JPH01163093A - 印刷用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、インクの乾燥性、搬送性、ブロッキング防止
等の印刷適性に優れた印刷用シートに関し、特にオフセ
ット印刷に好適な印刷用シートに関するものである。

〈従来の技術〉 近年、印刷の多様化に伴ってポリエステルフィルムを代
表とする各種熱可塑性樹脂フィルムに対する印刷が望ま
れており、さらに金属箔、金属蒸着紙、金属繊維シート
、セラミックシート等の特殊なシート状物への印刷が望
まれてきている。これらシート状物へはオフセット印刷
、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、凸版
印刷等の印刷方法がとられているが、中でもオフセット
印刷は、製版が容易であり、かつ安価であること、他の
印刷方法に比べ美しい印刷が得られること、少量の枚葉
でも極めて経済的に印刷を行えること等から、オフセッ
ト印刷の要望が強く、オフセット印刷に適したシートが
開発されてきている。

オフセット印刷用シートの必要特性としては、搬送性、
ブロッキング防止、インクの乾燥性、インクの着肉性、
静電気防止等があり、シート自体ではこれらの特性を満
足させることができないため、シート表面に処理を行う
ことによってオフセット印刷適性を持ったシートが得ら
れている。

例えば、ポリエステルフィルムにおいて、インキの乾燥
性を良くするために無機顔料を含んだ塗料を表面に塗布
したり、インクの着肉性を向上させるために表面をコロ
ナ放電処理したり、フィルム自体を他の極性モノマーと
の共重合やポリマーへブレンド法による樹脂により成型
する等が採用されている。また、静電気防止のためには
、帯電防止剤を樹脂中に練り込んでシートを成型したり
、シートの表面に帯電防止剤を塗布する方法等が採用さ
れている。

しかしながら、これらの処理を施してもオフセット印刷
用シートとしての必要特性をすべて満足しているとは必
ずしも言えないのが実情である。また、搬送性及びブロ
ッキング性やインクの裏写り等の欠点をカバーするため
に、シート裏面に台紙を貼り合わせてオフセット印刷用
シートとして使用することも行われているが、印刷用シ
ートの製造時の台紙の貼り合わせ工程、印刷後の台紙の
剥離工程、台紙コスト等、作業性、経済性において問題
点を有するものである。

〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明は、前記印刷用シートの必要特性をすべて兼ね備
えており、しかも上記の台紙貼り合わせによる問題点を
解消する、台紙貼り不要の印刷用シートを提供するもの
である。

く問題点を解決するための手段〉 本発明は、印刷用シートの前記必要特性について、表面
層用の材料として各種合成高分子につき検討を行った結
果、ｎ−ブチルメタアクリレート樹脂が好適であること
を見出したものである。即ち、本発明は支持体の少な（
とも片面にｎ−ブチルメタアクリレート系樹脂を主成分
として含有する表面層を設けたことを特徴とする印刷用
シートである。

本発明の印刷用シートは、支持体の表面に、ｎ−ブチル
メタアクリレート系樹脂を溶剤に溶解または分散した塗
料を塗布・乾燥して表面層を形成したり、ｎ−ブチルメ
タアクリレート系樹脂を溶融押出しラミネートによって
表面層を形成すること等によって得られるものである。

本発明に使用される支持体は、印刷が施されるシート状
物であれば特に限定されるものではない。具体例として
は、紙、不織布、ポリエステル、高密度ポリエチレン、
塩化ビニル、トリアセテート等の各種熱可塑性樹脂フィ
ルム、金属箔、金属板、金属蒸着シート、金属繊維シー
ト、セラミックシート、さらにこれらの複合シート等が
挙げられる。また、ローブチルメタアクリレート系樹脂
とは、ｎ−ブチルメタアクリレートの単独重合体、もし
くはアクリル系、メタアクリル系、スチレン系、その他
ビニル系等のモノマーとの共重合体である。これらの樹
脂は、従来公知の重合方法で製造されたものを適宜使用
することができ、前記支持体の表面上に表面層の主成分
として使用する際に、製造時の溶剤への溶解性または熱
溶融性等や、使用する支持体または表面層に添加される
薬品類とのマツチング性を考慮して適宜選択すればよい
。

表面層は上記のｎ−ブチルメタアクリレート系樹脂を主
成分として含有するもので、必要に応じて、例えばブロ
ッキング防止、静電気防止等をさらに調整するために他
の樹脂をブレンドしたり、各種の添加剤を加えることが
できる。本発明の目的を達成するためには、上記の如き
組成よりなる表面層において、ｎ−ブチルメタアクリレ
ート系樹脂を重量比３０〜１００％含有しているのが好
ましい。ここで、必要に応じてブレンドされる樹脂とし
ては、例えば他のアクリルおよびメタアクリル系樹脂、
スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹
脂等、前記ｎ−ブチルメタアクリレート系樹脂と相溶性
の良いものであれば適宜使用することができる。また、
各種の添加剤としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、シリカ、酸化チタン、タルク、カオリン等
の無機顔料類や、例えばリン酸エステル系、ポリシロキ
サン系、金属または金属酸化物微粉末等の帯電防止剤類
等を使用することができる。

以上の構成よりなる本発明の印刷用シートは、特にオフ
セット印刷に好適であるが、グラビア印刷、フレキソ印
刷、スクリーン印刷、凸版印刷等の印刷方法にも良好な
印刷特性を有するものである。

〈実施例〉 次に本発明を実施例により説明する。なお、ここで使用
する部数は全て重量部を示すものである。

実施例１ 支持体として厚さ１００μのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを使用し、下記組成の表面層用塗液を塗布・
乾燥して表面層を形成し、本発明の印刷用シートを作製
した。

次に、ＩＧＴ印刷試験機（熊谷理機社製）にて、インク
としてＴＳＰ３００黒（東洋インキ社製）を使用して印
刷適性試験を行った。

実施例２ ｎ−ブチルメタアクリレート樹脂として重合度約１００
０のものを使用した以外は実施例１と全く同様にして本
発明の印刷用シートを作製し、印刷適性試験を行った。

実施例３ 表面層用塗液として下記組成のものを使用した以外は実
施例１と全（同様にして本発明の印刷用シートを作製し
、印刷適性試験を行った。

実施例４ 支持体として厚さ１００μのポリエチレンテレフタレー
トフィルムにアルミニウム蒸着したものを使用した以外
は実施例１と全く同様にして本発明の印刷用シートを作
製し、印刷適性試験を行った。

実施例５ 支持体として圧延銅箔（１オンス）を使用した以外は実
施例１と全く同様にして本発明の印刷用シートを作製し
、印刷適性試験を行った。

実施例６ 支持体として不織布（デュポン社製、タイベック使用）
を使用した以外は実施例１と全く同様にして本発明の印
刷シートを作製し、印刷適性試験を行った。

実施例７ 支持体として厚さ１００μのポリエチレンテレフタレー
トフィルムにアルミニウム蒸着したものを、また表面層
用塗液として実施例３の組成のものを使用して本発明の
印刷シートを作製し、印刷適性試験を行った。

実施例８ 支持体として不織布（デュポン社製、タイベク使用）を
使用した以外は実施例７と全ぐ同様にして本発明の印刷
用シートを作製し、印刷適性試験を行った。

実施例９ 支持体としてポリエステルフィルム（厚さ７５μ）／ア
ルミ箔（厚さ１２μ）／ポリエステルフィルム（厚さ７
５μ）の複合フィルムを使用した以外は実施例７と全（
同様にして本発明の印刷用シートを作製し、印刷適性試
験を行った。

比較例１ 表面層用塗液として、下記組成のものを使用した以外は
実施例１と全く同様にして比較用の印刷用シートを作製
し、印刷適性試験を行った。

比較例２ 表面層用塗液として、下記組成のものを使用した以外は
、実施例１と全く同様にして比較用の印刷用シートを作
製し、印刷適性試験を行った。

比較例３ 厚さ１００μのポリエチレンテレフタレートフィルムを
表面層を設けないでそのまま比較用の印刷用シートとし
て、印刷適性試験を行った。

比較例４ 厚さ１００μのポリエチレンテレフタレートフィルムに
アルミニウム蒸着したものをそのまま比較用の印刷用シ
ートとして、印刷適性試験を行った。

比較例５ 圧延銅箔（１オンス）をそのまま比較用の印刷用シート
として、印刷適性試験を行った。

比較例６ 不織布（デュポン社製、タイベック使用）をそのまま比
較用の印刷用シートとして、印刷適性試験を行った。

前記実施例１〜９及び比較例１〜６の印刷適性試験の結
果を表−１に示す。

（以下余白） 表−１ また、前記実施例１〜９により得られた本発明の印刷用
シートを、枚葉のオフセット印刷機（ＨＥＩ口ＥＬＢＥ
ＲＧ　Ｍｏ）にて、実用試験を行ったところ、ｔｏ、０
００枚の連続印刷で裏写りは全く問題な（良好であり、
さらに搬送性、着肉性、インク乾燥性等、実用上何ら支
障のないものであった。

以上の結果かられかるように、本発明の印刷用シートは
、各項目にわたって特に問題なく良好な印刷適性を持っ
た優れたシートであることがわかった。

なお、表−１における各項目の評価法は、次のとおりで
ある。

（１）　　着肉性二目視判定で良好なものを○とした。

（２）インク乾燥性：印刷後指でこすって良好なものを
０１わずかに指にインクがつくものを△、かなり指に着
いてしまい、印刷面も汚れるものを×、とした。

（３）インク接着性：乾燥後に、つめでひっかくまたは
セロテープを貼りつけてから剥離することにより、イン
クがとれず良好なものを０１インクがわずかにとれるも
のを△、インクがかなりとれてしまい実用上問題とおも
われるものを×、とした。

■　ブロッキング性：印刷後のシートを１０枚重ねて、
重なったシートの裏面へのインクの転移（裏写り）を目
視で調べた。全（問題がないものを○、はっきりとイン
クの裏写りがあったものを×、とした。

〈発明の効果〉 本発明は良好な印刷適性を持った印刷用シートを提供す
るもので、特にインクの乾燥性、ブロッキング防止特性
、搬送性が優れており、印刷時におけるこれらのトラブ
ルを解消するものである。

更に、従来オフセット印刷用シートとして用いるために
、場合によっては台紙貼り合わせが必要とされていたが
、本発明のシートはこのような台紙貼り合わせを用いな
くとも良好なオフセット印刷特性を発揮することができ
る。これにより、台紙使用による作業性、経済性におけ
る不利益が解消されるものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　支持体の少なくとも片面に、ｎ−ブチルメタアクリレ
   ート系樹脂を主成分として含有する表面層を設けたこと
   を特徴とする印刷用シート。