JPH01134021A - 冷却装置付き消音器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車、農業用機械、モーターバイク、発電機
、可搬式動力付き芝刈機、船舶用エンジン及びその他の
産業用内燃機関及び鉄道用内燃機関等に装着されて、該
内燃機関の発生する排気ガスを通過させながら排気音を
減衰させる排気消音器に関するものである。

従来の技術 一般に内燃機関から排出される高温高圧のガスをそのま
ま大気中に放出すると、排気ガスの脈動流によって大き
な騒音を発するので、排気ガスの通路内に通常マフラー
と呼称される消音器を介挿して排気ガスの圧力変化を平
均化させ、なめらかな気流として大気中に放出するよう
にしている。

上記の消音器は排気ガスの入力管が連結された鏡板と出
力管が連結された鏡板をそれぞれ両端部に備えた略円筒
状、楕円筒状又は角筒状のマフラー本体（胴体部分）を
備え、更には該マフラー本体の内部を小室に仕切って、
この小室に排気ガスを順次通過させることによってガス
圧を下げ、略均圧のガス流として外部へ放散することに
よって内燃機関等の爆発音を押さえることができる。尚
マフラー本体の内方に吸音材を添着して防音効果を高め
る手段も用いられている。

又自動車用排気系には、公害物質としてのＮＯｘ、ＨＣ
，Ｃｏが含有されているので、法律に基づいてこれら公
害物質の最大値が規制されている。

従って内燃機関等には前記公害物質を規制値以下に低減
させるため、場合によっては三元系触媒が内蔵されてい
るものであるが、上記三元系触媒は発熱反応であるため
、内燃機関から５００〜７００℃で放出される排気ガス
が８００〜８５０℃まで昇温しで前記マフラー本体の内
方を通過する。

そのため三元系触媒と排気ガスが反応して発生するイオ
ン性ガスでマフラー本体の腐食が加速されるほか、外気
条件２例えば塩害等によっても前記腐食が進行して寿命
が短くなり、供用期間中に取り替えを必要とする場合が
多い。従ってマフラー本体の耐熱性及び耐蝕性を高める
ことが肝要であり、素材としては一般に使用されている
普通鋼に代えて、より高級な金属、即ちステンレス鋼又
は合金鋼を使用する場合がある。

発明が解決しようとする問題点 しかしながらこのような従来の消音器にあっては、前記
マフラー本体が鉄及びその合金鋼等の金属材料を用いて
構成されており、排気ガスの脈動流をマフラー本体内で
単に膨張させて該脈動に起因する騒音を低減させている
のみであるから、消音効果が必ずしも万全ではないとい
う問題点かあった。即ち内燃機関の脈動騒音は音のエネ
ルギーの伝播であるから、放出される排気ガスに起因す
る大気圧の変動が騒音の音圧となる。この騒音レベルを
Ｌとすると、 Ｌ　＝　１０１０ｇｔｏ　（ｗ　／　１０　”）　””
（１）Ｗ：音のエネルギー＝ｐ／ρＣ ｐ：エンジン排気系から放出される 音圧 ρ：排気ガスの密度 Ｃ：音速 即ち（１）式によれば騒音レベルＬを下げるためには、
エンジン排気系から放出される音圧ｐを小さくするとと
もに排気ガスの密度ρを上昇させることが必要である。

これに対して前記した従来の消音器の場合、排気ガスの
密度ρを」二昇させるための特別な手段を講じていない
ので、前記した如く大きな消音効果を期待することが出
家ない４、一方マフラ・−本体の内方へ吸音材としてグ
ラスウール又は石綿を添着すれば、該吸音材の作用によ
って消音効果を高めることができるが、これらグラスウ
ール、石綿等は空中に放散されて人気を汚し、作業者の
健康を害するなどの公害源となる虞れがあるため使用−
にの問題点がある。

そこで本発明はこのような従来の消音器が有している問
題点を解消して、消音効果をより一層向上させた消音器
の提供を目的とするものである。

問題点を解決するだめの手段 本発明は上記の目的を達成するために、内燃機関から発
生する排気ガスをマフラー本体に付随する入力管から出
力管へ順次通過させて、内燃機関の爆発にともなう排気
騒音を消音させるようにした消音器において、前記マフ
ラー本体が金属、軽金属又は耐熱性樹脂から成り、且つ
前記入力管、出力管及びマフラー本体を構成する各部材
の外側面上任意の位置に、冷却装置を装着した構成にし
である。

作用 内燃機関から発生する高温の排気ガスが入力管。

マフラー本体及び出力管を通過している間に、前記脈動
流に起因する騒音及び高速排気ガスがマフラー本体の内
部構造物への衝突に起因する気流騒音が発生するが、排
気ガスが前記入力管、マフラー本体及び出力管を通過す
る間に、各部材の外側面子任意の位置に装着された冷却
装置により、該排気ガスが自然対流又は強制対流しなが
ら冷却され、該排気ガスの前記密度ρが上昇する。それ
にともなって音のエネルギーＷが小さくなり、騒音レベ
ルＬが低減するという作用がもたらされる。

又前記冷却装置として、フィン等を用いた空冷式冷却器
と、水ジャケットもしくは水冷式熱交換器等を用いた水
冷式冷却器とがあるが、空冷式冷却器よりも水冷式冷却
器を用いた場合の方が冷却効果が高い。

前記冷却装置を装着することによって排気ガスが効率良
く冷却されるので、前記入力管、マフラー本体及び出力
管の各部材を構成する素材として従来使用されている素
材程高い耐熱性が要求されることがなくなり、鉄、銅等
の普通金属及びその合金、もしくはアルミニウム等の軽
金属及びそれらの合金、更には各種合成樹脂材料等を用
いることが可能になるという作用がもたらされる。

実施例 以下図面を参照して本発明に係る冷却装置付き消音器の
各種実施例を説明する。

第１図は本発明の第１実施例を示す要部断面図であり、
図中１は自動車用エンジン等の内燃機関、２．２．・・
は該内燃機関ｌの各シリンダから導出された排気枝管、
３はマニホールド、４は消音器への入力管、５はマフラ
ー本体、６は出力管である。マフラー本体５は円筒状、
楕円筒状又は角筒状の胴体部分を有しているとともに、
該マフラー本体５の両端部１′−ある鏡板７．８に前記
入力管４及び出力管６が連結されている。上記のマフラ
ー本体５及び鏡板７．８は、鉄及びその合金又は銅及び
その合金等の普通金属もしくはアルミニウム等の軽金属
及びその合金、更には熱硬化性、熱可塑性の耐熱性樹脂
で構成されている。尚、マフラー本体５及び鏡板７．８
として耐熱性樹脂を用いた場合には、耐熱性をより一層
向上させる必要上から図示例の如くマフラー本体５及び
鏡板７．８の内側面に層状構成物９を付設することが好
ましく、図示例の場合にあっては断熱材から成る層状構
成物９がマフラー本体５及び鏡板７．８の内側面に全面
的に付設されている。

鏡板７．８の材質は、前記マフラー本体５と同種又は異
種の素材であっても良い。又鏡板７．８がマフラー本体
５と同種の素材で成る場合には、鏡板７．８をマフラー
本体５と同時に一体成形してもよいし、又は鏡板７．８
とマフラー本体５とを別々に作成し、後で連結してもよ
い。鏡板７゜８がマフラー本体５と異種の素材で成る場
合は、鏡板７．８とマフラー本体５とを別々に作成し、
後に連結させればよい。

更に前記入力管４．マフラー本体５及び出力管６を構成
する各部材の外側面上に、空冷用の冷却フィンＩＩ、１
１．・・・・・・が多数装着されている。

該冷却フィン！ｌは第１図のＡ部の斜視図である第２図
に示した如く、入力管４が挿通されたドーナツ状円板体
で成り、所定の間隔を保って入力管４、マフラー本体５
及び出力管６の外側面に装着されている。尚、冷却フィ
ン１１は必ずしも入力管４．マフラー本体５及び出力管
６の外側面上のすべてに装着することを要せず、必要に
応じて任意の位置のみに装着すれば良い。又冷却フィン
１１は上記ドーナツ状円板体の形状のみに限定されるも
のではなく、冷却フィン１１が螺旋状に連続した形状で
あっても良い。

第３図は本発明の第２実施例であり、基本的な構成は前
記第１実施例と同様であるが、本例の場合には前記ドー
ナツ状円板体で成る冷却フィン１１に代えて、長尺状の
冷却プレー）１２，１２．・・・・・を各部材の外側面
上の長手方向に沿って多数装着しである。即ち冷却プレ
ート１２は第３図のＴＶ−ＴＶ線断面図である第４図に
示した如く、入力管４の外側面４ａ上に所定の間隔を保
って放射状に装着固定されている。尚、冷却プレート１
２の場合にも前記冷却フィン！１と同様に必要に応じて
各部材の任意の位置のみに装着すれば良い。

上記の冷却フィン１１、冷、却プレート１２の材質は、
冷却効果を高めるために熱伝導性の良い鋼材、アルミニ
ウム及びアルミニウム合金等を用いである。

第５図は本発明の第３実施例を示すものであり、前記入
力管４の中途部に三元系触媒Ｓを収納したセル１３を付
設し、該セル１３からマフラー本体５に至る入力管４と
該マフラー本体５及び出力管６の各部材の外側面上に前
記第１実施例で使用した冷却フィン１１を装着固定した
構成にしである。

三元系触媒とは前記した如く公害物質としてのＮＯ，、
ＨＣ，Ｃｏを規制値以下に低減させるためのものである
が、上記三元系触媒は発熱反応であるため流入する排気
ガスは高温であることが望ましい。そのためセル１３及
びその前段に冷却フィンを装着することは好ましくなく
、図示のようにセル１３とマフラー本体５間にある入力
管４及び該マフラー本体５．出力管６の外側面とに冷却
フィンＩＩ、ＩＩ、・・・・を装着したことによって、
三元系触媒の効果を高め、しかる後排気ガスの騒音を低
減するようにしている。

第６図は本発明の第４実施例を示すものであり、前記第
３実施例と同様に三元系触媒Ｓを収納したセル１３を入
力管４の中途部に付設する一方、該セル■３とマフラー
本体５間に位置する入力管４の外側面上に水冷式冷却器
としての水ジャケットＩ４を装着し、この水ジャケット
１４に設けられたパイプ１５を水源に接続して、水ジヤ
ケツト１４内に冷却水を流入させ、パイプ１６から流出
させるようにしである。このような構成によれば水冷式
の冷却装置が得られて、空冷式の前記第１、第２実施例
に比較して排気ガスの冷却効果をより一層高めることが
できる。

第７図は本発明の第５実施例を示すものであり、入力管
４の外側面に螺旋状の冷却管１７を巻付固定してこの冷
却管１７の他端部を水源に接続して冷却水を流通させる
ことによって、前記と同様に排気ガスの冷却を行うこと
ができる。尚冷却管１７は入力管４のみでなく、マフラ
ー本体５及び出力管６の外側面上にも装着可能であるこ
とはいうまでもない。

第８図は本発明の第６実施例を示すものであり、入力管
４の中途部に前記水ジャケット１４に代えて水冷式の熱
交換器１８を装着し、この熱交換器１８に設けられたパ
イプ１９を水源に接続して熱交換器１８内に冷却水を流
入させ、パイプ２０から流出させるようにしである。該
熱交換器１８は第８図のＩＸ　−ＩＸ線断面図である第
９図に示した如く、ハウジング２１の内方に複数本の排
気ガス流通管２２，２２．・・・・が挿通され、これら
排気ガス流通管２２．２２・・・・の周囲を冷却水が通
過する構成となっているので、該排気ガスの冷却効率が
極めて高いという特徴を有している。

マフラー本体５の材質としては、前記した如く金属、軽
金属及びそれらの合金のみに限定されるものではなく、
耐熱性を有する熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂を用いるこ
とも可能である。これら耐熱性樹脂は一定の高温状態で
ガラス領域から粘弾性領域を経てゴム領域へと変化し、
その際に弾性率が変化して特定周波数の騒音を吸収する
作用がもたらされる。上記粘弾性領域への変位点は該耐
熱性樹脂の製作時に自在に変更することができて、任意
の周波数帯にある排気エネルギーを低減１．て騒音を吸
収することが可能となる。本発明で採用する耐熱性樹脂
としては例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコ
ーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレー
ト樹脂、メラミン樹脂及び熱硬化型ポリカルボジイミド
樹脂の中から選択された少なくとも１種の熱硬化性樹脂
が利用でき、更にポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリフェニレンサルファイド樹脂、熱可塑性フッ素樹脂
、ポリスルフォン樹脂及びポリフェニレンエーテル樹脂
のみに中から選択された少なくとも１種の熱可塑性樹脂
を利用することが出来る。この耐熱性樹脂を用いる場合
には、添加物としてアルミナ（Ａ　ｌ　ｔｏ　ｓ）　、
ベリリア（Ｂｅｄ）、酸化センラム（Ｃｅ　Ｏ？）　、
”グネシア（Ｍ　ｇ　Ｏ）、シリカ（Ｓｉｎ、）、石英
（Ｓ　Ｉ　Ｏｘ）　、チタニア（Ｔｉｅ、）、ジルコニ
ア（ＺｒＯｚ）、ムライト（３Ａ＋ｔＯ３・２　Ｓ　ｒ
　Ｏｔ）　、スピネル（Ｍ　ｇ　Ｏ・Ａ　ｌ　ｔ　Ｏ３
，）　、コージライト（２Ｍｇ０・２Ａ１゜０３・５　
Ｓ　ｒ　０２）　、炭化ケイ素（Ｓｌ−Ｃ）、チタンカ
ーバイド（ＴｉＣ）、炭化ホウ素（８４Ｇ）、タングス
テンカーバイド（ＷＣ）、黒鉛（Ｃ）、窒化ホウ素（Ｂ
Ｎ）　、窒化ケイ素（ｓ　ｉ　：ｌＮ　４）、チタン酸
アルミ（Ａ　Ｉ　Ｔ　ｉ　Ｏ３）、マイカセラミックス
（ムスコバイト・セリサイト等）、セビオライト、パイ
ロフィライト、ステアタイト（ＭｇＯ・Ｓ　ｉＯｔ）　
、フォルステライト（２Ｍ　ｇ　Ｏ・Ｓ　ｉＯｔ）　、
ジルコン（ＺｒＯ７・５ｉＯｔ）、コーディエライト（
２Ｍ　ｇ　０・２Ａ１．Ｏ，・５Ｓｉ０、）等の如きセ
ラミックスを使用することが望ましい。特に萌記熱硬化
性樹脂は鋼板又はステンレス鋼よりも酸及び各種不純物
に対する耐蝕性が高く、高温の排気ガス中に含まれる凝
縮不純物及び大気中の不純物や塩分等に起因するマフラ
ー本体５の腐食を防止する作用がある。

上記耐熱性樹脂の選択はマフラー本体５の入力管４内の
排気ガスの温度が３００〜４００℃の高温に達する場合
には、前記熱硬化性樹脂を用いるのが好ましく、排気ガ
スの温度が前記温度よりも低い場合には、前記熱可塑性
樹脂を用いるのが良い。又前記入力管４内の排気ガスの
温度が低い場合には、その温度に合わせた耐熱性樹脂、
例えば熱可塑性樹脂を用いることも出来る。

マフラー本体５及び鏡板７，８に耐熱性樹脂を用いる場
合には、前記した如く該マフラー本体５及び鏡板７．８
の耐熱性をより一層高めるために、内方に層状構成物９
を付設するのが良いが、この層状構成物９の材質として
は、排気ガスの温度に耐え得るものであれば何でもよく
、例えば耐熱性樹脂に配合して使用する前記の如きセラ
ミックス、又はガラスウール、ガラスファイバー、ガラ
スクロス、石綿クロス、カーボンファイバー等が挙げら
れる。耐熱材から成る層状構成物９を円筒状。

楕円筒状又は角筒状のマフラー本体ｌの内側面に付設す
る方法には特に制限はなく、例えばマフラー本体５を作
成する場合に同時に付設してもよいし、又は上記のマフ
ラー本体５を成形した後、マフラー本体５と同型の円筒
状、楕円筒状又は角筒状の金属管（例えばステンレス鋼
管）を嵌め込むか、既製のシート状セラミックスペーパ
ーを内側に巻き込んで固定化させてもよく、又はセラミ
ックスのライニング加工を施して形成させてもよい。

又、セラミックス粉末の高圧縮成形管等を利用すること
も出来る。

以下にかかる冷却装置付き消音器の各種具体例を説明す
る。

［具体例１１ ４気筒水冷式１．５Ｌガソリンエンジン（日照ＥＩ５Ｓ
エンジン）の排気系に、第６図に示した水ジャケット１
４を入力管４の長平方向に沿って約１ｍに亙って装着し
、排気ガスを冷却しなから各部の温度及び騒音レベルｄ
Ｂを測定した結果を第１０図、第１１図に示す。即ち第
１０図はエンジン回転数と温度との関係を示すものであ
って、θ）は出力３０ＰＳ工ンジン出口における温度を
示すグラフ、■は出力２０ＰＳ工ンジン出口における温
度を示すグラフ、■乃至［相］はマフラー本体５の入口
及び出口の温度を示すグラフであって、■は従来の鋼製
消音器を出力３０ＰＳエンジンに接続した場合の入口温
度（符号５＝３０）、■は同上消音器を出力２０ＰＳエ
ンジンに接続した場合の人口温度（同Ｓ−２０）、■は
１１η記水ジヤケツト１４を装着した鋼製消音器を出力
３０ＰＳエンジンに接続した場合の人口温度（同５Ｗ−
３０）、■は前記■消音器の出口温度、■は水ジャケッ
トＩ４を装着した鋼製消音器を出力２０ＰＳエンジンに
接続した場合の入口温度（同ＳＷ−２０）、■は■消音
器の出口温度、■は■に前記冷却フィン１１を装着した
入口温度（ＳＦ−３０）、■は■に冷却フィン１１を装
着した人口温度（ＳＦ−２０）を夫々示している。上記
のグラフによれば、水ジャケット１４を装着した消音器
の温度、即ち■■■■［相］の各消音器の温度が同−Ｐ
Ｓのエンジンにおける他の消音器の温度に比して格段に
低温となっていることが明らかである。

第１１図はエンジン回転数と排気騒音レベルｄＢのグラ
フであり、■■■■■［相］は第１０図の同一符号の消
音器に対応しており、■は水ジャケット１４を装着した
耐熱性樹脂製消音器の例である。

尚■Ａ、■Ａ、■Ａのグラフは夫々■、■、■の各消音
器を通過した排気ガの圧力差（ｘｘＨｇ）、即ち背圧の
変化を示している。

更に前記と同一のエンジンを使用して、３０ＰＳ１毎分
３０００回転に保持した際の排気騒音レベルｄＢを、標
準とする鋼製の消音器における排気騒音レベルｄＢと比
較したデータを表Ｉに示す。

表１ ０は使用 ×は不使用 尚、Ｎｏｌ、２．３は鋼製消音器を用いた例、Ｎｏ４，
５．６は耐熱性樹脂（エポキシ樹脂）製消音器を用いた
例、 Ｎｏ７，８．９は耐熱性樹脂（フェノール樹脂）製消音
器を用いた例、 Ｎｏｌ０は耐熱性樹脂（ＤＡＰ樹脂）製消音器を用いた
例、 Ｎｏ１ｌは耐熱性樹ｌ１１（ナイロン６．６）製消音器
を用いた例、 Ｎｏ１２，１３はアルミニウム製消音器を用いた例であ
る。

即ちＮｏｌは水ジャケット及びフィンのいずれをも装着
していない従来の調製消音器のデータであって、該Ｎｏ
ｌの騒音レベルＩ１１を便宜上Ｏとし、他の消音器の騒
音レベルの低下分を記載しである。　次に冷却フィンを
入力管４、マフラー本体５　、出力管６の各部材に対し
て選択的に装着して排気騒音レベルを比較したデータを
表２に示す。

表２ ０は使用 ×は不使用 尚、Ｎｏｌ乃至Ｎｏ６は鋼製消音器を用いた例、Ｎｏ７
は耐熱性樹脂（エポキシ樹脂）製消音器を用いた例、 Ｎｏ８はアルミニウム製消音器を用いた例である。

即しＮｏｌは入力管、マフラー本体、出力管のいずれに
も冷却フィンを装着していない従来の鋼製消音器のデー
タであって、該Ｎｏｔの騒音レベル１１１を便宜上Ｏと
し、他の消音器の騒音レベルの低下分を記載しである。

上記表１、表２から本発明にかかる各種冷却装置付き消
音器の排気騒音レベルが、従来の通常の消音器（表１９
表２の各Ｎｏｔ）の排気騒音レベルに比較して大きく低
減していることが理解される。中でも消音器を構成する
素材として、エポキシ系樹脂を用いた場合に騒音レベル
の低減効果が最も大きいことが判明した。

発明の効果 以上詳細に説明した如く、本発明に係る冷却装置付き消
音器は、内燃機関から発生する排気ガスをマフラー本体
に付随する入力管から出力管へ順次通過させて、内燃機
関の爆発にともなう排気騒音を消音させるようにした消
音器におｊする前記マフラー本体が、金属、軽金属又は
耐熱性樹脂から成り、且つ前記入力管、出力管及びマフ
ラー本体を構成する各部材の外側面上任意の位置に冷却
装置を装着したことを特徴とするものであって、以下に
記す作用効果が得られる。即ち内燃機関から発生ずる高
温の排気ガスが入力管、マフラー本体及び出力管を通過
している間に上記各部材の外側面上任意の位置に装着さ
れた冷却装置によって冷却され、該排気ガスの面記密度
ρを上昇させることができて、それにともなって音のエ
ネルギーＷが小さくなり、騒音レベルＬが低減するどい
・う効果がもたらされる。更にマフラー本体内に吸音材
等の充填物を配置する必要がないので、内部構造の簡略
化が可能であり、且つ背圧を低下させるとともに燃費を
向上させることができる。又本発明の場合、マフラー本
体の内方にグラスウール又は石綿等の吸音材を使用する
必要がないので、使用中に空気中に放散される塵埃もな
く、公害を発生しない利点がある。

更に本発明の場合、マフラー本体の使用条件、例えば温
度、ガス流速、振動、騒音等の各種条件を緩和すること
ができるので、耐熱性樹脂及び耐熱材で成る層状構成物
を容易に製作するこ吉ができるという利点がある。又エ
ンジンにＮＯｘ、ｆｒＣ，ＣＯ等の公害物質を低減させ
るためのミ元系触媒を付設した場合の発熱反応に起因す
る排気ガスの高温化に対しても十分に対処することが出
来る。又マフラー本体の内方に吸音材を添着していない
ので、該吸音材の添着に起因してマフラー本体出口にお
ける排気ガスの圧力が上１ｄする、所謂背圧の上昇を防
止することができて、車両走行時における燃費が向りす
るという効Ｗが得られる。

一方排気ガスの温度低下により、従来消音器の素材とし
て使用することができなかった軽金属、耐熱性樹脂等を
採用することが可能となり、消音器自体の軽量化がはか
れて自動車等に搭載する際に有利であり、且つ防振効果
及び防錆効果も大きいので、各種の内燃機関に適用して
有用である。

更に消音器の素材として耐熱性樹脂を採用することによ
って、消音器自体のデザイン上の自由度が増大し、従来
の消音器の形状にとられれずに空間を自由に使用したニ
ュータイプの消音器を実現することができるという効果
がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る冷却装置付き消音器の第１実施例
を示す要部断面図、第２図は第１図のＡ部分の拡大斜視
図、第３図は本発明の第２実施例を示す要部断面図、第
４図は第３図の■　■線に沿う断面図、第５図は本発明
の第３実施例を示す要部断面図、第６図は本発明の第４
実施例を示す要部断面図、第７図は本発明の第５実施例
を示す一部破断した部分的正面図、第８図は本発明の第
６実施例を示す部分的断面図、第９図は第８図のＩＸ　
−ＩＩ線に沿う断面図、第１θ図、第１１図は本発明に
かかる消音器と従来の消音器との特性を比較するグラフ
である。 ｌ・・・内燃機関、２・・・排気枝管、３・・・マニホ
ールド、４・・・入力管、５・・・マフラー本体、６・
・・出力管、７．８・・・鏡板、９・・・層状構成物、
ＩＩ・・・冷却フィン、１２・・・冷却プレート、ｌ４
・・・水ジャケット、１７・・・冷却管、１８・・・熱
交換器、１９．２０・・・パイプ、２１・・・ハウジン
グ、２２・・・排気ガス流通管、第８図 第９図

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）内燃機関から発生する排気ガスをマフラー本体に
   付随する入力管から出力管へ順次通過させて、内燃機関
   の爆発にともなう排気騒音を消音させるようにした消音
   器において、前記マフラー本体が金属、軽金属又は耐熱
   性樹脂から成り、且つ前記入力管、出力管及びマフラー
   本体を構成する各部材の外側面上任意の位置に冷却装置
   を装着したことを特徴とする冷却装置付き消音器。
2. （２）前記金属が鉄及びその合金、又は銅及びその項記
   載の冷却装置付き消音器。
3. （３）前記軽金属がアルミニウム及びその合金であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の冷却装
   置付き消音器。
4. （４）前記耐熱性樹脂がエポキシ樹脂、フェノール樹脂
   、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリル
   フタレート樹脂、メラミン樹脂及び熱硬化型ポリカルボ
   ジイミド樹脂の中から選択された少なくとも１種の熱硬
   化性樹脂であることを特徴とする特許請求の範囲第（１
   ）項記載の冷却装置付き消音器。
5. （５）前記耐熱性樹脂がポリアミド樹脂、ポリエステル
   樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、熱可塑性フッ
   素樹脂、ポリスルフォン樹脂及びポリフェニレンエーテ
   ル樹脂の中から選択された少なくとも１種の熱可塑性樹
   脂であることを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記
   載の冷却装置付き消音器。
6. （６）前記マフラー本体が耐熱性樹脂から成る場合は、
   その内側面に耐熱材の層状構成物が付設されていること
   を特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の冷却装置
   付き消音器。
7. （７）前記冷却装置が空冷式冷却器又は水冷式冷却器で
   あることを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の
   冷却装置付き消音器。