JPH01161060A - 非結晶性チタニウムフタロシアニン化合物の製造方法 - Google Patents

非結晶性チタニウムフタロシアニン化合物の製造方法

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JPH01161060A
JPH01161060A JP31734787A JP31734787A JPH01161060A JP H01161060 A JPH01161060 A JP H01161060A JP 31734787 A JP31734787 A JP 31734787A JP 31734787 A JP31734787 A JP 31734787A JP H01161060 A JPH01161060 A JP H01161060A
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JP
Japan
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phthalocyanine
titanium
compound
phthalocyanine compound
ray diffraction
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JP31734787A
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Toshio Enokida
年男 榎田
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/06Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
    • G03G5/0664Dyes
    • G03G5/0696Phthalocyanines

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、非結晶性のチタニウムフタロシアニン化合物
の製造方法に関し、さらには、それを電荷発生剤として
用いた優れた露光感度特性1分光感度を有する電子写真
感光体に関する。
(従来の技術) 従来、電子写真感光体の感光体としては、セレン。
セレン合金、酸化亜鉛、硫化カドミウムおよびテルルな
どの無機光導電体を用いたものが主として使用されて来
た。近年、半導体レーザーの発展は目覚ましく、小型で
安定したレーザー発振器が安価に入手出来るようになり
、電子写真用光源として用いられ始めている。しかし、
これらの装置に短波長光を発振する半導体レーザーを用
いるのは、寿命、出力等を考えれば問題が多い。従って
、従来用いられて来た短波長領域に感度を持つ材料を半
導体レーザー用に使うには不適当であり、長波長領域(
780r+m以上)に高感度を持つ材料を研究する必要
が生じて来た。最近は有機系の材料、特に長波長領域に
感度を持つことが期待されるフタロシアニンを使用し、
これを積層した積層型有機感光体の研究が盛んに行なわ
れている。例えば、二価のフタロシアニンとしては、ε
型銅フタロシアニン(ε−CuPc)、X型無金属フタ
ロシアニン(X−H2Pc)、  τ型無金属フタロシ
アニン(τ−H2Pc)が長波長領域に感度を持つ。三
価、四価の金属フタロシアニンとしては、クロロアルミ
ニウムフタロシアニン(/’/!PCC2)、クロロア
ルミニウムフタロシアニンクロライド(CI AβPc
Cβ)、オキソチタニウムフタロシアニン(TiOPc
)またはクロロインジウムフタロシアニン(1nPcC
ff)を蒸着し2次いで可溶性溶媒の蒸気に接触させて
長波長、高感度化する方法(特開昭57−39484号
、特開昭59−166959号公報)、第■族金属とし
てTi。
Snおよびpbを含有するフタロシアニンを各種の置換
基、誘導体またはクラウンエーテルなどのシフト化剤を
用いて長波長処理をする方法(特願昭59−36254
号、特願昭59−204045号)により、長波長領域
に感度を得ている。
特開昭59−166959号公報記載の、基板上にオキ
ソチタニウムフタロシアニンまたはインジウムクロロフ
タロシアニンを蒸着し1次いで、可溶性溶媒の蒸気に接
触させることにより作成した電荷発生層を設けた電子写
真感光体は、蒸着層を結晶化するため、膜厚が不均一に
なり電子写真緒特性低下および画像欠陥を引き起す。ま
た、特開昭59−49544号公報記載の、オキソチタ
ニウムフタロシアニンを使用して電荷発生層を作成し、
その上に2゜6−シメトキシー9,10−ジヒドロキシ
アントラセンを原料とするポリエステルを主成分する電
荷移動層を設けた電子写真感光体は、残留電位が高く。
使用方法に制約が多い。
従来、公知のオキソチタニウムフタロシアニンは。
強固に凝集した塊状粒子であり、凝集した粒子間に含ま
れる不純物が多く、結晶化の際に必ず結晶成長するため
、また顔料粒子径が大きいなどのために。
それらを用いて蒸着および分散塗布された電荷発生層は
、均一性および分散安定性を欠いていた。それにより、
均質な電荷発生層を得ることが難しく、美しい画像を得
ることや安定性のある感光体を得ることは出来なかった
例えば特開昭59−49544号、特開昭59−166
959号公報に示されているX線回折図から明らかなよ
うに、使用されているオキソチタニウムフタロシアニン
は光吸収効率が十分でなく、電荷発生層のキャリア発生
効率の低下、電荷移動層へのキャリアーの注入効率の低
下、さらには、長期にわたる操り返し使用時の耐劣化特
性、耐剛性1画像安定性などの電子写真緒特性を十分満
足していない欠点があった。
また、特開昭61−109056号、特開昭61−17
1771号およびU S P 4.664.997によ
り、熱水処理した後、N−メチルピロリドン処理して精
製したチタニウムフタロシアニン化合物とバインダポリ
マーを含む電荷発生層を設けた電子写真感光体は、N−
メチルピロリドンによる熱懸濁処理の前後に使用される
アルコール類およびエーテル類は極性が強いため、精製
工程中チタニウムフタロシアニン化合物の結晶粒子は強
固に凝集し、その後の精製は困難になる。合成時に生成
する酸類、中間不純物は凝集粒子の中や表面に残りやす
く、そのために次の工程で使用されるN−メチルピロリ
ドンは分解し2反応を起こし電気的緒特性は低下せざる
を得ない。
これらの場合光吸収効率が十分でなく、電荷発生層のキ
ャリア発生効率の低下、電荷移動層へのキャリアーの注
入効率の低下、さらには、長期にわたる操り返し使用時
の耐劣化特性、耐剛性1画像安定性などの電子写真緒特
性を十分満足していない欠点があった。
プリンター用のデジタル光源として、LEDも実用化さ
れている。可視光領域のLEDも使われているが、一般
に実用化されているものは、650nm以上、標準的に
は660nmの発振波長を持っている。
アゾ化合物、ペリレン化合物、セレン、酸化亜鉛等は、
65Qnm前後で充分な光感度を有するとは言えない。
従来までに報告されているオキソチタニウムフタロシア
ニンを電荷発生剤に用いた電子写真感光体の最大感度波
長は780〜830(nm)のみにあり、600〜70
0(nm)の感度は低くなり。
LED用感光感光体ては不十分であった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、優れた露光感度特性2分光感度に加え
て、長期にわたる繰り返し使用時の耐劣化特性、耐剛性
、および画像安定性を有する電子写真感光体の電荷発生
剤である非結晶性のチタニウムフタロシアニン化合物を
安定的に、および容易に製造することにある。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段および作用)本発明は、
X線回折図上に明確なX線回折ピークを示さない非結晶
性のチタニウムフタロシアニン化合物の製造方法である
。さらに詳細に言えば、X線回折図上に明確なX線回折
ピークを示さないチタニウムフタロシアニン化合物の製
造方法において、チタニウムフタロシアニン化合物を、
フタロシアニン分子に置換基を有するフタロシアニン誘
導体を使用して処理する非結晶性チタニウムフタロシア
ニン化合物の製造方法である。
本発明で使用されるチタニウムフタロシアニン化合物は
、いずれの置換基、置換基数を有していても良い。また
、得られたフタロシアニンが非結晶性であれば単独また
は二種類以上の化学構造式を示すチタニウムフタロシア
ニン化合物の混合物であっても良い。
従来報告されている結晶性粗大粒子を電荷発生層に含有
した電子写真感光体は、光吸収効率の低下により、キャ
リア発生数が減少し光怒度が低下する。
また電荷発生層が不均一のため電荷輸送層に対するキャ
リアの注入効率も低下し、その結果、静電特性としては
、インダクション現象が起きたり2表面型位が低下した
り、繰り返し使用時の電位安定性が劣る等の感光体の感
度上好ましくない現象が生じる。
また2画像としても均質性を欠き、微小な欠陥を生じる
電荷発生層として使用されるオキソチタニウムフクロシ
アニンは、λ=1.5418  (A、  U、 )の
Cukαの放射線を用いて2θ (”:2’)=9.2
°。
13.1°、20.7°、26.2°および27.1°
 (θはブラ・ノブ角)にX線回折ピークを持つもの(
特開昭59−49544号)、2θ=7.5°、12.
6°。
13゜0°、25.4°26.2”および28.6°に
X線回折ピークを持つもの(特開昭59−166959
号)、2θ−7,5°、12.3°、16.3°、25
.30および28.7°にX線回折ピークを持つα型(
特開昭61−239248号)、2θ=9.3°、10
゜6°、  l 3.2 ’、  15.1 ’、  
15.7°、16.1°。
20.8°、23.3°、26.3°および27.1°
にX線回折ピークを持つβ型(特開昭62−67094
号、USP4.664.997号)が公知であるが、こ
れらは結晶型のオキソチタニウムフタロシアニンであり
、それぞれの方法で合成および溶剤で精製された材料は
前記記載の理由で問題が多(、高品位の感光体であると
は言い難い。また、クルード(粗製物)をアシッドペー
スティングして得られたオキソチタニウムフタロシアニ
ンをアモルファスと表現した特許(特開昭62−229
253号)もあるが。
フタロシアニン誘導体を加えずにアシッドペースティン
グした結晶はブラッグ角度の7.5°、16.3゜およ
び25.3°にX線回折ピークを有しているため。
α型の低結晶物であり、700〜800nmの分光感度
に比べて600nmの感度は劣っている。本発明の準非
結晶型を電荷発生剤として用いた感光体は。
以上に示したオキソチタニウムフタロシアニンに比べて
光露光時の感度が良く2分光窓度も600〜85Q(n
m)の範囲でほぼ一定の良好な値を示す。
以下に本発明の非結晶型のチタニウムフクロシアニン化
合物の製造方法を示す。
−S的にフタロシアニンは、フタロジニトリルと金属塩
化物とを加熱融解または有機溶媒存在下で加熱するフタ
ロジニトリル法、無水フタル酸を尿素および金属塩化物
と加熱融解または有機溶媒存在下で加熱するワイラー法
、シアノベンズアミドと金属塩とを高温で反応させる方
法、ジリチウムフタロシアニンと金属塩を反応させる方
法があるが、これらに限定されるものではない。また有
機溶媒としては。
α−クロロナフタレン、β−クロロナフタレン、α−メ
チルナフタレン、メトキシナフクレン、ジフェニルエタ
ン、エチレングリコール、ジアルキルエーテル、キノリ
ン、スルホラン、ジクロロベンゼン。
ジクロロトルエンなどの反応不活性な高沸点の溶媒が望
ましい。すなわち2本発明のチタニウムフタロシアニン
化合物は1例えばフタロジニトリルとチタニウム化合物
(望ましくは副生成物が少なく低価格である四塩化チタ
ンを)上記の有機溶媒中、150〜300℃の温度範囲
で加熱攪拌して合成することが出来る。また、フタロジ
ニトリルの代りに、ジイミノイソインドリンなどのイン
ドリン系化合物、もしくは、1−アミノ−3−イミノイ
ソインドレニンなどのインドレニン系化合物を使用する
ことも出来。
チタン化合物も、四塩化チタンに限らず、三塩化チタン
、四臭化チタンなどであっても良い。
本発明で使用するチタニウムを含有するフタロシアニン
は、モーザーおよびトーツスの「フタロシアニン化合物
J  (Moser  and  Thomas“Ph
thalocyanine  Compound・S”
)等の公知方法および前記の適切な方法によって得られ
た合成物を酸、アルカリ、アセトン、メチルエチルケト
ン、テトラヒドロフラン、ピリジン。
キノリン、スルホラン、α−クロロナフタレン、トルエ
ン、ジオキサン、キシレン、クロロホルム、四塩化炭素
、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロプロパ
ン、N、N” −ジメチルアセトアミド。
N−メチルピロリドン、N、N’  −ジメチルホルム
アミド等により精製して得られる。精製法としては洗浄
法、再結晶法、ソックスレー等の抽出法、および熱懸濁
法などがある。また、昇華精製することも可能である。
精製方法は、これらに限られるものではなく、未反応物
1反応副生成物および不純物を取り除く作用であればい
ずれでも良い。
なお1本発明に係わるチタニウムフタロシアニン化合物
とは、主としてTiOを中心核とするフタロシアニン化
合物である。但し、TiCβ2.TiBr2等を中心核
とするものを出発材料として使用することができるが2
種々の処理によって簡単に中心核がTtOとなるために
Ti(1!2.TiBrz等を中心核とするものは安定
して得にくい。また、チタニウムフタロシアニン化合物
として、低ハロゲン化チタニウムフタロシアニン化合物
であってもよい。
以上の方法で得られたチタニウムチタンフタロシアニン
化合物は、結晶形であり、充分な感度および緒特性を有
するものではない。従って、さらに結晶転移工程を加え
て目的の非結晶形を得ることが出来る。非結晶形チタニ
ウムフタロシアニン化合物は。
以下の工程で製造される。すなわち、前記工程で作製し
た結晶形のチタニウムフタロシアニン化合物に。
フタロシアニン分子に置換基を有するフタロシアニン誘
導体を添加した後に、アシッドペースティングまたはア
シッドスラリー法により処理を行う。
アシッドペースティング法、アシッドスラリー法は、従
来より知られている硫酸等の強酸を用いる顔料化法であ
る。粗顔料(crude pigment)をやや大量
の濃硫酸等に溶解して処理するのがアシッドペースティ
ング法であり、顔料を溶解するには不十分な量と濃度の
硫酸等で処理する方法がアシッドスラリー法である。
アシッドペースティング法やアシッドスラリー法を行う
際にフタロシアニン分子に置換基を有するフタロシアニ
ン誘導体を、上記工程中に使用することにより低結晶性
が促進される。すなわち、置換基を有するフタロシアニ
ン分子を、フタロシアニンの配向中に加えることにより
、結晶性を低下させ、低結晶性を促進するのである。従
って、優れた露光感度特性1分光感度に加えて、極めて
均一な粒子を作製することが可能となり、さらに必要と
あれば使用される機械的磨砕工程も短時間で済み、また
、効果的でった。
フタロシアニン誘導体は、中心にチタニウム(TiO)
を配位したものが望ましいが、無金匡または銅、ニッケ
ル、コバルト、アルミニウム、ガリウム。
バナジウム等金属または金属の酸化物もしくは塩化物を
中心核としたもののいずれでも良い。
また、置換基としては、アミノ基、ニトロ基、アルキル
基、アルコキシ基、シアノ基、メルカプト基。
ハロゲン原子などがあり、さらにスルホン基、カルボン
酸基、またはそれらの金属塩、アンモニウム基。
アミン塩などを比較的簡単な置換基として例示すること
ができる。さらに、ベンゼン核にアルキレン基。
スルホニル基、カルボニル基、イミノ基などを介して種
々の置換基を導入することができ、これらは。
従来フタロシアニン顔料の技術的分野において凝集防止
剤、結晶成長防止剤あるいは結晶転移防止剤として公知
のもの(例えばUSP4088507号)を使用するこ
とができる。
また、結晶性を低下させるためには、フタロシアニン誘
導体に代えて、フタロシアニン系窒素同構体でも良く、
各種のポルフィン類2例えばフタロシアニンのベンゼン
核の一つをキノリン核に置き換えたテトラピリジノポル
フィラジンでも良い。チタニウムフタロシアニン化合物
とフタロシアニン分子に置換基を有するフタロシアニン
誘導体(フタロシアニン系窒素同構体や無機化合物でも
良い)の混合割合は、置換基の種類やチタニウムフタロ
シアニン化合物の結晶状態などによって異なるが、望ま
しくは100150(重量比)〜10010.1(重量
比)が良い。
また、粗合成時に置換基を有する結晶性チタンフタロシ
アニン化合物を作製し、フタロシアニン誘導体の混合割
合を減らす、または混合することなしに本発明のチタニ
ウムフタロシアニン化合物を得ることも出来る。
以上の方法で得られたチタニウムフタロシアニン化合物
は、X線回折図上に明確なX線回折パターンはない。単
に、粗合成物をアシッドペースティングしただけの特開
昭62−229253号記載の方法では、ブラッグ角度
の7.5°、16.3°および25゜3°にX線回折ピ
ークを有するα型であり、電荷発生層用の塗液化の際に
分散性が劣るだけではなく。
静電特性上も劣っていた。
従って、電荷発生層の塗工性を向上すること、および安
定的に高感度を得ることを目的として1粒子を均一にす
る工程が必要である。すなわち、チタニウムフタロシア
ニン化合物の化学的処理直後の粒子を機械的磨砕法によ
り、歪力やせん断力を加えて調整することが重要となる
また、結晶性粒子を化学的処理に続き1機械的処理をし
て得られた微小粒子を前記の合成物の洗浄で用いた溶媒
等で精製した後、再び化学的処理を行うこと、およびそ
れらのうち適当な処理を何度も繰り返すことにより、精
製度の向上、および微粒子化が望まれることは言うまで
もない。しかし、アシッドペースティング法によりフタ
ロシアニンが加水分解することもあるため、材料によっ
ては機械的手法のみで長時間磨砕する方法が選ばれるこ
ともある。
本発明に係わるフタロシアニン化合物は1回折角度を読
み取ることのできない明確な面間隔を持たない非結晶性
粒子である。また、非結晶性粒子は、昇華によっても得
られる。例えば、真空下に於て各種方法で得られた原材
料のフタロシアニンを500℃〜600℃に加熱し昇華
させ、基板上にすみやかに析出させることにより得るこ
とができる。これらによって得られたフタロシアニンは
非結晶状態であり。
析出条件により微粒子になる。更に好ましくは1機械的
摩砕によりさらに微粒子化した粒子が良い。機械的磨砕
の際に、使用される装置としては、ニーダ−、バンバリ
ーミキサ−、アトライター、エツジランナーミル、ロー
ルミル、ボールミル、サンドミル。
5PEXミル、ホモミキサー、ディスパーザ−、アジタ
ー、ショークラッシャー、スタンプミル、カッターミル
、マイクロナイザー等あるが、これらに限られるもので
はない。
使用される分散メディアとしては1例えば、ガラスピー
ズ、スチールビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナボー
ル、ジルコニアボール、鋼球、フリント石が挙げられる
が、必ずしも必要ではない。
また、必要があれば2食塩やばう硝等の磨砕助剤を使用
することも可能である。粒子の調整は歪力やせん断力が
試料に最も効率良く加わる乾式法、または粒子の均一調
整の容易な湿式法が選択される。湿式法は、磨砕時に液
状の溶剤を使用する。例えば。
グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等のアルコール系溶剤、カ
ルピトール系溶剤、セロソルブ系溶剤、ケトン系溶剤、
エステルケトン系溶剤等の中から1種以上選択される。
また、フタロシアニン分子に置換基を有するフタロシア
ニン誘導体は、アシッドペースティングやアシッドスラ
リー法などの化学的処理の前に混合しても良いし、化学
的処理後に混合して機械的磨砕しても良い。また化学的
処理なしに2機械的磨砕のみで非結晶化する場合にも、
磨砕前に添加することにより効果的に非結晶化される。
本発明により得られたチタニウムフタロシアニン化合物
を用いた電荷発生層は、光吸収効率の大きな均一層であ
り、電荷発生層中の粒子間、電荷発生層と電荷移動層の
間、電荷発生層と下引き層または導電性基板の間の空隙
が少なく、繰り返し使用時での。
電位安定性、明部電位の上昇防止等の電子写真感光体と
しての特性、および2画像欠陥の減少、耐剛性等、多く
の要求を満足する電子写真感光体を得ることができる。
n型感光体は、導電性基板上に、下引き層、電荷発生層
、電荷移動層の順に積層し作成される。またp型感光体
は、下引き層上に電荷移動層、電荷発生層の順に積層し
たもの、または、下引き層上に電荷発生剤と電荷移動剤
とを適当な樹脂と共に分散塗工し作成されたものがある
。側窓光体ともに必要があれば表面保護およびトナーに
よるフィルミング防止等の意味でオーバーコート層を設
けることも出来る。
また、下引き層は、必要がなければ除くことが出来る。
また電荷発生層を蒸着により得ることは公知であるが1
本発明により得られた材料は、微小な一次粒子まで処理
され、非結晶化されているので、また粒子間に存在した
不純物が除去されるためにきわめて効率良く蒸着するこ
とが出来、蒸着用材料としても有効である。
(実 施 例) 以下2本発明の実施例について具体的に説明する。
例中で部とは1重量部を示す。
本発明で使用されるフタロシアニン誘導体は例えば以下
の方法で得ることが出来る。ただし、カッコ外のPcは
フタロシアニン残基を、数字は分析による平均置換基数
を示す。
参考例1 オキソチタニウムフタロシアニン15部、トリクロルベ
ンゼン500部、塩化アセチルクロライド25部および
塩化アルミニウム70部の混合物を60〜80℃で8時
間攪拌し、その後水中に投入し固形分を口過、水洗、乾
燥し1次式で示される化合物を得た。なお、 Ti0P
c−はオキソチタニウムフタロシアニン残基を示す。
Ti0Pc−(C0C1zCl ) 1. sこれに、
アミン類を公知の方法で反応させることにより2表1に
示す種々のフタロシアニン誘導体を得た。
表   1 参考例2 オキソチタニウムフタロシアニンをクロロメチル化した
後に2種々のアミンと反応させて表2に示したフタロシ
アニン誘導体を得た。
表   2 参考例3 常法によりハロゲン化したオキソチタニウムフタロシア
ニンを表3に示す。
表   3 参考例4 常法によりクロルスルホン化したオキソチタニウムフタ
ロシアニンに各種のアミンと反応させて表4に示したフ
タロシアニン誘導体を示した。
表   4 参考例5 次に中心金属をチタニウム(Tie)から他の金属また
は無金属に代えてフタロシアニン誘導体を作製した。作
製したフタロシアニンmN一体を表5に示す。なお、 
CuPc−は銅フタロシアニン残基、H,Pc−は無金
属フタロシアニン残基、NiPc−はニッケルフ・タロ
シアニン残基、Aj?Pc−はアルミニウムフタロシア
ニン残基、 CoPc−はコバルトフタロシアニン残基
、 VOPc−はバナジルフタロシアニン残基、をそれ
ぞれ示す。
表   5 実施例1〜3 フタロジニトリル20.4部、四塩化チタン7.6部を
キノリン150部中で220モにて4時間加熱反応後、
水薫気蒸留で溶媒を除いた。次いで、2%塩酸水溶液、
続いて2%水酸化ナトリウム水溶液で精製した後にアセ
トンで精製し、試料を乾燥してオキソチタニウムフタロ
シアニン(T i OP c) 21.3部を得た。
得られたTi0Pc 10部に参考例で作製したフタロ
シアニン誘導体等をそれぞれ表6の割合で添加混合した
後に、2℃の97%硫酸200部中に少しずつ溶解し、
その混合物を1時間、5℃以下の温度を保ちながら攪拌
する。続いてこの硫酸溶液を高速攪拌した2000部の
氷水中にゆっくりと注水して析出した結晶を口過する。
結晶を酸が残留しなくなるまで蒸留水で洗浄した後に乾
燥してチタニウムフタロシアニン化合物を得た。得られ
たそれぞれのチタニウムフタロシアニン化合物をボール
ミルで10時間磨砕した。
表   6 実施例1により得られたチタニウムフタロシアニン化合
物のX線回折図を第1図に示す。非結晶性のチタニウム
フタロシアニン化合物であった。実施例2〜5のX線回
折図も実施例1とほぼ同じであった。
次に、電子写真感光体の作成方法を述べる。
共重合ナイロン(東し製アミランCM−8000)10
部をエタノール190部とともにボールミルで3時間混
合し、溶解させた塗液を、ポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルム上にアルミニウムを蒸着し7′Sシ
ート上に、ワイヤーバーで塗布した後、100°C”i
?1時間乾燥させて膜厚0.5ミクロンの下引き層を持
つシートを得た。
本実施例で得たチタニウムフタロシアニン化合物2部を
THF  97部にポリビニルブチラール樹脂1部(積
木化学製BH−3)を溶解した樹脂液とともにボールミ
ルで6時間分散した。
この分散液を下引き層上に塗布し、100℃で30分間
乾燥させた後、0.2ミクロンの電荷発生層を形成1次
に電荷移動剤として、1−フェニル−1,2゜3.4−
テトラヒドロキノリン−6−カルポキシアルデヒドー1
’、1′−ジフェニルヒドラゾン10部。
ポリカーボネート樹脂(奇人化成製パンライトに130
0)10部を塩化メチレン100重量部に溶かした液を
電荷発生層上に塗布、乾燥し、15ミクロンの電荷移動
層を形成し5電子写真感光体を得て。
その特性を測定した。
実施例6〜10 実施例1〜5と同様の方法で粗合成されたTi0Pcを
フタロシアニン誘導体を加えない以外は、実施例1〜5
と同じ方法でアシッドペースティングした。得られたT
i0Pc 10部に参考例で作製したフタロシアニン誘
導体をそれぞれ表7の割合で添加混合した後に、ボール
ミルで20時間磨砕した。
表   7 実施例6〜10は、X線回折測定の結果、明確なX線回
折ピークを示さない非結晶のチタニウムフタロシアニン
化合物であった。実施例1〜5と同様の方法で電子写真
感光体を作製して、その特性を測定した。
実施例11 実施例1で作製したT i OP cクルード10部に
前記3−aのフタロシアニン誘導体0.5部を添加混合
した後に、10℃の78%硫酸80部と、10℃以下に
保ちながら1時間攪拌する。この溶液を400部の水に
注水して析出した結晶を濾過する。結晶を、酸が残留し
なくなるまで蒸留水で洗浄した後に乾燥してチタニウム
フタロシアニン化合物を得た。
上記方法でアシッドスラリーされたTi0Pcをボール
ミルで20時間磨砕した。
X線回折測定の結果、明確なX線回折ピークを示さない
非結晶のチタニウムフタロシアニン化合物であった。実
施例1〜5と同様の方法で電子写真感光体を作製して、
その特性を測定した。
比較例1 アシッドペースティングの際にフタロシアニン誘導体を
加えない以外は、実施例1〜5と同様の方法で作製した
Ti0Pcをボールミルで50時間磨砕した。
電子写真特性は以下の方法で測定した。
゛静電複写紙試験装置5P−428(川口電機型)によ
り、スタティックモード2.コロナ帯電は−5゜2KV
で2表面型位(■0)および5Luxの白色光または1
μWに調整した8 00 nmの光を照射して帯電量が
1/2まで減少する時間から白色光半減露光■感度(E
l/2)を調べた。
表8に結果を示す。
表   8 実施例1〜11のチタニウムフタロシアニン化合物を電
荷発生剤として使用した感光体は、比較例1゜2に比べ
て、帯電性(Vo)、感度(E IA)ともに優れてい
た。
従って、フタロシアニン誘導体を加えて製造した非結晶
性チタニウムフタロシアニン化合物は2機械的磨砕も短
時間で非結晶化し、さらに静電特性も向上していること
がわかる。
〔発明の効果〕
本製造法により得られたチタニウムフタロシアニン化合
物の非結晶性材料を電荷発生剤として使用することによ
り、高感度の電子写真感光体を得ることが出来た。木感
光体は、半導体レーザーおよびLEDを光源とするプリ
ンター用感光体として最適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた。非結晶性チタニウムフ
タロシアニン化合物のCuKα線を用いたX線回折図を
表す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、X線回折図に明確なX線回折ピークを示さないチタ
    ニウムフタロシアニン化合物の製造方法において、チタ
    ニウムフタロシアニン化合物を、フタロシアニン分子に
    置換基を有するフタロシアニン誘導体を使用して処理す
    ることを特徴とする非結晶性チタニウムフタロシアニン
    化合物の製造方法。 2、X線回折図に明確なX線回折ピークを示さないチタ
    ニウムフタロシアニン化合物の製造方法において、チタ
    ニウムフタロシアニン化合物およびフタロシアニン分子
    に置換基を有するフタロシアニン誘導体を、アシッドペ
    ースティングまたはアシッドスラリー処理を行うことを
    特徴とする非結晶性チタニウムフタロシアニン化合物の
    製造方法。 3、X線回折図に明確なX線回折ピークを示さないチタ
    ニウムフタロシアニン化合物の製造方法において、チタ
    ニウムフタロシアニン化合物およびフタロシアニン分子
    に置換基を有するフタロシアニン誘導体を、アシッドペ
    ースティングまたはアシッドスラリー処理を行った後に
    機械的磨砕を行うことを特徴とする非結晶性チタニウム
    フタロシアニン化合物の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0519419A2 (en) * 1991-06-21 1992-12-23 MITSUI TOATSU CHEMICALS, Inc. Amorphous phthalocyanine compound or mixture of amorphous phthalocyanine compounds, and method for preparing same

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0519419A2 (en) * 1991-06-21 1992-12-23 MITSUI TOATSU CHEMICALS, Inc. Amorphous phthalocyanine compound or mixture of amorphous phthalocyanine compounds, and method for preparing same
EP0519419A3 (ja) * 1991-06-21 1994-02-23 Mitsui Toatsu Chemicals

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