JPH0118775Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は頻繁に着脱する上辺枢止の開閉扉枠
体に於ける取付具に関する。

例えば、窓の大きさが割合小さな場所即ち、便
所、浴室、台所、洗面所等の出窓を、外面をガラ
ス扉、内面を網戸扉の二重扉に構成する場合にあ
つては、所望の大きさの開口の確保、窓中央に框
を無くして意匠上良くしたい、雨仕舞い用の庇を
省略したい等の事情から、上記ガラス扉、網戸扉
は、いずれも窓枠に対して扉枠上辺をピン蝶番を
介して外側に向け揺動可能に枢止することが考え
られる。

この場合、各扉は、外側から窓開口を覆うもの
であるから、当然ながら、ガラス扉、網戸扉の枠
径は、いずれも窓枠内径よりも大に設計されてい
る関係からガラス扉、網戸の取り外しの際は、窓
外で脱着したものを、何らかの手段（通常手で握
持して支持）で保持しつつ、挿通可能な向きに回
転させてから取り入れねばならない。

又、再装着の際は、上述の逆作業にてなされる
こととなる。

特に、網戸扉の場合には、清掃、修理等の保守
の事情から頻繁な着脱が要求される。

しかし、通常のピン蝶番では、蝶番と扉枠とを
結合している固定ビスを外したならば、扉枠は完
全に窓枠から分離してしまい、扉枠は、固定ビス
取り外し作業に係わらない手で支持していないか
ぎり落下してしまう。

しかして、扉枠の脱、さらには着に際しては、
固定ビス未装着時に於ける落下の危険が極めて大
きく、且つ作業も極めて困難である。

本案は、叙上の事情に鑑みなされたもので、そ
の要旨とするところは、窓枠側に固定される板体
の両側端に設けた管状の軸受間に差し渡された軸
ピンに、扉枠側に固定される舌片板基端に設けた
ナツクル並びに押圧バネを装着し、当該舌片板先
端の該押圧バネ付勢方向側には係止用突起部を付
形すると共に該扉枠上辺には当該係止用突起部挿
嵌用スリツトを穿設し、当該係止位置に一致させ
て該扉枠と舌片板との固定部を配位するとしてな
る蝶番を、所謂地獄の関係にて窓枠上辺と扉枠上
辺間に配設した点にある。

以下、この詳細を実施例図にもとづいて説明す
る。

すなわち、第１図は、アルミサツシ出窓の網戸
においての本案の取付個所を示す窓正面図、第２
図は本案に於ける蝶番の正面図、第３図はアルミ
サツシ出窓に於ける本案の組付関係を示す縦断面
図、第４図は網戸取りはずし時の説明図で、第１
図において、図中１はアルミサツシ出窓枠、２は
当該枠１に組付けの網戸扉、３，３は本案の蝶番
を夫々示す。

蝶番３の構成は特に第２図に詳示されてあり、
第２図、第３図において、図中４は該窓枠１に固
定ビス５で取付けされたピン蝶番体に於ける一方
の板体で、その先端両側に配設の管状の軸受６，
６間に軸ピン７が架設されている。

当該軸ピン７には、扉２枠側に取付けの他方の
板である舌片板８の基端に設けた管状の軸受８ａ
が組付けられるが、その組付け構成は、該軸受
６，６間に所定の移動代１０を確保しての枢止
で、該軸ピン７に押圧バネ１１が介装されること
によつて常時一方向に付勢される。

尚、該押圧バネ１１の装着は図示の如く、バネ
受座９の介配のもとになすを良しとする。

当該舌片板８の先端の該押圧バネ１１の付勢方
向側には係止用突起部１２が付形されている。

一方、該網戸２の枠上辺２ａには、該係止用突
起部１２が差し込みし得る挿嵌用スリツト１３が
穿孔される。

該舌片板８に該網戸２を組付けるには、舌片板
８を押圧バネ１１に抗して後退させておいて、係
止用突起部１２をスリツト１３に差し込み、しか
る後、解放して前進させた該係止用突起部１２の
係止位置にて、貫通締付ボルト１４を舌片板８並
びに該枠上辺２ａの側壁に穿孔のネジ孔１５，１
５′を介して装着させれば良い。逆手順で取外し
される。

か様の要領で装着の蝶番３は、第４図に示され
る如く、左右両側に背合わせ、つまり地獄の関係
にて配設される。

組付け完了の態様を示す第３図に於いて、図中
１６は軸ピン７と同軸関係に組付構成の外面のガ
ラス扉を、又、１７は各部材間のシール用パツキ
ン部材を夫々示す。

同図の組付け完了態様にあつて、ボルト１４を
取りはずすと、網戸２は窓枠１から分離するが、
落下することなく係止用突起部１２に係止吊架さ
れる。

つまり、「脱」時にて、網戸２の支持は一切不
要であり、唯、ボルト１４の取りはずしに専念す
ればよく、落下防止は自然になされる。一方、
「着」時には、係止用突起部１２の係止吊架のも
とで行なうこととなるので、落下のおそれなくボ
ルト１４の締め付けに専念出来る。

この態様は第２図、第４図に示される。

以上より明らかなる如く、本案によるならば、
頻繁に着脱する上辺を枢止の開閉扉枠体の落下防
止が簡単な構成でもつてなし得、極めて有意義で
ある。

【図面の簡単な説明】

図は本案の一実施例を示し、第１図は本案の取
付個所を示す窓正面図、第２図は蝶番の正面図、
第３図は本案機構の取付関係を示す縦断面図、第
４図は網戸取りはずし時の説明図である。 １…アルミサツシ出窓枠、２…網戸扉、２ａ…
枠上辺、３…蝶番、４…板体、５…固定ビス、６
…軸受、７…軸ピン、８…舌片板、８ａ…軸受、
９…バネ受座、１０…移動代、１１…押圧バネ、
１２…係止用突起部、１３…挿嵌用スリツト、１
４…貫通締付ボルト、１５，１５′…ネジ孔、１
６…ガラス扉、１７…シール用パツキン部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓枠側に固定される板体の両側端に設けた管状
   の軸受間に差し渡された軸ピンに、扉枠側に固定
   される舌片板基端に設けた軸受並びに押圧バネを
   装着し、当該舌片板先端の該押圧バネ付勢方向側
   には係止用突起部を付形すると共に該扉枠上辺に
   は当該係止用突起部挿嵌用スリツトを穿設し、当
   該係止位置に一致させて該扉枠と舌片板との固定
   部を配置するとしてなる蝶番を、所謂地獄の関係
   にて窓枠上辺と扉枠上辺間に配設した開閉扉枠体
   の取付具。