JPH01123168A - 高電圧複合装置における閃絡場所判別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、機能部本体が密閉容器内に収容されてなる
密閉形高電圧機器を含む複数の高電圧機器が共通の接地
金属容器内に隔壁を設けることなく収容されてなる高電
圧複合装置の前記接地金属容器内でアーク閃絡事故を生
じた場合、いずれの機器に最初に閃絡事故が生じたかを
判別する閃絡場所判別装置に関する。

〔従来の技術〕

近年、変電所用機器の信親性の向上に伴い、複数の高電
圧機器を共通の接地金属容器内に収容するに際し、機器
相互間に隔壁を設けて、１つの機器に生じた事故の影響
が残りの機器に及ばないようにする従来の機器隔離構造
をやめ、隔壁を設けることなく複数の機器を共通の容器
に収容することによる機器構造の単純化、小形化、隔壁
を貫通する導体を支える絶縁物の不要化やこの不要化に
よる事故発生可能部位の減少などによる経済的。

技術的効果を狙いとした高電圧複合装置が出現している
。しかし、万一、このような複合装置の容器内でアーク
事故が発生すると、アークは容器内の随所に移動し、事
故電流が遮断されて事故が終息した後、容器内を点検す
ると、機器の金属部分や容器壁のいたる所にアークによ
る溶損の跡が残されており、いずれの機器に事故の原因
があったのかを把握することは通常極めて困難である。

たとえば第３図に示すように、変電所の２重母線を構成
する各母線の同相の導体２．３を、接地された金属容器
ｌの側壁に設けられたブッシング４゜５を介して容器内
へ導入し、母線連絡用の断路器７を介してこの両導体を
接続するとともに各母線導体２．３にそれぞれ避雷器８
，９が接続されてなる複合装置の前記容器内で閃絡事故
が発生し、事故終息後、容器内の点検時に、ブッシング
４の表面に生じた閃絡アーク１１によると思われる溶痕
や、断路器７の支持絶縁物７ａの表面に生じた閃絡アー
ク１２によると思われる溶痕や、避雷器の絶縁容器８ａ
の内側または外側に生じた閃絡アーク１３゜１４による
と思われる溶痕が存在していた場合、どの機器が最初に
閃絡事故を起こすことによってこのような溶痕を生ずる
ことになったのかを明確に判定することは、機器の損傷
の仕方などに特に顕著な特徴が見られたりしないかぎり
、通常は至って困難である。このため最初に事故を生じ
た機器の特定ができず、事故の再発防止に支障を生じて
いた。このため、事故の終息後でな（、事故の発生時に
、閃絡アークの光や音や熱線などを検出しようとする試
みが種々行われている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

閃絡アークの光や音や熱線などを検出する際の問題点は
、接地金属容器の内面が、可及的小形に形成された金属
容器内の絶縁に重大な影響を及ぼす塵埃の目視、検知を
容易にするため、通常光沢を有する白色に塗装され、あ
るいは鏡面状に仕上げられているため、検出対象が光や
音や熱線などでは、容器内の反射などにより、閃絡を生
じた機器を明確に区別しうる信号が得られにくいのと、
検出後に変換された電気信号が通常微弱であって高電圧
大電流が存在する変電所などでは電磁誘導や静電誘導の
影響をうけ、誤検出のおそれがある点である。

しかも、本発明が対象とする高電圧複合装置のように、
機能部本体が密閉容器内に収容されてなる密閉形高電圧
機器たとえば機能部本体としての非直線抵抗素子を密閉
された絶縁容器内に収容してなる避雷器を含む場合には
、絶縁容器内に生じた閃絡アークの光や音や熱線などの
検出は、絶縁容器に対して特別の工夫がなされないかぎ
り極めて困難である。このため、たとえば、同一出願人
による出願；特願昭６１−２９７８８１号公報に開示さ
れているように、非直線抵抗素子と直列に、金属線が絶
縁容器内に収容されるとともに該金属線の周囲に石英砂
が充填されてなる可溶体を配し、金属線の溶融、気化に
よる金属線まわりの石英砂の溶融、結合が避雷器の絶縁
容器内のアーク事故時以外には起こり得ないことから、
事故の終息後に、石英砂が溶融、結合して形成されたア
ークトンネルの有無を確認することにより、最初のアー
ク事故がｍ縁容器の内側に生じたのかあるいは外側に生
じたのかを判別する方法が提案されている。

このように、密閉形高電圧機器に可溶体を直列に配する
ときの問題点はつぎの通りである。すなわち、可溶体は
、密閉形高電圧機器の複合装置接地金属容器内への組込
みを容易にするため、第４図に示されるように、高電圧
機器の密閉容器内に配され、しかもこの密閉容器は、複
合装置に用いられる絶縁媒体が通常Ｓｈガスのような絶
縁性ガスであることから、通常有機絶縁材を用いて構成
され、このため、アーク事故時に表面が炭化されること
はあっても磁器などのようにばらばらに破壊されること
はなく、従ってアーク事故終息後にアークトンネルをｆ
ｌＩ認しようとすれば、この可溶体を収容する高電圧機
器を解体するとともに、さらに、可溶体のｍａ容器を破
壊もしくは解体する必要があり、閃絡場所の判別までに
長時間の作業を必要とするという問題点があった。

この発明の目的は、前記従来の問題点を解決し、閃絡場
所判別のための作業を必要とせず、直ちに判別を可能な
らしめる判別装置を提供することである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この発明によれば、機能部
本体が密閉容器内に収容されてなる密閉形高電圧機器を
含む複数の高電圧機器が共通の接地金属容器内に隔壁を
設けることなく収容されてなる高電圧複合装置の前記接
地金属容器内でアーク閃絡事故を生じた場合、いずれの
機器に最初に閃絡事故が生じたかを判別する閃絡場所判
別装置を、前記密閉形高電圧機器の密閉容器内のアーク
閃絡時に容器内に生ずるガス圧、力により移動駆動され
るとともに所定量移動時に該移動位装置に移動不能に保
持される可動体を備えたものとするものとする。

〔作用〕

このような閃絡場所判別装置は、密閉形高電圧機器の密
閉容器の外側に直接、あるいは小径の／＜イブを介して
結合することができ、かつ可動体は移動前後の位置の変
化を目視できるように形成することができるから、アー
ク事故終息後の判別に特にこのための作業を必要とする
ことなく、直ちに最初の閃絡場所が密閉容器の内側にあ
ったのか。

それとも外側にあったのかの判別が可能になる。

〔実施例〕

第１図に本発明の一実施例による閃絡場所判別装置の配
置状況を示し、第２図にこの判別装置の構造例を示す。

第１図に示す実施例では、判別装置２１は密閉形高電圧
機器である避雷器８．９の密閉絶縁容器８ａ。

９ａの外壁面に固設され、この容器の内側空間と貫通孔
を介して連通されている。いま、たとえば、避雷器８の
絶縁容器８ａの内側で閃絡事故が生じたとすると、閃絡
アークの熱エネルギによって容器内のガス圧が上昇し、
第２図に示すように、このガス圧上昇分ΔＰにより可動
体２５が右方へ移動駆動される。ここで、第２図の符号
２３は圧縮コイルばねであり、判別装置２１のシリンダ
２２に形成されたねじ２２ａを絶縁容器８ａ　（第１図
）にねじ込んで判別装置を固設したときに可動体２５を
右方へ移動させようとする９ｗＡ縁容器内のガス圧によ
る力と、可動体２５を左方へ移動させようとする。絶縁
容器外側のガス圧すなわち高電圧複合装置を形成する共
通の接地金属容器内の封入ガス圧力による力との不平衡
分を補償して、常時は可動体２５を弱い力で絶縁容器８
ａの側へ押し付けるためのばねである。

また、ロック部材２６は可動体２５が所定距離したけ移
動したときに可動体をこの位置に保持するためにシリン
ダ２２の肉厚内に収容されたものであり、圧縮ばね２７
が伸びようとする力により、ロック部材を構成するロッ
クピン２６ａの先端が可動体２５のリング状溝２５ｃと
係合する。なお、２８．２９は絶縁容器８ａ　（第１図
）の内側と外側との間の気密を保つための０リングであ
る。

このように構成された判別装置２１において、絶縁容器
８ａ　（第１図）内で閃絡事故が生じ、容器内のガス圧
が上昇すると、可動体２５は圧縮コイルばね２３を圧縮
しながら右方へ移動する。このとき、それまでシリンダ
２２内にかくれていた可動体右端の表示円板２５ｂがシ
リンダ右端面より外方へ移動するから、この表示円板を
目視して確認することにより、絶縁容器内の圧力上昇す
なわち閃絡事故の発生を知ることができる。

〔発明の効果〕

以上に述べたように、本発明によれば、機能部本体が密
閉容器内に収容されてなる密閉形高電圧機器を含む複数
の高電圧機器が共通の接地金属容器内に隔壁を設けるこ
となく収容されてなる高電圧複合装置の前記接地金属容
器内でアーク閃絡事故を生じた場合、いずれの機器に最
初に閃絡事故が生じたかを判別する閃絡場所判別装置を
、前記密閉形高電圧機器の密閉容器内のアーク閃絡時に
容器内に生ずるガス圧力により移動駆動されるとともに
所定量移動時に該移動位置に移動不能に保持される可動
体を備えたものとしたので、閃絡事故終息後に判別装置
の可動体が所定位置に移動不能に保持されているかによ
り、閃絡場所が密閉容器の内側であるか外側にあるかを
直ちにかつ確実に判別することが可能となり、従来のよ
うに、閃絡アークの光や音や熱線などを検出対象とする
ときのような不確実な判別結果を避けることができると
ともに、密閉形高電圧機器に対して直列に可溶体を配し
たときのような、判別のための特別な作業を必要としな
いという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による閃絡場所判別装置の配
置状況を示す高電圧複合装置の断面図、第°２図は第１
図の実施例における閃絡場所判別装置の構造例を示す縦
断面図、第３図は高電圧複合装置において閃絡が起こり
うる場所の例を示す説明図、第４図は従来例による閃絡
場所判別装置の構成を示す縦断面図である。 ｌ：接地金属容器、８．９：避雷器（密閉形高電圧機器
）　、８ａ、　９ａ：絶縁容器（密閉容器）　、８ｄ。 ２０：非直線抵抗素子（機能部本体）、２１：閃絡場所
判別装置、２２ニジリンダ、２５：可動体、２５ｃ＋溝
、５雪Ｓ　　　　避雷器 第１図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）機能部本体が密閉容器内に収容されてなる密閉形高
   電圧機器を含む複数の高電圧機器が共通の接地金属容器
   内に隔壁を設けることなく収容されてなる高電圧複合装
   置の前記接地金属容器内でアーク閃絡事故を生じた場合
   、いずれの機器に最初に閃絡事故が生じたかを判別する
   装置であって、前記密閉形高電圧機器の密閉容器内のア
   ーク閃絡時に容器内に生ずるガス圧力により移動駆動さ
   れるとともに所定量移動時に該移動位置に移動不能に保
   持される可動体を備えていることを特徴とする高電圧複
   合装置における閃絡場所判別装置。 ２）特許請求の範囲第１項に記載の判別装置において、
   ガス圧力により移動駆動され所定量移動時に該移動位置
   に移動不能に保持される可動体は、周面に周方向の溝が
   形成された円柱状に形成されてシリンダ内に密に挿入さ
   れるとともに所定量移動時に、前記シリンダに配され前
   記円柱の半径方向内側へ向かってばね力を受けているロ
   ックピンが前記円柱の溝に嵌入されることにより移動不
   能に保持されることを特徴とする高電圧複合装置におけ
   る閃絡場所判別装置。