JPH01176326A - 垂直磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、垂直磁気記録媒体の製造方法に係り、特に基
体上に磁性微粒子を含んだ塗料を塗布することによって
記録媒体を製造する方法の改良に関するものである。

従来の技術 磁気記録は、一般に記録媒体の面内方向の磁化を用いる
方式によっている。しかし、この面内方向の磁化を用い
る記録方式では、高記録密度化を図ろうとすると、記録
媒体内の減磁界あく増加するために一定以上の高記録密
度を得る事は困難である。

このような、記録密度の限界を越えるために、近年、記
録媒体の表面と垂直な方向の磁化を用いる垂直磁気記録
方式が提案されている。この垂直磁気記録方式では、高
記録密度において、記録媒体中の減磁界が少なくなる特
性が有り、本質的に高密度記録に適した記録方式と言え
る。

垂直磁気記録方式に用いる記録媒体には、ＣＯＣｒ　ｉ
着膜等の連続膜と、六角板状のバリウムフェライト微粒
子等を樹脂中に分散した塗布膜がある。特に、最近では
塗布型のコストメリットと耐久性等の実用性の点から、
塗布膜タイプの垂直磁気記録媒体が注目されている。

塗布膜タイプの垂直磁気記録媒体の場合、板状粒子は板
面に垂直な方向に磁化容易軸があり、塗工に際して磁化
容易軸が基本面に垂直方向に向き易くなったものを用い
る。しかしながら、配向し易い磁性粉とはいっても、普
通に塗布するだけでは充分な配向性を得ることはできな
い。

この配向度を高めるための方法として、塗布後に一定強
度の磁界中で配向する方法、（特開昭５７−５８２４３
号公報、特開昭５７〜５８２４６号公報）あるいは、塗
料粘度を調整して塗布時のせん断心力で配向させてしま
う方法（特開昭５７−５８２４０号公報）等が実施、あ
るいは提案されてきている。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記したような方法を用いた場合、塗料
の粘度を高くしても、塗工時のせん断心力のみでは充分
な配向性を得ることができず、非常に高い記録密度を得
ることは難しい、また、磁界中で配向させる方法では、
高速で塗工した後、乾燥固化するまで、均一な磁界中に
保持する必要があり、装置の構造も難しく、大がかりで
高価なものになるだけでなり、磁界の掛は方が難しく、
不均一になると配向の乱れが生じて、配向度の低下や、
雑音発生の原因になるなど不安定要因が多い。

以上のように、従来の方法では、垂直配向性と安定した
生産性を高い次元で両立させることが難しかったという
のが実状である。

本発明は、上記問題点に鑑み、よく配向した垂直配向塗
膜を、安定に製造する方法を提供するものである。

問題点を解決するための手段 本発明の垂直磁気記録媒体の製造方法は、上記問題点を
解決するために、あらかじめ、基体面に垂直な方向に磁
化容易軸を有し、かつ、前記磁化容易軸の方向に残！磁
化を示す下地磁性膜を形成し、前記下地磁性膜を磁化し
た後に、記ｓ３層形成用の磁性塗料を塗布する構成にし
たものである。

作用 本発明は、上記した方法によって、まず、基体面に形成
された下地磁性膜を磁化する事によって、基体面に垂直
な磁界を基体面上に発生させる。この時、下地磁性膜の
すぐ近傍ではかなり高い磁束密度となる。この下地磁性
膜の上に、磁気記録層を形成するための磁性塗料を高い
せん断心力をかけて塗布すると、せん断心力によって基
体面に対しである程度配向した塗料中の板状磁性微粒子
の磁化容易軸の方向（板状微粒子の厚み方向）が、下地
磁性膜の発生する基体面に垂直な磁界によって、基体面
に垂直な方向にそろえられ、非常に垂直配向性の良い磁
気記録層が形成される事となる。

実施例 以下、本発明の垂直磁気記録媒体の製造方法の実施例に
ついて説明する。

実施例１ 塗料組成として下記の成分を調合し、グラインドミルに
いれて、混合分散を行って、磁性塗料を作製した。

Ｏバリウムフェライト・Ｃｏ−Ｔｉ置換体粉末（平均粒
子サイズ、板径：０．１０μｍ、板状比（板径／板厚）
：１２．保磁力６００．０ｅ）・・・・・・２００部 Ｏ塩化ビニル重合体　　　　　　・・・・・・２０部○
ポリウレタン　　　　　　　　・・・・・・２０部Ｏ分
散剤（レシチン）　　　　　　・・・・・・８部一方で
、ポリイミド系の耐熱性フィルム（１５μｍ厚）上に、
Ｃｏ−Ｃｒターゲットを用いてスパッタにより、約４０
００人の厚さのＣｏ−Ｃｒ垂直磁化磁性膜を形成した。

前記垂直磁化磁性膜を形成したフィルム状の基体を、基
体面が磁界と垂直方向を向くように保持しながら、約１
５００ガウスの磁界中に通過させて、前記垂直磁化磁性
膜を磁化させた。

前記フィルム状基体の垂直磁化磁性膜形成面上に、前記
磁性塗料を、ブレードと基体面との間隔３５μｍ１ブレ
ード厚さ３鶴のブレードコータを用いて、塗工速度約１
０　ｍ／ｍ　ｉ　ｎにて塗布した後、乾燥硬化して、実
施例１の塗膜を得た。

実施例２ 実施例１で磁性塗料に配合する磁性粉を、Ｏバリウムフ
ェライト・Ｃｏ−Ｔｉ置換体粉末（平均粒子サイズ、板
径　０．１０μｍ、板状比（板径／板厚）２０、保磁カ
フ００．Ｏｅ）・・・・・・２００部 として、その他はすべて、実施例１と同様にして、実施
例２の塗膜を得た。

比較例１ 実施例１と同一条件でＣｏ−Ｃｒ垂直磁化磁性膜を形成
した基体を、交流消磁器中で消磁した後、実施例１と同
一の塗料を用いて、実施例１と同様にして試料作成し、
比較例１の塗膜を得た。

比較例２ 垂直磁化磁性膜を形成しない１５μｍ厚のポリエステル
フィルム上に実施例１と同一の塗料を実施例１と同様の
塗布条件で塗布して試料作成して、比較例２の塗膜を得
た。

比較例３ 実施例１と同一条件でＣｏ−Ｃｒ垂直磁化磁性膜を形成
した基体を、交流消磁器中で消磁した後、実施例２と同
一の塗料を用いて、実施例２と同様にして試料作成し、
比較例３の塗膜を得た。

比較例４ 垂直磁化磁性膜を形成しない１５μｍ厚のポリエステル
フィルム上に実施例２と同一の塗料を実施例２と同様の
塗布条件で塗布して試料作成して、比較例４の塗膜を得
た。

得られた塗膜の粒子配向状態を調べるため、基体上から
塗膜を単独剥離して、試料振動型磁化測定装置によって
測定し、磁化ヒステリシス曲線を反磁界補正したときの
、垂直方向の角型化（Ｍｒ／Ｍｓ）および、垂直方向と
面内方向の配向比（Ｍ　ｒ　／Ｍ　ｒ　）から配向状態
を評価した。

これらの試料の角型比、および、配向比は、第１表の通
りであった。

（以　下　余　白） 第１表 第１表において、実施例１．比較例′１．比較例２は、
板状比１２の磁性粉を用いた同一の塗料で作製した塗膜
であり、この３試料の比較で明らかに本発明の実施例が
垂直配向度が高くなっている。

また、実施例２．比較例３．比較例４は、板状比２０の
磁性粉を用いた同一の塗料で作製した塗膜であり、この
３試料の比較でも明らかに本発明の実施例が垂直配向度
が高くなっている。

以上の結果かられかるように、本発明を用いた実施例は
、これを用いない比較例のサンプルに比べて基体面に対
して垂直な方向の配向比、及び、角型比がいずれも大き
くなっており、本発明の垂直磁気記録媒体の製造方法が
配向性の良い塗膜を得るのに効果がをることがわかる。

発明の効果 以上のように、本発明によれば、磁性塗料を塗布した後
に配向用磁界を印加することなく、粒子配向した磁性塗
膜が得られるため、工程が簡単になる。したがって、高
密度記録に適する高い配向性を有する記録媒体を得る方
法として、非常に有用な製造方法を提供できるものであ
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　板状の形状を有し、板面に垂直な方向に磁化容易軸を
   有する磁性微粒子を分散させた磁性塗料を基体に塗布す
   るとともに、上記磁性微粒子を配向させて、塗膜面に垂
   直な方向に磁化容易軸を有する垂直磁気記録媒体を製造
   する方法において、基体面上に、あらかじめ前記基体面
   に垂直な方向に磁化容易軸を有し、かつ、前記磁化容易
   軸の方向に残留磁化を示す下地磁性膜を形成し、前記下
   地磁性膜を基体面に垂直な方向に磁化した後に前記磁性
   塗料を塗布する事を特徴とする垂直磁気記録媒体の製造
   方法。