JPH01147178A - 内接歯車ポンプ又はモータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、主に油圧機器を用いる各種の分野で広（利用
可能な内接歯車ポンプ又はモータ（以下「内接歯車ポン
プ」と略称する）に関するものである。

［従来の技術］ この主の内接歯車ポンプとして、中空体状のケーシング
と、このケーシングの内周に回転自在に嵌合させた内歯
歯車と、この内歯歯車に内接噛合させた外歯歯車と、こ
れら両歯車間に形成される空間を高圧領域と低圧領域と
に区画するクレセントと、前記両歯車の側面に添接させ
た側板とを具備してなるものが知られている。

ところで、このような内接歯車ポンプの容積効率を良く
するには、いわゆる歯先もれと側面もれの二つを減少さ
せることが必要である。そのため、従来のものは、各部
の寸法を高精度化することにより前記各歯車の歯先と前
記クレセントとの隙間を微小なものにして歯先もれを減
少させるようにするとともに、前記側板を軸心方向に遊
動可能なバランス方式のものにし、第７図に示すように
、側板１３とケーシング５との間に埋設したゴム等の弾
性シール部材２５により側板１３の背面側にも圧力を作
用させて該側板１３を適当な力で歯側面３０に添接させ
ることによって側面もれを抑制するようにしている。

［発明が解決しようとする問題点］ ところが、内接歯車ポンプに圧力バランス方式の側板を
採用した場合、歯先シールを行なうクレセント８と側板
１３との相対位置や寸法関係の設定が不適切であると、
前記側板１３の動きが前記クレセント８によって制限さ
れて側面もれを十分に抑制することができなくなる。そ
のため、設計や製作に困難を伴なうという問題があり、
圧力バランス方式を採用できない場合も少なくなかった
。

、また、前記弾性シール部材２５が同図に示すように側
板１３とケーシング５との隙間にはみだすことが多く、
シール性が低下して漏れが生ずるとともに、圧力バラン
スにも悪影響を及ぼす不具合が生じていた。

このようなものに対し、第８図に示すように、前記側板
１３を凹設して係合部を設け、この係合部にクレセント
８の端部を軸心方向に摺動可能に嵌合させることにより
、側板１３の動きがタレセント８によって制限されない
ようにしたものも開発されている。しかし、このように
すると、歯側面のもれはある程度抑止できるものの、係
合部の加工に労力を要し、また、側板１３をある程度肉
厚のものにする必要が生じるためポンプの大型化を招く
。しかも、反歯側面における弾性シール部材のはみ出し
は同様に生じるため、これに伴なう不具合は依然として
解消されない。

本発明は、以上のような問題点を確実に解消することを
目的としている。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、かかる目的を達成するために、前述したよう
な基本構成を備えた内接歯車ポンプにおいて、前記側板
を前記ケーシングの内周に軸心方向に摺動可能に嵌合さ
せるとともに、前記クレセントの端部を前記側板を貫通
させて前記ケーシングに保持させたことを特徴としてい
る。

［作用］ このような構成のものであれば、側板を軸心方向に摺動
可能に設けているので、その側板に圧力バランス方式を
採用することができる。そして、クレセントを前記側板
を貫通させてケーシングに保持させているので、クレセ
ントの存在によって側板の軸心方向への移動が制限され
ることがない。

しかも、圧力バランス用の弾性シール部材をクレセント
の外周に沿って密着させて装着しておけば、弾性シール
部材が側板とケーシングとの隙間にはみだそうとしても
、クレセントが貫通しているため該クレセントによって
その挙動が確実に阻止されることになる。

［実施例コ 以下、本発明の一実施例を第１図〜第５図を参照して説
明する。

第１図は、本発明に係る内接歯車ポンプ１の縦断面図で
ある。この内接歯車ポンプ１は、筒状の歯車ケース２の
一端開口部にフロントカバー３を゛　装着するとともに
、他端開口部にリヤカバー４を装着してなる中空体状の
ケーシング５を備えている。このケーシング５の歯車ケ
ース２の内周にはリング状の内歯歯車６が回転自在に嵌
合させてあり、この内歯歯車６には外歯歯車７が内接噛
合させである。そして、第２図に示すように、これら両
歯車６．７間に形成される三日月形の空間をフロントカ
バー３に一体突設したクレセント８によって高圧領域１
１と低圧領域１２とに区画するとともに、これら両歯車
６．７の両側面に側板１３をそれぞれ添接させている。

側板１３は、一定の厚みを有した円盤状のもので、前記
歯車ケース２の内周に軸心方向へ摺動可能に嵌合されて
いる。また、これら各側板１３のクレセント８に対応す
る部位には、該クレセント８の横断面形状に相当する開
口形状を有した貫通孔１６がそれぞれ穿設してあり、前
記歯車６．７の歯幅よりも長尺なりレセント８の端部を
これら各側板１３の貫通孔１６を貫通させて、前記ケー
シング５のリヤカバー４に凹設した係合部４ａに嵌合保
持させている。なお、これら各側板１３の偏心位置には
前記フロントカバー３から前記リヤカバー４にまで支軸
１８が挿通させてあり、該フロントカバー３およびリヤ
カバー４にそれぞれ設けた軸受部１７で該支軸１８を回
転自在にかつ軸心方向に摺動可能に支承している。なお
、前記支軸１８の先端は、前記フロントカバー３を貫通
して外部に延出させてあり、その貫通部分には、シール
材１９が設けである。

また、前記両側板１３には、第３図および第４図に示す
ように、前記高圧領域１１に連通ずる高圧側貫通孔２１
と、前記低圧領域１２に連通ずる低圧側貫通孔２２とが
穿設してあり、これら各側板１３の反歯車側の端面には
、前記高圧側貫通孔２１を囲繞し、かつ上方部をクレセ
ント８の外周に包囲するように臨ませて、環状溝２３が
設けである。そして、その環状溝２３に弾性シール部材
である圧力バランス用のゴムシール２５を前記クレセン
ト８の外周に密着するように装着し、そのゴムシール２
５を対応するフロントカバー３およびリヤカバー４に弾
接させることによって、高圧側圧力ポケット２７を形成
している。すなわち、このものは、前記高圧領域１１に
存在する作動液の圧力により側板１３が外方へ押圧され
る力と、前記高圧側圧力ポケット２７に導入された作動
液の圧力により前記側板１３が内方へ押圧される力とを
略バランスさせ、主に前記ゴムシール２５の弾性力によ
ってこの側板１３を前記歯車６．７の側面に添接させる
ようにしている。そして、前記リヤカバー４には、前記
高圧側貫通孔２１を介して前記高圧領域１１に連通ずる
図示しない吐出ポートと、前記低圧側貫通孔２２を介し
て前記低圧領域１２に連通ずる図示しない吸入ポートが
設けられている。

このような構成のものであれば、外歯歯車７の支軸１８
を外力により矢印Ｘ方向に回転駆動することにより、周
知なポンプ作用を営ませることができる。すなわち、支
軸１８を回転駆動して、外歯歯車７とこれに噛合する内
歯歯車６とを矢印Ｘ方向に回転させると、吸入ポートか
ら低圧領域１２に導入された作動液が、その外歯歯車７
および内歯歯車６の各歯車間に閉込められて高圧領域１
１に案内され、この高圧領域１１から吐出ポートを通し
てケーシング５外に吐出される。

そして、この内接歯車ポンプ１では、歯車ケース２に側
板１３を軸心方向に摺動可能に設けるとともに、クレセ
ント８を側板１３を貫通させてケーシング５に保持させ
ているので、クレセント８の存在によって側板１３の軸
心方向への移動が制限されることがない。そのため、側
板１３を無理なく前述したような圧力バランス方式のも
のにすることができ、歯側面のもれを有効に防止するこ
とができる。

しかも、高圧側貫通孔２１を囲繞する環状溝２３の上方
部をクレセント８を包囲する位置に臨ませ、装着したゴ
ムシール２５が前記クレセント８に密着するようにして
いるので、ゴムシール２５が第７図や第８図に示すよう
に側板１３とケーシング５との隙間にはみだすようなこ
とがなく、第５図に示すようにクレセント８によって確
実に阻止されることになる。したがって、このはみだし
が原因で生じていた側面もれや圧力バランスへの悪影響
を確実に解消することができる。

また、側板１３にクレセント８を保持させていないので
、該側板１３に施す加工は貫通孔１６の穿設だけで済み
、製作が極めて容易となるとともに、該側板１６を比較
的薄肉のものにすることができるため、ポンプの小形化
にも奏効し得るものとなる。

なお、この実施例ではクレセント８をフロントカバー３
に一体突設し、側板１３を挿通させたその先端をリヤカ
バー４に保持させるようにしているが、第６図に示すよ
うに、クレセント８の両端をフロントカバー３とりャカ
バー４に保持させてもよいのは勿論である。また、側板
１３は歯車を挟んで両側に配設されているが、片側だけ
に配設して圧力バランスさせるようにしてもよい。

なお、以上説明したような事情は、本発明をモータとし
て使用する場合にも全く等価に考えることができる。

［発明の効果］ 本発明は、以上のようにクレセントを側板を貫通させて
ケーシングに保持させるようにした構成により、歯側面
の漏れを抑制すると同時に、側板とケーシングとの間に
介設する弾性シール部材のはみだしを阻止してもれを有
効に防止することができるとともに、側板の加工を容易
ならしめ、ポンプの小形化にも奏効する内接歯車ポンプ
又はモータを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本発明の一実施例を示し、第１図は横
断面図、第２図は第１図における■−■線断面図、第３
図は第１図における■−■線断面図、第４図は第１図に
おけるＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図は作用説明図である
。第６図は、本発明の他の実施例を示す第１図に対応す
る横断面図である。 第７図および第８図は第５図に対応する従来例説明図で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 中空体状のケーシングと、このケーシングの内周に回転
   自在に嵌合させた内歯歯車と、この内歯歯車に内接噛合
   させた外歯歯車と、これら両歯車間に形成される空間を
   高圧領域と低圧領域とに区画するクレセントと、前記両
   歯車の側面に添接させた側板とを具備してなる内接歯車
   ポンプ又はモータにおいて、前記側板を前記ケーシング
   の内周に軸心方向に摺動可能に嵌合させるとともに、前
   記クレセントの端部を前記側板を貫通させて前記ケーシ
   ングに保持させたことを特徴とする内接歯車ポンプ又は
   モータ。