JPH01139729A - 線材の熱処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は線材の連続熱処理装置に関するものである。

［従来の技術］ 一般に、この種の加熱された金属管の内部に線材を通過
せしめて、線材の熱処理を行う装置は、金属管の加熱源
としてたとえば、ニクロム線ヒーターなどの電気抵抗ヒ
ーター、または燃料ガスのガス熱が使用されている。第
４図および第５図はこのような熱処理装置の従来例をそ
れぞれ示している。第４図々示の従来装置は電気抵抗ヒ
ータ４１により加熱を行なうものであり、断熱材および
外装材によって形成された加熱炉ハウジング４０内に複
数の金属管４２が多列状に挿通されると共に、ハウジン
グ４０の下部には電気抵抗ヒータ４１が配設されている
。金属管４２はヒータ４１への電力供給により加熱され
たヒータ４１の輻射熱とハウジング４０内の高温雰囲気
で加熱されるようになっている。熱処理対象となる線材
４３は金属管４２の入口から金属管４２内に挿入されて
走行され、この走行中に加熱された後、金属管４２の出
口側に設けられた水槽４４で冷却され、これにより熱処
理が行なわれるようになっている。

又、第５図々示の従来装置は燃焼ガスにより加熱を行な
うものであるにの装置は加熱炉ハウジング４０内が仕切
壁４５によって上下に分割され、上部室４６にガスバー
ナ４７が設けられ、金属管４２は下部室４８内を挿通し
て固定されている。又、上部室４６には強制循環装置４
つが設けられており、この強制循環装置４９の駆動によ
り高温のガスがハウジング４０内を循環して金属管４２
を加熱するようになっている。この場合、金属管４２は
第６図（ａ）に示すように１段に並べても良く、（１）
）のように上下に２段並べてもよく、多段になる程、そ
の処理効率が増大する。

［発明が解決しようとする問題点〕 このような燃焼ガスによる加熱方式及び電気抵抗加熱方
式を採る従来装置はいずれも、加熱に要する負荷の大き
い加熱炉ハウジング４０を同時に加熱昇温させないと、
金属管４２を目的とする温度にまで昇温できないので、
昇温に長時間を要している。

又、金属管４２とハウジング４０内雰囲気との間には温
度差があり、上記雰囲気温度で温度調節を行う従来の方
式では厳密な温度調節が難しいとともに、温度調節の応
答性が早くない等の種々の問題点があった。

本発明は上記事情を考慮してなされ、金属管の加熱を迅
速且つ効率良く行なうことができ、温度調整も容易で、
その応答性が良好な線材の熱処理装置を提供することを
目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成するため本発明は金属管を誘導加熱で加
熱するようにしたものである。

このため本発明に係る線材の熱処理装置は、線材が内部
を走行する複数の金属管の両端を管板で固定した管束と
、この管束の周囲に巻回されて金属管を誘導加熱するコ
イルとを備えていることを特徴とする。

［作　用］ 本発明は上記の通りに構成されるので、コイルに電流を
通じると金属管には誘導電流が生じて金属管自体が直接
発熱するようになっている。

［実施例］ 第１図は本発明の一実施例の正面図、第２図はそのＩＩ
　−ＩＩ線断面図、第３図は作動を示す部分斜視図であ
る。線材ｌがそれぞれ走行される複数の金属管２の両端
部が管板３．４によって支持されることにより、上下２
段の管束５が構成されている。これら金属管２および管
板３，４はステンレスなどの耐熱性金属によって形成さ
れるものである。又、金属管２の両端部を支持する管板
の内、線材１の出口側に位置する管板３は架台６にボル
ト止めなどで固定されている。一方、線材１の入口側に
位置する管板４は架台６に固定されることなくフリー状
態となっており、高温時の金属管２の熱膨張が支障なく
行なわれるようになっている。この場合、後述するよう
に金属管２は個々に発熱して昇温するところから、伝熱
のための空間は不要であり、製作上許容できる範囲で密
に束ねることができ、設置スペースの縮小化を図ること
が可能となっている。このような金属管２の管束５の周
囲は断熱材７で覆われており、この断熱材７の外側に誘
導加熱用のコイル８が巻回されている。従って、複数の
金属管２からなる管束５は断熱材７を介してコイル８に
内挿された構造となっている。本発明はこのコイル８お
よび前記管束５によって主要部分が構成されるものであ
り、さらにコイル８の周囲にはベークライトなどの電気
絶縁材によって外装９が行われる。

加熱される線材１は例えば、１〜１０ｍｍ程度の径のも
のであり、予め脱脂装置（図示せず）などを経て脱脂処
理さ予た後に、第１図の右側から例えば、内径２５〜４
０ｍｍ程度の金属管２内に挿入され、金属管２内を走行
した後、同図左側から引き出されるものである。かかる
線材１の走行に先立って、コイル８には高周波電流Ｉ０
が通電される（第３図参照）。この高周波電流Ｉ。の通
電により、各金属管２には誘導電流■、が流れるので、
その熱損によって金属管２は発熱し、熱処理の目的によ
って例えば８００〜９００℃に温度制御される。従って
、線材ｌが金属管２内を走行すると所定温度に加熱され
て熱処理が行なわれるようになっている。かかる加熱温
度、走行速度などは線材ｌの材質、線径、金属管２の長
さあるいは熱処理の目的などによって適宜、選定される
ものである。加熱された線材ｌは金属管２の出口側に設
けられた水槽（図示せず）に浸漬されて冷却することに
よって熱処理を終了する。

このような装置によれば、金属管２は誘導電流によって
自ら発熱するものであり、コイル８への通電々流を調整
することにより、その温度制御を正確且つ確実に行うこ
とができる。又、金属管２が直接加熱され、従来装置の
ように雰囲気を加熱する必要がないので、熱エネルギの
損失が少なく、熱効率が向上すると共に、応答性が早く
なる。

さらに、管束５を構成する多数の金属管２．２・・・は
同時に同一条件で加熱されるものであるから、各金属管
２を走行する線材の加熱条件が同一となり、金属管２，
２・・・間の加熱むらがなくなり、品質の安定した高品
質の熱処理製品が得られる。これにより従来装置の問題
点を解消することができる。

本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々変
更が可能である。例えば金属管の温度制御を行なう温度
センサを配設してもよい。この場合、金属管はコイルの
高周波電流によって全てが均一に加熱されるため、温度
センサは複数の金属管の内の−の金属管に設けることで
全ての金属管の温度調整が可能となる。又、光輝焼鈍に
適用することができ、この場合には各金属管内に不活性
ガスを供給することが可能となる。

［発明の効果］ 以上説明した通り、本発明は誘導加熱によって線材が走
行する多数の金属管を同時に同一条件で直接に加熱する
ように構成されるので、温度制御を厳密に且つ迅速に行
なうことができ、これにより、金属管同士の加熱むらが
なくなり、品質の安定した高品質の製品が得られる。ま
た、熱処理に必要なエネルギーは金属管を直接加熱する
だけに用いられるので、運転開始時の昇温時間が短くな
るので、生産性の向上が計れる。さらに本発明装置は、
金属管の設置密度が高くなるように設計することにより
設置スペースを少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の正面図、第２図はそのｎ　
−ｒｒ線断面図、第３図はその作動を示す部分斜視図、
第４図は従来装置の断面図、第５図は別の従来装置の断
面図、第６図（ａ）、（ｂ）はその正面図である。 ｌ・・・線材、２・・・金属管、３゜４・・・管板、５
・・・管束、６・・・架台、７・・・断熱材、８・・・
コイル、９・・・ハウジング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 線材が内部を走行する複数の金属管の両端を管板で固定
   した管束と、この管束の周囲に巻回されて金属管を誘導
   加熱するコイルとを備えていることを特徴とする線材の
   熱処理装置。