JPH0116284Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電池ホルダー、特に水銀電池あるいは
リチウム電池等の円形電池のホルダーに関する。

従来の電池ホルダーは第１図及び第２図の断面
図に示如きものであつた。図中、電池１はケース
本体２の内底部に設けられたバネ３で受け止めら
れる。又、ケース本体２の一部には段差４を有し
た空間部５を設け、この空間部５内に一端を折り
返し部６として√型に長く引き伸し他端に斜めの
立ち上り部７を有したバネ８の折り返し部６をは
め込み得るようにしてある。そして第２図の如く
これらを蓋９で外部から覆い電池１を固定し電源
端子１０，１１を用いて外部への電源の供給を可
能にしている。

しかしこの方法では次の欠点があつた。

電池１をケース本体内に収納しバネ８の折り
返し部６を空間部５にその都度介入するのはわ
ずらわしい。

又、上記に従つて介入したバネ８及び電池
１を蓋９で同時に押し当てることは困難であ
る。

又、蓋９を取りはずす際、バネ３及び８によ
つて電池１が勢い良く飛び出しバネ８とともに
飛散してしまう恐れがある。

本考案は上記欠点に鑑みなされたもので、電池
の挿入、固定が容易な電池ホルダーを提供せんと
したものである。

以下、図面を参照して本考案の一実施例を説明
する。第３図は本考案の組付け構成を示す説明図
である。

図中１２はケース本体である。ケース本体１２
は中空の絶縁材から成り円形をなしている。ケー
ス本体１２の外周にはネジ山１３が設けられ蓋
（後述する２６）の結合を可能にしている。尚、
着脱可能なものであればネジ結合に限定されな
い。ケース本体１２は内周壁の一部に係止部１４
を有しプリント基板（後述する１６）の収納保持
を可能にしてある。尚、係止部は底を一部残す以
外に突出部分を四方に設けるようにしてもよいも
のでプリント基板が係止されるものであればこれ
に限定されない。１５は固定部でケース本体１２
の内周壁に係止部１４方向に溝を切り込んであ
る。尚、固定部は溝に限らず突出部分を設けたも
のでもよい。この固定部１５の夫々は金属支持片
（後述する２２）の両端を曲折させて介在又は当
接して固定するものである。１６はプリント基板
である。プリント基板１６はケース本体１２内に
収納し係止部１４で係止可能な大きさで中心付近
に切欠部１７を有し、又、周縁付近に切欠部１８
を有している。尚、これらの切欠部は穴であつて
も良い。又、これらの切欠部の位置は図示せぬ電
池の中心付近に相当する正又は負極が切欠部１７
に位置するようにし、電池の周縁に相当する負又
は正極が他の切欠部１８に位置するようにしてあ
る。１９は金属端子で切欠部１７に相当する部分
のプリント基板１６を挾むようにして設けられ、
少くともプリント基板１６のケース本体１２の内
側に面する表面を突出させ突出部２０としてあ
る。他方プリント基板１６の裏面は突出部に限定
する必要はなくプリント基板と面位置を同じくし
て単に露出させただけでも良くリード端子のハン
ダ付けが可能であれば良い。２２は金属支持片で
ある。金属支持片２２はベルト状をなし両端部２
３は折れ曲り、前記ケース本体１２の内周壁に設
けられた固定部１５に夫々の端部が介在され固定
されるようになつている。尚、両端部は折れ曲げ
ないで丸穴あるいはカギ型の切欠部として内周壁
に設けられた突起に結合させてもよい。２４，２
５は金属支持片２２の上端及び下端の一部から突
出した鍔でこれらの鍔は金属支持片の内側に向け
て突出し、下端の鍔２４が前記プリント基板１６
の切欠部１８に介入可能に形成してある。２６は
蓋である。蓋２６は絶縁材から成りケース本体１
２の電池収納部２７を被覆し電池を押え付け固定
する為のものである。又、蓋２６には内側にネジ
山２８が設けられケース本体１２のネジ山１３と
の結合が可能なものである。

次に本考案の組み付け方法を説明する。ケース
本体１２の係止部１４にプリント基板１６を置
く。次に金属支持片２２の両端部２３を持ち円弧
を縮めるようにしてケース本体１２内に収納す
る。このとき下方の鍔２４がプリント基板１６の
切欠部１８に収まるようにした状態で両端部２３
の夫々をケース本体１２の固定部１５にはめ込み
円弧を拡大させる。

第４図はこのときの電池ホルダーの斜視図であ
る。

次にこの電池ホルダーに電池を挿入し固定する
方法を説明する。

第５図において２９は電池である。電池２９は
中央付近３０が負極であり外周３１が正極となつ
ており、これらは電気的に隔絶されている。電池
２９の収納は電池の外周一端をコの字型の鍔２４
と２５との間に介在し突出部２０上を横滑りさせ
ケース本体１２内に入れる。しかしこの状態では
電池２９は金属端子１９の突出部２０を支点とし
て支持され斜めに浮き上つた状態（第５図実線で
示した状態）となる。そこで蓋２６をかぶせ回転
し電池を押えるようにしてネジ山２８とネジ山１
３の結合をさせる。かくして蓋の回転につれ電池
２９は蓋２６の内側部分によつて押し込み作用を
受けケース本体１２内に収まる。第５図の破線で
示した蓋及び電池はこの状態を示す。

尚、第５図において３２，３３はリード線で端
子３４，３５が前記金属端子１９及び鍔２４に接
続されている。

このように本考案を用いれば電池は突出部２０
上を横滑りしながら鍔２５にて受け止められるた
め金属端子１９と電池の負又は正極及び金属支持
片２２と電池の正又は負極との電気的接続は簡単
に得られる。

又、鍔２５との密着をさせるように金属端子１
９の突出部２０を支点とし、蓋２６の押圧力を作
用点としているので蓋の回転で電池の固定及び電
気的接触が得られる。

又、蓋をはずし取る場合でも電池が勝手に飛び
出ることもない。又、ベルト状の金属支持片がケ
ース本体内周壁を渡しているので電池の外周と電
気的接触も得られ好都合である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来の電池ホルダーの断面を
示す説明図である。第３図は本考案の電池ホルダ
ーの組付け説明図、第４図は本考案の組付け状態
を示す斜視図、第５図は本考案の実施例に電池を
収納した状態の断面図を示す。 １２……ケース本体、１３……ネジ山、１４…
…係止部、１５……固定部、１６……プリント基
板、１７，１８……切欠部、１９……金属端子、
２０……突出部、２２……金属支持片、２３……
両端部、２４，２５……鍔、２６……蓋、２７…
…電池収納部、２８……ネジ山、２９……電池、
３２，３３……リード線、３４，３５……端子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 略円板状の電池を収容する電池ホルダーにおい
   て、 開口部を有する中空のケース本体と、 このケース本体の内壁に設けられ、このケース
   本体の内側方向に突出し前記電池の周縁部の一部
   をその上面側及び下面側から挟持するように相互
   に対向する２つの鍔を有する金属支持片と、 前記ケース本体の内部底面の中心付近に突出す
   る突出部を有する金属端子と、 前記ケース本体に対し着脱自在とされ、前記ケ
   ース本体に装着されたときは前記開口部を覆うと
   共に前記電池の周縁部の一部が前記２つの鍔の間
   に嵌入されかつ前記電池の上面または下面が前記
   突出部に支持された状態にあるときに前記周縁部
   の一部とは反対側の周縁部に当接して前記電池を
   前記内部底面側に押圧する蓋体とを具備すること
   を特徴とする電池ホルダー。