。この際、流体は吸引管91を上昇する
際に潤滑油92を巻込んで飛沫化し、低圧室82
内に吹上げる。したがつて低圧室82内には潤滑
油の微粒子が飛散され、この微粒子がピストン3
7に付着してピストン37とシリンダ部38との
潤滑作用が果される。
低圧室82内に導入された流体は、第1吸引孔
95から吸入室94内に吸引され、この際吸入室
94での流体の膨張により吸入音が低減される。
また吸入室94内に潤滑油が導入されることは極
力避けるべきであるが、第1吸引孔95の低圧室
82への開口端は、低圧室82の底面すなわち凹
部89の底面よりも高レベルにあり、端面83に
は潤滑油が溜ることはないので、吸入室94へ潤
滑油が導入されることが極力防止される。
吸入室94内に導入された流体は、第2吸引孔
96および連通孔97を経てシリンダ室39に導
かれ、吐出弁40が開弁されるのに応じて吐出弁
室78に吐出される。さらに流体は吐出弁室78
からは小孔74を介して高圧室41に導かれる
が、この際膨張作用により吐出音が低減され、吐
出孔81、吐出管42および螺旋管86を経て吐
出されることになる。
以上のように本考案によれば、両端部が閉塞さ
れた円筒状のケーシング43内に、永久磁石53
と、該永久磁石53との間に環状の間隙54を形
成するポールピース55とが固定的に設けられ、
前記間隙54には交番電力で付勢される駆動コイ
ル36がケーシング43の軸方向移動自在に配置
され、該コイル36と実質的に一体のピストン3
7が前記ケーシング43の一端部に固定的に設け
られたシリンダ部38に摺動自在に遊嵌される振
動圧縮機において、前記ケーシング43は円筒体
44の両端に一対の閉塞部材45,46を嵌合固
着して成り、一方の閉塞部材45にはその閉塞部
材45の内端面に開口し前記シリンダ部38を構
成するシリンダ体63が嵌着される有底の第1の
穴60と、該閉塞部材45の外周面に開口し且つ
前記円筒体44の内周面で覆われて吸入室94を
形成する同じく有底の第2の穴93とが穿設さ
れ、前記第1の穴60の奥部には、前記シリンダ
体63内のシリンダ室39に直接連通する吐出弁
室78が形成され、さらに前記一方の閉塞部材4
5には、前記ケーシング43内に形成される低圧
室82および前記吸入室94を連通する小径の第
1吸引孔95、ならびに前記ピストン37の吸引
動作において前記シリンダ室39および前記吸入
室94を連通する第2吸引孔96がそれぞれ穿設
されるので、前記一方の閉塞部材45にそれの内
端面および外周面側より前記第1および第2の有
底穴60,93を穿設加工すると共に、該閉塞部
材45にシリンダ体63および円筒体44を装着
するだけで、前記吐出弁室78および吸入音低減
のための吸入室94を簡単に形成することがで
き、加工組立が容易である。しかも上記吐出弁室
78および吸入室94並びにそれら室に連なる吸
引孔95,96を、単体である閉塞部材45内に
纏めて形成することができ、それらの形成の為に
該閉塞部材45自体を特別に分割する必要はない
から、前記シリンダ体63および円筒体44が第
1、第2の穴60,93に対する蓋体にそれぞれ
兼用されることと相俟つて、全体としてケーシン
グ43の構造が簡単で部品点数も少なく、コスト
の低減に寄与し得る。
【図面の簡単な説明】
図面は従来技術および本考案の一実施例を示す
ものであり、第1図は従来の振動圧縮機を示す縦
断面図、第2図は本考案の一実施例の振動圧縮機
の縦断面図である。 31……振動圧縮機、36……駆動コイル、3
7……ピストン、38……シリンダ部、39……
シリンダ室、43……ケーシング、44……円筒
体、45,46……閉塞部材、53……永久磁
石、54……間隙、55……ポールピース、60
……穴、63……シリンダ体、78……吐出弁
室、93…穴、94……吸入室、95……第1吸
引孔、96……第2吸引孔。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 両端部が閉塞された円筒状のケーシング43内
    に、永久磁石53と、該永久磁石53との間に環
    状の間隙54を形成するポールピース55とが固
    定的に設けられ、前記間隙54には交番電力で付
    勢される駆動コイル36がケーシング43の軸方
    向移動自在に配置され、該コイル36と実質的に
    一体のピストン37が前記ケーシング43の一端
    部に固定的に設けられたシリンダ部38に摺動自
    在に遊嵌される振動圧縮機において、前記ケーシ
    ング43は円筒体44の両端に一対の閉塞部材4
    5,46を嵌合固着して成り、一方の閉塞部材4
    5には、その閉塞部材45の内端面に開口し前記
    シリンダ部38を構成するシリンダ体63が嵌着
    される有底の第1の穴60と、該閉塞部材45の
    外周面に開口し且つ前記円筒体44の内周面で覆
    われて吸入室94を形成する同じく有底の第2の
    穴93とが穿設され、前記第1の穴60の奥部に
    は、前記シリンダ体63内のシリンダ室39に直
    接連通する吐出弁室78が形成され、さらに前記
    一方の閉塞部材45には、前記ケーシング43内
    に形成される低圧室82および前記吸入室94を
    連通する小径の第1吸引孔95、ならびに前記ピ
    ストン37の吸引動作時において前記シリンダ室
    39および前記吸入室94を連通する第2吸引孔
    96がそれぞれ穿設されることを特徴とする振動
    圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPS5026106A (ja) * 1973-03-29 1975-03-19

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