JPH01127696A - 着色チタン材の陽極酸化方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、チタン材の表面に酸化被膜を形成しく以下色
彩と記す）を発色させることのできる陽極酸化電圧に関
する。

〔従来の技術〕

一般に、チタン材は軽量、高強度で、かつ耐蝕性に優れ
ていることから、宇宙・航空機材料、原子力発電用機器
及び化学工業用機器等として広く利用されている。また
、近年では上記特性に加えて、チタン材の表面に酸化物
皮膜を生成させることにより美麗な色彩が得られること
から、建築物のカーテンウオール等のインテリア部品及
びネクタイピン、イヤリング等の装飾品としても注目さ
れている。

このようなチタン材の着色方法として、従来から陽極酸
化、大気加熱酸化、化学酸化方法があり、なかでも上記
陽極酸化方法は他の方法に比べて発色可能の色の種類が
多いとともに高彩度の発色が得られ、かつ色彩制御が容
易である点で最も優れている。このＩ！１８１酸化方法
は、従来、例えばリン酸水溶液中に、チタン板を浸ｔｌ
Ｈ，て陰極とするとともに、酸洗等の前処理が施された
チタン板を浸漬して陽極とし、両者間に直流電源から陽
極酸化電圧を印加して上記チタン板の表面にチタン酸化
物の干渉薄膜を生成させる方法である。この酸化物皮膜
の表面で反射した光線と、酸化物皮膜を通過して該酸化
物皮膜−金属界面で反射した光線との干渉作用により発
色し、上述の美麗な色彩を得ることができる。

（発明が解決しようとする問題点〕 ところで上記陽極酸化方法では、印加する陽極酸化電圧
の値によって生成される酸化物皮膜の膜厚が決定される
とともに、この酸化物皮膜の厚さ（約２００〜２０００
人）によって上記色彩が変化することが知られており、
陽極酸化電圧と酸化物皮膜の膜厚との関係については若
干の実験結果が公表されている。しかしながら、実際に
着色チタン材を製造する場合に必要となる陽極酸化電圧
と色調。

彩度との関係については、具体的なデータは公表されて
いない。

本発明は、上記従来の状況に鑑み、陽極酸化電圧と色彩
とのより詳細でかつ正確な関連性を見い出すことにより
、所望の色調及び彩度の色を実現できる着色チタン材の
陽極酸化方法を提供することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

従来は、陽極酸化電圧を変化させると、酸化物皮膜の＃
Ｊ！Ｊ−が連続的に変化することから、これによる色彩
も連続的な変化を示すものと考えられていた。即ち、従
来は、第１の陽極酸化電圧、及びこれと異なる第２の陽
極酸化電圧の両方において、同一色調で、かつ彩度の異
なる色彩が得られた場合は、第１．第２陽極酸化電圧の
間の電圧を選択すれば当然同一色調でかつ彩度の異なる
色彩が得られるものと考えられていた。

しかしながら本発明者等の実験によれば、陽極酸化電圧
と色彩とは、電圧の変化に応じた連続的な変化を示すも
のではなく、例えば第１．第２の陽極酸化電圧において
同一色調の色が得られた場合に、この第１．第２の陽極
酸化電圧の間の電圧を選択しても必ずしも上記と同一色
調の色が得られるとは限らないことが判った。

そこで本発明は、着色チタン材の陽極酸化方法において
、第１図に示すアダム・ニッカーソンの色空間に示す色
調、及び彩度の色と陽極酸化電圧との特性曲線に従って
、所望の色調及び彩度の色が得られるように陽極酸化電
圧を選択し、該選択された陽極酸化電圧でもって陽極酸
化処理を施すことを特徴としている。

ここで第１図の特性曲線は、本発明者等の陽極酸化実験
において見出されたものであり、該曲線上のあるポイン
トにおける陽極酸化電圧に設定すれば、該ポイントが表
す色調、彩度の色が得られることとなる。但し、この特
性曲線は、後述の実験方法に従って得られたものであり
、電解液の濃度、電圧上昇速度等の酸化条件によって若
干の幅があり、従って該曲線上の電圧は、若干の、例え
ば±２ｖ程度の幅を持たせて選択する必要がある。

また上記第１図における色調、彩度の表し方は、従来公
知のアダム・ニソカーソンの色空簡に従っており、図中
、ａ軸は、正側（図示右側）にいくほど赤色に近くなり
、負側にいくほど緑色に近くなる。またｂ軸は、正側（
図示上側）にいくほど黄色に近くなり、負側にいくほど
青色に近くなる。

また、中心点からの距Ｍ（Ｓ−５Ｔ］ＩＴ）が彩度を、
角度θが色調を表している。

〔作用・効果〕

本発明に係る陽極酸化方法によれば、第１図の陽極酸化
電圧と色彩との特性曲線に従って陽極酸化電圧を選択し
ていくと、チタン材の表面の色彩が、まず５ｖ付近で無
彩色から黄金色に変化し、茶色−暗紫色を経て濃紺−薄
青色−黄色へと変化し、さらに赤色−明紫色一明冑色一
青緑色一黄緑色一撓色へと変化する。

このように本発明方法によれば、上記特性曲線上で、陽
極酸化電圧を適宜選択することによって１０種類の基本
的な有彩色全てを発色させることが可能である。ｊ！Ｉ
Ｉちこの場合、同一色調を表す角度θのｉ線Ａと特性曲
線との交点Ｂ、Ｃにおける陽極酸化電圧を選択すること
によって、同一色調（θが同じ）でかつ彩度（中心から
の距ａｔ、）の太き（異なる色を発色でき、あらゆる色
彩を容易確実に得ることができる。

〔実施例〕

次に、本発明方法における上記特性曲線を得た実験につ
いて説明する。

■　第２図は本実施例の陽極酸化方法による着色フロー
を示す、先ず、脱脂工程によってチタン板（０，６ｔ　
Ｘ５０ｗ　Ｘ１５０１　ｍ）の表面に付着した圧延油を
除去した後水洗しくステップＳｌ）、１次酸洗工程で弗
酸水溶液に浸漬した後水洗しくステップ３２）、２次酸
洗工程で弗酸・過酸化水素混合溶液中に浸漬した後水洗
しくステップＳ３）、続いて陽極酸化処理を施す（ステ
ップＳ４）。

■　第３図は陽極酸化装置の概略を示す、１ｉ解槽１内
の電解液中に上記チタン板と同一サイズのチタン板２を
浸漬してこれを陰桟とするとともに、上記前処理を施し
たチタン板３を浸漬して陽極とし、直流電源４から所定
の陽極酸化電圧を印加する。

このとき、上記電解液には２５℃の１１１ｔ％リン酸水
溶液を使Ｊし、上記所定電圧になるまで０．３八／ｄ−
８の定電流電解を行い、所定電圧になった後２分間定電
圧電解を行った。そしてこの場合の陽極酸化電圧を約５
ｖずつ変化させ、各電圧で処理したチタン板についてそ
れぞれ色差計によりその色調及び彩度を測定し、この結
果を上記第１図にプロットした。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構成要件を説明するための色彩−陽極
酸化電圧特性図、第２図は陽極酸化工程を示すフロー図
、第３図は陽極酸化装置を示す概略構成図である。 特許出願人　株式会社・神戸製鋼所

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）チタン材（以下チタン合金材を含む）の表面に干
   渉薄膜を形成して光学的干渉作用によって発色させる陽
   極酸化方法において、第１図に示すアダム・ニッカーソ
   ンの色空間で表わされた色調、彩度を備えた色と陽極酸
   化電圧との特性曲線から選ばれた陽極酸化電圧を印加し
   て酸化させることを特徴とする着色チタン材の陽極酸化
   方法。