JPH0117018B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はＶ形プリーに使用のためほぼ台形の断
面を有する駆動ベルトに関し、このベルトは少な
くとも１個のエンドレス帯状バンドを付けたエン
ドレス・キヤリヤを含み、また前記キヤリヤの上
に滑動可能に配置され、キヤリヤを受け入れるた
めのスロツト（細長い穴）を有する複数個の横断
方向の要素を含み、各スロツトはキヤリヤの内側
に接触する接触面とキヤリヤの外側に接触する接
触面によつて境界が決められる。このような駆動
ベルトはヨーロツパの特許出願、公開番号
0014013によつて周知である。

実際に使用すると、キヤリヤは駆動ベルトの操
作中高い曲げ疲労荷重を受けるだけでなく、横断
方向の要素を正しい通路に案内することは相当の
荷重を発生することが知られ、よつて横断方向の
要素とキヤリヤの間の接触はできるだけ最適であ
ることが極めて重要である。その結果は摩耗は小
さくなり寿命が改善される。

本発明の種類の駆動ベルトを提供し、それによ
つてキヤリヤと横断方向の要素との間の接触を改
善することは本発明の目的である。

この趣旨で、本発明により、キヤリヤの外側に
接触する接触面はキヤリヤに対してこれを横断す
る方向に弯曲している。その結果、この形状はキ
ヤリヤと横断方向の要素との間にできるだけ大き
い接触面を保証する。何故ならば、さらに説明す
るように、プリーを通過するキヤリヤの外側は横
断方向に凸形の弯曲をするからである。

本発明のさらに別の特徴に従つて、キヤリヤの
外側に接触する接触面の曲率は、好適な場合とし
て、50mmから100mmとの間の曲率半径を有する。
特に100mmと300mmの間の曲率半径を有する。

さらにまた本発明は、以上に記載した駆動ベル
トに適用される横断方向の要素に関する。

本発明を添付図面を参照して説明する。

第１図は２個のプリー１と２及び点線とダツシ
ユ線で表わすこれらを連結する駆動ベルト３を示
す。この駆動ベルト３は例えば金属製のいくつか
のエンドレス帯状バンドを含む。キヤリヤ４はプ
リーに接触できる複数個の横断方向の要素５を備
える。横断方向の要素は、第３図に側面を表わす
第２図の実施例によれば、傾斜線または面が下が
る地域７のところで平行な上方側面を有する部分
８の中に合流する斜面６を備える。横断方向の要
素は２個のスロツト９を備え、第２図によれば、
その中に２個のキヤリヤ１０が第２図で示され、
各キヤリヤは４個の帯状のエンドレス・バンドを
含む。スロツト９はキヤリヤの内側（第１図で１
２で示す）に接触する接触面１１とキヤリヤ（第
１図に１４で示す）の外側に接触する接触面１３
によつて境界が決められる。

第５図に側面図を表わす第４図の実施例による
横断方向の要素は、斜面１６を備え、斜面１６は
傾斜線または面が下がる地域１７のところで平行
な上方側面を有する部分１８に合流する。横断方
向の要素は、キヤリヤの内側１２に接触する接触
面２０とキヤリヤの外側１４に接触する接触面２
１によつて境界を決められる１個のスロツト１９
を備える。

第２図と第４図によれば、接触面１３と２１は
キヤリヤ４と１０に対して横断方向に文字Ｒで表
わされる弯曲をする。この弯曲Ｒはキヤリヤに対
して接触面１３と２１の接触を改善する。何故な
らば実際の使用で帯状バンドの形をしたキヤリヤ
は、長手方向において曲げられた場合、同時に長
手方向に直角な横方向に弯曲することが示される
からである。これは第６図と第７図に示される。

第６図は１片の曲げた帯状のバンド２５を側面
図で概略を示し、一方第７図は線−上の断面
を示す。第７図から、この断面は僅か弯曲するこ
とが明らかであろう。この弯曲はバンド２５が長
手方向において曲げられた場合、材料の内側２６
に圧縮応力を起こし、また材料の外側２７に引つ
張り応力を起こす。これらの圧縮及び引つ張り応
力は第７図に示すように帯状バンドの弯曲を起こ
す。

第７図に示す帯状バンドの図示弯曲はプリー１
と２内にあるバンドが曲げられたとき存在し、ま
たバンド（キヤリヤ４）がプリーを離れる瞬間僅
か存在するようであり、よつて前記横断方向の要
素５を他のプリーに案内するため横断方向の要素
をプリーから外方に引き出す。特にこの引き出す
働きのあいだは、それぞれ接触面１３と２１及び
キヤリヤの外側との間の良好な協力が打ちたてら
れなければならず、それに対しては接触面１３と
２１にそれぞれ設けた提案の弯曲Ｒが明らかに貢
献する。

第２図に示すキヤリヤは各４個のバンドを有す
る２組のバンドから成り立つ。これは単に例とし
て述べたものである。金属製の帯状バンドの場
合、例えば各々約0.2mmの厚さを有する10個のバ
ンドを含む複数個の組を使用することができる。

幾組かのバンド１０（第２図）が全体の空間９
を占有することは要求されてもいない。特に、接
触面１３とキヤリヤの外側との間にある隙き間が
あつてもよい。

以上説明したように、本発明によれば、横断方
向の要素は、キヤリヤとの接触面が凸面形状にさ
れており、キヤリヤがプリーに沿つて曲げられた
ときキヤリヤの横断面に発生する凹面形状と該凸
面形状とが全面的に接触するようになつているの
で、局部的な応力を生じることもあるいは不規則
な曲げを生じることもなく、該要素の疲労は緩和
され寿命が顕著に向上する。また、キヤリヤがプ
リーから離れようとする瞬間にも、横断面に発生
する凹面形状がある程度存在するので、横断方向
の要素をプリーから離脱させるのに有効である。

さらに、本発明の横断方向の要素は只１種類の
形状のものを用いているので、構造が簡単で、ベ
ルトの製造および組立てが容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は２個のプリーに掛けられた駆動ベルト
を示す概略図；第２図は横断方向の要素の第１の
実施例の正面図；第３図は第２図の横断方向要素
の側面図；第４図は横断方向要素の第２の実施例
の正面図；第５図は第４図の横断方向要素の側面
図；第６図は曲げた帯状のバンドの一片の概略側
面図；及び第７図は第６図の−の線での断面
図である。 図において、１，２…プリー、３…駆動ベル
ト、４，１０…キヤリヤ、５…横断方向の要素、
６，１６…斜面、９，１９…スロツト、１１，２
０…接触面、１３，２１…接触面、Ｒ…弯曲、
（曲率半径）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ Ｖ型プリー１，２に使用するほぼ台形の断面
   を有する駆動ベルト３において、 内側１２と外側１４とを有しかつ少なくとも１
   つのエンドレス帯状バンドを含むエンドレスキヤ
   リヤ４，１０と、前記キヤリヤの上に滑動可能に
   配置した複数個の横断方向の要素５とを備え、 前記横断方向の要素は少なくとも１つのキヤリ
   ヤ受け入れ用スロツト（細長い穴）を有し、該ス
   ロツト９，１９は、キヤリヤの内側に接触する接
   触面１１，２０とキヤリヤの外側に接触する接触
   面１３，２１によつてその境界が決められ、 前記横断方向の要素におけるキヤリヤの外側に
   接触する接触面１３，２１が、キヤリヤに対して
   横断する方向に凸面となるよう湾曲しており、キ
   ヤリヤ４，１０がプリー１，２に沿つて曲げられ
   たときキヤリヤの横断面に発生する凹面形状２７
   と前記スロツトの凸面１３，２１とが全面的に接
   触するようになつていることを特徴とする駆動ベ
   ルト。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の駆動ベルトに
   おいて、 キヤリヤの外側に接触する接触面の曲率半径は
   50mmから1000mmの範囲にあることを特徴とする駆
   動ベルト。 ３ 特許請求の範囲第２項に記載の駆動ベルトに
   おいて、 曲率半径は100mmから300mmの範囲にあることを
   特徴とする駆動ベルト。 ４ 特許請求の範囲第１項に記載の駆動ベルトに
   使用するキヤリヤの外側に接触する接触面を備え
   る横断方向要素であつて、 該接触面が横断要素の表面内で凸形になるよう
   弯曲していることを特徴とする横断方向の要素。 ５ 特許請求の範囲第４項に記載の横断方向要素
   において、 接触面は凸形になるよう弯曲し、曲率半径は50
   mmと1000mmの間にあることを特徴とする横断方向
   の要素。 ６ 特許請求の範囲第５項に記載の横断方向要素
   において、 曲率半径は100mmと300mmの間にあることを特徴
   とする横断方向の要素。