JPH011772A - 水中防汚被覆剤 - Google Patents

水中防汚被覆剤

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JPH011772A
JPH011772A JP62-157231A JP15723187A JPH011772A JP H011772 A JPH011772 A JP H011772A JP 15723187 A JP15723187 A JP 15723187A JP H011772 A JPH011772 A JP H011772A
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antifouling
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JP62-157231A
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舛岡 茂
本田 芳裕
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日本油脂株式会社
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は側鎖にポリジメチルシロキサン基を有する重合
体を含む水中防汚被覆剤に関する。
〔従来の技術〕
海水に浸漬されている船底、ブイ、漁網(ハマチやホタ
テ貝などの養殖網、サケの定置網な゛ど)、海中汚濁防
止シート、冷却のための各種吸排水管などの海中物体の
表面には、フジッボ、セルプラ、イガイ、藻類などの付
着によって種々の支障が起こる。それらの生物による汚
損を防止するために、海水浸漬物の表面には水中防汚被
覆剤が塗布されることはよく知られている。
水中防汚被覆剤としては、生物に対して防汚効果を持ち
、かつ海水中で微溶解性のある有機錫共重合体、亜酸化
銅などの防汚剤を用いたものが多く使用されている。し
かしながら、それらの場合には、海水中に有害物質が溶
出し、海水の汚染の一因となり、魚貝類への影響も無視
し得ないものとなる場合がある。
そこで、このような防汚剤を用いず、かつ海水へ溶解し
ない水中防汚被覆剤が要望されるようになった。このよ
うな無毒型の水中防汚被覆剤としては、触媒または水分
の作用で加硫し、あるいは触媒と水分の両方の作用で加
硫して三次元架橋し、膜形成するシリコーンゴムを使っ
たものがあげられる。
たとえば、特公昭53−35974号公報には、加硫シ
リコーンゴムを被覆剤として用いているものが開示され
ており、また特開昭51−96830号公報には、ヒド
ロキシル末端基を有するオリゴマー状シリコーンゴムと
シリコーン油との混合物を使ったものが示されている。
さらに、特開昭53−79980号公報には、加硫シリ
コーンゴムと金属を含まずかつシリコンを含まない流動
性の有機化合物との混合物が示されている。さらにまた
、特公昭60−3433号公報には、オリゴマー状常温
硬化形シリコーンゴム(たとえば信越化学工業株式会社
の商品名KE45TS、KE44 RTVなど)と、流
動パラフィンまたはペトロラタムとを混合した海洋生物
付着防止用塗料が示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
これら従来公知の水中防汚被覆剤は、いずれもシリコー
ンゴム被覆表面の滑り性を利用して、上記表面への水中
生物の付着を防止するようにしたものであるが、上記被
膜を形成するためのシリコーンゴムは使用時に三次元架
橋して膜形成を行う点で以下の問題を有している。
、第一には、塗装後の硬化性があげられる。すなわち、
大気中の水分による架橋剤の加水分解、または温度の影
響を受は易い触媒が架橋剤へ作用することによって始ま
る縮合反応によりシリコーンゴムの硬化が起こるため、
大気の湿度、温度により硬化速度ならびに硬化強度に違
いがでてきて、膜の均一性が得られにくくなる。たとえ
ば、特公昭60−3433号公報に示されている空気中
の湿分の作用で硬化し被膜を形成するオリゴマー状常温
硬化形シリコーンゴムなどを用いた水中防汚被覆剤を被
塗面に塗布したとき、湿気を含む大気と接している被覆
表面より硬化が起こり、順次内部へ進行していくことに
なるから、はじめに表面が硬化することによりその後の
水分の透過が押さえられ、内部の水分不足により深部の
硬化が起こりにくく、または架橋密度が低くなる結果、
膜の均一性を得ることが難しくなると考えられる。この
ことより膜全体として被塗物からの剥離、ふくれなどの
密着不良が起こることになる。また、水分の内部への浸
透が遅いため硬化に要する時間も長(なる。
たとえば、高温、高湿な場所でこのような水中防汚被覆
剤が使用されたとき硬化は速いが、架橋剤の加水分解だ
けが優先し、架橋密度があがらず、物性の低下をきたす
ことになる。また、乾燥地では大気中の水分が少ないた
め架橋剤の加水分解が起こりにくく膜の硬化が非常に遅
くなる。そのため塗装済の物体を短時間には動かせない
といった問題が起きる。それを防ぐために硬化促進剤と
して錫化合物、白金などの触媒が用いられる場合がある
が、低温地ではそれらの触媒作用が低下するため架橋剤
による縮合反応が起こりにくく膜の硬化が非常に遅くな
る。
第二に、上塗り性の問題がある。通常上塗りされる被覆
剤の溶媒が下塗り塗面を若干侵して界面で相混じること
により層間密着性が良くなるが、シリコーンゴムへの上
塗り性は下地のシリコーンゴムが三次元架橋して硬化す
るため、再塗装された上塗りの被覆剤がシリコーンゴム
表面を侵すことがなく、そのため密着性が劣る。
第三に、可使時間の問題があげられる。実際の塗装作業
は、被塗物の大きさや構造の複雑さによって作業時間が
予定より長くなったり、時には塗装開始後に雨が降って
被塗面が濡れたり、大気が高湿度になって塗装が中断さ
れ、既に開缶されて撹拌された塗料を予定より長時間置
かなければならないような状況になってくる場合がある
。このような場合に可使時間のある被覆剤は塗装作業上
はなはだ不便である。
第四に、貯蔵安定性の問題があげられる。水中防汚被覆
剤は製造されてから使用されるまで長期保存されること
があるが、湿気などで硬化するものは製造時に乾燥窒素
ガスを封入しなければ貯蔵安定性が短いものとなる。ま
た、−度缶の蓋を開けると大気中の湿気が入って被覆剤
表面の硬化や増粘を起こし再使用することが難しくなる
というような問題があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、以上の点につき鋭意研究した結果、シリ
コーンゴム単独もしくはシリコーンゴムとシリコーンオ
イルやパラフィンなどとを併用し−た前記従来公知の水
中防汚被覆剤の持っている種々の問題点がなく、さらに
これらよりは膜表面の滑り角が小さく、良好な防汚性が
期待できる溶剤揮発形の重合体を用いた水中防汚被覆剤
を得ることに成功した。
すなわち、本発明は、つぎの−形式; %式% (ただし、式中、Xは水素原子またはメチル基、nは2
〜4の整数、mは平均重合度で70を超える実数を表わ
す) で示される単量体への一種または二種以上の重合体、お
よび/または上記単量体Aの一種または二種以上とこれ
らと共重合しうるビニル重合性単量体Bの一種または二
種以上とからなる共重合体を必須成分として含有する水
中防汚被覆剤に係る第1の発明と、上記の重合体および
/または共重合体とともにこれより形成される被膜が有
する低表面張力を実質的に維持しうる一種または二種以
上の表面滑性剤を必須成分として含有する水中防汚被覆
剤に係る第2の発明とからなるものである。
ところで、本出願人は、上記の本発明に先立って、上記
−形式中のmが0〜70の平均重合度からなる単量体A
またはこれと上記同様の単量体Bとを用いた重合体ない
し共重合体を必須成分とした水中防汚被覆剤を、特願昭
60−298918号として、既に提案している。この
先行発明において、−形式中のmを70までとした理由
は、70を超えてしまうと単量体への重合性ないし共重
合性が低下し、均一に被膜化しうる重合体または共重合
体を得にくいためであった。
しかるに、本発明者らの引き続く研究により、上記均一
被膜化が困難であったのは、重合性ないし共重合性の低
下によって重合反応物中に未反応の単量体が多く残存す
ることが原因であり、かかる未反応の単量体をなくす重
合手法、たとえば重合時の反応時間を長くしたり、重合
反応中の単量体濃度を上げるなどの工夫をこらして重合
転化率が100%近くまでとなるようにすれば、−i式
中のmが70を超える平均重合度からなる単量体Aであ
っても、均一に被膜化しうる重合体ないし共重合体が得
られ、これらから形成される被膜は膜表面の滑り角が非
常に小さく、この表面張力の低さから長期間にわたり良
好な防汚性を発揮するものであることを知った。
すなわち、前記の本発明は、上記の先1テ発明を基礎と
したうえで上述の如き知見をもとにして完成されたもの
である。
〔発明の構成/2オ〕 本発明の水中防汚被覆剤においては、その必須成分とし
て、上記の一般式にて表わされる単星体Aの一種または
二種以上の重合体つまり単独重合体または共重合体(以
下、これらを重合体Aという)を用いるか、あるいは上
記単量体Aの一種または二種以上とこれらと共重合可能
なビニル重合性単量体Bの一種または二種以上との共重
合体(以下、これらを共重合体ABという)を使用する
また、上記の重合体Aと共重合体ABを必要に応じて併
用してもよい。
このような重合体Aおよび共重合体ABは、いずれも側
鎖に単量体Aに由来するポリジメチルシロキサン基を有
するため、これより形成される被膜に良好な滑り性を付
与し、この被膜により海中物体表面への水中生物の付着
を効果的に防止する。
本発明者らは、このような付着防止効果が後述する実施
例にて示されるように前記従来の水中防汚被覆剤よりも
より顕著に発現されるものであることを知った。
また、上記の重合体Aおよび共重合体ABは、有機溶剤
に易溶解性であるため、これの溶剤溶液を海水に浸漬さ
れるべき物体の表面に塗布し乾燥することによって容易
に均一に被膜化することができる。しかも、上記の重合
体Aおよび共重合体ABは、前記従来の如き反応硬化型
のものとは異って木質的に非反応性のものであるため、
上記の被膜化が大気中の湿気や温度によって左右される
ことはなく、また溶液としての可使時間や貯蔵安定性に
すぐれている。さらに、この被膜上に同種ないし他の被
膜を上塗りする際には、上記被膜が上塗り剤の溶剤によ
って侵されるため、上塗り被膜との層間密着性にすぐれ
たものとなる。すなわち、前記従来の水中防汚被覆剤の
欠点が上記重合体Aおよび/または共重合体ABを用い
ることによってことごとく解消されるのである。
このような効果を発揮する重合体Aおよび共重合体AB
を得るための単量体Aは、前記の一般式にて表される分
子内にポリジメチルシロキサン基を有する不飽和酸モノ
エステルである。一般弐中、mは既述のとおり70を超
える実数であるが、通常はs、ooo程度までであるの
がよい。また、−形式中、nは2〜4の整数、つまり2
.3または4である。
このような単量体Aは市販品として容易に入手可能なも
のであるが、その合成例のひとつを挙げれば、アクリル
酸ないしメタクリル酸とビニルアルコールやアリルアル
コールなどとのエステルを得、これにポリジメチルシロ
キサン化合物を付加反応させる方法がある。
また、共重合体ABを得るために上記の単量体Aととも
に用いられるビニル重合性単量体Bとしては、たとえば
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸エステル
類、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル
などのアクリル酸エステル類、マレイン酸ジメチル、マ
レイン酸ジエチルなどのマレイン酸エステル類、フマー
ル酸ジメチル、フマール酸ジエチルなどのフマール酸エ
ステル類、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチ
レン、塩化ヒニル、酢酸ビニル、ブタジェン、アクリル
アミド、アクリロニトリル、メタクリル酸、アクリル酸
、マレイン酸などがあげられる。
このようなビニル重合性単量体Bは、防汚被膜に用途目
的に応じた種々の性能を付与するための改質成分として
作用し、また単量体A単独に比しより高分子量の重合体
を得るのにも好都合な成分である。この単量体Bの使用
量は、上記性能と単量体Aに基づく防汚効果とを勘案し
て、適宜の範囲に設定される。一般的には、単量体Aと
の合計量中に占める単量体Bの割合が95重量%以下、
特に90重量%以下であるのがよい。すなわち、共重合
体ABを構成する単量体Aの割合が少なくとも5重量%
、特に好ましくは少なくとも10重貴%であれば、この
単量体Aに基づく防汚効果を充分に発揮できるから、上
記範囲内で単量体Bの使用量を適宜設定すればよい。
重合体Aおよび共重合体ABは、上述の如き単量体Aま
たはこれと単量体Bとを、ビニル重合開始剤の存在下、
常法に準じて溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合
などの各種方法で重合させることにより、得ることがで
きる。上記のビニル重合開始剤としては、アブビスイソ
ブチロニトリル、トリフェニルメチルアヅベンゼンのよ
うなアブ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ジter
t−ブチルパーオキサイドなどの過酸化物などがあげら
れる。
なお、上記の重合に際しては、既述のとおり、未反応の
単量体ができるだけ残存しないように配慮することが必
要で、そのために反応時間を長くしたり、また重合反応
中の単量体濃度を高くするなどの工夫をこらして重合転
化率が100%近くまでなるようにするのが好ましい。
しかし、重合転化率が60%までは許容しうる。
上記の方法にて得られる重合体Aおよび共重合体ABの
重量平均分子量は、−iに1,000〜1゜500.0
00の範囲にあるのが望ましい。分子量が低すぎては、
使用に耐える被膜の形成が難しく、またあまりに高くな
りすぎると被覆剤としたとき粘度が高く、樹脂固型分が
低いため1回の塗装によって薄い被膜しか得られず、−
室以上の乾燥被膜厚を得るには数回の塗装を要するとい
う不具合が出てくる。
本発明においては、上述の重合体Aおよび/または共重
合体ABをこれ単独で用いてずくれた防汚性を発揮させ
ることができるが、この重合体Aおよび/または共重合
体ABとともに、これらから形成される被膜が有する低
表面張力を実質的に維持しうる表面滑性剤を必須成分の
ひとつとして用いることにより、防汚性をさらに一段と
向上させることができる。
なお、上記の実質的とは表面滑性剤の使用によって表面
張力のある程度の増大が認められたとしても、増大後の
表面張力が防汚性低下の原因となることなく、本発明の
前記持続性向上効果を依然として保てる範囲内であれば
、上記ある程度の増大を許容できるものであることを意
味する。たとえば後記の方法で測定される被膜表面の滑
り角が1度以下の小さい増大であれば本発明の表面滑性
剤として充分に使用可能である。
一方、上記維持とは表面滑性剤の使用によって被膜の表
面張力がさらに低下する場合をあえて除くという意味で
はない。このような場合でも添加後の表面張力が低表面
張力であるということに変わりはなく、また本発明の前
記持続性向上効果はやはり期待できるからである。結局
、本発明の表面滑性剤における“低表面張力を実質的に
維持しうる”とは、それの使用によって被膜の表面張力
がかなり増大して防汚性の低下をきたすような表面滑性
剤を排除しようという意味であり、したがってこれ以外
の表面滑性剤であれば本発明の表面滑性剤として広く使
用可能なのである。
このような本発明に使用可能な表面滑性剤としては、被
膜表面に滑り性を付与するものとして知られる種々の物
質があり、その代表的な例を挙げれば、■JISK22
35に規定される石油ワックス、■JISK2231で
規定される流動パラフィン、025°Cにおいて55,
000センチストークス以下の動粘度を有するシリコー
ンオイル、■−5℃以上の融点を有する炭素数8以上の
脂肪酸およびそのエステル、■炭素数12〜20のアル
キル基またはアルケニル基を有する有機アミン、025
℃において60,000センチストークス以下の動粘度
を有するポリブテンなどがある。
上記■の具体例としては、パラフィンワックス、マイク
ロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどが、上記■
の具体例としては、l5OVCIO1rsOVG15、
I 5OVG32、l5OVG68、rsOVGloo
の各相当品が、上記■の具体例としては、信越化学工業
@製の商品名KF96L−0,65、KF96L−2,
0、KF96−30、K F 96 H−50,000
、KF965、KF50、KF54、KF69、東芝シ
リコーン0菊製の商品名TSF440、TSF410、
TSF4440、TSF431、TSF433、TSF
404、TFA4200、YF3860、YF3818
、YF3841、YF3953、TSF451、東しシ
リコーン■製の商品名SH200、S[1510,5H
3531、SH230、FS1265などがあげられる
上記■のシリコーンオイルは、ジメチルシリコーンオイ
ルが最も一般的であるが、その他メチルフェニルシリコ
ーンオイル、ポリエーテルシリコーンオイル、環状ポリ
シロキサンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、メ
チル塩素化フェニルシリコーンオイル、高級脂肪酸変性
シリコーンオイル、フロロシリコーンオイルなどの他の
ものであってもよい。
また、上記■の具体例としては、カプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステア
リン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラウロ
レイン酸、オレイン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、鯨
油酸、鯨油酸、ジュニペリン酸などが挙げられる。また
、これらカルボン酸のエステルとしては、ステアリルス
テアレート、ブチルラウレート、オクチルパルミテート
、ブチルステアレート、イソプロピルステアレート、セ
チルパルミテート、セリルセロテート、ミリシルパルミ
テート、メリシルメリセート、鯨ろう、密ろう、カルナ
ウバろう、モンタンろう、蟲ろう、トリステアリン、ト
ルバルミチン、トリオレイン、ミリストジラウリン、カ
プリロラウロミリスチン、ステアロパルミトオレイン、
モノステアリン、モノパルミチン、ジステアリン、シバ
ルミチン、牛脂、豚脂、馬脂、羊脂、鱈肝油、ヤシ油、
パーム油、木ろう、カポック油、カカオ脂、支那脂、イ
リッペ脂などがあげられる。
さらに、上記■の具体例としては、Fデシルアミン、テ
トラドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシ
ルアミン、オレイルアミン、牛脂アルキルアミン、ココ
アルキルアミン、大豆油アルキルアミン、ジドデシルア
ミン、ジ牛脂水素化アルキルアミン、ドデシルジメチル
アミン、ココアルキルジメチルアミン、テトラデシルジ
メチルアミン、ヘキサメチルジメチルアミン、オクタデ
シルジメチルアミツなどが、上記■の具体例としては、
日本油脂■製の商品名ニッサンボリブテンON、06N
、015N、3N、5N、ION、3ON、20ON、
O3H,06SH,015SH13S H15SH,l
03H130SH120O3Hなどが挙げられる。
本発明においては、上述の如き各種の表面滑性剤の中か
らその一種または二種以上を選択使用するが、その使用
量は、前記の重合体Aおよび/または共重合体ABに基
づく乾燥性、密着性などの性能とさらに防汚性能とを勘
案して、適宜の範囲に設定される。−船釣には、重合体
Aおよび/または共重合体ABと表面滑性剤との合計量
中に占める表面滑性剤の割合が1〜70重世%、特に5
〜50重四%であるのが好ましい。
本発明の水中防汚被覆剤は、既述のとおり、前記の重合
体Aおよび/または共重合体ABを必須成分として含む
か、あるいはこれらにさらに上記の表面滑性剤を必須成
分として含ませてなるものであり、両被覆剤共通常は有
機溶剤にて希釈して用いられる。このため、重合体Aお
よび/または共重合体AB’を得るにあたっての重合法
としては、特に溶液重合法または塊状重合法を採用する
のが望ましい。溶液重合法では重合後の反応溶液をその
ままあるいは溶剤で希釈して使用に供することができる
し、塊状重合法では重合後の反応物に溶剤を加えて使用
に供しうる。
上記目的で使用する有機溶剤としては、キシレン、トル
エンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタノ
などの脂肪族炭化水素系ン会則、酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなどのエステル系)会則、イソプロピルアルコール、
ブチルアルコールなどのアルコール系溶剤、ジオキサン
、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶剤、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤
の単独もしくはこれらの混合溶剤があげられる。
有機溶剤の使用量は、溶液中の重合体Aおよび/または
共重合体ABの濃度が通常5〜80重里%、特に好まし
くは30〜70重ヱ%の範囲となるようにするのがよい
。このときの溶液の粘度は、被膜化が容易となる一般に
150ポイズ以下/25℃であるのがよい。
このように構成される本発明の水中防汚被覆剤には、必
要に応じて弁柄、二酸化チタンなどの顔料や染料などの
着色剤を配合してもよい。また、通常のタレ止め剤、色
分れ防止剤、沈降防止剤、消泡剤などを加えても差し支
えない。
本発明の水中防汚被覆剤を用いて海水に浸漬されるべき
物体の表面に防汚被膜を形成するには、たとえば溶液と
しての上記被覆剤を上記物体表面に適宜の手段で塗布し
たのち、常温下ないし加熱下で乾燥して溶剤を揮散除去
するだけでよい。これにより表面張力の小さい滑り性の
良好な防汚被膜が均一に形成される。
〔作 用〕
本発明に用いられる前記の重合体Aおよび/または共重
合体ABは、いずれも単量体Aに由来するポリジメチル
シロキサン基を有するため、形成される被膜に強力な表
面滑り性を付与するものである。したがって、第1の発
明により得られる被膜は、それ自体が海中生物の付着を
物理的にかつ効果的に防止する機能を有しているもので
ある。
また、ビニル重合性単量体Bは、共重合体ABの被膜に
必要により適度の表面滑り性を付与するため、また単量
体A単独に比較してより高分子量の重合体を得るための
好都合な調節成分として作用するものである。
また、第2の発明に用いられる表面滑性剤は、前記の重
合体Aおよび/または共重合体ABと併用することによ
り、海中生物の繁殖が旺盛な海域においても防汚性能の
一層の長期持続化が図られる上で重要である。上記事実
についての本発明Hらの推測では、表面滑性剤の使用に
基づく表面滑性化効果、重合体Aおよび/または共重合
体ΔBからなる被H々の劣化防止効果などにより、被膜
の表面滑り性が長期にわたって補強維持されることに起
因すると考えられる。
C発明の効果〕 本発明の水中防汚被覆剤に用いられる前記した特定の重
合体は、それ自体が反応性を持たず溶剤揮発型の乾燥性
を存して海水に不溶な熱可塑性の被膜を形成するため、
本発明の氷中防lη被覆剤は、従来の防汚被覆剤と比較
して、以下の如き利点を備えている。
まず、被覆剤の製造時に、防汚剤による変質の危険性が
なく安定である。缶詰時に不活性ガスの封入を必要とせ
ず、可使時間の制限がない。速乾性であり、被膜深部の
硬化不良や乾燥時の湿度や温度により左右されることが
ないため、ふくれや剥離が起こりにくい。被膜上に同種
または他の被膜を塗り重ねたときの層間密着性にすくれ
ている。
被膜が海水に接した状態でも被膜の消耗がないため、長
期にわたって防汚性能を維持することができる。従来の
架橋型シリコーン系防汚被覆剤の表面滑り性に比較して
明らかに低い値を示しており、す(れた防lη効果を裏
づけでいる。
そのため、海中生物lη槓の防止が必要な船底部、魚網
や冷却水管などの海中構造物、さらには海洋土木工事の
汚泥拡散防止に用いられる海洋汚濁防止膜などにおいて
、本発明によって得られる被膜は著しい防汚効果を示し
、海中没水基材の生物付−召7η損を防止することがで
きる。
〔実施例〕
以下に、本発明を重合体の製造例、″XX何例よび比較
例によって具体的に説明する。例中の部は−57; 重量部、粘度は25°Cにおける泡粘度測定値、分子量
はGPCによる重量平均分子量を表す。
製造例1〜5 撹拌機付きのフラスコに、第2表(の1,2)の配合に
準じて溶剤aを仕込み、所定の反応温度に昇温させ、撹
拌しながら単量体A (A +〜A。
)、単量体Bおよび重合触媒aの混合液をフラスコの中
へ6時間で滴下し、滴下終了後同温度で30分間保持し
た。ついで、溶剤すと重合触媒すとの混合物を20分間
で滴下し、さらに同温度で5時間撹拌を続けて重合反応
を完結させた。最後に、希釈溶剤を加えて希釈し、各重
合体溶液1−Vを得た。
製造例6〜8 I!iit熱耐圧の容器中に、第2表(のl、2)の配
合に串じて単量体A (A6〜A8)、単量体Bおよび
重合触媒aを仕込み、完全に密封して振蕩しながら所定
の反応温度に昇温させ、さらに同温度で8時間振蕩を続
けて反応を完結させた。つぎに、希釈溶剤を加えて3時
間振蕩して溶解し、重合体一 溶液■〜■を得た。
製造例9 撹拌機付きのフラスコに、第2表(の1,2)の配合に
準じて溶剤a、単量体A (A9 )および重合触媒a
を仕込み、撹拌しながら反応温度に昇温させ、同温度で
6時間撹拌を続けて重合体溶液■を得た。
なお、上記の製造例1〜9で用いた単量体A(A1〜A
9)は、前記−形式中のX、n、mが下記の第1表に示
されるとおりの構造を有するものである。
/ / /′ 第1表 実施例1〜19 重合体溶液■〜■を用いて、つぎの第3表に示す配合組
成(表中の数値は重量%)により、2□000rpmの
ホモミキサーで混合分散して、19種の水中防汚被覆剤
を調製した。
なお、配合成分中、パラフィンワックス120Pおよび
ペトロラタム1号はJIS  K2235の石油ワック
スであり、l5OVGIOはJISK2231の流動パ
ラフィンである。また、商品名がKF−69であるシリ
コーンオイルは信越化学工業■製であり、商品名がTS
F433のシリコーンオイルは東芝シリコーン(掬製で
ある。さらに、ニッサンボリブテン06Nは日本油脂■
製のポリブテンである。
また、オイルブルー2N(オリエント化学■製の商品名
〕は染料、ディス式ロン6900−20XC楠木化成鋳
瀞製の商品名〕およびアエロシール300 〔日本アエ
ロシール(櫟製の商品名〕はいずれもタレ止め用添加剤
である。
比較例1〜4 重合体溶液■〜■の代わりに、KE45TS (信越化
学工業側製の商品名;オリゴマー状常温硬化形シリコー
ンゴム50重ヱ%トルエン溶液〕を用いた以外は、実施
例1〜19と同様にしてつぎの第3表に示す配合組成か
らなる4種の水中防汚被覆剤を調製した。
/ / / /″′ / / 、く / 以上の実施例1〜19および比較例1〜4の各被覆剤に
つき、以下の物理性能試験、被膜の表面滑り角の測定お
よび防汚性能試験を行い、その性能を評価した。結果は
、後記の第4表に示されるとおりであった。
〈物理性能試験〉 各被覆剤の貯蔵安定性、乾燥性および密着性を下記方法
にて測定した。
A)貯蔵安定性 各被覆剤を容Si 250 ccのマヨネーズビンに2
00cc入れ、蓋をして密封した。これを温度70℃、
湿度75%の恒温恒温器中に保存して、2週間後の各試
料の増粘度により、貯蔵安定性を判定した。初期粘度よ
り増加率が10%未満のとき○、10%以上100%未
満のとき△、100%以上゛のとき×と評価した。
B)乾燥性 JIS  ’に5400.5.8の方法に卓じて行った
。すなわち、各被覆剤をフィルムアプリケーターにてウ
ェット膜厚100μmの厚さでガラス板に塗布したもの
について測定を行った。半硬化乾燥時間が1時間未満を
○、1時間以上3時間未満を△、3時間以上を×と評価
した。なお、各試験板は温度20℃、湿度75%の恒温
恒温室にて乾燥を行った。
C)密着性 JIS  K5400.6.15の基盤目試験の方法に
準じて行った。すなわち、各被覆剤をフィルムアプリケ
ーターにてウェット膜厚100μmの厚さで磨き鋼板(
150X70X1mm)に塗布し、1週間、温度20℃
、湿度75%の恒温恒温室gこて乾燥させた被膜にカッ
ターナイフで2Qmmの長さに十字に下地まで達する切
り傷をつけた。
その中心地の試験板裏面よりエリクセン試験機にてlQ
mmの押し出しを行った。その際、被膜表面の十字切り
偏部の中心より剥離した長さによって密着性を判定した
。剥離Oのとき○、5禽層未満のときへ、5龍以上のと
き×と評価した。
〈被膜の表面滑り角の測定〉 前記乾燥性試験で用いた各試験板につき、第1図(A)
、(B)に示す滑り角測定機を用いて以下の要領で被膜
の表面滑り角を測定した。なお、上記測定機は、透明ガ
ラス板1と、このガラス板1上に一端A側が固定治具2
により固定されかつ他端B側が支柱3により支えられて
この支柱3に沿って上方に移動しうるように設けられた
可動板4とから構成されている。
まず、第1図(A)に示すように、透明ガラス板1上に
、試験板5をその被膜形成側が上方に位置するように、
可動板4を介して水平に置き、この試験板5上で可動板
4の一端Aつまり固定治具2からの距離γが185龍の
位置に注射器にて0゜2mffの滅菌ろ過温水を滴下し
て水滴6を形成する。その後、第1図(B)に示すよう
に、可動板4の他端B側を支柱3に沿って1璽履/秒の
速度で上方に移動させ、試験板5を傾斜させる。試験板
5上の水滴が滑り始めるときの傾斜角αを測定し、これ
を被膜の表面滑り角とした。
なお、上記の測定は、温度25℃、湿度75%の恒温恒
温室にて行い、各試験板につき3回の測定を行って、そ
の平均値で表わした。
〈防汚性能試験〉 各被覆剤を、サンドブラスト処理鋼板に予めタールビニ
ル系防錆塗料を塗布してなる塗装板(IQOX200X
1mm)の両面に、乾燥膜厚が片面120μmとなるよ
うにスプレー塗りにより2回塗装して、試験板を作製し
た。
この試験板につき、兵庫県洲本市由良湾にて、24ケ月
の海水浸漬を行い、試験塗膜上の付着生物の占有面積(
付着面積)の割合を経時的に測定した。
上記第4表の結果から明らかなように、実施例1〜19
については、貯蔵安定性、乾燥性、密着性のいずれにつ
いても良好であった。また、表面滑り角は、いずれも7
.8〜9.3度の範囲である。
なお、表面滑性剤を併用した実施例10〜19において
も7.9〜9.3度の範囲であり、このことは本発明の
前記特定の重合体の被膜自体が強力な表面滑り性を有し
ていることを示し、かつ表面滑性剤が本発明の前記特定
の重合体の被膜自体の強力な表面滑り性を保持している
ことを示している。
そして、防汚性能試験における生物の付着は少なくとも
24ケ月経過後までは全く認められない。
これに対し、比較例1〜4はシリコーンゴム系の被覆剤
であり、これらは貯蔵安定性、乾燥性および密着性に欠
点がある。また、防汚性も不満足であり、表面滑り角に
おける高い値がこれを裏付けている。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)、  (B)は水中防汚被覆剤から形成さ
れる防lη被膜の表面滑り角を測定する方法を示す側面
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)つぎの一般式; ▲数式、化学式、表等があります▼ (ただし、式中、Xは水素原子またはメチル基、nは2
    〜4の整数、mは平均重合度で70を超える実数を表わ
    す) で示される単量体Aの一種または二種以上の重合体、お
    よび/または上記単量体Aの一種または二種以上とこれ
    らと共重合しうるビニル重合性単量体Bの一種または二
    種以上とからなる共重合体を必須成分として含有する水
    中防汚被覆剤。
  2. (2)つぎの一般式; ▲数式、化学式、表等があります▼ (ただし、式中、Xは水素原子またはメチル基、nは2
    〜4の整数、mは平均重合度で70を超える実数を表わ
    す) で示される単量体Aの一種または二種以上の重合体、お
    よび/または上記単量体Aの一種または二種以上とこれ
    らと共重合しうるビニル重合性単量体Bの一種または二
    種以上とからなる共重合体と、この重合体および/また
    は共重合体から形成される被膜が有する低表面張力を実
    質的に維持しうる一種または二種以上の表面滑性剤とを
    必須成分として含有する水中防汚被覆剤。
JP62-157231A 1987-06-24 水中防汚被覆剤 Pending JPH011772A (ja)

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