JPH0114190Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、システムキツチンの収納庫に関す
るものである。

〔背景技術〕

従来、調理台等の収納庫には、しやくし等を吊
下げるハンガーを備えたスライド棚を収容したも
のがある。しかし、スライド棚を収納庫内に出し
入れする時に、ハンガーに吊下げた収納物どうし
が接触して不快音が発生したり、収納物が変形ま
たは破損するという問題があつた。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、収納物どうしの接触が防止
でき、不快音や収納物の変形、破損が防げ、かつ
衛生的な収納庫を提供することである。

〔考案の開示〕

この考案の収納庫は、前面が開口した収納庫本
体内に、前後方向に延びる吊下げ用棒体と底部部
材とを上下に位置して有するスライド棚を引出し
自在に収容し、かつ吊下げ用棒体の下方において
底部部材にクツシヨン仕切り部材を着脱自在に立
設したものである。

この考案の構成によれば、つぎの作用がある。
すなわち、しやくし等の収納物を吊下げる吊下げ
用棒体の下方に立設したクツシヨン仕切り部材で
隣合う収納物が仕切られて、収納物どうしの接触
が防止でき、しかも仕切り部材がクツシヨン部材
から成るので、不快音や収納物の変形、破損が防
げ、かつクツシヨン仕切り部材が着脱自在に設け
られているので、取り外して洗浄でき、衛生的で
ある。

この考案の一実施例を第１図ないし第８図に基
づいて説明する。第３図が前面が開口した収納空
間１を備えた収納庫本体Ａの斜視図である。図に
おいて、収納空間１の内部の両側には、それぞれ
上下に並んでガイドレール２，３が設けらげてい
る。４は台輪であり、また収納庫本体Ａの上面は
カウンタトツプ５を形成し、後部にはバツクガー
ド６が取付けてある。

収納庫本体Ａの収納空間１には、第１図および
第２図に示すスライド棚Ｂが収容される。スライ
ド棚Ｂは、収容時に収納空間１の前面開口を塞ぐ
扉となる前板７と、後板８と、これら前板７およ
び後板８の下部に架設した底部部材となる地板９
とからなる。地板９は、両側が下方に折曲げら
れ、前板７と後板８の下部を連結する平行な２本
の支持棒１０，１１に載置して設けられている。
１２，１３は、後板８の両側から前板７の内側面
に架設した上下２本のガイド部材である。ガイド
部材１２，１３をそれぞれ収納空間１に設けたガ
イドレール２，３に載せ、スライド棚Ｂの出入れ
を行なう。１４は、前板７と後板８の間の上部に
架設したＹ形の吊下げ用パイプである。吊下げ用
パイプ１４は、第６図および第７図に示すように
吊下げ部１４ａとトレイ取付部１４ｂとに分かれ
ている。また、吊下げ部１４ａには両側方に延び
る複数のフツク１６が熔接して取付けられてい
る。さらに、トレイ取付部１４ｂの互いに平行な
２本のバーの間には、側縁部を支持されて小型の
トレイ１５が落し込まれている。１７は、地板９
に着脱自在に立設されたクツシヨン仕切り部材で
ある。クツシヨン仕切り部材１７は、第４図およ
び第５図に示すように固定棒１８と突起付成形部
材１９とからなる。突起付成形部材１９は、ゴ
ム、合成樹脂等で形成され外周に垂直に延びる４
個の突状部２０を有した棒状の部材である。ま
た、中心に固定棒挿通孔２１が設けてあり、固定
棒挿通孔２１の上端部には切込み２２が設けてあ
る。一方、固定棒１８は下端にねじ軸２３を有
し、上端には拡径したねじ頭２４を有している。
また、ねじ頭２４の下端には突起付成形部材１９
の切込み２２に係合する係合突部２５を設けてあ
る。クツシヨン仕切り部材１７は、固定棒１８を
突起付成形部材１９に挿通し、かつ係合突部２５
を切込み２２に係合して、互いに回転しないよう
に形成されている。また、クツシヨン仕切り部材
１７は、そのねじ軸２３を地板９に設けたねじ溝
を有する複数の挿通孔２６へ締結して、複数本立
設されている。なお、クツシヨン仕切り部材１７
の固定は、ねじ軸２３を地板９に貫通し、下方か
らナツトで締結して行なつてもよい。さらに、地
板９の両側の上方には、前板７と後板８に架設し
て２本の転び止め棒２７が取付けられている。な
お、２９は把手である。

このように構成された収納庫によると、フツク
１６に吊下げたしやくし等の収納物２８は、クツ
シヨン仕切り部材１７の突状部２０で仕切られ、
隣合う収納物２８どうしの接触が防止できる。し
たがつて、スライド棚Ｂを収納空間１内へ出し入
れする際に、収納物２８どうしが接触して不快音
を発したり、また変形あるいは破損するというこ
とがなくなる。なお、クツシヨン仕切り部材１７
の突起付成形部材１９は、ゴム、合成樹脂等で形
成されており、収納物２８が当つても収納物２８
が変形、破損したりせず、不快音も発生しない。

また、仕切り部材１７およびトレイ１５は着脱
自在であり、取外して簡単に洗浄することがで
き、衛生的である。かつ、転び止め棒２７が設け
てあるので、クツシヨン仕切り部材１７を取外し
て地板９に載せておいても転落することがない。

さらに、地板９を取外して、第８図に示す大型
トレイ３０を、支持棒１０，１１の間に側縁部を
支持し落し込んで使用することもできる。

なお、クツシヨン仕切部材１７の突起付成形部
材１９の突状部２０の数は、４個以外複数個であ
つてもよい。

〔考案の効果〕

この考案によれば、収納物どうしの接触が防止
でき、不快音や収納物の変形、破損が防げ、かつ
衛生的であるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の部分斜視図、第
２図はそのＣ−Ｃ断面図、第３図は収納庫本体Ａ
の斜視図、第４図および第５図はクツシヨン仕切
り部材１７の斜視図、第６図は吊下げパイプ１４
の平面図および側面図、第７図はその部分斜視
図、第８図は大型トレイ３０の斜視図である。 Ａ……収納庫本体、Ｂ……スライド棚、１……
収納空間、７……前板、８……後板、９……地
板、１４……吊下げ用パイプ、１７……クツシヨ
ン仕切り部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面が開口した収納庫本体と、この収納庫本体
   内に引出し自在に収容され前後方向に延びる吊下
   げ用棒体と底部部材とを上下に位置して有するス
   ライド棚と、前記吊下げ用棒体の下方において前
   記底部部材に着脱自在に立設されたクツシヨン仕
   切り部材とを備えた収納庫。