JPH0117857B2 - - Google Patents
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- JPH0117857B2 JPH0117857B2 JP16323280A JP16323280A JPH0117857B2 JP H0117857 B2 JPH0117857 B2 JP H0117857B2 JP 16323280 A JP16323280 A JP 16323280A JP 16323280 A JP16323280 A JP 16323280A JP H0117857 B2 JPH0117857 B2 JP H0117857B2
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Landscapes
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
本発明は、フイルムの幅方向に沿つて物性が均
一であるポリエステル二軸延伸フイルムの製造方
法に係る。 ポリエチレンテレフタレートフイルムで代表さ
れるポリエステル二軸延伸フイルムは工業用途に
供せられている。そして、写真用途、製図用途あ
るいは磁気デイスク用途では、フイルムの縦方向
(機械方向、長手方向と同一)と幅方向(横方向
と同一)との機械的性質、熱や化学薬品に対する
寸法変化、熱膨張率、湿潤膨張率、熱収縮率、膨
潤量などがほゞ同等であることが望ましい。更
に、これらの諸性質は機械方向及び幅方向のみで
なく、フイルム平面の任意の方向でバランスして
いることが好ましいが、このことは例えば磁気デ
イスクが平面状のフイルムを円形に打抜くことに
よつて製造されることをみれば明かであろう。 しかしながら、従来より慣行されている二軸延
伸フイルムの製造手段にあつては、縦延伸に継ぐ
ステンターによる横延伸からなる逐次二軸延伸方
法で、縦方向と横方向を同時に延伸する方法であ
つても、フイルムの縦方向と幅方向との物性差を
僅少となすことは困難である。 逐次二軸延伸では、通常フイルム幅方向に沿つ
て物性が異なり、換言すればフイルムの中央部分
とフイルムの側端部分とでは、分子配向状態が同
一でない。この原因は、延伸フイルムを熱処理す
る際に大きな収縮応力が発現するが、この収縮応
力の影響がフイルムの位置によつて変ることにあ
る。更に述べると、フイルムはその両側端がステ
ンターのクリツプに把持された状態で熱固定を受
けるので、フイルム側端部は強く拘束された状態
で収縮が小さく、一方フイルム中央部分は緩く拘
束されていることから大きく収縮される。もし、
フイルムの幅方向にあらかじめ直線を描いてあつ
たと仮定すると、この熱収縮応力の作用によつて
中央部分は両側の側端部分よりもフイルム走行方
向に遅れる。この結果、直線ではなくフイルム走
行方向(進行方向)に向つて凹形の曲線を呈す。
この弓状の仮定曲線の現象を通常ボーイングと称
する。このボーイング状態に応じてフイルムの分
子配向の程度はフイルム両側が高く、フイルム中
央部ほど低くなつている。このボーイング現象は
ステンターを使用する逐次二軸延伸では避か難い
ものである。また、同時二軸延伸でも程度の差こ
そあるものの、この現象は存在する。 ボーイング現象は、フイルムの幅方向における
物性、例えば温度膨張率、湿度膨張率などの不均
一性をもたらす。そして、配向主軸はボーイング
曲線に応じて傾射した状態にあるから、フイルム
の温度膨張率や湿度膨張率の極大値を示す方向は
ボーイング曲線に沿い、極小値を呈する方向は配
向主軸となる。従つて、フイルム幅方向に沿つて
円形に打抜いた試料片の温度膨張や熱収縮挙動を
観察すると、ボーイング状態に応じて打抜き位置
で変位し偏つてくる。 従来技術でも、ボーイング現象に対する解決策
が提示されている。例えば、特開昭50−73978号
公報には横延伸工程と熱処理工程との間にニツプ
ロールを用いる方法が提案されているが、フイル
ムとニツプロールとの接触による擦過傷の発生の
ような新しい問題点もあつて実用できない場合が
ある。特開昭51−80372号及び特開昭54−137076
号にはボーイング現象を減少させるべく同時二軸
延伸の条件を改良した技術が開示されているが、
この手段は逐次二軸延伸には適用できない。 本発明は逐次二軸延伸においてボーイング現象
を減少させる新しい技術を提供するものである。 即ち、本発明は、機械方向に一軸延伸したポリ
エステルフイルムをガラス転移温度以上の温度で
フイルムの両側端を把持しながら幅方向に延伸
し、次いで (i) ガラス転移温度以下に一旦冷却してから再昇
温し、 (ii) 幅方向延伸温度以上120℃以下の温度で低温
固定処理し、 (iii) 再度ガラス転移温度以下に冷却し、 (iv) 冷却フイルムの両端把持を一旦開放して再度
把持し、次いで (v) フイルムを120℃〜240℃の温度域において2
段階以上の多段で昇温させながら熱固定する 熱処理工程で処理することを特徴とする幅方向
に沿つた物性が均一な二軸延伸フイルムの製造方
法である。 本発明を説明する。 本発明は逐次二軸延伸を経たフイルムの熱処理
方法であつて、この逐次二軸延伸はまず、未延伸
フイルムを機械方向に一軸延伸を施し、次に、フ
イルムの二次転移温度以上融点未満の温度域で一
軸延伸フイルムの両側端をステンタークリツプで
把持したのち幅方向に延伸する。本発明では一軸
延伸フイルムをガラス転移温度乃至それ以下の低
い温度で結晶化を抑制して逐次二軸延伸する方法
にも通用できる。 次に二軸延伸が完了したフイルムをガラス転移
温度以下に冷却する。例えばポリエチレンテレフ
タレート配向フイルムの場合には室温乃至70℃の
温度に冷却する。次いで、再昇温し、幅方向延伸
温度以上120℃以下の温度で低温熱固定処理を行
う。例えばポリエチレンテレフタレート配向フイ
ルムの場合110℃前後での低温熱固定処理が好ま
しい。この低温熱固定処理フイルムは再度ガラス
転移温度以下に冷却する。この冷却や低温熱固定
処理を省いて次の開放処理を行うとボーイング減
少効果が不充分となるから、横延伸したフイルム
をその両側部分を把持したまゝの状態で冷却及び
低温熱固定処理することは必要である。 更にフイルム両側部を把持しているステンター
クリツプを一時的に開放して、フイルム両側部の
拘束を止める。この開放状態によつて、フイルム
の残留歪が減少するとともに、フイルム中央部分
と側端部分との残留歪の差も減少する。この残留
歪はボーイングの原因となるものであつて、フイ
ルムの横延伸の際に生じたフイルム機械方向の歪
が主たるものである。上記開放処理は一時的で良
く、例えば数分間で良い。 次いで、フイルムの両側端は再びステンターク
リツプによつて把持され、120〜240℃の温度域に
フイルムは昇温されて熱固定される。熱固定は少
くとも2段階に分けて実施し、前段より後段の熱
固定温度が一層高温となるように設定する。熱固
定温度は、ポリエチレンテレフタレートで第一段
が160〜180℃程度、最終段階が220〜240℃程度と
なるように選択するとよい。一般に、熱処理温度
は融点−100℃(下限)乃至融点−20℃(上限)
を選ぶ。熱処理時間は通常数十秒以上である。 本発明の適用できるポリエステルフイルムとし
ては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
ト等の芳香族ポリエステルからなるフイルムが挙
げられる。 以下実施例により本発明を更に説明する。 実施例 ポリエチレンテレフタレート樹脂を熔融してT
ダイより押出し、急冷ドラム表面でフイルム状に
成形して冷却したのち、縦方向に3.5倍延伸し、
105℃でフイルムの両側をステンタークリツプで
把持し、横方向の3.8倍延伸して75μの二軸延伸フ
イルムとする。そのまゝの状態で両側端を把持し
たまま55℃に保持した1mの区間を10m/分の速
度で通過させ、続いて110℃に保持した長さ4.5m
の区間を上記の速度で通過させ、第1ステンター
での低温熱固定を終了する。次に、フイルムの両
側端のクリツプ把持を開放し、室温に於いて、フ
イルムの両側を開放した状態で延べ30m(フイル
ム長換算)のロール群を等速で通過させ、更に、
再度フイルム両側端を把持し、第2ステンターに
導く。 第2ステンターは4ゾーンに分割されたもの
で、設定温度は順次高くなるように選定されてい
る。即ち、100℃に保持した1.5mの区間、160℃
に設定した1.5mの区間、195℃に維持された1.5
mの区間、更に230℃に設定された最終段の加熱
区間1.5mよりなり、加うるに65℃に冷却される
1.5mの区間が付されている。この全7.5mの区間
を等速(10m/分)で通過させる。かくして得ら
れたフイルムは実質的なボーイング現象が起るこ
とがなく、フイルム幅方向に沿つて物性が均一で
あつた。結果を第1表に示す。 比較例 熱処理速度を実施例と同一(10m/分)とした
が、縦方向及び横方向に延伸された厚さ75μのフ
イルムは、実施例と同様に直ちに55℃に保持され
た1m長の区間を10m/分で通過させ、続いて
110℃に保持した1.5mの区間を通過させ、更に
230℃に保持した1.5m長の区間を通過させ、次に
100℃に維持した1.5m長の区間を通過させる。こ
の比較例では、ステンタークリツプの開放はして
いない。 得られたフイルムの物性を第1表に併記した。
一であるポリエステル二軸延伸フイルムの製造方
法に係る。 ポリエチレンテレフタレートフイルムで代表さ
れるポリエステル二軸延伸フイルムは工業用途に
供せられている。そして、写真用途、製図用途あ
るいは磁気デイスク用途では、フイルムの縦方向
(機械方向、長手方向と同一)と幅方向(横方向
と同一)との機械的性質、熱や化学薬品に対する
寸法変化、熱膨張率、湿潤膨張率、熱収縮率、膨
潤量などがほゞ同等であることが望ましい。更
に、これらの諸性質は機械方向及び幅方向のみで
なく、フイルム平面の任意の方向でバランスして
いることが好ましいが、このことは例えば磁気デ
イスクが平面状のフイルムを円形に打抜くことに
よつて製造されることをみれば明かであろう。 しかしながら、従来より慣行されている二軸延
伸フイルムの製造手段にあつては、縦延伸に継ぐ
ステンターによる横延伸からなる逐次二軸延伸方
法で、縦方向と横方向を同時に延伸する方法であ
つても、フイルムの縦方向と幅方向との物性差を
僅少となすことは困難である。 逐次二軸延伸では、通常フイルム幅方向に沿つ
て物性が異なり、換言すればフイルムの中央部分
とフイルムの側端部分とでは、分子配向状態が同
一でない。この原因は、延伸フイルムを熱処理す
る際に大きな収縮応力が発現するが、この収縮応
力の影響がフイルムの位置によつて変ることにあ
る。更に述べると、フイルムはその両側端がステ
ンターのクリツプに把持された状態で熱固定を受
けるので、フイルム側端部は強く拘束された状態
で収縮が小さく、一方フイルム中央部分は緩く拘
束されていることから大きく収縮される。もし、
フイルムの幅方向にあらかじめ直線を描いてあつ
たと仮定すると、この熱収縮応力の作用によつて
中央部分は両側の側端部分よりもフイルム走行方
向に遅れる。この結果、直線ではなくフイルム走
行方向(進行方向)に向つて凹形の曲線を呈す。
この弓状の仮定曲線の現象を通常ボーイングと称
する。このボーイング状態に応じてフイルムの分
子配向の程度はフイルム両側が高く、フイルム中
央部ほど低くなつている。このボーイング現象は
ステンターを使用する逐次二軸延伸では避か難い
ものである。また、同時二軸延伸でも程度の差こ
そあるものの、この現象は存在する。 ボーイング現象は、フイルムの幅方向における
物性、例えば温度膨張率、湿度膨張率などの不均
一性をもたらす。そして、配向主軸はボーイング
曲線に応じて傾射した状態にあるから、フイルム
の温度膨張率や湿度膨張率の極大値を示す方向は
ボーイング曲線に沿い、極小値を呈する方向は配
向主軸となる。従つて、フイルム幅方向に沿つて
円形に打抜いた試料片の温度膨張や熱収縮挙動を
観察すると、ボーイング状態に応じて打抜き位置
で変位し偏つてくる。 従来技術でも、ボーイング現象に対する解決策
が提示されている。例えば、特開昭50−73978号
公報には横延伸工程と熱処理工程との間にニツプ
ロールを用いる方法が提案されているが、フイル
ムとニツプロールとの接触による擦過傷の発生の
ような新しい問題点もあつて実用できない場合が
ある。特開昭51−80372号及び特開昭54−137076
号にはボーイング現象を減少させるべく同時二軸
延伸の条件を改良した技術が開示されているが、
この手段は逐次二軸延伸には適用できない。 本発明は逐次二軸延伸においてボーイング現象
を減少させる新しい技術を提供するものである。 即ち、本発明は、機械方向に一軸延伸したポリ
エステルフイルムをガラス転移温度以上の温度で
フイルムの両側端を把持しながら幅方向に延伸
し、次いで (i) ガラス転移温度以下に一旦冷却してから再昇
温し、 (ii) 幅方向延伸温度以上120℃以下の温度で低温
固定処理し、 (iii) 再度ガラス転移温度以下に冷却し、 (iv) 冷却フイルムの両端把持を一旦開放して再度
把持し、次いで (v) フイルムを120℃〜240℃の温度域において2
段階以上の多段で昇温させながら熱固定する 熱処理工程で処理することを特徴とする幅方向
に沿つた物性が均一な二軸延伸フイルムの製造方
法である。 本発明を説明する。 本発明は逐次二軸延伸を経たフイルムの熱処理
方法であつて、この逐次二軸延伸はまず、未延伸
フイルムを機械方向に一軸延伸を施し、次に、フ
イルムの二次転移温度以上融点未満の温度域で一
軸延伸フイルムの両側端をステンタークリツプで
把持したのち幅方向に延伸する。本発明では一軸
延伸フイルムをガラス転移温度乃至それ以下の低
い温度で結晶化を抑制して逐次二軸延伸する方法
にも通用できる。 次に二軸延伸が完了したフイルムをガラス転移
温度以下に冷却する。例えばポリエチレンテレフ
タレート配向フイルムの場合には室温乃至70℃の
温度に冷却する。次いで、再昇温し、幅方向延伸
温度以上120℃以下の温度で低温熱固定処理を行
う。例えばポリエチレンテレフタレート配向フイ
ルムの場合110℃前後での低温熱固定処理が好ま
しい。この低温熱固定処理フイルムは再度ガラス
転移温度以下に冷却する。この冷却や低温熱固定
処理を省いて次の開放処理を行うとボーイング減
少効果が不充分となるから、横延伸したフイルム
をその両側部分を把持したまゝの状態で冷却及び
低温熱固定処理することは必要である。 更にフイルム両側部を把持しているステンター
クリツプを一時的に開放して、フイルム両側部の
拘束を止める。この開放状態によつて、フイルム
の残留歪が減少するとともに、フイルム中央部分
と側端部分との残留歪の差も減少する。この残留
歪はボーイングの原因となるものであつて、フイ
ルムの横延伸の際に生じたフイルム機械方向の歪
が主たるものである。上記開放処理は一時的で良
く、例えば数分間で良い。 次いで、フイルムの両側端は再びステンターク
リツプによつて把持され、120〜240℃の温度域に
フイルムは昇温されて熱固定される。熱固定は少
くとも2段階に分けて実施し、前段より後段の熱
固定温度が一層高温となるように設定する。熱固
定温度は、ポリエチレンテレフタレートで第一段
が160〜180℃程度、最終段階が220〜240℃程度と
なるように選択するとよい。一般に、熱処理温度
は融点−100℃(下限)乃至融点−20℃(上限)
を選ぶ。熱処理時間は通常数十秒以上である。 本発明の適用できるポリエステルフイルムとし
ては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
ト等の芳香族ポリエステルからなるフイルムが挙
げられる。 以下実施例により本発明を更に説明する。 実施例 ポリエチレンテレフタレート樹脂を熔融してT
ダイより押出し、急冷ドラム表面でフイルム状に
成形して冷却したのち、縦方向に3.5倍延伸し、
105℃でフイルムの両側をステンタークリツプで
把持し、横方向の3.8倍延伸して75μの二軸延伸フ
イルムとする。そのまゝの状態で両側端を把持し
たまま55℃に保持した1mの区間を10m/分の速
度で通過させ、続いて110℃に保持した長さ4.5m
の区間を上記の速度で通過させ、第1ステンター
での低温熱固定を終了する。次に、フイルムの両
側端のクリツプ把持を開放し、室温に於いて、フ
イルムの両側を開放した状態で延べ30m(フイル
ム長換算)のロール群を等速で通過させ、更に、
再度フイルム両側端を把持し、第2ステンターに
導く。 第2ステンターは4ゾーンに分割されたもの
で、設定温度は順次高くなるように選定されてい
る。即ち、100℃に保持した1.5mの区間、160℃
に設定した1.5mの区間、195℃に維持された1.5
mの区間、更に230℃に設定された最終段の加熱
区間1.5mよりなり、加うるに65℃に冷却される
1.5mの区間が付されている。この全7.5mの区間
を等速(10m/分)で通過させる。かくして得ら
れたフイルムは実質的なボーイング現象が起るこ
とがなく、フイルム幅方向に沿つて物性が均一で
あつた。結果を第1表に示す。 比較例 熱処理速度を実施例と同一(10m/分)とした
が、縦方向及び横方向に延伸された厚さ75μのフ
イルムは、実施例と同様に直ちに55℃に保持され
た1m長の区間を10m/分で通過させ、続いて
110℃に保持した1.5mの区間を通過させ、更に
230℃に保持した1.5m長の区間を通過させ、次に
100℃に維持した1.5m長の区間を通過させる。こ
の比較例では、ステンタークリツプの開放はして
いない。 得られたフイルムの物性を第1表に併記した。
【表】
以上より、本発明の熱処理方法は、ボーイング
量が少なく、フイルムとしての熱収縮率が小とな
る。しかもフイルム全幅にわたつてバランスして
おり、磁気デイスク等で問題となる温度膨張率は
フイルム中央部分でもバランスしているうえに、
フイルム両側端部分においてもバランスしてい
て、幅方向に沿つて均一な物性を有している。こ
の結果、製品の品質が均一かつ高く、歩留も一段
と向上している。
量が少なく、フイルムとしての熱収縮率が小とな
る。しかもフイルム全幅にわたつてバランスして
おり、磁気デイスク等で問題となる温度膨張率は
フイルム中央部分でもバランスしているうえに、
フイルム両側端部分においてもバランスしてい
て、幅方向に沿つて均一な物性を有している。こ
の結果、製品の品質が均一かつ高く、歩留も一段
と向上している。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 機械方向に一軸延伸したポリエステルフイル
ムをガラス転移温度以上の温度でフイルムの両側
端を把持しながら幅方向に延伸し、次いで (i) ガラス転移温度以下に一旦冷却してから再昇
温し、 (ii) 幅方向延伸温度以上120℃以下の温度で低温
固定処理し、 (iii) 再度ガラス転移温度以下に冷却し、 (iv) 冷却フイルムの両端把持を一旦開放して再度
把持し、次いで (v) フイルムを120℃〜240℃の温度域において2
段階以上の多段で昇温させながら熱固定する 熱処理工程で処理することを特徴とする幅方向
に沿つた物性が均一な二軸延伸フイルムの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16323280A JPS5787331A (en) | 1980-11-21 | 1980-11-21 | Manufacture of biaxially stretched film |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16323280A JPS5787331A (en) | 1980-11-21 | 1980-11-21 | Manufacture of biaxially stretched film |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5787331A JPS5787331A (en) | 1982-05-31 |
JPH0117857B2 true JPH0117857B2 (ja) | 1989-04-03 |
Family
ID=15769833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16323280A Granted JPS5787331A (en) | 1980-11-21 | 1980-11-21 | Manufacture of biaxially stretched film |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5787331A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02141225A (ja) * | 1988-11-24 | 1990-05-30 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 結晶性熱可塑性樹脂フィルムの熱処理方法及び装置 |
JPH03216326A (ja) * | 1990-01-22 | 1991-09-24 | Toyobo Co Ltd | 熱可塑性樹脂フイルムの製造方法 |
JP2841755B2 (ja) * | 1990-06-29 | 1998-12-24 | 東洋紡績株式会社 | ポリアミド系フイルム及びその製造方法 |
JP4888853B2 (ja) | 2009-11-12 | 2012-02-29 | 学校法人慶應義塾 | 液晶表示装置の視認性改善方法、及びそれを用いた液晶表示装置 |
US9798189B2 (en) | 2010-06-22 | 2017-10-24 | Toyobo Co., Ltd. | Liquid crystal display device, polarizer and protective film |
WO2015037527A1 (ja) * | 2013-09-10 | 2015-03-19 | 東洋紡株式会社 | 液晶表示装置、偏光板及び偏光子保護フィルム |
JP6512246B2 (ja) * | 2017-08-01 | 2019-05-15 | 東レ株式会社 | 離型用二軸配向ポリエステルフィルム |
-
1980
- 1980-11-21 JP JP16323280A patent/JPS5787331A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5787331A (en) | 1982-05-31 |
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