JPH01176520A - 導電性熱可塑性樹脂成形物 - Google Patents

導電性熱可塑性樹脂成形物

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JPH01176520A
JPH01176520A JP63000543A JP54388A JPH01176520A JP H01176520 A JPH01176520 A JP H01176520A JP 63000543 A JP63000543 A JP 63000543A JP 54388 A JP54388 A JP 54388A JP H01176520 A JPH01176520 A JP H01176520A
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JP
Japan
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conductive
thermoplastic resin
fibers
sheet
conductive thermoplastic
Prior art date
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JP63000543A
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Takashi Daimon
大門 孝
Shuji Sakamoto
坂本 秀志
Osamu Akimoto
治 秋元
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は表面に導電性を有する熱可塑性樹脂成形物に関
する。
(従来の技術) プラスチックを導電化する方法としては帯電防止剤をプ
ラスチックに配合したり表面に塗布する方法、導電剤と
してカーボンブラックをプラスチツクに配合する方法が
ある。しかし、前者の場合表面抵抗率はせいぜい109
Ω/口程度であυ、しかも環境湿度によシ表面抵抗率が
変化したシ経時的に帯電防止効果が消失する等の欠点が
ある。また、後者はカーボンブラック粒子がシート内で
連続して存在する程多量に配合しないと所期の導電性が
得られない。しかるに、多量にカーボンブラックを配合
すると基材樹脂の機械的強度を著しく低下せしめたυ、
加工性が悪くなるといった欠点がある。
上記のような従来の問題点を解決するものとして導電性
繊維と熱溶融性繊維とからなる不織布(以下導電性不織
布と呼ぶ)を基材であるプラスチックシートに融着させ
た導電性シートが特開昭58−155917号公報に開
示されておシ、該シートは、真空成形、深絞シ成形等の
熱成形を施して成形物として用いられるとの記載がある
(発明が解決すべき問題点) 通常、熱可塑性樹脂シートの熱成形法としては真空成形
法、圧空成形法が広く用いられている。
圧空成形法の場合、1個の金型を用いて、該金型に溶融
状態の樹脂膜を空気の圧力で押えつけて賦形する。この
方法で上述の特開昭58−155917号公報に開示の
シートを成形すると導電性不織布面が金型と接触する場
合には特に問題はないが、導電性不織布面が金型に接触
しない場合は導電性繊維が樹脂膜よυはみ出し毛羽立つ
ほか、成形物のコーナ一部付近で導電性繊維が樹脂膜よ
シ浮きでる(引き吊る)現象(以下、引き吊り現象とい
う。)が見られる。
また、プレス成形法は雌雄一対の金型を嵌合することに
より賦形する方法であるが、この方法の場合も成形品の
形状が複雑化する程合型の間隙(樹脂膜を挿入しない状
態で雄型と雌型を嵌合させた時の間隙)を成形物の各部
の肉厚と合致させることは極めて困難であり、金型面に
接しない部分が必ず生じてしまう。従って、両面に導電
性不織布を融着一体化させた導電性シートを賦形した場
合には導電性繊維の毛羽立ち、引き吊シが部分的に発生
することがさけられない。
しかも、金型に接触して賦形された面は見かけ上溝電性
繊維の毛羽立ちは見られないが、爪や布などで摩擦する
と導電性繊維の一部が基材から剥離して毛羽立つという
問題点もある。上記のような毛羽立ちや引き吊り現象は
導電性成形物の外観を悪化させるばかシでなく、強く摩
擦すると導電性繊維が成形物表面から脱落し、周辺を汚
染したシ、さらには導電性能をも低下させることになり
実用化の大きな障害となっている。
導電性不織布面が金型面にある場合、導電性繊維は熱可
塑性樹脂シートに加わる圧力で金型に押え付けられて樹
脂表面に完全に埋め込まれた状態になる。従って、導電
性樹脂の毛羽立ちは見られない。一方、導電性不織布面
が金型に接しない場合、軟化状態の熱可塑性樹脂シート
は金型面に押え付けられて型の形状を忠実に再現するが
、導電性不織布中の導電性繊維は熱可塑性樹脂シートの
変形に追従できず樹脂膜からはみ出してしまう。特に、
コーナ一部付近では樹脂の変形が大きいため、導電性繊
維は完全に樹脂から外れて引き吊った状態になる。
また、賦形された時点では毛羽立ちが見られなくとも、
成形物表面を摩擦すると毛羽立ちが発生するのは、金型
面への押えつけ圧力が低く、導電性繊維が樹脂膜に完全
に埋め込まれない(導電性繊維が完全に樹脂の層で覆わ
れないか、もしくは核層が非常に薄くしかも剥がれやす
い。)ためと推定される。
本発明者等は上記問題点、すなわち導電性樹脂成形物の
表面の毛羽立ちおよび引き吊シ現象の問題点を解決すべ
く鋭意検討を重ねた。その結果、導電性熱可塑性樹脂シ
ートの表層に不飽和樹脂と反応性希釈剤を主成分とする
膜厚1〜10μmの架橋硬化被膜を形成させ、該シート
を少なくとも一方の型が耐熱性ゴムを表層に有する雌雄
一対の型で賦形することによって、導電性を低下するこ
となく導電性繊維による毛羽立ち、引き吊りを防止でき
、かつ、成形物表面を爪や布などで強く摩擦しても導電
性繊維の毛羽立ちがまったく発生しない成形物が得られ
ることを見出し、この知見に基づき本発明を完成した。
(問題点を解決するための手段) 本発明は下記の構成を有する。
(1)熱可塑性樹脂膜の片面もしくは両面に熱溶融性繊
維と導電性繊維とが不規則に絡み合って形成された不織
布を貼り合わせて融着一体化したのち、不織布面に表面
処理を施し、該表面処理に不飽和樹脂と反応性希釈剤を
主成分とする硬化用組成物を塗布し、該組成物を硬化さ
せて膜厚1〜10μmの架橋硬化被膜を形成せしめた導
電性熱可塑性樹脂シートを、少なくとも一方の型の表面
が耐熱性を有するゴムよυなる雌雄一対の型の間に固定
したのち、両型を嵌合することによって賦形された導電
性熱可塑性樹脂成形物。
(2)表面処理がコロナ放電処理である前記第1項に記
載の導電性熱可塑性樹脂成形物。
(3)硬化用組成物の硬化手段が電子線である前記第1
項に記載の導電性熱可塑性樹脂成形物。
(4)導電性繊維が炭素繊維、ステンレス鋼繊維、カー
ボン複合合成繊維、カーボン被覆合成繊維もしくはこれ
らの混合物である前記第1項に記載の導電性熱可塑性樹
脂成形物。
(5)耐熱性を有するゴムがシリコンゴム、アクリルゴ
ム、フッ素ゴムである前記第1項に記載の導電性熱可塑
性樹脂成形物。
(6)導電性熱可塑性樹脂シートの表面に硬化性組成物
が網点状になった版を用いて部分的に塗工されてお)、
その塗工面積(AP )と導電性熱可塑性樹脂シートの
面積(AP)との関係が0.3≦(Ap / A T 
)≦0.9であることを特徴とする前記第1項に記載の
導電性熱可塑性樹脂成形物。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂膜用の熱可塑性樹脂と
しては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレー
ト共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、
アクリルニトリル・ブタジェン・スチレン共重合体、ア
クリルニトリル・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂
;ポリメチルメタアクリレート等のアクリル系樹脂;6
−7 = 一ナイロン、6ローナイロン、12−ナイロン、6・1
2−ナイロンなどのポリアミド系樹脂;ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリ
エステル系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、
ポリフェニレンオキサイドおよびこれらの混合物が挙げ
られる。
これらの樹脂には耐熱安定剤、耐候安定剤、可塑剤、滑
剤、スリップ剤、帯電防止剤、電荷移動型ポリマー、核
剤、難燃剤、粘着性付与剤(石油樹脂等)、顔料、染料
、無機質充填材、有機質充填材々どをその目的に応じて
配合することができる。
また、導電性不織布に用いる熱溶融性繊維としはアクリ
ル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポ
リオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維など、もし
くはこれらの混合物であって基材の熱可塑性樹脂膜に熱
融着できるものであれば特に制限はなり0これらの繊維
には必要に応じて難燃剤、着色剤、帯電防止剤、電荷移
動型ポリマーなどを配合して用いても構わない。
熱溶融性繊維は繊維長は5〜100顛、繊維径は0.5
〜10デニ一ル程度のものが好ましく用すられる。
つぎに導電性繊維としては金属もしくは金属化合物複合
合成繊維、金属もしくは金属化合物被覆合成繊維、金属
もしくは金属化合物被覆ガラス繊維、金属もしくは金属
化合物被覆炭素繊維、カーボン複合合成繊維、カーボン
被覆合成繊維、炭素繊維、金属繊維およびこれらの混合
物が挙げられる。まだ、本発明の場合、架橋硬化被膜と
導電性熱可塑性樹脂シート表面との接着を強固ならしめ
るために導電性熱可塑性樹脂シートの表面に表面処理を
施し表面のぬれ張力を大きくすることが必要である。−
殻内には表面処理方法としてコロナ放電処理が用いられ
る。しかし、大気中でコロナ放電処理を行う場合にはコ
ロナ放電による酸化反応で導電性が消失してしまう導電
性繊維があるので注意を要する。ちなみに、不活性ガス
雰囲気中でのコロナ放電処理も可能ではあるが作業の安
全性、設備など多くの問題があシあまり実用的ではない
大気中でコロナ放電処理を施す場合には導電性能の低下
が見られない炭素繊維、ステンレス鋼繊維、カーボン複
合合成繊維、カーボン被覆合成繊維もしくはこれらの混
合物を導電性繊維として使用することが望ましい。
導電性繊維は繊維長は5〜100闘、繊維径は1〜30
μm程度のものが好ましく用いられる。
なお、本発明の導電性不織布には上記の熱溶性繊維およ
び導電性繊維のほかに高融点の繊維または溶融性を示さ
ない繊維を配合しても構わない。
該導電性不織布は上記熱溶融性繊維と導電性繊維とから
バインダー法、ニードルパンチング法、スパンボンディ
ングによる水圧絡み合わせ法、熱接着法、湿式抄造法な
ど公知の方法によって得られるものであう、目付は重k
 100 、!i’ / m以下のものが好ましく用い
られる。
該導電性不織布の製造に用いられる導電性繊維の割合は
1〜99重量%、好ましくは3〜70重量%である。導
電性繊維の割合が99重重量%超えると導電性不織布の
製造が困難となるばかシか基材である熱可塑性樹脂膜へ
の接着が不十分となシ、逆に1重量%に満たないと良好
な導電性を付与できなくなるので好ましくない。
本発明で用いられる硬化用組成物の主成分である不飽和
樹脂としてはエポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、メラミン系樹脂
等であるが、特に放射線活性の高いポリエステル、エポ
キシ、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリオール類を幹
とした分子の末端ないし側鎖にアクリロイル基を導入し
たもの、例えばポリエステルアクリレート、ポリエポキ
シアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエー
テルアクリレート、ポリオールアクリレート等が好まし
く用いられる。これらは通常、分子量250〜1500
程度のオリゴマーの形で用いられ、一分子当シのアクリ
ロイル基の数は2〜5個である。
また、反応性希釈剤としてはトリメチロールプロパント
リアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート、トリアクリロキシ
エチルフォスフェート等の多官能性モノマーおよびビニ
ルピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
テトラヒドロフルフリルアクリレート、ブトキシエチル
アクリレート、エチルジエチレングリコールアクリレー
ト、2−7エチルへキシルアクリレート、シクロへキシ
ルアクリレート、フェノキエチルアクリレート、2−ヒ
ドロ−3,フェニルオキシプロピルアクリレート、ジシ
クロペンタジェンアクリレート等の単官能性モノマーか
ら選ばれる1種または2釉以上の混合物が用いられる。
硬化用組成物にはさらに必要に応じて各洩の添加剤が加
えられる。これらの添加剤としては、天然および合成の
各種高分子物質、充填剤、顔料、染料、艶消し剤、可塑
剤、粘度調節剤、溶剤その他各種の助剤類等が挙げられ
る。
上記高分子物質としては、例えば(メタ)アクリル系、
ウレタン系、ブタジェン系、エチレン系、塩化ビニル系
、塩化ビニリデン系、ポリエーテル系、アルキッド系、
ポリエステル系、ポリアミド系、酢酸ビニル系、ビニル
ホルマール系、ビニルブチラール系、ビニルピロリドン
系、ビニルアルコール系等に属する飽和もしくは不飽和
基含有の各種ポリマー、コポリマー、プレポリマー、オ
リゴマー類、セルロースおよびその誘導体、ロジンおよ
びその誘導体、フェノール樹脂およびその誘導体、石油
樹脂、ケトン樹脂、シリコン樹脂、天然および合成油脂
、ワックス類等が挙げられる。
充填剤としてはガラス、金属および金属化合物等の繊維
や粉末、シリカ、パライト、炭酸カルシウム等が挙げら
れる。
顔料としてはアルミナ白、クレー、タルク、炭酸バリウ
ム、硫酸バリウム等の体質顔料、亜鉛華、鉛白、黄鉛、
群青、紺青、酸化チタン、クロム酸亜鉛、ベンガラ−、
カーボンブラック等の無機顔料、ブリリアントカーミノ
6B、パーマネントレツドR1ベンジジンイエロー、レ
ーキレッドC1フタロシアニンブルー等の有機顔料が挙
げられる。
染料としてはマゼンタ、ローダミンのような塩基性染料
、ダイレフトスカーレット、ダイレクトオレンジのよう
な直接染料、ローセリン、メタニルイエローのような酸
性染料が挙げられる。
艶消し剤としてはポリアクリロニトリル粉末のような有
機艶消し剤、粉末シリカまたはその変性体等のような無
機艶消し剤が挙げられる。
可塑剤としてはジブチルフタレート、ジオクチルフタレ
ート、塩素化パラフィン、リン酸トリクレジル、トリメ
リット酸トリブチル、トリメリット酸トリオクチル等が
挙げられる。
粘度調節剤としてはベントナイト、シリカゲル、アルミ
ニウムオクトエート等が挙げられる。
溶剤としてはケトン系、アルコール系、エステル系、エ
ーテル系、脂肪族、脂環族、芳香族、炭化水素系等に属
する各種溶剤類が挙げられる。
その他の助剤類としては公知の消泡剤、レベリング剤、
界面活性剤、紫外線吸収剤、難燃剤、電荷移動型ポリマ
ー等を挙げることができる。この他、硬化手段が加熱炉
、赤外線の照射、マイクロ波の照射のように主として熱
エネルギーを利用する場合には、例えばケトンパーオキ
サイド、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキ
サイド、ジアシルパーオキサイド等のラジカル開始剤が
用いられる。常温硬化のように比較的低温での硬化の場
合には、例えばケトンパーオキサイドまたはジアシルパ
ーオキサイドと金属塩との組み合わせ、ケトンパーオキ
サイド、ジアシルパーオキサイド、ハイドロパーオキサ
イドと還元性アミンとの組み合わせ等のように促進剤を
併用することが望ましい。
また、硬化手段が紫外線の場合には、例えばベンゾイン
、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインブチルエ
ーテル、ペンツインオクチルエーテル等のベンゾイン化
合物、ベンジル、ジアセチル、メチルアントラキノン、
アセトフェノン、ベンゾフェノン等のカルボニル化合物
、ジフェニルジスルフイツド、ジチオカーバメート等の
硫黄化合物、α−クロルメチルナフタリン等のナフタレ
ン系化合物、アントラセン、塩化鉄等の金属塩等の光開
始剤が用いられる。
本発明の導電性熱可塑性樹脂シートは、例えば以下の方
法によって得ることができる。
先ず、基材となる熱可塑性樹脂と導電性不織布とを押出
ラミネート法、熱ロール圧着法、熱プレス法等公知の方
法を用いて張シ合わせ融着一体化させる。この時、導電
性不織布を構成している熱溶融性繊維が完全属溶融し基
材と一体になるような温度条件を選定することが必要で
ある。例えば押出ラミネート法の場合は、先ず基材とな
る熱可塑性樹脂+2押出機内で180〜280℃程度の
樹脂温度に溶融混練されTダイを通って膜状に押出され
る。ついで、該樹脂膜の片面もしくは両面に導電性不織
布を重ね合わせ、30〜120℃程度に加熱された一対
のロールで圧着し基材と導電性不織布を融着一体化すれ
ばよい。このとき、導電性不織布と基材の一体化を容易
にするために、さらに導電性不織布に接して二軸延伸ポ
リエステルフィルム、テフロンフィルム等の耐熱性プラ
スチックフィルム(厚みは10〜50μm程度が好まし
い。)を重ね、この重ね合わせ状態のまま加圧融着し冷
却固化したのち、耐熱性プラスチックフィルムを剥離除
去して導電性熱可塑性樹脂シートを得てもよい。
導電性熱可塑性樹脂シートの厚みは0,03〜5.On
の範囲内で任意に選定できる。
つぎに、硬化用組成物との接着性を高めるために、上記
例示の方法で得られた導電性熱可塑性樹脂シートの導電
性不織布面に表面処理を施す。表面処理としては薬品処
理、カップリング剤処理、プライマー処理(ポリマーコ
ーティング)、表面グラフト化、紫外線照射処理、プラ
ズマ処理(コロナ放電処理、グロー放電処理、プラズマ
ジェット処理)、プラズマ重合処理等公知の種々の方法
を用いることができる。これらの処理方法の中で一1只
− は連続生産が可能で汎用性の高いコロナ放電処理を用い
るのが最も望ましい。本発明の場合、コロナ放電処理装
置は導電体処理用の装置を用いることが望ましい(絶縁
体用のコロナ放電処理装置では放電によシ火花が飛んだ
り、焼は焦げが発生するので好ましくない。)。また、
コロナ放電処理は前記導電性熱可塑性樹脂シートの製造
直後に行うことが望ましい。表面処理後の表面ぬれ張力
(ASTM−D−2578に準拠して測定。)は35 
dyne/crn以上、望ましくは38dyne/(m
以上になるよう調整するのが好ましい。
このあと、さらに表面処理〈前述の硬化用組成物を塗布
し、該硬化用組成物を硬化させることによって表面に膜
厚1〜10μmの架橋硬化被膜を形成せしめる。該硬化
用組成物の塗工装置としてハフレードコーター、ナイフ
コーター、ロールコータ−(3本ロールコータ−、タイ
レフトコーター、リバースロールコータ−)の他スクリ
ーン、オフセット、グラビア、レタープレス、フレキソ
等の各種プリントタイプのコーターが挙げられる。
場合によってはスプレータイプのコーターを用いてもよ
い。
硬化用組成物の導電性熱可塑性樹脂シート表面への塗布
量としては該シート表面に形成される架橋硬化膜の膜厚
が1〜10μm、望ましくは2〜7μmの範囲になるよ
うに調整することが好ましい。硬化膜の膜厚が1μm未
満の場合は導電性繊維の毛羽立ちの発生が完全に抑えき
れず、逆に10μmを超えると表面抵抗が1012Ω以
上となシ導電性能が悪化するので好ましくない。
硬化用組成物の塗工は熱可塑性樹脂シートの全面に行っ
て(ベタ刷シ)もよいが、熱成形時の変形によって塗膜
に亀裂が入シ、外観が悪化するので各種形状の網版(網
点状になった版)を用いて部分的に塗工を行ったほうが
好ましい。この場合、硬化用組成物の塗工面積(AP 
)と導電性熱可塑性樹脂シートの面積(AT)との関係
は0.3≦(Ap/AT)≦0,9であることが望まし
い。硬化用組成物の塗工面積(AP )と導電性熱可塑
性樹脂シートの面積(AT )との関係が(AP/ A
T ) < 0.3の場合には、塗工されてない部分に
毛羽立ちの発生が見られるので好ましくない。まだ、(
AP/AT)>0.9の場合には熱成形時の変形によっ
て塗膜に亀裂が入シ外観を著しく損ねるので好ましくな
い。
硬化用組成物の硬化手段としては常温硬化、加熱炉、赤
外線の照射、マイクロ波の照射等のように主として熱エ
ネルギーを利用するもの、紫外線照射、電子線やr線の
ような電離性放射線の照射等があるが生産性(硬化時間
)、基材の加熱による劣化等が少ない電子線照射が好ま
しい。電子線の照射はスキャンユングビーム法もしくは
カーテンビーム法による電子線加速器によってN、ガス
雰囲気下(02濃度4001)I)m以下)で行われる
塗膜の硬化条件は電子線電圧125〜300に’/。
線量1〜20 Mrad程度である。
つぎに前記導電性シートを公知の種々の加熱方式を用い
て樹脂の軟化温度まで加熱したのち、第1図〜第4図に
示すような雌雄一対の型の間に挿入固定し、プレス圧力
0.1〜20kg/ff1G、型温10〜100℃程度
で両型を嵌合させ賦形する。
このとき、型の表層の材質としては加熱された導電性シ
ートの熱によって変形、変質、劣化等を生じない程度の
耐熱性を有するゴム、例えばシリコンゴム、アクリルゴ
ム、フッ素ゴム等を用いることが好ましく、また、型の
母材には木、石膏、樹脂(熱硬化性樹脂)、鋳物、金属
等プレス圧に充分耐えられる強度を有する素材が用いら
れる。さらに、雌型と雄型との間隙CL(導電性シート
を挿入しない状態で雌型と雄型とを嵌合させたときの間
隙)は型の絞シ比(成形品の深さを成形品の直径もしく
は短辺で除した値)によシ異なるが、目標となる成形品
の厚みをTとするとT≧CL>0朋の範囲にあることが
望ましい。
(実施例) 以下、実施例、比較例によって本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
なお、実施例、比較例で用いた測定法は次の通シである
(1)  メルトフローレート ASTM−D−1238(温度230℃、荷重2.16
ky)に準拠。
(2)ハイメルトフローレート ASTM−D−1238(温度230℃、荷重10.2
kl?)に準拠。
(3)アイソタクチックペンタッド分率マクロモレ午1
ノVX塁、687(1975)に基づいて測定される。
13C−NMRを使用し、ポリプロピレン分子鎖中のペ
ンタッド単位でのアイソタクチック分率である。
(4)表面抵抗値(Ω) A、タケダ理研■裳コンピユーテイングデジタルマルチ
メーターTR6877 B、東京電子■製高抵抗計 スタックTn−3電極は棒
状電極(5mmφ)を使用。
電極間距離 3〜5cIn 107Ω以上の場合のみB、を使用して測定。
実施例1 繊維径2デニール、繊維長51朋の低融点ポリプロピレ
ン繊維(融点128℃)80重重量%繊維径3デニール
、繊維長51朋のカーボン被覆ポリエステル繊維20重
1係とから熱融着法によって目付は重量1511 / 
mの導電性不織布を得た。
ついで、アイソタクチックペンタッド分率(P)〜0.
968、メルトフローレート(MFR) = 0.53
9/10順、ハイメルトフローレート(HMFR)〜2
3.511/lQ=の高結晶性プロピレン単独重合体に
1.3.5− )リスチル−2,4,6−)リス(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン0.10重重量%テトラキス〔メチレン(3゜5−ジ
−t−ブチル−4−ヒトルキシーヒドロシナメイト)〕
メメツ00.1重量係とステアリン酸カルシウム0.0
5重重量%を配合したポリプロピレンペレットを口径6
5闘の押出機で溶融混練し幅600闘のTダイよシ樹脂
温度240℃で膜状に押出した。
該樹脂膜の両面に前記導電性不織布を重ね合わせ、80
℃の温水を通した直径2001mのタッチロール(金属
ロール)と直径500顛のチルロール(金属ロール)と
で基材である該樹脂膜を導電性不織布を圧着一体化し、
厚み0.8 朋の導電性ポリプロピレンシートを得た。
なお、この工程において、タッチロール側の導電性不織
布面にさらに厚み12μmの二軸延伸ポリエステルフィ
ルムを挿入し、導電性ポリプロピレンシートを冷却した
のち、該ポリエステルフィルムを剥離除去した。
得られた導電性ポリプロピレンシートの表面抵抗値は両
面共105Ωであった。
つぎに、導電体用コロナ放電処理装置を用いて大気中で
前記導電性ポリプロピレンシートの両面にコロナ放電処
理を施した。何れの面もぬれ張力は41 dyne/c
mであった。また、コロナ放電処理後の導電性ポリプロ
ピレンシートの表面抵抗値は両面共105Ωでsbコロ
ナ放電処理前とまったく変わらなかった。
また、硬化用組成物として、ポリエポキシアクリレート
オリゴマー42重量%、2−ヒドリキシプロピルアクリ
レート55重量%、ベタイン系界面活性剤2重量係、重
合禁止剤1重量%とからなる混合組成物を準備した。
該組成物を網点状グラビアロール(Ap/AT=0.6
 )で前記導電性ポリプロピレンシート表面(片面)に
塗布し、エレクトロンカーテンコンベアー型電子線照射
装置(ESI社製エレクトロンEPZ−2型(商標))
を用いてN2雰囲気下(0,濃度200 ppm)で加
速電圧140kV、線量6Mradで電子線を照射し厚
み5μ専の架橋硬化被膜を形成させた。
同様にして、もう一方の面にも厚み5μmの架橋硬化被
膜を形成させた。
つぎに、第1図に示すような雌雄一対の型(母材は金属
を使用、型温50℃)の間に架橋硬化被膜を形成させた
導電性ポリプロピレンシートを挿入、固定し、両型を7
k17/、、jGの圧力で嵌合し導電性成形物を得た。
このとき、雄型の表層にはシリコンゴム(硬度=40)
を用いた。雄型と雌型の間隙(CL)は0.5〜0.7
 vsとしだ。
このして得られた導電性成形物は何れの面も導電性繊維
の毛羽立ちや引き吊シ現象はまったく見られず、しかも
、布、爪等で表面を強くこすっても導電性繊維の毛羽立
ちは全く発生しなかった。
表面抵抗値は両面共105〜10’Ωと良好な導電性を
有していた。
実施例2 繊維径2デニール、繊維長51mmのポリ塩化ビニル系
繊維(テビロン(商標):帝人■製)855重量部繊維
径8μm1繊維長50mmのオーステナイト系ステンレ
ス鋼繊維15重量係とをアクリル系樹脂をバインダーと
してバインダー法で目付けにジオクチルフタレート3.
0重量部、ジブチル錫アルキルマレート2.5重量部、
ブチルステアレート0.5重量部、ステアリルアルコー
ル0.4重量部、ステアリン酸0.1重量部とを配合し
たポリ塩化ビニルコンパウンドを口径65龍のスクリュ
ーダイ付押出機で溶融混練し樹脂温度185℃で膜状に
押出した。
該樹脂膜の両面に前記導電性不織布を重ね合わせ、70
℃の温水を通した直径200mmのタッチo −ル(金
fj40−ル) トIF径400xxのチルロール(金
属ロール)とで基材である該樹脂膜と導電性不織布を圧
着一体化し、厚み0.5 mmの導電性ポリ塩化ビニル
シートを得た。なお、この工程において、タッチロール
側の導電性不織布重ね合わせ面に更に厚み12μmの二
軸延伸ポリエステルフィルムを挿入し、導電性ポリ塩化
ビニルシートを冷却したのち、該ポリエステルフィルム
を剥離除去した。
得られた導電性ポリ塩化ビニルシートの表面抵抗値は両
面共103〜104Ωであった。
つぎに、導電体用コロナ放電処理装置を用いて大気中で
前記導電性ポリ塩化ビニルシートの両面にコロナ放電処
理を施した。何れの面もぬれ張力は43 dyne/c
mであった。また、コロナ放電処理後の導電性ポリ塩化
ビニルシートの表面抵抗値は両面共103〜104Ωで
あシコロナ放電処理前とまったく変わらなかった。
また、硬化用組成物として、ポリウレタンアクリレート
オリゴマー48重量部、ネオペンチルグリコールジアク
リレート45重量部、体質顔料(アルミナ白)6重量%
、重合禁止剤1重量%とからなる混合組成物を準備した
該組成物を網点状グラビアロール(Ap/AT=Q、8
 )で前記導電性ポリ塩化ビニルシート表面(片面)に
塗布し、エレクトロンカーテンコンベアー型電子線照射
装置(ESI社製エレクトロンEPZ−2型)を用いて
N2雰囲気下(02濃度200ppm)で加速電圧16
0kV、線量12 Mradで電子線を照射し厚み7μ
mの架橋硬化被膜を形成させた。
同様にして、もう一方の面にも厚み7μmの架橋硬化被
膜を形成させた。
つぎに、第4図に示すような雌雄一対の型(母材は金属
を使用、型温40℃)の間に架橋硬化被膜を形成させた
導電性ポリ塩化ビニルシートを挿入、固定し、両型を5
k19/Cr1tGの圧力で嵌合し導電性成形物を得た
。このとき、両型の表層にはシリコンゴム(厚み−3m
 、硬度=40)を用いた。
雄型と雌型の間隙(CL)は0.2〜0.4 mとした
こうして得られた導電性成形物は何れの面も導電性繊維
の毛羽立ちや引き吊シ現象はまったく見られず、しかも
、布、爪等で表面を強くこすっても導電性繊維の毛羽立
ちはまったく発生しなかった。また、表面抵抗値は両面
共104〜105Ωと良好な導電性を有していた。
実施例3 繊維径1.5デニール、繊維長51mmのアクリルニト
リル・塩化ビニル共重合体繊維(鐘淵化学工業■製カネ
カロン5B)755重量部繊維径8μm1繊維長50x
mのオーステナイト系ステンレス鋼繊維(日本精練■製
ナスロン(商品名))255重量部をアクリル系樹脂を
バインダーとしてバインダー法で目付は重量10117
mの導電性不織布を得た。
つぎに、GP−PS樹脂(新日鉄化学■製エスチレンG
−32(商標))を口径40mの押出機で溶融混練し、
幅300mのTダイよシ樹脂温度230℃で膜状に押出
した。該樹脂膜の片面に前記導電性不織布を重ね合わせ
、60℃の温水を通した一対のポリジンゲロール(金属
ロール)で該樹脂膜と導電性不織布を圧着一体化し、厚
み0.7 yrxの導電性ポリスチレンシートを得た。
得られた導電性ポリスチレンシートの表面抵抗値は10
3Ωであった。
つぎに、導電体用コロナ放電処理装置を用いて大気中で
前記導電性ポリスチレンシートの導電性不織布ラミ面に
コロナ放電処理を施した。処理面のぬれ張力は39 d
yne/cmであった。また、コロナ放電処理後の導電
性ポリスチレンシートの処理面の表面抵抗値は103Ω
とコロナ放電処理前とまったく変わらなかった。
また、硬化用組成物として、ポリウレタンアクリレート
オリゴマー48重量%、ネオペンチルグリコールジアク
リレート45重量%、体質顔料(アルミナ白)6重量%
、重合禁止剤1重量%とからなる混合組成物を準備した
。該組成物を網点状グラビアロール(AP/A? = 
’0.8 )で前記導電性ポリスチレンシート表面(片
面)に塗布し、エレクトロンカーテンコンベアー型電子
線照射装置(ESI社製エレクトロン(商品名)EPZ
−2型)を用いてN2雰囲気下(02濃度150ppm
)で加速電圧140kV、線量6Mradで電子線を照
射し痺み5μmの架橋硬化被膜を形成させた。
つぎに、第4図に示すような雌雄一対の型(母材は金属
を使用、型温40°C)の間に架橋硬化被膜を形成させ
た導電性ポリスチレンシートを挿入、固定し、両型を3
に9/Cr!Gの圧力で嵌合し導電性成形物を得た。こ
の時、両型の表層にはフッ素ゴム(厚み一3龍、硬度=
60)を用いた。雄型と雌型の間隙(CL)は0.4〜
0.6朋とした。
こうして得られた導電性成形物は何れの面も導電性繊維
の毛羽立ちや引き吊9現象はまったく見られず、しかも
、布、爪等で表面を強くこすっても導電性繊維の毛羽立
ちはまったく発生しなかった。また、導電性不織布ラミ
面の表面抵抗値は10′〜105Ωと良好な導電性を有
していた。
実施例4 硬化用組成物としてポリエステルポリアクリレート64
重量%、ポリオールポリアクリレート30重量%、トリ
メチロールプロパントリアクリレ−ト5重量係およびベ
ンゾイルパーオキサイド1重量%からなる混合組成物を
準備した。
該組成物を実施例1で用いたと同様の導電性ポリプロピ
レンシート(コロナ放電処理を施したもの)の片面に網
点状グラビアロール(Ap/AT= 0.6 )で塗布
し、130℃のオーブン中で5分間熱処理し、厚み5μ
mの架橋硬化被膜を形成させた。同様にして、もう一方
の面にも厚み5μmの架橋硬化被膜を形成させた。
つぎに、第1図に示すような雌雄一対の型(母材は金属
を使用、型温50°C)の間に前記架橋硬化被膜を形成
させた導電性ポリプロピレンシートを挿入、固定し、両
型を7kg/dGの圧力で嵌合し導電性成形物を得た。
このとき、雄型の表層にはシリコンゴム(硬度=40)
を用いた。雄型と雌型の間隙(CL)は0.5〜0.7
 mmとした。
こうして得られた導電性成形物は何れの面も導電性繊維
の毛羽立ちや引き吊や現象はまったく見られず、しかも
、布、爪等で表面を強くこすっても導電性繊維の毛羽立
ちはまったく発生しなかつた。また、表面抵抗値は両面
共105〜106Ωと良好な導電性を有していた。
実施例5 硬化用組成物としてポリエステルポリアクリレート43
重量%、ポリオールポリアクリレート40重量%、トリ
メチロールプロパントリアクリレート15重量%および
ベンジル2重量%からなる混合組成物を準備した。
該組成物を実施例2で用いたと同様の導電性ポリ塩化ビ
ニルシート(コロナ放電処理を施したもの)の片面に網
点状グラビアロール(AP/AT = 0.8 )で塗
布し、紫外線を照射して厚み7μmの架橋硬化被膜を形
成させた。同様にして、もう一方の面にも厚み7μmの
架橋硬化被膜を形成させた。
つぎに、第4図に示すような雌雄一対の型(母材は金属
を使用、型温40℃)の間に架橋硬化被膜を形成させた
導電性ポリ塩化ビニルシートを挿入、固定し、両型を5
に9/cITIGの圧力で嵌合し導電性成形物を得た。
このとき、両型の表層にはシリコンゴム(厚み〜3朋、
硬度=40)を用いた。
雄型と雌型の間隙(CL)は0.2〜0.41mとした
こうして得られた導電性成形物は何れの面も導電性繊維
の毛羽立ちや引き吊シ現象はまったく見られず、しかも
、布、爪等で表面を強くこすっても導電性繊維の毛羽立
ちはまったく発生しなかった。また、表面抵抗値は両面
共104〜105Ωと良好な導電性を有していた。
比較例1 実施例1と同様の方法で架橋硬化被膜を形成させた導電
性ポリプロピレンシートを得た。該シートを通常の真空
成形装置を用いて熱成形を行った。
得られた導電性成形物の金型に接しない面のコーナー付
近には導電性繊維の引き吊シ現象が見られた。
比較例2 実施例1と同様の方法で架橋硬化被膜を形成させた導電
性ポリプロピレンシートを得た。該シートを雌雄一対の
金型(雄型と雌型の間隙(CL)は06〜0.8 yr
au )を用いてプレス成形を行った。得られた導電性
成形物は金型に接触していない部分があシ、この部分は
架橋硬化被膜の剥離が見られ導電性繊維の毛羽立ちも確
認された。さらに、金型に接触して成形され、導電性繊
維の毛羽立ちが無い部分も爪でこすると毛羽立ちの発生
が見られた。
比較例3 架橋硬化被膜の厚みを15μmとした以外は実施例2と
同様にして導電性成形物を得た。該成形物は両面共、導
電性繊維の毛羽立ち、引き吊υ現象が全く見られず、し
かも、表面を爪や布等で摩擦しても導電性繊維の毛羽立
ちが全く発生しなかったが、表面抵抗値は1012Ω以
上であシ、表面の導電性が大幅に悪化していた。
比較例4 実施例2で用いたと同様の導電性ポリ塩化ビニルシート
(架橋硬化被膜を形成させないもの)を実施例2と同様
にして第4図に示すような雌雄−対の型の間に挿入、固
定し、両型を嵌合、賦形し導電性成形物を得た。得られ
た成形物は両面共表面抵抗値が10′〜105Ωと良好
な導電性を有しているが、爪で表面をこすると導電性繊
維の毛羽立ちが発生した。
比較例5 実施例1で用いたと同様の導電性ポリプロピレンシート
(コロナ放電処理済のもの)の両面に実施例1で用いた
と同様の硬化用組成物を網点状のグラビアロール(AP
/A〒−0,2)で塗布し、実施例1と同様の硬化条件
で厚み3μmの架橋硬化被膜を形成させた。このシート
を第1図に示すような雌雄一対の型(型温50°C)の
間に挿入、固定し、両型を1g/、jGの圧力で嵌合し
導電性成形物を得た。このとき、雄型の表層にはシリコ
ンゴム(硬度−40)を用いた。雄型と雌型の間隙(C
L)はは05〜0.7 mmとした。
こうして得られた導電性成形物は何れの面も表面抵抗値
が105〜10’Ωと良好な導電性を有していたが、爪
で表面をこすると架橋硬化被膜が形成されていない部分
に導電性繊維の毛羽立ちが見られた。
比較例6 実施例1で用いたと同様の導電性ポリプロピレンシート
(コロナ放電処理済のもの)の両面に同じ〈実施例1で
用いたと同様の硬化用組成物をグラビアロールでベタ刷
シ(AP/AT= 1.0 ) L、実施例1と同様の
硬化条件で厚み3μmの架橋硬化被膜を形成させた。こ
のシートを第1図に示すような雌雄一対の型(型温50
0C)の間に挿入、固定し、両型を7kg/cr?LG
の圧力で嵌合し導電性成形物を得た。このとき、雄型の
表層にはシリコンゴム(硬度=40)を用いた。雄型と
雌型の間隙(CL)は0.5〜07龍とした。
こうして得られた導電性成形物は何れの面も表面抵抗値
が105〜106Ωと良好な導電性を有していたが、熱
成形時の変形によって塗膜に亀裂が入シ外観が著しく損
なわれておυ実用化が困難であった。
(発明の効果) 本発明の製造方法によれば、導電性熱可塑性樹脂シート
の表層に基材シートと強固に接着した1〜10μmの架
橋硬化被膜が形成され、さらに、該シートを本発明の型
を用いて熱成形することによって良好な導電性能を維持
しつつ、導電性繊維の毛羽立ちや引き吊シ現象の発生を
完全に抑えた成形物が得られ、しかも、成形物表面の耐
スクラッチ性が改良されて従来問題となった導電性繊維
の毛羽立ちによる外観の悪化、導電性繊維の脱落による
周辺の汚染、導電性の悪化がまったく見られない導電性
熱可塑性樹脂成形物が得られる。
特に、内容物のこすれによる導電性繊維の毛羽立ちの発
生が完全に抑えられることによって、従来展開が困難だ
ったIC,LSI等半導体、電子部品、精密機械部品等
の輸送・保管用容器、クリーンルーム用各種部品、収納
容器等にも好適に使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は母材の表面に耐熱性ゴムよりなる型(D+を張
)付けた雄型(A)と母材tc)のみの雌型(B)とよ
りなる雌雄一対の型の例を示す。 第2図は母材の表面に耐熱性ゴムよりなる型(D)を張
シ付けた雄型図と型取シした母材(C1の表面に耐熱性
ゴム(D)を被覆した構造の雌型(B)よりなる雌雄一
対の型の例を示す。 第3図は型取りした母材tc+の表面に耐熱性ゴムCD
+を被覆した構造の雄型図と母材(C1のみの雌型(B
lよりなる雌雄一対の型の例を示す。 また、第4図は何れも型取りした母材fc)の表面に耐
熱性ゴムfD)を被覆した構造を有する雌雄一対の型の
例を示す。 以上

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1).熱可塑性樹脂膜の片面もしくは両面に熱溶融性
    繊維と導電性繊維とが不規則に絡み合つて形成された不
    織布を貼り合わせて融着一体化したのち、該不織布面に
    表面処理を施し、該表面処理面に不飽和樹脂と反応性希
    釈剤を主成分とする硬化用組成物を塗布し、該組成物を
    硬化させて膜厚1〜10μmの架橋硬化被膜を形成せし
    めた導電性熱可塑性樹脂シートを、少なくとも一方の型
    の表面が耐熱性を有するゴムよりなる雌雄一対の型の間
    に固定したのち、両型を嵌合することによつて賦形され
    た導電性熱可塑性樹脂成形物。
  2. (2).表面処理がコロナ放電処理である請求項1に記
    載の導電性熱可塑性樹脂成形物。
  3. (3).硬化用組成物の硬化手段が電子線である請求項
    1項に記載の導電性熱可塑性樹脂成形物。
  4. (4).導電性繊維が炭素繊維、ステンレス鋼繊維、カ
    ーボン複合合成繊維、カーボン被覆合成繊維もしくはこ
    れらの混合物である請求項1に記載の導電性熱可塑性樹
    脂成形物。
  5. (5).耐熱性を有するゴムがシリコンゴム、アクリル
    ゴム、フッ素ゴムであることを特徴とする請求項1に記
    載の導電性熱可塑性樹脂成形物。
  6. (6).導電性熱可塑性樹脂シートの表面に硬化性組成
    物が網点状になつた版を用いて部分的に塗工されており
    、その塗工面積(A_P)と導電性熱可塑性樹脂シート
    の面積(A_T)との関係が0.3≦(A_P/A_T
    )≦0.9であることを特徴とする請求項1に記載の導
    電性熱可塑性樹脂成形物。
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EP19880121843 EP0323642A3 (en) 1988-01-05 1988-12-29 An electroconductive thermoplastic resin molded product
US07/291,958 US4929496A (en) 1988-01-05 1988-12-30 Electroconductive thermoplastic resin molded product
KR1019890000022A KR920001720B1 (ko) 1988-01-05 1989-01-05 도전성 열가소성 수지 성형물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013173334A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Ibaraki Kogyo Kk 立体添加物付き繊維強化プラスチック成形体の成形方法

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