JPH0113591Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、傾斜させた篩を振動させて篩上の被
選別体を流下させながら大小を選別するようにし
た選別機において、いかなご、いわし、イリコ等
小魚を対象としたものである。

以下図面に示した実施例について説明すると、
１は起振機２で揺動するようにしたイリコ用の選
別機であつて、支柱３で上方に支持したホツパー
４内のイリコを篩５上に誘導して篩５上を通過し
たイリコを出口６より落下させ、篩５から落下し
たイリコを更に篩７上に落下させて、篩７上を通
過したイリコを出口８から、篩７から落下したイ
リコを出口９からそれぞれ落下させて選別するよ
うにしている。篩５は第２図に示すように側面よ
り見たとき、多数の櫛歯１０，１０……を篩傾斜
方向と反対方向に傾斜させて、それぞれの櫛歯１
０先端部下方に略々櫛歯の歯の間隔程度の間隔Ｄ
をあけて次の櫛歯１０後端部を僅かに重複Ｌさせ
て平行に配し、第３図に示すように平面より見た
とき、前後の各櫛歯１０の歯を互いに齟齬させて
配して側板１１に固着している。なお、１２は補
強板である。篩７も前記と同様に櫛歯１０よりも
目の細かい櫛歯１３，１３……を設けている。

前記櫛歯１０，１０……は篩５に対して15゜、
櫛歯１３，１３……は篩７に対して25゜傾斜させ
ており、篩５および７自体はそれぞれ水平線に対
して5゜傾斜しているので、櫛歯１０，１０……お
よび１３，１３……の水平線に対する傾斜はそれ
ぞれ10゜および20゜となつている。

次にその作用を説明すると、イリコをホツパー
４内へ入れて起振機２を作動させると、振動によ
つてイリコは篩５上に誘導されて、篩５の櫛歯の
歯の間隔より大きいイリコは出口６から落下し、
小さいイリコは歯の間から下方の篩７上に落ちて
更に選別されてそれぞれ出口８，９から落下して
三段階に選別される。この場合に櫛歯１０の歯の
間隔より細目の太さのイリコは、櫛歯１０上に歯
の方向に細長く載つた場合は歯の間から落下し、
歯の方向と直角方向に細長く載つた場合には振動
で次の櫛歯１０上に落下して両櫛歯１０，１０間
の間隔Ｄを通つて落下し、この間隔Ｄは櫛歯１０
の歯の間隔と同程度の間隔としており、また上下
の櫛歯１０，１０を重複Ｌさせているので歯の間
を通るイリコも間隔Ｄを通るイリコも略々同じ大
きさであり、櫛歯１０は篩５の傾斜と反対方向に
傾斜させているので間隔Ｄからの落下も容易であ
る。また、櫛歯１０の歯の間にぶら下がつたイリ
コも振動で前進して間隔Ｄから落下して詰ること
もない。

以上のように本考案によれば、多数の櫛歯を傾
斜させて、櫛歯の歯の間隔と同程度の間隔をあけ
て、互いに重複させて、且つ各歯を齟齬させて設
けたので、いかなご、いわし、イリコ等小魚の大
小の選別に好適であり、小魚を、櫛歯の歯と歯の
間と、重複した上下の櫛歯の間との互いに直角な
二方向の間隙で選別するので、詰まり停滞を起こ
すことなく選別性能が極めて良く、しかも構造至
つて簡単で実用上の効果は大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案選別機の側断面図、第２図は選
別篩の側断面図、第３図は第２図のＡ−Ａ矢視図
である。 ５……篩、１０，１０……櫛歯、Ｄ……櫛歯の
歯の間隔程度の間隔、Ｌ……重複。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 傾斜した篩と、該篩の傾斜上位側にあつて篩上
   に被選別体を誘導すべく構成したホツパー４と、
   篩の上面および篩の下面に連通したそれぞれの出
   口とを有し、篩に起振機２を連結してなる選別機
   において、篩を側面より見たとき、多数の櫛状の
   歯を有する櫛歯１０，１０……を歯先を篩傾斜の
   下位方向に向けて水平線に対して５〜25゜の角度
   篩の傾斜と反対方向に傾斜させ、それぞれの櫛歯
   １０先端部下方に略々櫛歯の歯の間隔程度の間隔
   Ｄをあけて次ぎの櫛歯１０後端部を僅かに重複Ｌ
   させて平行に設け、平面より見たとき、各櫛歯１
   ０の前後の歯を互いに齟齬させて設けたことを特
   徴とするいかなご、いわし、イリコ等小魚の大小
   選別機。