JPH0115100Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の技術分野） 本考案は誘導加熱装置に関する。

（考案の技術的背景とその問題点） 被加熱物を載置する耐熱絶縁板（トツププレー
ト）の下方にうず巻き状の加熱コイルを配置して
なる従来の誘導加熱装置においては加熱コイルが
強化プラスチツク製のコイル支持体上に支持され
ている。このような誘導加熱装置はコイル支持体
が熱的影響等によりそり返ることがあり、これに
伴つて加熱コイルもそり変形して絶縁板との距離
が一様でなくなり温度分布にばらつきを生じたり
特性上悪影響を及ぼすおそれがあつた。

（考案の目的） 本考案は上記の事情に着目してなされたもの
で、加熱コイルを常時適正に支持し得ると共に安
価に製造し得る誘導加熱装置に関する。

本考案は、コイル支持体を使用することなく加
熱コイルをトツププレート下面に固定することに
より、加熱コイルの変形を防止すると共にコイル
支持体を使用しないことによる製造時の組立工
程、材料面での省力化を図るものである。

（考案の実施例） 以下、本考案を図示した実施例につき説明す
る。

図面は本考案の一実施例を示す図である。図に
おいて、１はセラミツクからなる耐熱絶縁板（ト
ツププレート）で、調理用鍋などの被加熱物２を
載置するものである。耐熱絶縁板１の下方にはリ
ツツ線を円板状に巻回しエポキシ樹脂等で線間を
固定してなる加熱コイル３が配置されている。加
熱コイル３は下述するようにフエライトコア４に
押えられた形で耐熱絶縁板１下面に固持されてい
る。

耐熱絶縁板１の下面のほぼ中央部に、加熱コイ
ルの中心を貫通し、かつ内周面にねじ溝５ａを有
する円筒形の中央突起５が設けられている。また
同下面の、加熱コイル３周縁より外側の数ケ所
に、それぞれ鉤形の係止部６ａを有する外突起６
が設けられている。中央突起５および外突起６は
耐熱絶縁板１と同材質であり一体成形されてい
る。フエライトコア４は中央突起５と各外突起６
との間にそれぞれ配置され、一端が各外突起６の
係止部６ａに嵌合され、他端が中央突起５のねじ
溝５ａに螺着されたキヤツプ７により押えられて
いる。

上記構成の装置を組立てるには円板状に成形さ
れた加熱コイル３を、キヤツプ７とフエライトコ
ア４とを外した状態の耐熱絶縁板１の下面に配置
する。次に複数のフエライトコア４を各外突起６
の係止部６ａに挿入しながら配置する。この後、
キヤツプ７を中央突起５に螺合することにより組
立てを終了する。

なお、本考案においては中央突起５、外突起６
の形状は上記実施例に限定されない。たとえば中
央突起５は円筒形ではなく円柱形としてもよい。
この場合、ねじ溝５ａを外周面に設け、キヤツプ
７のねじ溝をそれに適合するように設ける。また
外突起６は横断面がフエライトコア４を係止しう
る大きさのＬ形または門形としてもよい。さらに
外突起６をＬ形とした場合において隣接する各外
突起６の開口側面が互い違いになるようにし、あ
るいは耐熱性接着剤によりフエライトコア４と外
突起６とを接着するようにすれば、加熱コイル３
の支持をより安定にすることが可能である。

（考案の効果） 以上、本考案による誘導加熱装置は加熱コイル
を耐熱絶縁板（トツププレート）に固定するのに
前述したコイル支持体を使用しないから加熱コイ
ルの変形を生じることがなく、しかも製造の省力
化を行い得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による誘導加熱装置の一実施例
を示す縦断面図、第２図は同底面図、第３図は第
２図−線に沿う断面図である。 １……耐熱絶縁板、３……加熱コイル、４……
フエライトコア、５……中央突起、６……外突
起、７……キヤツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 被加熱物を載置する耐熱絶縁板の下方に加熱
   コイルを配置してなる誘導加熱装置において、
   前記耐熱絶縁板下面のほぼ中央部に、加熱コイ
   ルの中心を貫通する中央突起を設け、耐熱絶縁
   板下面の、加熱コイル周縁より外側の数ケ所
   に、それぞれ係止部を有する外突起を設け、前
   記中央突起と各外突起との間に、加熱コイルを
   押えるように複数本のフエライトコアをそれぞ
   れ配置し、各フエライトコアの一端を各外突起
   の係止部に嵌合し、他端を中央突起に螺着され
   たキヤツプにより押えるようにしたことを特徴
   とする誘導加熱装置。 ２ 前記耐熱絶縁板は前記中央突起および外突起
   と同材質であり、かつこれらと一体成形された
   ものである実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の誘導加熱装置。