JPH01141598A - 高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドの製造法 - Google Patents

高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドの製造法

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JPH01141598A
JPH01141598A JP29612987A JP29612987A JPH01141598A JP H01141598 A JPH01141598 A JP H01141598A JP 29612987 A JP29612987 A JP 29612987A JP 29612987 A JP29612987 A JP 29612987A JP H01141598 A JPH01141598 A JP H01141598A
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acid
glycerophosphocholine
unsaturated fatty
highly unsaturated
monoglyceride
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JP29612987A
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Nobuo Fukuda
信雄 福田
Hidehiko Hibino
日比野 英彦
Osamu Nakachi
仲地 理
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高度不飽和脂肪酸をSn−1位に有する高度不
飽和脂肪酸含有モノグリセリドの製造法に関するもので
ある。
(従来の技術) 天然モノグリセリドは脂質の代謝過程で生成され、生体
脂質から必ず発見される6t&FA成分である。
モノグリセリドは立体特異性からSn−1型、Sn−2
型、Sn−3型が存在することが知られており、Sn−
1型とSn〜2型は分離できるが、Sn−2型とSn−
3型は分離するのは困難とされている。これらの個々の
立体特異的異性体の合成や分離が従来から検討されてき
た。
一般にSn−1位モノグリセリドは、α−モノグリセリ
ド、l−モノグリセリドまたは1−アシルグリセロール
と呼ばれ、Sn−2位モノグリセリドはβ−モノグリセ
リド、2−モノグリセリドまたは2−アシルグリセロー
ルと呼ばれている。
天然に存在するモノグリセリドはSn−1型とSn−2
型の混在であり、構成する脂肪酸は多成分であるため、
モノグリセリドの分子種は複雑であり、特定の分子種の
みを単離することは難しい。
このモノグリセリドは総脂質中で、[リアシルグリセロ
ール、ジアシルグリセロール、コレステロールエステル
および遊離コステロール等とともに工11純脂質中に見
出される。
特に最近の住化学の進歩により、これらの単純脂質もリ
ン脂質や糖脂質等の極性脂質と共に細胞膜を形成してい
ることが知られている。最近、モノオレインによる消化
吸収促進作用(円(ARM THCII−IAPAN第
1巻、第8号、7〜13頁(1985))があることが
明らかになっている。
そのため、高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドの生理
活性が期待されている。生理活性が期待されるモノグリ
セリドの脂肪酸は、オレイン酸、リノール酸、リルン酸
、γ−リルン酸、ジホモT−リルン酸、アラキドン酸、
エイコサベンクエン酸、ドコサヘキサエン酸のような高
度不飽和脂肪酸が主体となる分子種である。高度不飽和
脂肪酸は、水産動物の脂肪組織、哺乳動物の臓器等に見
出されるが、主にトリアジルグリセロールやリン脂質と
して存在し、モノグリセリドとしての存在量は非常に少
ないので、高度不飽和脂肪酸を含有するモノグリセリド
を分画する原料には不適当である。
一方、Sn−1位あるいはSn−2位に脂肪酸が組み込
まれたSn−1位モノグリセリドまたはSn−2位モノ
グリセリドを合成する方法がすでに知られている(桑田
勉、改稿油脂化学、前渡文庫、112〜115頁、19
63、合波書店)。この方法により、グリセロールのS
n−1位に高度不飽和脂肪酸を結合したS n−1位モ
ノグリセリドの合成を行うとすれば、次のような方法が
ある。まず、α−モノクロルヒドリンと脂肪酸ナトリウ
ム塩、または銀塩と共に熱する方法が知られている。ま
たは、グリセロールがアセトンと縮合してアセトングリ
セロールを生じ、酸クロライド、希酸による反応を経由
して目的物を合成する方法も知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、このような従来法では、次の問題点がある。
■ 脱クロライドで生成する水酸基がSn−2位に転移
し、Sn−2位モノグリセリドを生成する。
■ 目的物中にSn−1位モノグリセリドとSn−2位
モノグリセリドが混在する。
■ 脂肪酸のクロライド化に際し、化学変化に弱い高度
不飽和脂肪酸のクロライド化に対する配慮がなされてい
ないので、目的物中の高度不飽和脂肪酸の二重結合に異
性化が生じやすい。そのため得られるモノグリセリドは
、細胞レベルの実験で厳しい立体構造の識別を行う酵素
やレセプターに対して正確に認識されない。
現在、天然の脂質中にはSn−1位に高度不飽和脂肪酸
を含有するモノグリセリドが存在していることが知られ
ているが、それは非常に微量であり、この立体特異性を
保持して生理作用を発揮できるモノグリセリドの効率良
い合成法や単離法は見当たらない。
従って本発明の目的は、高収率で、出来るだけ簡単な工
程により高度不飽和脂肪酸をSn−1位に含むモノグリ
セリドを製造する方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、(A)グリセロホスホコリンと高度不飽和脂
肪酸を反応させて1,2−ジアシル−3n−3−グリセ
ロホスホコリンを得る工程、(B)1.2−ジアシル−
3n−3−グリセロホスホコリンをホスホリパーゼA2
により処理して1−アシル−3n−3−グリセロホスホ
コリンを得る工程、(C)  1−アシル−3n−3−
グリセロホスホコリンをホスホリパーゼCにより処理し
て1−モノアシルグリセロールを得る工程、 を含む高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドの製造法で
ある。
本発明で用いるグリセロホスホコリンは、一般にL−α
−グリセロホスホコリンと呼ばれるもので、系統名は、
Sn−1グリセロール−3−ホスホリルコリンであり、
立体特異的にグリセロールの3位がホスホリル:2リン
によって覆われており、1位、2位は遊離水酸基となっ
ている。このようなグリセロホスホコリンは、天然ホス
ファチジルコリンをテトラブチルアンモニウムヒドロキ
シドで脱アシル化し、遊離状態ではメタノール溶液とし
て、また結晶状態では塩化カドミウム複合体として回収
することができる。このグリセロホスホコリンは遊離状
態でも結晶状態でもアシル化反応が進行するので、化学
構造や原料としての入手からも好ましい原料である。
また、高度不飽和脂肪酸は生理活性の点から、炭素数1
8以上、不飽和結合が3個以」二のものが好ましく、例
えばオレイン酸、リノール酸、リルン酸、γ〜リルン酸
、特に好ましくは炭素数20以上の生体組織中に見出さ
れるジホモT〜リルン酸、アラキドン酸、エイコサベン
クエン酸、ドコサヘキサエン酸が適している。
本発明で使用する高度不飽和脂肪酸は高純度品が市販さ
れ、また脳、肝臓等にも存在し、大量には魚油、卯黄リ
ン脂質等に存在し、加水分解、尿素付加、分子蒸留、カ
ラムクロマトグラフィー等を組合せることにより高純度
品が単離できる。
」二重の各脂肪酸は、酸無水物、酸塩化物、酸イミダゾ
ール塩等に変換して用いられる。また、上記の各脂肪酸
を用いて、後述の製造工程を経ても、不飽和脂肪酸は二
重結合の位置異性化や幾何異性化を生ぜずSn−1位モ
ノグリセリドが得られる。
特に高度不飽和脂肪酸は誘導化に際して、二重結合のマ
イグレーションが生じやすいため、反応生成物のチエツ
クを行ったところ、マイグレーションは認められなかっ
た。出発原料から目的物までの二重結合のマイグレーシ
ョンのチエツクはIR(赤外スペクトル)(1056〜
940 cm−’ :孤立トランス異性体量)、IJV
(紫外スペクトル) (233mμ:共役ジエン共役ト
エン酸m/j :共役トリエン酸)で行い、目的物は、
FAB−MS (質里スペクトル)(M+H)”で分子
量を確認後、加水分解して得た高度不飽和脂肪酸は、ジ
アゾメタンでエステル化し、キャピラリーカラムガスク
ロマトグラフィーで二重結合のマイグレーションに起因
するアーティファクト(人工的生成物)のないことを確
認した。
高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドは、次の工程で製
造される。まず(A)工程においてグリセロホスホコリ
ンとSn−1位、Sn−2位に組み込んだ高度不飽和脂
肪酸の酸無水物、酸塩化物、酸イミダゾール塩等とを、
例えばジメチルアミノピリジン等の塩基性アミン触媒下
で反応させ、精製して、1.2−ジアシル−Sn−3−
グリセロホスホコリンを得る。次に(B)工程において
上記の1.2−ジアシル−3n−3−グリセロホスホコ
リンをホスホリパーゼA2により処理して、Sn−2位
を特異的に加水分解し、精製後、1−アシル−3n−3
−グリセロホスホコリンを得る。次に(C)工程におい
て上記l−アシル−3n−3−グリセロホスホコリンを
ホスファチジルコリン分解型ホスホリパーゼCにより処
理してSn−3位のグリセロールの水酸基とホスホコリ
ン基を結ぶリン酸ジエステル結合を加水分解し、これを
精製してSn−1位モノグリセリドを得る。本発明にお
いて用いるホスホリパーゼCは一種のホスホジェステラ
ーゼで、グリセロリン脂質やスフィンゴミエリンのリン
酸ジ゛エステル結合を加水分解し、ジアシルグリセロー
ルやセラミドとリン酸モノエステルを生成する一群の酵
素の総称である。この酵素は基質特異性からホスファチ
ジルコリン分解型、スフィンゴミエリン分解型およびホ
スファデジルイノシトール分解型の3種が存在するが、
細菌が菌体外酵素として分泌するホスファチジルコリン
分解型を使用するのが好ましい。ホスファチジルコリン
分解型のホスホリパーゼCの起源としては、クロストリ
デイウム・バーフリンジエンズ(Clostridiu
m perfringens)やバチルス・セレウス(
Bacilius eereus)等が知られており、
市販品もある。
本発明において製造することができるSn−1位モノグ
リセリドは、種々の化合物があり、代表的な化合物とし
てモノオレイン酸グリセリド、モノオレイン酸グリセリ
ド、モノγ−リルン酸グリセツト、モノジポモT−リル
イン酸グリセリド、モノアラキドン酸グリセリド、モノ
エイコサペンタエン酸グリセリド、モノドコサヘキサエ
ン酸グリセリドなどが挙げられる。
本発明によって製造されるSn−1位モノグリセリドは
、未分化細胞(例えば癌細胞等)の正常細胞への分化誘
導効果および細胞賦活剤として期待されており、いずれ
も細胞膜流動性を変化させる架剤として利用できる。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、グリセロホスホコリンに高度不
飽和脂肪酸を組み込んだ1.2−ジアシル=Sn−3−
グリセロホスホコリンから1−アシル−3n−3−グリ
セロホスホコリンを経て、Sn−1位モノグリセリドを
得る工程により、高度不飽和脂肪酸の二重結合に起因す
るアーティファクlもなく、Sn−1位モノグリセリド
を、天然の立体特異性を維持したまま筒車な工程で、か
つ高収率で製造することができる。
(実施例) 以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 ドコサヘキサエン酸8.0g (24mM)を無水四塩
化炭素30m1!に溶解後、ジシクロカルボジイミド2
.7g(13mM)を添加し、37℃で5時間攪拌した
。析出したジシクロへキシルウレアを濾別して除き、脱
溶媒後、ドコサヘキサエン酸無水物5.3gを得た。得
られたドコサヘキサエン酸無水物全量にジメチルスルホ
キシド50m1を添加した液に、グリセロホスホコリン
1 、4g (5mM)及びジメチルアミノピリジン1
.35g(11mM)を加え、50℃で6時間激しく攪
拌した。
反応後、沈澱物を濾別し、冷アセトンで洗浄し、遠心分
離によって沈澱物を回収した。この操作を3回繰り返し
、脱溶媒後、粗ホスファチジルコリンが得られた。得ら
れた粗ホスファチジルコリンをクロロホルム/メタノー
ル混液に溶解し、イオン交換樹脂アンバーラード200
C(ローム・アンド・ハース社製)を5g加えて触媒を
除去した。この粗ホスファチジルコリンをシリカゲルカ
ラムに付しクロロホルム/メタノール/水(65/25
/4 V/V/V)混液にて溶出し、1.2−ドコサヘ
キサエニルホスファチジルコリン4.3gを得た。この
ものの分析値は次の通りである。
FAB−MS:  (M+H)”  877得られた1
、2−ドコサヘキサエニルホスファチジルコリン4.3
gの一部2.0gを、脱水エチルエーテル11−と脱水
メタノール3−に溶解し、この溶液にハブ毒ホスホリパ
ーゼA2(Trimeresurusf 1avovi
ridis、、和光純薬工業■製) 12mg、 0.
1M塩化カルシウム溶液3.2d、0.2M l−リス
−塩酸緩衝液3 、5 mlを添加して37℃で攪拌し
ながら一晩反応させた。エタノールで反応を止め、ブラ
イ・ダイア−法により抽出した。抽出液を脱溶媒後、冷
アセトンで洗浄し、遊離脂肪酸を除き、粗1−アシルー
3n−3−グリセロホスホコリン3.5gを得た。
これをシリカゲルカラムに付し、クロロホルム/メタノ
ール/水(65/25/4 V/V/V)混液にて溶出
し、Sn−1ドコサヘキサエニルーSn−グリセロ−3
−ホスホリルコリン2.9gを得た。このものの分析値
は次の通りである。
FAB−MS:  (M+H)’  566上記Sn−
1ドコサヘキサエニル−3n−グリセロ−3−ホスホリ
ルコリンの一部1.0gを800μ!の脱水メタノール
に溶解し、この溶液に細菌ホスホリパーゼC(Baci
llus cereus起源、シグマ社製)を20mg
、0.2M l−リス−塩酸緩衝液(pH= 7゜4)
を6−1O,1M塩化カルシウム3 、5 ml、脱水
エチルエーテル4−を加えた。反応混合物をスクリュー
キャップ付20−の試験管中にテフロンスターラー・バ
ーと共に加えて、37℃で1時間激しく撹拌しながらイ
ンキュベートした。
反応後、混合物にヘキサン12−を加えてから分液ロー
トに移し抽出後、窒素雰囲気下で濃縮した。
濃縮物にクロロホルムl mlを加えて沈澱させて除去
した。このものをクロロホルム/メタノール/水(65
/25/4 V/V/V)の展開溶媒で薄層クロマトグ
ラフ4− (TLC)分析した結果、Rf =0.13
に少量の1−アシル−3n−3−グリセロホスホコリン
と、Rf =0.8にSn  1位モノグリセリドが確
認された。上記の沈澱物をシリカゲルカラムに付し、ク
ロロホルム/メタノール/水(65/25/4 V/V
/V)混液に溶出L7.650mgのモノドコサヘキサ
エン酸グリセリドを得た。このものの分析イ直は次の通
りである。
り(観:黄色透明の油状液体 溶解状態:メタノールに可溶 TLC: ■ ヘキサン/エチルエーテル/酢酸 (50150/I V/V/V)   Rf =0.0
8■クロロホルム/アセトン/メタノール(90/9/
I V/V/V)    Rf =0.05■り00ホ
ルム/メタノール/水 (65/25/4 V/V/V)   Rf =0.8
(Rf値0.08及び0.8は標準体のモノドコサへキ
サエン酸グリセリドの位置に相当した。)FAB−MS
 :  (M+Na)”  425分子量402 HPLC(高性能液体クロマトグラフィー):ODS 
(オクタデシルシラン)カラムメタノール1m1/mi
n  単一ピークキャビラリ−ガスクロマトグラフィー
:カーボワックス20M液相、50m、 200℃加水
分解して得た脂肪酸をジアゾメタンでメチル化して測定
した。ドコサヘキサエン酸が主成分であり、二重結合の
マイグIノージョンに起因するアーティファクトは認め
られなかった。
過酸化物量:電位差滴定法 25.0meq、/kg実
施例2 ドコサヘキサエン酸25 g (76mM)にジメチル
ホルムアミド2.7g (38mM)とオキシ塩化リン
8 、3g (53mM)の混液を60〜65℃に保ら
、40分かりて撹拌しながら滴下し、その後30分間反
応を継続した。反応物を80〜100℃に加熱しながら
減圧1留し、残渣としてドコサヘキサエン酸クロライド
24.8gを得た。
ドコサヘキサエン酸クロライド6.3g(18mM)に
ジメチルホルムアミド39m1を添加した液に、グリセ
ロホスホコリン1.1g(4mM)及び1−リエタノー
ルアミン0 、89g (9mM)を加え、60℃で7
時間激しく攪拌した。
室温放冷後、冷アセトン40II11を添加して振り混
ぜ、遠心分離により沈澱物を回収し、この操作を3回繰
り返した。脱溶媒後、沈澱物3.0gをシリカゲル(富
士ゲルc句製、CG3)の中圧ガラスカラム(2,2c
m X45c、m)に付した。このカラムをクロロホル
ム約1.21にて未反応物を除去し、クロロホルム/メ
タノール/水(65/25/4 V/V/V)混液にて
溶出した。溶出液3.0 /を減圧下で脱溶媒し、■、
2−ジドコサヘキサエニルホスファチジルコリン1.9
gを得た。このものの分析値は次の通りである。
FAB−MS:  (M+tl)”  877TLC:
クロロホルム/メタノール/水(65/25/4 V/
V/V)   Rf =0.39得られた1、2−ジド
コサヘキサエニルホスファチジルコリン1.9gを脱水
エチルエーテル10−と脱水メタノール2mlに溶解し
、この溶液にハブ毒ホスホリパーゼA2 (Trime
resurus flavoviridts和光純薬工
業側製) 10mg、0.1M塩化カルシウム溶液3 
ml、0.2M トリス−塩酸緩衝液3.5mlを添加
して37℃で攪拌しながら一晩反応させた。エタノール
で反応を止め、ブライ・ダイア−法により抽出した。抽
出液を脱溶媒後、冷アセトンで洗浄し、遊離脂肪酸を除
き、粗1−アシルー3n−3−グリセロホスホリルコリ
ン1.6gを得た。これをシリカゲルカラムに付し、ク
ロロホルム/メタノール/水(65/25/4 V/V
/V)混液ニテ)容出し、Sn−1−ドコサヘキサエニ
ルー3n−グリセロ−3−ホスホリルコリン1.3gを
得た。このものの分析値は次の通りである。
FAB−MS:   (M+H)”   566得られ
たSn−1ドコサヘキサエニルーSn−グリセロ−3−
ホスホリルコリン1.3gを800μ!の脱水メタノー
ルに溶解し、この溶液に細菌ホスホリパーゼC(Bac
jllus cereu’s起源λシグマ社製) 20
mg、0.2M トリス−塩酸緩衝液(pH7,4) 
6 d、0、1??塩化カルシウム溶液3.5ml、エ
チルエーテル4 mlを加えた。反応混合物を、スクリ
ューキャップ付20m1の試験管中にテフロンスターラ
ーハーを加えて、37℃で1時間激しく攪拌しながらイ
ンキュベートした。
反応混合物にヘキサノ15−を加えてから分液ロー1・
に移し抽出した。抽出後、窒素雰囲気下で濃縮した。濃
縮物にクロロホルムl mlを加えて沈澱させて除去し
た。このものをクロロホルム/メタノール/水(65/
25/4 V/V/V)の展開溶媒で薄層クロマトグラ
フィー分析した結果、Rf =0.13に少縫のS n
−I Fコザヘキサエニル−Sn−グリセ1コー3−ホ
スホコリンとRr =0.8にSn−1位モノグリセリ
ドが確認された。上記の沈澱物をシリカゲルカラムに付
し、クロロホルム/メタノール/水(65/25/4 
V/V/V)混液にて溶出し、720Bのモノドコザヘ
キザエン酸グリセリドを得た。このものの分析値は次の
通りである。
外観:黄色透明の油状液体 溶解状態:メタノール、−・キサンに可溶TLC:■ヘ
キサン/エチルエーテル/酢酸(50150/l V/
V/V)   Rf =0.08■クロロホルム/アセ
トン/メタノール(90/9/I  V/V/V)  
   Rf =0.05■クロロホルム/メタノール/
水 (65/25/4 V/V/V)   Rf =0.8
(Rf値0.08及び0.8は標準体のモノドコザへキ
サエン酸グリセリドの位置に相当した。)FAB−MS
 :  (M+Na)”  425分子量402 HP I、 C: OD Sカラム メタノールlyJ/mir+  単一ピークキャビラリ
ーガスクロマトグラフィー二カーボワックス20門液相
、50m、200℃加水分解して得た脂肪酸をジアゾメ
タンでメチル化して測定した。ドコサヘキサエン酸が主
成分であり、二重結合のマイグレーションに起因するア
ーティファクトは認められなかった。
過酸化物量:電位差滴定法 23.Omeq、/kg実
施例3 アラキドン酸4.0g(12,4mM)を無水門塩化炭
素20m1に2容解後、ジシクロカルボジイミド1 、
4g (6、7mM)を添加し、37℃で6時間撹拌し
た。析出したジシクロウレアを濾別して除き、脱溶媒後
、アラキドン酸無水物2.4gを得た。得られたアラキ
ドン酸無水物全量にジメチルスルホキシド40耐を添加
した液に、グリセロホスホコリン0.7g(2,7mM
)及びジメチルアミノピリジン0.7g (2、7mM
)を加え、50℃で6時間激しく攪拌した。
反応後、沈澱物を濾別し、冷アセトンで洗浄し、遠心分
離によって沈澱物を回収した。この操作を3回繰り返し
、脱溶媒後、粗ホスファチジルコリンが得られた。得ら
れた粗ホスファチジルコリンをクロロボルム/メタノー
ル混液に溶解し、実施例1と同様のイオン交換樹脂を用
いて触媒を除去した。この粗ホスファチジルコリンを実
施例1と同様にカラムに付して?容出した1、2−ジア
ラキドニルホスファチジルコリン1.6gを得た。この
ものの分析値は次の通りである。
FAB−MS:  (M+H)”  797得られた1
、2−ジアラキドニルホスファチジルコリン1.6gを
脱水エチルエーテル10 mlと脱水メタノール2 m
lに溶解し、この溶液にハブ毒ホスホリパーゼA2(T
rimeresurus flavoviridis)
 10mg。
0.1M塩化カルシウム溶液3 ml、0.2M l−
リス−塩酸緩衝液3 、5 mlを添加して37℃で撹
拌しながら一晩反応させた。エタノールで反応を止め、
ブライ・ダイア−法により抽出した。抽出液を脱溶媒後
、冷アセトンで洗浄し、遊離脂肪酸を除き、′Mi1−
アシルーSn−3−グリセロホスホコリン1.2gを得
た。これをシリカゲルカラムに付し、クロロホルム/メ
タノール/水(65/25/4 V/V/V)混液にて
)容出し、Sn−1アラキトノイル−3n−グリセロ−
3−ホスホリルコリンo、sgを得た。このものの分析
値は次の通りである。
FAB−MS;  (M+H)”  527上記Sn−
1アラキトノイル−3n−グリセロ−3−ホスホリルコ
リン0.8gを800μlの脱水メタノールに溶解し、
この溶液を実施例1と同様の条件でインキュベートした
反応混合物を抽出後、薄層クロマトグラフィー分析した
結果、Rf =0.13に微量の1−アシル−Sn−3
−グリセロホスホコリンと、Rf =0.75乙、ごS
L′!−1位モノグリセリドが確認された。相りn−1
位モノグリセリドをシリカゲルカラムに(□=Jし、5
09mgのモノアラキドン酸グリセリドを得た。
このものの分析値は次の通りである。
外観:黄色透明の油状液体 溶解状B:メタノールに可溶 TLC: ■ヘキサン/エチルエーテル/酢酸 (50150/I V/V/V)   Rf =0.0
7■クロロホルム/アセトン/メタノール(90/9/
I V/V/V)    Rf =0.05FAB−M
S :  CM+Na)”  385分子量362 キャピラリーガスクロ°7トグラフイー二カーボワソク
ス20M液相、50m、 200℃実施例1と同様にア
ーティファクトは認められなかった。
過酸化物量:電位差滴定法 1B、4meq/kg実施
例4 エイコサペンタエン酸14.9 g (49,3mM)
にジメチルホルムアミド1 、8g (24、7mM)
とオキシ塩化リン5、4g (34、5mM)の混液を
60〜65℃に保ち、35分間かけて撹拌しながら滴下
し、その後、反応物を80〜100℃に加熱しながら減
圧蒸留し、残渣としてエイコサペンタエン酸り1コライ
ド14.8gを得た。エイコサペンタエン酸クロライド
6.0g (18,7mM) にジメチルホルムアミド
30m1を添加した液に、グリセロホスホコリン1゜I
g (4mM)及びトリエタノールアミン0.9g(9
mM)を加え、60℃で7時間激しく攪拌した。
以下、実施例2と同様に行い3.]、gの粗ホスファチ
ジルコリンをシリカゲルカラム処理して、1.2−ジエ
イコサペンタエニルホスフアチジルコリン1.8gを得
た。このものの分析値は次の通りである。
FAB−MS:  (M+H)“ 825TLC:クロ
ロホルム/メタノール/水(65/25/4 V/V/
V)   Rf =0.39得られた1、2−ジエイコ
サベンタエニルホスファチジルコリン1.8gを実施例
2と同様にホスホリパーゼA2処理後、精製してSn−
1エイコサペンタエノイル=Sn−グリセロ−3−ホス
ホコリン1.2gを得た。このものの分析値は次の通り
である。
FAB−MS:  (M十H)”  539得られたS
n−1エイコサペンタエノイル−8n−グリセロ−3−
ホスホリルコリン1.2gを実施例2と同様にホスホリ
パーゼC処理後、精製して700mgのモノエイコサベ
ンクエン酸グリセリドを得た。このものの分析値は次の
通りである。
外観、溶解状態、TLC,HPLCおよびキャピラリー
ガスクロマトグラフィーは、実施例2と同様の結果であ
る。
FAB−MS :  (M+Na)”  397分子量
374 過酸化物量:電位差滴定法 24.1meq、/kg
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1において得られるモノドコサへキサ
エン酸グリセリドをファースト・アトム・ボンバードイ
オン化マスクロマトを直接導入法で分析した結果を示す
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)グリセロホスホコリンと高度不飽和脂肪酸
    を反応させて1,2−ジアシル−Sn−3−グリセロホ
    スホコリンを得る工程、 (B)1,2−ジアシル−Sn−3−グリセロホスホコ
    リンをホスホリパーゼA_2により処理して1−アシル
    −Sn−3−グリセロホスホコリンを得る工程、 (C)1−アシル−Sn−3−グリセロホスホコリンを
    ホスホリパーゼCにより処理して1−モノアシルグリセ
    ロールを得る工程、 を含む高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドの製造法。
  2. (2)高度不飽和脂肪酸は炭素数18以上、不飽和結合
    が3個以上のものである特許請求の範囲第1項記載の製
    造法。
JP29612987A 1987-11-26 1987-11-26 高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドの製造法 Pending JPH01141598A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002136298A (ja) * 2000-11-01 2002-05-14 Tama Seikagaku Kk Dhaを高濃度に含有するアシルグリセリドの製造方法

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